スーパーカブの話

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見た

遠方の知人から、アニメ「スーパーカブ」を勧められた。
「君なら楽しめる」という。四国に住んでいたとき、知人のロードバイクを少し弄らせてもらった。だから自転車の親戚である原動機付自転車にも興味があると思ったのかもしれない。実際、大きなバイクよりも、小さなカブのほうが僕は好きだ。


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アニメはAmazonで見ることができた。
まず技術に驚いた。背景も人間も丁寧かつよく動く。昨年に訪れた山梨県の北のほうが物語の舞台なのだが、あのあたりの雰囲気もよく出ている。ひと昔前の劇場版アニメみたいだ。

ストーリーもなかなか良かった。
奨学金暮らしの貧乏な女子高校生、徹底的に地味な主人公がスーパーカブを手に入れてから少しずつ世界が広がっていく、そんなお話。
自分も大学生になったときに、まずはスクーター、そして車を手に入れたときの万能感を覚えている。単に遊びに行く範囲が広がっただけでなく、買い物も寄り道も、およそ限界を越えて一気に選択肢が増える。動力付きの乗り物には、世界観を変える強さがある。
あの変化は、アルバイトで「自由に使えるお金」を手に入れたときの変化と同じくらいに印象的な、特別な第一歩だと思う。

そういった日常の変化が、地味だがしっかりと描かれていく。カブによって認識が変わると、画面全体のトーンが鮮やかに切り替わっていく演出が楽しかった。


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主人公には、スーパーカブのカスタマイズなどを指南する同級生の相棒がいる。
物語を牽引するためか、この相棒である同級生の女の子は、かなりエキセントリックである。言い換えると、物語に都合の良い存在である。
一人暮らしをしていて、かなりお金に自由があって、知識も技術もある。控えめな主人公と対称的に明るい。そして、明確な目的を持ってカブを乗っている。

そのせいで、かなりリアリティーに欠ける人間に描かれていた。
なんというか、原付きバイクを弄っているおじさんが妄想する「バイク好きの女の子」にしか見えないのだ。無茶もルール違反も多い元気な人物ではあるが、言動の端々から、独りよがりなおじさんマニアの匂いが漂ってくる。
僕はスーパーカブ・カスタム界隈には全く詳しくないけれど、それくらいはわかる。カブのいじり具合や、社会性の欠如具合が、完全におっさんだった。

そういう意味では、貧乏でかわいそうな女の子だけどカブで人生の楽しみを見つけた、というメインのストーリーと主人公にも妄想が入り込んでいるのだけれど、やることが地味なので悪い感じにはならない。

しかし2人とも、今の女子高生を描いているのにルール違反が過激である。細かくは書かないけれど、違反切符を切られる回が無いのが不思議なくらいだ(自損事故はある。)。


そういう部分が気に入らない、という感想もネットでは何度か見かけた。
実在する乗り物、土地、不思議なことが一つも起こらない世界、そして常にお財布の中身を気にする主人公。それらの要素が、このアニメを、よくある趣味のハウツーを中心に添えたリアルなお話に見せているのかもしれない。
そうではなくて、完全なファンタジーだと考えたほうが正しい。
漫画でいうのなら、昭和や平成の少年誌には必ず載っていた「ヤンキーマンガ」が近い。
スーパーカブ」は機械と乗り物が好きなおじさんのファンタジーであり、動力付きの乗り物を手に入れた人間が手にする広い世界を共有するファンタジーであり、経済性と耐久性を備えた伝説的な「日本のバイク」であるスーパーカブがすごい!なファンタジーなのだ。
だから、今どきの現実に近い舞台のアニメにもかかわらず、話の都合によってはカジュアルに大人のモラルから外れるし、それを咎める人も登場しない。

生きた人間の話、と捉えると辛いかもしれない、でもそう捉えちゃうよねえ…と思いながらも、僕自身は楽しく見ることができた。
あと数話が未見だが、たぶん最後まで集中して見ることができるだろう。
良いアニメです。2話くらいで好き嫌いがわかれそうではあるけれど、僕は気に入った。

