中田川遊歩道

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早めに仕事を切り上げて自転車で散策。
図らずも、昨日と一昨日に行ったところからほど近い場所を折りたたみ自転車で巡ることになった*1

ここは公園なのだろうか。「中田川緑道」と看板があった。
水路が整備された細い道が続く。たぶん夏には循環させるのだろうが、今は水たまり状態。あと少し暖かくなれば虫が集まってくるだろう。
それなりにお金をかけた場所のように思えるけれども、利用者の影もない。

おそらくは海側にある下水処理場と関係した場所だと推測する。近所にある体育館と予備駐車場とを繋ぐ歩道としての役割があるのかもしれない。
なんとなく川を埋め立てたような道のかたちをしている。たしか近くの巴川に河口直前で繋がる中田川という名の川があったので、何かしらの関係があるのかもしれない。

周囲は大きな倉庫と民家が連なっている。
古い倉庫や小さな町工場の隙間を歩くような場所もあって、いかにも清水区といった風情がある。

ぼんやり進んでいたら、いつのまにか老人ホームの敷地に入ってしまった。
公園の終端、少し広くなっていて池や藤棚があるあたりから、シームレスに老人介護施設に繋がっている。なかなか不思議なつくりだ。
今まで誰ともすれ違わなかったのに、ここで数人の老人と鉢合わせになって、なんだか夢のようだった。

 

小松左京を読む (BOOK☆WALKER セレクト)

小松左京を読む (BOOK☆WALKER セレクト)

 

 

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わざわざ訪れるような場所ではない。
でも思いがけず楽しい時間を過ごすことができた。
とても静かで、少し寂れていて、ごちゃっとしているけれども不潔ではなくて、まるで遺跡のような場所。おそらく夕方には地元の人たちが散歩をするのだろう。

 

そこに工場があるかぎり

そこに工場があるかぎり

  • 作者:小川 洋子
  • 発売日: 2021/01/26
  • メディア: 単行本
 

 

お題「ささやかな幸せ」

*1:実際には遊歩道なので大半を押して歩いた。

津波タワーの下

昨日に引き続き清水区へ。
といっても今日は家の用事が続き、休日らしい散策もほとんどできない。
それでも車から折りたたみ自転車を引っ張り出して、少しだけ近所を探検することができた。

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清水区の海沿い、大昔に貯木場があった辺りは富士山がよく見える。
倉庫や工場が立ち並ぶ私有地ばかりで、どうしても隙間から見ることになるけれども、なかなかに良い景色だ。

しかしもっとよく見える場所はないかと見渡すと、ぽつぽつと数キロメートル間隔で津波タワーが見える。ちょっと気になったので、見える範囲を巡ってみた。

 

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津波タワーは、周囲の建物よりも高い、鉄骨でできた骨組みだけの建造物。地震の時は、とにかくここを目指して、大波をやり過ごすことになる。

この津波タワーは土地や場所によってずいぶんと平時の扱いが違う。
いつでも登れるようになっているところが多い。なにしろ高さがあるから、見晴らしは抜群である。大抵、屋上にあたる部分には照明と監視カメラとベンチがある。
大きな場所になると、観光地にあるような双眼鏡が据え付けてあったりもする。普段は展望台として慣れ親しんでもらう狙いらしい。

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今日訪れたところの大半は、平時には侵入禁止となっていた。
仕組みは簡単。割れやすい素材で扉が作ってあって、非常時には叩き壊すスタイル。一部は既に壊れていた。
以前は「非常時には町内会長と消防団長が鍵で解錠する」というタワーもあったけれど、最近はさすがに無くなったようだ。
それでも、平和な時に登れないのはつまらない。

目的外の使用を嫌っているのだと推測する。
「地域の偉い人が鍵で管理」が問題となった時にも「不良が集まる」「子供の落下事故があったら責任がとれない」といった意見があった。
しかし今の清水区の海沿いならば、集まる不良なんて皆無なのだ。そもそも、全く何もない公園の一角に不良少年は集まらない。階段を登っても吹きさらしの屋上があるだけの場所で、不良行為を咎める大人もいないのだ。

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個人的には、いつでも誰でも登れるようにして、慣れ親しんだほうが良いと思う。
子供の安全確保や、近隣の家屋のプライバシー問題はあるにせよ、遠ざけておくのは下策に思える。
別に展望台として使えなかったから言っているわけではなくて、防災の場所は平時から親しんでおいたほうが何かと良いのではないか。そう僕は考えている。

