大好きな場所へ:東海大学海洋科学博物館

所用にて静岡市清水区へ滞在中。
昼前に2時間ほど空き時間ができたので、昼休憩を兼ねて「東海大学海洋科学博物館」へ行ってきた。というか、それを目論んで予約をして、今日の行動計画を立てていた。

東海大学海洋科学博物館、いわゆる「三保の水族館」は大好きな場所だ。
人生初の水族館であり、僕が水族館…というか魚好きになった原点、魂の還る場所である。大人になってからも、毎年のように訪れている。

残念ながら数年前に閉館し、今は事前予約制で1階部分のみ公開中。
だから思いついた時にふらりと訪れるわけにはいかないのだけれど、今日のようにチャンスがあれば、行っておきたい場所なのだった。

大好きな大水槽は、変わらず美しい。
最新の水族館のそれと違い支える柱は太いが、大きな魚が暗い空間に泳いでいる姿は見ごたえがある。
この大水槽を眺める位置の椅子に座り、シマアジシロワニやエイを眺めるのが、ここに来た主目的。気持ちがすうっと落ち着いて、10分くらいは平気で過ごせる。

もちろん、他の展示もすばらしい。
どこにどんな魚がいるのか、歩いているうちにどんどん思い出す。勝手知ったる場所なのだ。

それでも、どんな魚でも、生きている姿を見ていると楽しめる。ペットとも違うし、動物園とも少し違う。BGMも光の演出も無い、真面目な水族館ならではの"散策"ができる。

同じ清水区の港近く*1にできるという市営水族館(新)が完成するまでの繋ぎとして、現在は完全予約&無料限定公開となっているこの水族館。

もちろん新しい水族館も期待している。でも、やはりこの東海大学海洋科学博物館が無くなってしまうのは悲しい。


いつまでこの特別な公開体制が続くのかはわからないけれど、そういう"別れの予感"を感じながらも、入館すれば存分に楽しんでしまうのだった。
さらに言えば、新しくできる水族館は、この東海大学海洋科学博物館のような水族館にはならないはずだ。それはもう確信を持って言える。そのことが残念で仕方がない。

 

とにかく、そういう屈託のようなものを抱えながら、それでも夢中になれる場所なのだ。
そして、こういう場所になるなんて、10年前の自分には想像もできなかった。当時だって「好きな水族館ランキング」では1位だったが、それでも今のような特別ではなかった


今日は、青くて暗い水槽を眺めながら、そんな風に思ったのだった。
寂しささえも楽しめるのは中年のいやらしいところだ、みたいなことを学生時代の友人は言っていたが、この水族館に来るたびに友人のことも思い出してしまう。これもまた複雑な想いではある。

お題「わたしの癒やし」

*1:フェリー乗り場近く

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