 

 

作る 

もうひとつのスーパーカブのお話。こちらは現実世界の、自分が関係するお話。
少し前から、カブのカスタマイズについて依頼を受けている。
新品のスーパーカブを買って、いくつかパーツを付けて、ちょっとしたオリジナル要素を加えて…みたいな話を友人から請け負うことになった。
こんなご時世、そして僕の体調も思わしくないので、今はネット越しにプレゼンをしているところ。たぶんパーツは僕が調達して、友人宅のガレージで組み込むことになる。
既製品が無く、あるいは予算が足りない部分は、僕の趣味であるレザークラフトが活躍するだろう。
カブくらいのバイクだと、自転車のカスタマイズが応用できる。ミニベロに近い部分がある。
さらに、カスタマイズパーツが手に入りやすい。
とはいえ、調べれば調べるほど「定番カスタマイズは定番すぎてつまらない(友人談)」となるので、あまり見かけない「小綺麗かつ実用的な、少しかわいい」を目指して試行錯誤しているところ。
ハンドメイド系の通販サイトやブログ、雑誌が参考になりそう。アウトドア系の意匠は気を抜くとごちゃつくし凡庸になりがちなので、なかなか取り入れにくい。
自分の性格と趣味からして、うっかり「無印良品スーパーカブ」になりそうなのが怖い。友人は、それでも良いと言っているけれど。

 

 

お題「ささやかな幸せ」

素麺・病院・初恋プレゼント

昼前に病院を後にして、昼食は家で。そろそろ素麺の季節。
昨年に引き続き、前半は普通に食べて、後半にゴマ油などを加えて楽しむ。庭のミョウガやきゅうりも薬味に使ってみた。

 

 

午後はパソコン作業に少しだけ手を付けた。
まだ薬の影響でふらふらする。仕事にならないけれど、後で絶対に手直しをするけれど、それでも手を動かして形にはしておきたい。ゼロのまま放置していると、何も進まなくなる。

 

 

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夕方には知人の息子さんから連絡が来た。
幼稚園児の頃から知っている子が、もう中学生。
初めての彼女ができて、プレゼントに悩んでいるのだという。
最近の中学生男子はすごい。僕が彼と同じ歳の頃は、学校の裏山でヘビイチゴを摘んでいた。

とにかくアドバイスをする。静岡の中心街にある、いくつかの雑貨屋や、プレゼントに適したものを置く気の利いた書店などをピックアップした*1
さらに、相手の子の趣味や部活を聞き、数種類の提案を行う。通販ならば僕が代行して買うこともできる(たぶん子供だと無理だろう)ことを伝え、ネットで買える品も見繕う。
実際に会えれば良いのだが、このご時世そういう自由は無いのだった。

それなりに感謝はされたと思う。
ただ、彼の親を経由して「思っていたのと違った」と感想が届いた。
彼が想定していたのは、歳の離れた家族ではない知人である僕と、いわゆる「男と男の会話」をしたかったのだ。
しかし僕は、彼いわく「親戚のねえちゃんみたいな」アドバイスをしたのだった。
素敵な容器に入ったクッキーなら相手の負担にはならないし、さらに容器も喜ばれるとか、本の贈り物は難易度が高いが、文庫にきちんとしたブックカバーを添えるのは(読書好きには)喜ばれるとか、そういう「女子みたいな目線」は予想外だったという。

仕方がない。そういう独身中年男性も世界には存在するのだ。
僕とプレゼントを買いに行っていたら、もっと"想定外”だっただろう。サブカルからカワイイ、そしてほっこりまで、ちまちました買い物に全力を出せる人間なので。

逆に「女って、わからねえよなあ」みたいな話は苦手である。
これはもう、彼と同じくらいの歳には苦手だったし、大人になってからも自分から話すようなことはない。「それよりさ、どんなところを好きになったの?」と聞いて、赤面した相手を見てきゃあきゃあするほうが性に合っている。

