富士宮市で本を買う

出先でのちょっとした移動に重宝していた折りたたみ自転車「STRIDA」だが、この夏は全く出番が無かった。
猛暑で自転車どころでは無かったこと、そして追突事故のせいで代車となっていたことが原因だ。速度が出ない小径車で35℃の街を走るのは危険だ。
代車のヤリスは荷台が狭く、STRIDAを載せると仕事道具が入らない。

そんなわけで、この夏は折りたたまれた状態でストライダは倉庫に放置されていた。
自転車にとって夏の倉庫は最悪に近い環境なのだろう、元から不安だったタイヤやシーリング周りがずいぶんと劣化した。汚れを含んだグリスはべたべたに溶けているし、全体的に埃っぽい。そもそも自転車は適度に乗らないと駄目なのだ。

だから昨日はSTRIDAを徹底的に綺麗にした。
設計上はグリスが必要な箇所が少ない(ベルトドライブ&変速無し)から、作業は楽なものだ。念のためタイヤとチューブは交換したが、他は磨いてシリコンオイルを薄く塗っただけ。

そのSTRIDAの試運転も兼ねて、今日は富士宮方面でサイクリングをしてきた。
富士宮市の町外れにある公共駐車場に車を停め、とりあえず浅間神社を目指す。神社や富士山の博物館は混雑しているようなのでパス。かき氷のお店も人が並んでいるのでパス。なんとなく立ち寄ったイオンで水を補充し、さらに古い街を散策する。

途中で古本市のようなイベントに遭遇した。
見たこと、行ったことのある古書店がいくつか出店している。規模は小さいが、なんだかとても雰囲気がいい。隣ではムード歌謡のカラオケ大会的なものも開催され、のんびりとした雰囲気。
「猫に縁側」や「虹ブックス」の方々とも会うことができた。
文庫本やZINEを数冊購入した後、ふたたび自転車での散策を再開する。

 

 

それほど長い距離を走ったわけではないけれど、足が疲れている。
運動不足がひどすぎる。最近の自分は、特に脚力の衰えがひどい。日常生活における不摂生はそれほど気にしていないけれど、ちょっとした旅行で疲労困憊してしまうのは不便で仕方がない。少しずつ涼しくなってはいるから、短距離でも定期的に足を動かしていきたい。

今はもう、帰宅してシャワーも浴びて、さっぱりしている。
しかし1日中ずっと日向にいたせいか、足に疲れが溜まっているせいか、なんだか体から熱が逃げていない感覚がある。明日になれば筋肉痛に変わるのかもしれない。

 

 

これは帰路に立ち寄った富士市の昼食。
排骨入りのタンメン、だそうだ。知人に勧められていた店だった。味は悪くないが、量が多い。そして細々とした注文(排骨は別の皿にて提供、薬味におろしショウガを追加、等々)が完全に無視されたのが、ちょっと解せない。一般的なタンメンとは味も色も違うから、タンメンそのものが間違いだった可能性すら考えている。
店員さん達は元気に声を張り上げていたが、何も考えていないような不気味さが少し感じられた。いわゆる「悪い店じゃないんだけどねー」と言われそうな人気店だった。

 

お題「気分転換」

偶然のブックイベント:かわね本のフリーマーケット

世間は土曜日だが、僕はお仕事。
今日は日の出よりも前に家を出て、ひたすら大井川の沿岸を北上していく。
その途中で何度も車を停めて仕事をしていくわけだが、最終目的地は井川集落に近い。静岡県の中部沿岸域に済む人間からすれば、これはもう日帰り旅行である。

一日のうちに何回もダムやキャンプ場を見た。
道の駅や地域振興施設も飽きるほど通り過ぎた。そういった場所では、マルシェやフェスみたいなイベントが開催されている。世間はとても楽しそうでキラキラしている、でも自分は特に楽しくはない。そういう土曜日だった。

 

 

ちょうど昼頃、本川根町にいた。
町とはいうが、それほど広くない。飲食店も少なく、村の中心にある集落といった趣の場所だ。

さて昼休憩と時間調整をどうしようか…と考えていたら思い出した。
今日はこの本川根町で本のイベントがあったはず。少し調べたら、町立の文化会館で「かわね本のフリーマーケット」が開かれていた。

午後に講談師の怪談イベントがあり、それに併せてフリマやマルシェが開催されているようだ。静岡市にある好きな古書店書肆猫に縁側」も出店しているようなので、行ってみることにした。