 

東海道新幹線 各駅停車の旅

東海道新幹線 各駅停車の旅

 

 

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これは少し前に閉店した「スーパーマーケット田子重」の風景。
古くからある店だったから、今日も感慨深く眺めている人たちがいた。自分も買い物をした記憶はほとんど無いけれど、なんとなく写真を撮ってしまった。

 

 

それでは寝ます。おやすみなさい。
休日なのに疲れてしまった。午後、帰宅後に熟睡してしまった。
明日からは仕事をがんばる。

 

百年と一日

百年と一日

 

 

清水区「茶香茶花」

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所用があって清水区の三保半島方面に行った帰路、お昼ごはんを食べに「茶香茶花」へ行ってみた。
知人が強く勧めるお店。アジアンカフェと看板にあるが、食事の評判のほうをよく聞く。
何度か行ってみたことがあるけれど、混んでいそうで断念したのだった。少人数で切り盛りしているので可能ならば空いている時を狙え、とも知人は言っていた。

今日は開店直後に店へ入った。カウンター席は僕ひとり。テーブルには家族連れが1組だった。

 

ランチメニューは数種類ある。
ぱっと見た限り中国茶カフェだが、食事については中国というか、韓国、中国、沖縄、台湾にベトナム、タイのあたりのおいしいものを様々に取り扱っているような内容。
でも炒飯とハンバーグも知人は強く推薦していた。よくわからない。
なんとなく「アジアン・エスニック混交」を軸に、中国茶をカジュアルに楽しむ店といった印象である。*1

 

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今日はメニューの一番上にあった、店名を冠したランチセットにしてみた。
フォーとバインミーがメインで、揚げ物や蒸し物、それにスープと小さなデザート(ごまプリン)、本日のお茶(金木犀のお茶)といった内容。
質も量も、おそろしく充実している。

 

くらすたのしみ

くらすたのしみ

 
たべるたのしみ

たべるたのしみ

 

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フォーは海老のような出汁が効いている。
バインミーは、かりっと焼いた豚肉と、大量の野菜がおいしい。
ベトナム旅行を思い出す本格的な味もあれば、癖を減らした優しい味付けのものもある。

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お茶はおかわりできるし、接客は丁寧。なるほど隠れた人気店なのも納得。

そして僕はこの店がすっかり気に入ってしまった。
幹線道路からは入りづらいし、駐車場だって限られている。店は広いが店員は少ない。
自分ならやはり、空いている時間を狙って、サイクリングのついでに立ち寄るだろう。三保半島をさらっと走るのにも丁度いい位置にある。

 

 

 

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というわけで大満足のお昼ごはん。
それ以外はぱっとしない、というよりも日記に書きづらい疲弊と困惑の連続ではあったのだが、それでもなんとか乗り切った。明日こそ、今日以上にのんびりするぞと心に決めて、今日は寝ます。おやすみなさい。

 

中国茶図鑑 (文春新書)

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アイスの旅

アイスの旅

  • 作者:甲斐 みのり
  • 発売日: 2019/06/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

*1:こういう店でのハンバーグが気になって仕方がない。

職務★質問

お昼休み、お弁当を持って公園に行ったら職務質問を受けた。

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何か事件があったという風でもない。見回りと転入者のチェックを兼ねているお巡りさんが声をかけてきた、といった雰囲気。

  • 何をしているのかい?(お弁当を食べようと思って)
  • 自転車いいやつだね。(どうもありがとう)
  • 防犯登録は静岡じゃないんだー。(前は四国に住んでいたんで)
  • 自転車保険は入ってる?(はい。)
  • ところで、首に下げてるカードは何?(職場のセキュリティカード兼身分証ですね)
  • この辺でいつも食べてるの?(ええまあ、お弁当の時は…。外食も多いです)
  • 理由を聞いていいかな。(食堂というか休憩スペースが狭いんです。マスクも外したいですし)
  • この辺りで変な人とか車とか見たことあるかな?(わかりませんね)
  • 免許証ある?(今は持ってません)
  • なんで無いの?(職場のロッカーに財布ごと置いてきました)
  • 買い物とかできないねえ。(スマホで買えますね。電子マネーとか)
  • なんか身分証ある?(マイナンバーカードの画像ならスマホにありますね。免許証や保険証もありますよ)
  • 準備いいねえ。(まあ仕事柄)
  • 藤の花が咲き始めたねえ(そうですね)
  • じゃあご協力ありがとう。お弁当はカミさん製?(自分で作りましたけど…)
  • へええ最近の人は作っちゃうんだよなあ。これだけできれば結婚しなくていいよね。…じゃあ、お時間取らせました。(いえ、お疲れ様です*1