要は、情緒に欠けるのだ。
この性質のせいで男友達に呆れられたこともある。特に「飲みながら相談したいことがある」なんて呼ばれたときには必ずズレた受け答えになってしまう。
酒の入った男友達は、極めて情緒的なのだ。あらゆる分析行為を嫌う。
このあたり、いわゆる女子会の空気とはまるで違うので、両方に参加する人は混乱しないように注意が必要である。

 

ともあれめでたい。
彼を知る大人達は、皆が好き勝手に(本人抜きで)騒いでいる。
彼の初恋と男女交際について、LINEその他のツールによりステークホルダー*2に共有されている点は、いかにも2020年代である。昭和生まれの僕から見たら、ほぼ攻殻機動隊の世界である。

 

 

 

 

*1:会話をしながら、お店のリンクを整理して相手に送ることができる。便利な時代だ。

*2:双方の家族から友人知人

病院とリレーとダンス・チーム

昨晩から病院にいる。
朝一番に血液検査、そして点滴で身体に薬を入れて、様子を見ながらその量を増やしていく、というもの。
暇な時間がたくさんできるから、と電子書籍と文庫本をたっぷり用意していった。でも実際は意識朦朧*1として、文章を読むなんてまるで無理だった。

そんな数時間を過ごしてから再検査。
「うーんあと少し」との診断で、午後にまた点滴を行う。
「ほぼ良い感じ。だけどまた明日も頑張ろう」ということで、なんと今夜も入院することになった。

家の用事もあるので、一時帰宅をしたのが夕方。
ちょうど東京五輪聖火リレーが始まる頃で、普段とは違う場所に交通渋滞が発生していた。
買い物に寄った駐車場から車を出せない状態で、2ブロックほど離れた商店街で始まったらしいリレーを眺めた。
ちょっとした花火祭りくらいに、歩道には人が溢れていた。「大道芸ワールドカップin静岡」ならば、かなり人気のパフォーマーが芸を始めるくらいの人混み。

これで安心安全ならば、図書館や飲食店や映画館の「三密回避」なんて要らないじゃん、と思った。
カーナビをテレビ受信モードに切り替えると、ローカルニュースが「皆さん、声をできるだけ出さずに集まってくださってますね!」と褒めている。
ずんずんどこどこと無個性なダンスミュージックと、学生サークルみたいなダンス部隊が通るのは僕の位置からでも見えた。NTTやコカ・コーラのロゴがよく目立つ。
残念ながら聖火は見えない。ただ、ふざけて歩道を走る若者や子供達の姿で、たぶん聖火ランナーが通過しているのだとわかる。

もっと賢くオリンピックを進めていくのだと思っていた。
「県外への不要不急の移動は自粛願います」と主要道路には今も表示がある今の時代にあわせて考えたとしたら、そうでない頃に比べて「虚飾」の要素は多いはずだ。
たとえ地味でも、さみしくても、とにかく聖火は全国にまわして、それが無理なら断念してでも、とにかくスポーツ選手達が力を競うことだけを最優先に行う。もしスポーツマンシップやらオリンピック精神やらを尊重して、オリンピックで守るべきものを(建前だとしても)優先順位をつけて実行したら、今日の聖火リレーみたいなかたちには絶対にならない。

反対する人たちも驚くくらいに「普段とは違うオリンピックのかたち」を示せてはいない。だから主催者側が「絶対に大丈夫ですから!」と言っても、信用されない。実際、こうして人間が集まっている。

見物人の掲げたスマホの画面がこちらに向けて光っている。それを見て「クールじゃない」とぼんやりと思う。
警備や案内の人たちはたくさんいるのに、誰も人混みを解散させない。「この人たちは、感染予防とスポーツの祭典に本気で取り組んでいる」とは、どうにも思えない、そんな人混みと馬鹿騒ぎだった。

