車にリコールの連絡があった。
大した問題ではない。万が一の非常時に、低確率でちょっとした不便があるよ、といった程度。ハイブリッド・システムの制御プログラムをアップデートするだけだという。
夕方に空いた時間を作って行ってきた。
アップデートに60分以上かかった。おそらく丁寧に何度も書き込んでいたのだろう。
待っている間に、カーディーラーの近所を少し散策する。
スーパーマーケットで買い物をしてから戻って、ショールームでコーヒーをいただく。
今はできるだけ出社する人を減らしているのだと言っていた。
営業所長さんが「大きな会社だからできることなんですよねえ」などと、離れた位置から話してくれた。この程度の雑談は、マスク着用は当然として距離を取るのが店のルール。色々と工夫をしている。考えてみれば、別に普段から、こうして離れて話しても全然かまわないはずなのだ。
ともあれ、これで愛車は、より安全なモビリティとなったわけだ。
最近は近所に出かけるのに自転車ばかり使っているので、カーディーラーに行くのに「自転車にしよう」と直前まで考えていたのは、誰にも言えない秘密。
それ以外は、本当に地味な日だった。おやつはなんと、乾パン*1である。
iMacは、まだ故障中。この文章はスマートフォンで書いている。
そして体調を崩した家族を連れて病院へ行った。なにしろ予約が取れない状況だから、ものすごく変な時刻を指定される。それでも時間を作って見てくれるのだから、医療関係者には感謝しかない。本来は入院して然るべき状況とのこと、お医者さんも忸怩たる思いを吐露していたとのこと。ちなみに僕は運転手であり、病院内には入れない。さすが地域の拠点たる大病院、おそろしく物々しい体制だった。
読み始めたこの小説、なんと新型コロナ後(2038年頃?)のお話だった。まだ最初の数ページだが、ぐいぐい読める。
2038年、感染症対策データ分析官で中国系日本人の吴 隆生(ウー・タカオ)は中央アジアのカザフスタン共和国を訪れた。最終目的地は共和国の北の隅、ロシアや中国と国境を接するソルヴェノク難民キャンプ。人口70万都市へ変貌を遂げたキャンプで発生した苛烈型麻疹の封じ込めのため、政府に招待されたのだ。新型コロナは2022年に収束したが、その後も世界は何度となく感染症の猛威にさらされ、犠牲者を出してきた。日本の感染症対策センターで勤務経験があったとはいえ、まだ若い吴は自分を歓迎する人々に一抹の疑念を感じはじめる……。
そういえば藤井太洋氏、東京オリンピックが終わった後の大不況と、移民とデジタル技術の東京を描いた作品も出していた。というか、発売後に東京オリンピックが延期になったのだった。この小説もとびきり面白かった。延期になっても色褪せない話。
パルクールの疾走感と、運河と川の街である東京が印象的。自由に移動できる日が来たら、東京に行きたい。
*1:わりと好き。