こんなやり取り。
ちなみにお弁当はこんな感じ。

グリンピースをさっと茹でて薄い出汁醤油に漬けておいたものをごはんに混ぜてみた。
焼鮭は朝ごはんの時に取り分けたもの。きんぴらごぼう、佃煮は冷蔵庫にあった。
ちなみに写真は撮っていない。

 

 

 ともあれ平和な金曜日。
なにしろこんな状況だから明日以降も人混みは避けなければ。本当は動物園か水族館に行きたいところだが、自分より切実にそういう場所を求めている小さな人たちに譲って、家で家事などをするつもり。

おやすみなさい。

 

 

結果を出すための攻める検問・職務質問

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  • 作者:宇野博幸
  • 発売日: 2020/04/06
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野火

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  • 発売日: 2016/05/12
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お題「気分転換」

*1:配偶者はお弁当係ではない、と思ったけれども国家の暴力装置に反論するために僕の神聖な昼休みを使うわけにはいかない。

モバイルモニターとプリン

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落とし物の話。

勤め先の建物には小さなカウンターとスツールが並ぶエリアがある。
以前はコンセントも設置されていて、パソコン作業用として整備された「官民協同ののマドワーカー支援スペース」だったが、昨今の情勢を受けてスツールとコンセントは撤去された。

それでも、無料かつ人が少なく空調も効いた場所ということで、パソコンを広げて仕事をしている人がちらほらいる。昼休みの時間にはサンドイッチなどを食べている人もいる。

今日はその場所でモバイルモニターとプリンを見つけた。
カウンターで作業していた人が忘れていったのだろう。プリンはコンビニで買ったのではないか。

ビルの管理人に物品を預け、連絡先を伝え帰宅。
先ほどモバイルモニターの持ち主が見つかったと連絡があった。
ビルで働く人であること、エリアへの出入りが監視カメラで確認できたこと、通販サイトの購入記録を確認できたことで、たしかに本人だと判断したそうだ。

しかしプリンは持ち主不明とのこと。
そんなことがあるのだろうか、となんだか怖い。
だって、立て掛けてあったモバイルモニターのすぐ横に、未開封のプラスプーンと共に置かれていたのだ。モバイルモニターは自分のもので、プリンは他人のものなんて事があるとも思えない。

しかしとにかく落し主はプリンを知らないというので、守衛室で保管してあるのだという。「どうしますか?警察に渡すような物ではないですから、あなたが食べることもできますよ」と聞かれたけれども、処分してもらうことにした。だって誰のものかわからないプリンなんて食べたくはないから。

そんな1日。
モバイルモニターとプリンを拾った日。
しかし、いかにも退職者の老警備員さんでも、電話ではなくてビデオチャットでやりとりをするのだから“今風”である。少し前なら「とりあえずお電話しました。詳しくは明日の出社時にでもお伝えします」となっていたはずだ。

 

 

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ちなみにお昼ごはんは魯肉飯。
チェーン店のお弁当屋さんの季節メニュー。意外と本格的。
「熱々がいいですか?すぐ食べるのなら出来合いがありますよ」と言ってくれた店員さんが(たぶん)ベトナムかタイの人だったから、異国情緒も増すというもの。ちなみに熱々のものを作ってもらって、公園の藤(8分咲き)を眺めながら食べた。

 

 

夜と海 3巻 (ラバココミックス)

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夜と海 1巻 (ラバココミックス)

夜と海 1巻 (ラバココミックス)

  • 作者:郷本
  • 発売日: 2018/09/09
  • メディア: Kindle
 

 

お題「ささやかな幸せ」

社員食堂みたいな場所で

書くことが無い水曜日。
仕方がないから昼ごはんについて記す。

お昼はオフィス街の定食屋さんで食べた。
セルフサービスの社員食堂みたいなつくりで、おかずをいくつか取ってレジ前でごはんのサイズや味噌汁の種類を注文して、精算して、席で食べる。