図書館が中に収まるこぢんまりとした文化会館は、そこそこの賑わい。
詩人さんから天然酵母パンの店まで、この手のイベントには定番の店や人が揃っている。

もちろん古本屋さんも何軒か並んでいた。
絵本と古い新書を1冊ずつ、それに「猫に縁側」では新刊本の「本のある空間採集」を購入した。この「本のある〜」は、四国に住んでいたときに大好きだった書店「ルヌガンガ」が掲載されているという一点のみで購入を決めたもの。まさかこんな場所で手に入るとは予想外だった。

 

 www.lunuganga-books.com

 

 

 

他にもパンやコーヒー、それにピザを折りたたんだ食べ物*1を買った。赤く書かれた「ハムチ」は"生ハムとリコッタチーズ"の略だ。これらは昼ごはんとして、町が用意した休憩室で食べる。

 

この休憩室が100%飾りっ気無しの「公共施設の会議室」で、笑ってしまった。マルシェやブックイベントというよりも、住民説明会みたいな雰囲気。でも、他に利用者が皆無だったから、落ち着いて食事ができた。

 

他にも衝動買いをした。
古道具のお店で、中国製の謎の電気鍋を買った*2。これは使途や目論見を、後日きちんと日記に書くつもりだ。

 

なぜか売られていたメノウの印材や、あまり綺麗ではない水晶なども安かったので購入。これらは玩具みたいな価格だったから、たぶん友人知人のお子さん達に譲ることになると思う。年に数回会うだけの彼ら彼女らには、科学館っぽい手土産を持ってくる謎のおじさんとして振る舞っているので。子供達の世界に、少し不思議なおじさんがいたら面白いのではないかと考え、そうしているのだ。

 

 

ともあれ、仕事の合間に趣味全開の時間を過ごしたせいか、その後も元気に過ごせた。
帰路はひたすら大井川を下り太平洋*3を目指したわけだが、仕事のカバン以外にも浮かれた品々が載っていると考えると、なんだかおもしろい。

このイベントに立ち寄れたのは完全な偶然だった。
いや、頭の隅に記憶していたからこその参加だったから、完全な偶然は言い過ぎなのかもしれない。考えても、よくわからない。
こういう時は、「幸運だった」で結論づけるのが良いのではないかと考える。運勢を信じているわけではないけれど、便利な概念ではある。

 

お題「ささやかな幸せ」

*1:名前をど忘れした。調べればわかるけれど、不都合が無いので調べない。ポルポローネとかカンツォーネみたいな名前だった。

*2:古道具屋の主人は、これが何なのかよくわからないと言っていた。ただGoogleのAIに見せたところ、中国本土でポピュラーな電気鍋だと判明。説明書のPDFデータも入手できた。

*3:正確には駿河湾

富士山5合目で読書をする

これは富士山の写真。
五合目の駐車場から山頂を撮った。

もちろん雲に覆われていて全く見えなかった。
目を外界に向けても、見えるのは雲ばかり。時折、富士宮や富士の街は見えるものの、駿河湾より遠方は霞の向こう側。
とにかく雲の流れが早くて、展望は期待できなかった。

それでも、富士山五合目は素晴らしい場所だった。
なにしろ涼しい。
車の外気温計は8℃を指していた。冷蔵庫の野菜室とたいして変わらない。
Tシャツだけでは寒い。でも、車内に閉じこもっていればちょうどいい室温になる。

持参した本を読み、集中力が途切れたら外を少しだけ歩く。
まだ登山道は封鎖されていて、入山禁止だ。五合目では、展望か雲を眺めるか、駐車場を歩く位しかやることがない。レストハウスは昨年に火事で燃えてしまった。

なぜ今日はこんな場所に行ったのか。
それは、伯父の検査入院に付き添って富士市の病院へ行ったから。
伯父を病院に預けてから5.5時間は待たなければならない。帰宅するには遠いし、かといって富士市からさらに遠出するのも面倒だ。さてどうしようと富士山を眺めていて、そうだ富士山に行けばいいと思いついたのだった。

"下界"は午前中から30℃を超え、湿度も高い。富士市周辺で、長く居座ることができる場所なんて知らない。
富士山ならば涼しいし、人は少なく、そして無料だ。
朝にコーヒーは水筒にたっぷりと用意してあったし、本も3冊が車に積んである。Amazon Kindle Paperwhiteにも電子書籍が詰まっている。