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とにかくそんな聖火リレーをやり過ごして、帰宅して夕食を済ませ、シャワーも浴びたあとに再び病院へ。
またベッドの上の人になった。
朝からの処置のおかげで肩も頭もずいぶんと楽になった。
「強めの対症療法を連続して行い、ひどい症状がさらに酷い状態を生む連鎖を断ち切る」のが今回の入院の要旨なので、楽になるのは良いことだ。
とはいえ大げさに過ぎる気はする。
そして、入院にしては元気であることも確かなので(家族の分の夕食を作るくらいには元気)、今とても暇なのだ。
とにかくそんな状況。誰もいないロビーみたいなところでこの文章を書いている。
書いたら寝ます。おやすみなさい。

 

お題「気分転換」

 

 

*1:朦朧というのは大げさ。とても眠くて集中できない感覚が近い。

新しいタブレットと病院のテーブル。

昨日に注文したパソコンとタブレットが、もう届いた。とても早い。
町内にAmazonの集配センターがあるのかもしれない。

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午前中に行った病院で、緊急の入院というか、泊りがけの"処置”をすることになった。
先週の体調不良に関して、服薬で凌いでいたのだが、いまいち経過が思わしくない。思い切って治すために病院に泊まることになったのだ。
といっても手術をするわけではなくて、様子を見ながら薬を飲んだり注射をする必要があって、ならば今夜から明日の午後までを病院で過ごしてしまうのが手っ取り早いということに決まったのだ。

ただ今夜は、ほぼ様子見と待機の時間になるらしい。病院の説明でも「病人扱いはしません」くらいのニュアンスがあった。「暇つぶしに、仕事を持ち込む人もいますねえ」と。

せっかくなので、買ったばかりのパソコンやタブレットを持ち込んで、初期設定を済ませることにした。
仕事ほど手指や頭を使うのは大変だけれど*1、今のデジタル機器ならば初期設定や設定の引継ぎくらいは簡単にできる。

実際、タブレットは簡単すぎて、暇つぶしにもならなかった。
前に使っていた10インチのものが壊れて、今回は8インチのものに変えてみた。以前はパソコンの代替が務まるくらいにアプリも入れていたけれど、今回は電子書籍がメインとなる。メールなども設定したが、できるだけ通知は減らして、外出時の読書や動画視聴に特化させてみた。

 

それに比べて、Windowsのノートパソコンは苦労した。
WindowsからWindowsへの引っ越し、しかも親の使うパソコンということで、難しい作業は無いのだが、確認事項が多すぎる。
「新しいアクティビティ・プロファイルを選択しましょう。ログイン及びコンテンツ要求の際にMicrosoftは最適化したサービス提案をオンラインで実行します」みたいなダイアログボックスが表示された後に「はい」か「後で設定します」「リマインダーを設定」の三択を求められるのだ。そして隅にある「詳細設定」のリンクをクリックすると、ブラウザが開いて英語のヘルプページが出てくる。
不具合の多い古いWindowsパソコンからの引っ越しなので、僕としてはデータと設定さえ引き継げればかまわない。Cortanaさんに事情を話しても、真っ更なWindows10を用意してくれそうにない。
こういう部分は昔から変わらないMicrosoft製品である。

繰り返しになるが、親に渡すパソコンである。
余計なものは全て削っておく必要がある。わけのわからない(Microsoft的な)カタカナ多用メッセージで親が驚いた場合、その対応をするのはMicrosoftではなくて僕なのだ。そういう人間がいることを、Microsoftは理解してほしい。

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しかしそういった煩雑な作業も既に終わり、今日はもうやることがない。
薬を飲んだり、血圧や体温を測ったりして、たぶん22時には寝る。病室には僕ひとり。ほぼ"様子見”で今夜の滞在をしているので、看護師さん達も放置がち。静かなものである。先ほど隣の病室を覗いてみたら、同じようにパソコンをがりがりと操作している暇そうな中年男性がいた。おそらくは同じ病気で同じ処置、境遇も似ているのかもしれない。なのでやることも似てくるのだろう。

 

 

新しく買ったデジタル製品の設定は僕にとって楽しい作業である。
しかし病院で、しかも2台を並行して行うなんて完全に想定外である。

とにかく今夜と明日は病院暮らし。
いま無性に、コーヒーが飲みたい。でも明日の朝に採血があるので、もう水しか飲めないのだ。

 

 