同じような店は四国で一人暮らしをしていた時に何度か行った。ただ、四国の店は水産会社が親会社であることが売りで、焼魚などがとても本格的、かつ働いている全員がお婆さんという特徴があって、メニューも多く、楽しい店だった。店名は「海鮮食堂おくどさん」だったか。今でもふと思い出すことがある。

今日の店は本当に社員食堂みたいな品揃えと雰囲気だった。
安いし不味くはない。ただ外食の喜びみたいなものがほとんど感じられない。
社員食堂だったら「あの会社の食堂は悪くない」と評判になるかもしれないけれど、会社の補助抜きならば「できれば他の店に行きたい」となりそう。

だし巻き卵は注文してから焼いてくれる。でも、担当の人は本当に嫌そうに注文を受けるのだ。当番制の「卵焼き係」みたいな感じで、ぜんぜん客商売っぽくない。

 

 

それでもとにかくワンプレートではない数種類のおかずで昼ごはんが食べられるので、オフィス街では有り難い存在。

 

そんな店で、今日は

  • ごはん(小)
  • アジフライ
  • 新玉ねぎサラダ
  • だし巻き卵(チーズ入り)

を選んでみた。

 

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見た目よりはおいしかった、と思う。
柄にもなくフリカケを使ってみた。フリカケなんて10年以上のブランクがある。
それから新玉ねぎのサラダには「ノンオイル青じそドレッシング」をかけた。昭和の終わり頃だろうか、ノンオイルドレッシングが流行した時代があった。最近はめっきり見かけないというか意識の外にある存在だったが、絶滅はしていなかったようだ。

 

近くのテーブルでは、高校生みたいなノリの若者達が*1、調味料コーナーにある品々、フリカケやソースを大量に使ってオリジナル料理を編み出していた。ファミレスのドリンクバーやラーメン屋の漬物や調味料を駆使してジャンクな食べ方をして遊ぶなんて話をネット記事で読んだことがあるが、たぶんそういうことをしている。
ジャンクフード廃人を気取って、できる限り安っぽく、ギリギリまで周囲に迷惑をかけて仲間受けを楽しむ人たち。


しかしこのオフィス街では完全に浮いていた。
マヨネーズを山盛りに載せた唐揚げに一味唐辛子を大量にかけたところで、お店のおばさんに怒られていた。そして、アジフライを齧りながら(空いた左手で)追加のウスターソースをかけたところで「もう出てってくれ」と宣告を受けていた。

僕は店を出ようとしていたところだったから、その後はわからない。
でも怒られて当然だと思う。どんな場所でも許される無作法ではないし正直とても格好悪い行動だと思うが、それ以上に「店の求める客」ではないのだから。

 

メトロリスボン

メトロリスボン

  • 作者:鷹野律子
  • 発売日: 2021/03/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

明日のお昼はどうしよう。少し歩けばハンバーガーショップがあったはずだが、そういう気分になれない時もある。またこの社員食堂みたいな店に行くのもちょっと考えものだ。

 

 


朝に元気があればお弁当を作ってもいい。
でも、一人暮らしよりも時間がある朝に、どういうわけかお弁当を作る気力が湧かない。あの頃のお弁当作りは、お惣菜作り貯めから始まる日々の食生活サイクルの一環であって、完全に1人で食生活を回していた状況に最適化されていたのだ。
冷蔵庫が大きくなって、家族が何種類も料理を作り、食材が潤沢にある今は、お弁当を作る必要性が減っている。多少の出費があっても、大しておいしくない社員食堂みたいな店であっても、普段は行かないタイプのお店に行って昼の気分転換をしたい、そんな気分なのだ。

 

 

明日も私たちのお弁当 (クウネルの本)

明日も私たちのお弁当 (クウネルの本)

 
クウネルの本 もっと私たちのお弁当

クウネルの本 もっと私たちのお弁当

 

 

*1:たぶん研修中の新入社員だろう。新しい友だちができて楽しそうな様子が伝わってくる。

カマボコと回転焼き

今年の桜は早い。
いつの間にか葉桜になってしまった。

それはそうと、今朝は寒かった。
運動不足のために自転車で出勤しているのだが、走り出してすぐに風の冷たさに気がついた。上着のボタンを止めてからしばらく走れば寒さは気にならなくなる。でも午前中は窓から入ってくる風がひやりとして気になってしまう。

 

オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

  • 作者:藤井太洋
  • 発売日: 2014/02/21
  • メディア: 単行本
 

 