というわけで、思いつきで訪れたわけだが、確かにおそろしく快適な場所だった。
素晴らしい休日(休日出勤の代休)を過ごすことができた。

しかし(到着してから気づいたが)今年の富士山五合目にはトイレが無い。
たぶん登山シーズンになれば用意されるのだろう。しかし今は公共のトイレは閉まっていて、レストハウスは燃えて崩れて土台だけになっている。こういう場所でコーヒーをがぶ飲みするのは、後で考えるといささか危険だ。
幸いなことに自分はトイレを探して急いで下山するような事にはならなかったけれど、思い返せば迂闊なことだった。本来は、長居する場所ではなかったのだ。

そんな危険性はあるし、そもそも天気が急変しやすい危険な場所でもある。標高2400mは伊達ではないのだ。

でも、そうはいっても、今回の軽率な思いつきは悪くない体験に繋がった。
静岡県中部にいれば毎日のように見ている富士山ではあるが、ただのドライブ(そして読書)のために登るなんて事は、ほとんど考えられない。
車を撫でるように流れる雲を見ながら、変な休日になったものだと思ったのだった。
変だけれど、良い休日。


ちなみに伯父の検査結果は、たぶん異常なし。よかった。

 

 

お題「気分転換」

朝霧高原から「山の読書室 虹ブックス」へ

今日は特筆すべき事なし。
自作のお弁当が会心の出来だったことくらいか。

というわけで昨日に行った富士山麓のサイクリングについて書く。
久しぶりの朝霧高原は、快晴で快適だった。
長袖Tシャツだけだと少し肌寒く感じるけれど、パーカーを羽織ればちょうどいい。自転車を走らせている時は、涼しくて気持ちが良かった。

富士山は山頂部のみ冠雪していた。先日までの低温で降雪したのかもしれない。
昨日の日記に書いた「山女茶屋」のご主人は、珍しい事だと言っていた。

朝霧高原といえば道の駅やフードパークが有名。自分もトイレ休憩に立ち寄ってみた。
野菜は普通のお値段。珍しい野菜があれば買ったのだが、荷物を増やしてまで欲しいものは皆無。でもせっかくなので和菓子屋で大福餅を購入した。

昨日の主な目的地は、猪之頭エリアにある「山の読書室 虹ブックス」。
小規模出版社(家族経営?)の「虹霓社」が自宅横に作った私設図書館だ。
500円払えば、小さな図書館を使うことができる。おいしいコーヒーも飲ませてくれる。

kougeisha.net

 

なにしろ環境がいい。
古民家みたいな建物はとても静か。古びた窓の向こうには森と田んぼと富士山。理想的な読書環境といえる。
本はサブカルっぽいものから社会問題を取り上げたもの、それに小説まで色々。こういう場は、普段あまり読まないものを手に取れるから嬉しい。

今回は小説を2冊、それぞれ序盤を読んでみた。

「星を継ぐもの」は大昔に読んだ。読み始めてから思い出した。
きょうのできごと」は一章だけでとても気に入った。あまりに良くて、帰りに柴崎友香作品を新刊書店で買ったくらい。こういう出会いがあっただけでも、ここに来て良かった。

そんな素晴らしい「山の読書室 虹ブックス」は、開いている日が限られる。
基本的には事前予約が必要なようだ。といってもSNSのメッセージ機能やメールで問い合わせれば良いだけ。

こういう場所が近所にあれば、と思う。
今日も思い出して、近所に欲しいと再び思った。読書なんて、どこでもできるはずだけれど、でも良い場所と、本に詳しい人がいるだけで、なんだか大きな違いがあるのだった。

近くには陣馬の滝や養鱒場、そして公園もあり、なかなか面白い土地なので、ここは強くおすすめする。本好きの友人知人の顔がいくつも思い浮かんだ。

 

そんな金曜日は、総じて素敵な休日だった。
ちょっと他にも予定があって、のんびりサイクリングという雰囲気ではなかったのが残念。次回は、きっちりと時間を作って再訪したい。

 

お題「ささやかな幸せ」

紙の書店とゲームの始まりと

最近あまり行っていない、個人経営の新刊書店。
今日は移動時間に少しだけ立ち寄ることができた。

 

本の大半は電子書籍で買うことにしている。
実家暮らしで置き場所はいくらでもあるけれど、読む環境として電子書籍リーダーが最も手軽なので。
軽いし、片手で保持とページめくりができるし、バックライトも付いている。特に寝る前に読書ができることは、平日にありがたい。

ところで今日の午後に立ち寄った書店は、なかなかおもしろかった。
ごく普通の田舎町の書店ではあるが、本というのは雑貨的な面白さがあるのだと再認識したのだ。
ちょっと変わった判型や、紙の種類、それに印刷。
重さも含めて、手に取るとちょうど良い感じがする。
アクセサリーを常に身に着けている人が感じるそれに似ているのかもしれない。