*1:肩や頭の痛みが続いているから、入院しているのだ。

悪いことは重なるけれどパンケーキはおいしい

先週に引き続き絶不調。
薬が効いている間だけ、頭痛や肩の痛みが消える。リモート診断(というか電話)により、明日もう一度、診察を受けることになった。

体温計では平熱だが、なんとなく微熱の時に似たぼんやりとした不快感がある。
パソコン仕事がどうにも進まず、午後からは家事を少しずつ行うに留める。

これでは気分も滅入ってしまう、とパンケーキを食べに出かけた。
藤枝市蓮華寺池公園のすぐ近くにあるカフェ「Cream」のパンケーキを勧められていたのだ。

勧めてくれた人からいくつか注意する点を教わっていた。
平日はワンオペだから、注文を取りに来るのも、作るのも遅い。あまりに人が多いようなら別の日にせよ、というのもアドバイスのひとつ。

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だから、席についてからずいぶんと待たされたけれど、悪い気分にはならない。のんびりするつもりで来たから、時間がかかるのはむしろ大歓迎。
実際、テーブルを片付ける間もなく、店主さんは厨房で調理にかかりきりだった。

おそらくレギュラーメニューであろう「フルーツのパンケーキ」と紅茶を注文した。
季節の限定品として、山梨県産のさくらん*1を使ったパフェもあった。なかなかに迫力のある品だったけれど、今日は大脳がパンケーキ・モードになっていたので迷わない。そもそも古い静岡県民は、夏至にはパンケーキを食べるものなのだ*2

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確かにおいしいフルーツ・パンケーキだった。
何種類ものフルーツが添えてあって、見た目も味もにぎやか。ふにふにとした薄めのパンケーキと、やわらかめの生クリームもすばらしい。
フルーツをおいしく食べるためのパンケーキ、という印象。メニューが少ない店だから、次もこれを注文してしまうかもしれない。

 

このおやつは紛れもなく良いことだった。
でも帰宅してから悪いことがあった。

夕方、裏庭に積んである材木を活用しようと手をかけたら、裏に潜んでいた虫に噛まれてしまったのだ。おそらくはムカデだろう。

痛みはそれほどでもないけれど、しっかり腫れて熱を持っている。
どういうわけか、上に書いた頭痛の薬がこの虫刺されにも効いて、痛みも痒みも今は収まっている。とはいえ、ちょっと見慣れない感じの赤みが肌に生じているし(すごく毒っぽい!)、なんとなく長引きそうな気がして、なんだか気が滅入る。

 

 

そんな月曜日。
夏至だからと何もせず、パンケーキとムカデだけが印象に残った日だった。
もう少し脈絡のある人生を歩みたいものである。夏至、パンケーキ、ムカデ。わけがわからない。

 

 

ああそうだ、セール中ということでAmazonタブレットを買いました。
4割以上の値引き。元が安いから、おもちゃみたいな価格になってしまった。
手元にあるタブレットが故障しているので、これに切り替えていくつもり。

読書と動画、そしてスマートスピーカーとして使う予定。

 親のパソコンもセール品で更新する。破格に安い。昭和の時代から生きていると、パソコンの価格に驚かされる。
明日に届く。たぶんこれは日記に書くだろう。

お題「気分転換」

 

*1:静岡・山梨の両県で、特産品の相互振興活動をしているので、その一環と思われる。

*2:嘘です。

パインアップル・果汁づけ

朝から夜まで絶不調。

日曜日の習慣となった、入院した家族への荷物受け渡しは済ませた。
借りていた本を図書館に返却した。
仕事が遅れる件をメールで謝った。

それ以外は、もう全然だめ。
図書館に行ったついでにスーパーマーケットにも立ち寄ったのだが、頼まれてメモしていた品以外の気の利いた買い物は一つもできなかった。一人暮らしをしていた時には、疲れ果てて夕食を外で済ませた後に食材を買いにいくと何も思いつかないことがあったけれど*1、今日は何もしていないのに、その状態に近い。

 

 

