花粉の光輪

 

体調は回復した。もう風邪の症状は無い。
しかし、花粉症を"発症"した後では、常にマスクが付いてまわる。

COVID-19の流行からマスクなんて日常の一部だが、それでも着用するのは他人がいる場所だけ。
でもウイルスと違って花粉はどこにでも飛んでいる。
庭を横切り車にたどり着くにも、近所のクリーニング屋に歩いていく時でも、とにかくマスクをし続ける必要がある。
そして外出の後半には、マスクをしていても喉や鼻に"花粉症っぽさ"が発生する。

まるで「風の谷のナウシカ」みたいだ。
マツダ・アクセラを運転しているのに、ガンシップメーヴェ腐海上空を飛ぶみたいな警戒が必要なのだ。

 

 

かつての勤め先ではマスク着用が当たり前だった。
クリーンルームや実験環境といった「汚い人間から、清潔な製品や研究対象を守るため」のマスクだった。外したら仕事にならない。
あるいは、濃硫酸や青酸化合物といった危険な物質から人間を保護するための保護具であり、作業時間(着用時間)は最低限だった。

それらのマスクに比べて、プライベートな時間の(花粉症対策の)マスクの理不尽さ、面倒くささといったら、全くひどいものだ。
特に今日は大人になってからの『初日』だった。一昨日までとは世界が違って見える…といっても大袈裟ではない。

実際、今日は花粉の量が多かった。
遠くの山は薄黄色に霞み、太陽の周囲には回析光の虹が見える。自分を害する微粒子が世の中に溢れているとはこういうことか…と思ったりもした。子供の頃の花粉症とは、全く印象が違う。

そんな今日のおやつはラスク。
最近あちこちで売られている、ネコのかたちの食パンを再加工したものだろう。描かれた顔がとてもかわいい。模様も気が利いている。
しかし、これ1枚でトースト1枚分のエネルギーだと考えると、明らかな減量の敵である。小麦を使ったお菓子なんて、ラスクに限らず同じ体積のパンと変わらないか、より多いはずなのはわかっているのだけれど、普段はそんなことは忘れている。ラスクはその残酷な真実を、ありありと見せつけてくれるのだった。

 

お題「わたしの癒やし」

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