ちょうど友人のお子さんが誕生日を迎えるというので、絵本を買ってみた。
しかし子供の成長は早い。
もう数年後には、絵本なんて贈れなくなる。小学生になると、本の好みも狭まってくるので、贈り物としての難易度が高まる(ような気がする)。

 

 

そんな金曜日。
今日は故あって、早朝に家を出て、早い時刻に帰宅することができた。
というわけで「ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom」を遊んでいる。
まだ電源を入れてから30分しか経っていないが、とても楽しい。こういう大作ゲームの2作目は、主人公(リンク氏)がどれだけ自然に弱くなるのかが見どころの一つだと思っている。つまり、1作目で世界を救った最強の英雄が、今回は体力も武力もなく、道具や武器も無く、知識さえ無い状態に陥らなければならない。
そういう視点では、この冒頭30分は100点満点で120点だ。
予想通りのところもあったけれど、なにしろ飽きさせない。たぶん前作に慣れた自分のようなユーザーも、今回が「ゼルダの伝説」を初めて遊ぶユーザーも、いつの間にか操作や世界観に慣れていくだろう。

そういったチュートリアル的な序盤の30分。いかにも閉ざされた土地で、盛りだくさんの新しいことを学びながら進んでいく状態だが、それにしても盛りだくさん過ぎる。
映画ならば混乱するところだが、ゲームだからきちんと腑に落ちる。そういう塩梅がすばらしい。

なるほどねー、と思いながらコントローラーを操作している。

 

 

とはいえ、今から夕食を作らなければならない。
今夜は鮭を焼く。
貰い物の空豆も焼くし、アスパラだって焼いてしまう。
味噌汁はタケノコを使おう。春っぽい和食にしたいところだ。

 

 

お題「わたしの癒やし」

古本と口角炎

自宅でひたすら家事に勤しんでいたら、午前中が終わってしまった。
せっかくの休日にこれは良くない、と妙な焦りを覚え、とりあえず古本屋に行くことに。

 

先月に1回だけ行った「猫と縁側」に行ってみた。
古いアサヒグラフと、フリーマガジンを1冊ずつ。フリーマガジンは、なんと高松市在住時に通っていた書店「書肆ルヌガンガ」さんの音頭で作られたもの。不思議な縁を感じる。
「香川の本屋めぐり」みたいな内容だった。今の自分には必要のない情報ではあるが、なにしろ懐かしくて一気に読んでしまった。

ところで昨晩から口角炎が痛くてかゆい。
唇の左側、見た目はそれほど酷くないけれども、丸一日ずっと気になっている。
特に悪いものを食べたわけでもないのだけれど、とにかくじんわりと痛い。

昨日は午前中にチーズケーキを食べた。
父が近所の人から貰ったものだ。
ずいぶん前に、素人が作ったきちんと衛生管理をしていないチーズケーキ*1を食べた時に、過去最大の口角炎ができた。なんとなくだが、そのときと胃のもたれ具合などが似ているような気がする。
ただし規模は全く違う。
今回は放置しても大丈夫そうだ。

それでもやはり気になってしまう。
忘れた頃には治っているのが口角炎なので、気にしている間は「負け」ではあるのだが、どうしても気になる。

 

お題「大好きなおやつ」

*1:陶芸教室か何かのイベントで配っていたもの

旅支度が終わった

明日と明後日は、愛知県と三重県に行く。

いま旅支度を終えた。
一泊だけ、しかも泊まるのは三重県四日市市。かつて住んでいたアパートから徒歩圏内のホテルだ。何の不安もない。だから荷物はとても少ない。

着替えに洗面用具など基本の品に加えて、パソコンや通信機器を一式。
旅先で読む本もkidleに詰め込んだ。
今回は、なんとなくNintendo Switchも持っていくことにしたけれど、たぶん遊ばないだろう。
もしもホテルであまりにも時間が余ったら、村上春樹の新刊を買えばいいことに先ほど気がついた。

 

先ほど自転車を車に載せたのだが、どうやら天気は悪くなるらしい。
面倒だが出発前に下ろすことにした。

 

 

では、ちょっと早いけれど、もう寝ます。
といっても明日はのんびり出発する。目的地が隣県なので、あまり急いでも施設や店が開いていないのだった。

 

 

猫のいる古本屋 「書肆 猫に縁側」

素敵な古本屋に行ってきた。
店の名前は「書肆 猫に縁側」という。
元はネット古書店で、最近になって古民家をお店にしたようだ。
まだグーグルマップには表示がない

shoshi.nekoniengawa.net

www.instagram.com

 