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なので家のことも放り出して、午後は身体を休めていた。
病人らしく、おやつには桃の缶を開けるつもりでいた。

でも桃缶は備蓄が無かったので、缶入りのパインアップルを食べた。
なぜか県内の缶詰会社が作っている、安いパイン缶。原産国はフィリピンとある。
シロップではなくてパインアップル・ジュースを使っている。熱量もジュースとほぼ同じ。100%ジュースを250mLと少し飲むくらいの熱量のようだ。

これはヘルシーなのかどうなのか、よくわからない。
少なくとも頭痛にも目眩にも効かない。風邪の時なら、少しは元気になったのかもしれない。

そんなわけなので、とにかく寝ます。おやすみなさい。

 

 

*1:とりあえず買っておくものを決めていた。低脂肪ヨーグルトや季節の果物。余ることがないので。

生のキクラゲ

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すごい、また親戚で不幸があった。
祖父の従弟というから血の繋がりとしては遠いのだが、祖父母の家のすぐ近くに住んでいたこともあって、僕もなんとなく顔を覚えている。母が最も親しくしていた。
昨年から、親世代に関係する親戚や知人の不幸が続いている。
悲しみより何より、気分が落ち着かなくて困る。今は自分しか自由に動けないので、挨拶や葬儀に顔を出すのも僕の役割。
このご時世だし、従弟の娘の子として葬式に出ることもないはずだ。でも今夜は他の親戚への連絡もしたし、花の手配もした、明日は「お別れの会」に参列することになった。

 息抜きで、思わず入ったマクドナルドではコーヒーが特売中だった。
安いコーヒーと、フライドポテトでひとやすみ。フライドポテトには塩がかかっていなかった。理由はわからない。

 

なんだか気忙しくて、他の諸々について書く気がしない。まだ頭痛も続いている。


仕方がないから、夕食に作ったおかずのレシピを書いて、日記の代わりとしたい。
生のキクラゲを買ったので、これで炒めものを作った。庭で採れたトマトもたっぷり使う。

  1. キクラゲは適当に切る。
  2. トマトは半月切りにしてからもう1回切るくらいの大きさにする。
  3. トマトに砂糖を少し、塩、だしの素か鶏ガラスープの素を振りかけておく。
  4. 多めのゴマ油を熱して、にんにく*1を炒める。
  5. キクラゲを炒める。
  6. 卵を割り入れて、ざっと混ぜる。
  7. トマトを放り込んでひと混ぜする。ほぼ生で器に移す。
  8. 胡椒を多めに振りかける。

 

こんな感じ。とにかくトマトをべちゃっとさせないのがコツかもしれない。
砂糖を加えるのは、教えてくれたお店の"プロの技”。トマトには砂糖が合う、のだという。

我が家ではゴマ油はそれほど使わない。中華料理店くらいにたくさん使ったほうがおいしいと思う。
一人暮らしの時には、キクラゲの代わりに砂肝でもよく作った。あれもおいしかった。

 

 

 

お題「わたしの癒やし」

 

*1:隠し味程度

頭は痛いがパンはうまい

先日から悩まされている肩の痛み、頭痛がまたしても再発してきた。
頓服の薬を割錠して服用する。飲むと、すうっと楽になる。
砕けた錠剤のビジュアルからして「報道特集」っぽい。それくらいに効く。依存しそうで怖い。

 

 

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それはそうとして、今日の昼にはおいしいパンをいただいた。
遠方の知り合い(昔の同僚にして四国生活を助けてくれた友人)が、香川のパンを送ってくれたのだ。LINEの、ちょっとした会話で懐かしんだだけの店なのだが。
このパンがとびきりおいしかった。
当時は「貧相な独り暮らしの彩り」くらいの認識だった。
冷凍かつ宅急便で送られてきたのだから味は当然落ちているのに、思い出補正込みでも味が良く感じる。正直なところ驚いている。たぶん、あの独り暮らしの時よりもおいしい。