今日は朝から激務だった。
ひたすらパソコンに向かっていた。

なのに、世間は行楽ムードで明るくにぎやか。
午後になって少し時間ができたので、少しでも楽しい休日(半日)を過ごそうと、マルシェを開催中の静岡 城北公園に行ってみた。でも、マルシェは片付けムードだった。
僕は「そろそろ片付け」状態のマルシェに遭遇するのが得意なのだ。ふと思い立って立ち寄った時に、おいしい手作り焼菓子やコーヒーに出会える確率は2割以下。そういう星回りなのだろう。

 

しかし本好きの知人から新しい古書店の噂を聞いていたのだった。
城北公園から徒歩数分のところに、この「猫に縁側」がある、すごく良さそうな場所だと知人は言っていた。
そんなわけで駄目元で行ってみたら*1、今日は開いていた。

 

古い民家は、遠くから移築して長く使っていたものを改装したそうだ。
とても雰囲気が良い。

本はサブカルや昭和の雑誌、小説や料理本も少しずつ。レコードやCD、レトロな雑貨も少し。
すべて低い位置にまとめられていて、本でぎっしりというよりも精選されたものだけ並んでいる感じ。珍しいところでは、つげ義春のグッズなどもあった。

そして、もちろん猫がいた。
この猫が素晴らしかった。
太っても痩せてもいない和風な色合いの美形な猫。
丸い目を開いて、じっとこちらを観察している。
べたべた甘えるでもなく、逃げ出すでもなく、でも客に興味があるから一定距離を保っている。もちろん猫だから気まぐれにどこかに行ってしまうが、すぐにまた観察・警戒モードになる。
店主さんには甘えるが、客とは付かず離れず。その距離感はすばらしくかわいいのだった。そんな猫が、店の中や縁側みたいな廊下にいるのだから、うれしくなってしまう。

せっかくなので猫にちなんだ本を…と選んだのは*2ディー・レディー著 江國香織訳の「猫のダルシーの物語 あたしの一生」。昔どこかで読んだ気がするけれど、再読するのも悪くない。文庫本の装丁も良い感じだ。

 

というわけで、素敵な店に出会えたので、今日は良い日だ。
マルシェが空振りでも、帰宅前に買ったキウイが袋の中で潰れてしまっても、たいした問題ではない。

というわけで「あたしの一生」を読んでから寝る。小説は電子書籍がメインになってしまったから、紙の文庫本は久しぶり。
おやすみなさい。

 

お題「これ買いました」

*1:まだプレオープンのようなので、本来はSNSでチェックすべきだろう。僕は何も調べずに行った。

*2:もちろん猫テーマのコーナーがあるのだった。

月曜日は自宅籠もり

父は腰痛に、そして僕は鼻炎になってしまった。
それぞれ原因はおおむね推測できる。自分は埃っぽいダンボール箱を整理したせいだ。

だから薬*1を飲んだら数時間は治まる。
とはいえ、今日は大事をとって(父の看病も兼ねて)自宅仕事の日とした。

年末に買ってあった検査薬では、新型コロナウイルスは陰性。念の為に行政が配布する検査キットも申し込んでおいた。

幸いなことに、今はほとんど健康体。
夕方に近所をぐるりと歩いた以外には自宅でパソコンに向かっていたため、目も肩も疲れている。自宅作業に甘えてガッチリと昼寝をしてしまったせいで、生活リズムが乱れそうな予感もする。

しかし嫌なものだ。
ちょっと風邪っぽい症状が出たら、こうして"感染"を疑わなければならないのは神経に障る。検査薬の出費もあるし、アマビエ様への供物だって安くはない*2

でも、今のところ自分も父も発症はしていない。おそらく未感染ではないかと父の主治医は言う。
これはとても運が良いことだ。それなりに感染対策はしているからこその現状ではあるが、それでも低くない確率で感染する状況なのだから。

 

 

ともあれ、そんな感じでひたすら家に籠もっていたせいで、日記に書くべき楽しい(あるいは奇妙な、心を揺さぶられる)イベントは1つもない。
静かで、ぼんやりとした、しかし肩こりが酷くなった月曜日だった。

 

大昔に紙の本で買った「シャーリー」がセールだったこともあり、電子版で書い直した。こだわりはマニアックだけど万人が楽しめる漫画という、ちょっとめずらしいタイプの作品だ。森薫さんの漫画は、全部がそうなのだけれど。

 

お題「わたしの癒やし」

*1:青竜

*2:嘘です。

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