そういうことがあるのだろうか、と先ほどまでぼんやりと考えていた。
僕が四国を去って1年が経つ。その間に品質が向上したのかもしれないし、実は冷凍輸送によって味わいが増す特性があるのかもしれない。あるいは上記の頓服薬のせいで味覚中枢がハイになっちまったのかもしれない。

パンのことはよくわからない。
ただし、親切についてはシンプルに理解できる。とてもうれしい。

 

 

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そんな今日のおやつは、抹茶生どらやき
抹茶入りの皮で生クリームと粒あんを挟んだ大きめのどらやきだ。
藤枝市の「神谷製餡所」の、冷たいおやつ。鯛焼きが有名な店だが、小さな冷蔵コーナーの品も間違いなくおいしい。

 

では寝ます。おやすみなさい。
薬が効きはじめた時はもちろん、その日の夜にも"落下するように”眠りに落ちてしまうのが怖い。でも頭痛が無くなるのだから贅沢はいえない。

 

 

 

静岡で食べるスリランカ・カレー

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午前中は健康診断と通院。
健康診断は、フリーランス向けに行政が格安で用意してくれたもの。面倒だけど、もう若くは無いし、なにしろ体調が悪いのだから総合的な検査は受けておきたい。

例年通り、採血では時間がかかった。
それでも、町医者と違って採血担当者の層が厚い。何人も腕自慢が入れ代わり立ち代わり僕の腕を確認して、最後に「そうだ、あの人を呼ぼう」と召喚されたベテランさんが、無事に血管へ針を刺してくれた。

それ以外は順調。というか今日の時点では何もわからない。
血圧が明らかに高い、眼底検査で変な画像が撮れた、といった理由で健康診断どころじゃねえ!と別室に連れていかれた人達もいたが、僕に関してはサクサクと進んだ。

通院のほうも「山は越した。今後は頓服薬を頼りに、騙し騙し生きていくしかないだろう」との診断だけで、大きな方針転換などは無かった。
薬が効きすぎること、薬を飲んだ翌日くらいにぼんやりして大変なことを訴えたけれど、「そういうこともあるでしょう。様子を見ましょう」と言われて終わってしまった。
看護師さんが「他人事ですよねえ」と同情してくれたけれど、だからといって薬が変わることはない。なので自分も先生の言葉「そういうこともあるでしょう」を抱えて、この薬と病気に向き合うしかないのだ。

 

ともあれ、こういう健康や医療のタスクというのは、とにかく片付けるだけですっきりする。
特に苦労をしたわけではないけれど、せっかくだからお祝いに(?)とカレーを食べることにした。

 

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以前から興味があってメモをしていた店があったのだ。
土日は休み、平日も前半はほとんど休みという噂の、謎のお店。でも静岡では有名なお店と店主の「サヘル17」。

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メニューは3種類くらい。カレーが何種類か、そして付け合せのスリランカ的せんべいの有無で変わってくる。僕は3種類のカレーと小さな紅茶のセットにした。

カレーはどれも優しい味わい。
青唐辛子など辛い部分もあるのだけれど、爽やかな辛さであまり残らない。たくさんの野菜をおいしく食べるための味付けといった感じ。
お店で食べてもおいしいけれど、晴れた日に公園で楽しんだら良さそうだな、と思った。

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せっかくなので、デザートを追加で注文した。
スリランカ式プリンやヨーグルトのデザートも魅力的だったが、「ポルパニロティー:ココナツ・フレークに椰子の花の蜜を含ませ、カシューナッツとスパイスを加え、スリランカ式パン(ロティー)で包んで揚げた、熱いお菓子」が気になってしまった。

これは素敵なお菓子だった。
かなり大きく、しっかり甘い。食べごたえもある。ドーナツにスニッカーズを入れたくらいの"強い”お菓子である。そしてお店の人達が何度も言うように、揚げたてで熱い。
異国のお菓子っぽさがすごい。
すっかり気に入ってしまった。

健康診断のために朝は抜いて、完全に空腹で挑んだ早めの昼食だった。
でも夕方までお腹が減らなかったのは、このポルパニロティーのせいだろう。

スパイス好きにはたまらない、良いお店。
また行きたい。

 

 

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