帰路は少し寄り道して、農産物直売所で果物を買った。
なぜか地元企業のアウトレット品も置いてある直売所。農産物とは関係のないお菓子や練り製品のアウトレットが特に安い。
今日はなんとなくカマボコの詰め合わせを買ってしまった。
業務用だろうか、カマボコなのに板が無い。板の部分はつるりと滑らかで、少しだけ製造ライン由来の凸凹がある。
技術的には板の無いカマボコは容易に作れるはず。ただ、スーパーマーケットで売られているカマボコの大半は未だに何かしらの板が使われている。
ともあれ安いカマボコではあるが味は遜色ない。上面にシワができている「整形不良品」と表示があった。低価格の理由が表示されているあたり、本気のアウトレットである。

夜に映画を観るつもりだったが、予告のない上映時間・回数の削減により中止となった。客の見込み数で柔軟に上映数を変えられるのがシネコンの強みだが、ここまでフレキシブルに(ほぼ日替わり状態で)変更するのは珍しい。それだけ、ある意味で“非常事態”なのかもしれない。

 

大阪

大阪

 

 

そんな今日のおやつは回転焼き。
静岡県中部で回転焼きを名乗る店は珍しい。大判焼き今川焼きが大多数だろう。

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かばんの中で潰れちゃったかな、と思ったがグーグルマップのレビューを見ると「基本的に潰れている」「袋に詰める段階で潰れる」と書かれているので「そういうものなのか」と納得して食べた。
世の中には色々な店がある。

 

 

1枚デザインの構図とレイアウト

1枚デザインの構図とレイアウト

  • 発売日: 2019/07/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

プペル見ました:カエルのケーキ

えんとつ町のプペル

youtu.be

映画「えんとつ町のプペル」を観た。
無料券というのか、前売りチケットが知人から回ってきたのだ*1。そろそろ地元では終映な予感がするので、空いた時間に観ることにした*2

あの西野氏の作品であることを(できるだけ)差し引いた感想としては「わりと普通」。凡庸というか平均点というか中の下というか、良くも悪くも尖ったところのないアニメ映画だった。
盛んに宣伝してそれなりに興行成績もあって、でも数年後にはわざわざレンタルやサブスクで観る人もいない夏休み映画がある。ああいった「今年のティーンエージャーとオタク向けオリジナルアニメ映画」としては及第点だと思う。

主題歌みたいなJ-Popが何曲もあって、劇中では確か3回くらいは「ダイジェストと共に曲が流れる」シーンがあったのは興ざめだった。あれは1作で1回で十分。3回もあると「タイアップ・ビジネス」という言葉が頭に浮かんでしまう。
それから唐突にダンスシーンが始まるのもよくわからない。ディズニー映画みたいに「盛り上がったから歌とダンス」ではなくて、その場面だけ唐突にミュージカル風なのだ。
基本的には手堅いCGアニメなのに、そういった唐突な演出が交じるのは監督のアイデアなのだろうか。
そもそも、そういった感動させたり高揚させたりするシーンが何度も続くと飽きてしまう。ストーリー上は程々の盛り上がりなのに画面だけは歌と踊りと激しい場面転換なのだから、なおさらのこと。

そして絵本の時から感じていたことだが、「絵本なのにダークな世界と、かわいいだけでない主人公の造形」というのは、やはりダサい。ああいうプチ邪悪な顔つきで独自性を持たせる絵は、90年代のアート系専門学校生が手掛けるサブカルイベントの定番だった。

ストーリーについては、西野氏の商売・思想を差し引くわけにはいかないだろう。
ファンなら喜ぶお話にはなっていたと思う。
「諦めるな、信じた道を進め。他人の嘲笑なんて気にするな。成功するのは諦めなかった人だけだ」をひたすら繰り返す。まあ、良い話ではある。
ただし悪人の描写は徹底的に浅いし、主人公達は基本的に葛藤しない。阿呆で保守的な一般人と、世界を騙している悪役と、「世の中の煙が晴れたら星が見える」と信じて頑張る主人公だけのお話。
ただし「外の世界を知ったらどうなるのか」といった疑問や葛藤はまるで無い。ただ「父さんが言っていた。煙に囲まれた街の外では星が見える。僕はそれを信じる」と頑張り続けるだけ。


観終わってから気づいたけれども、これは明確に「天空の城ラピュタ」である。ただし、「ラピュタを見つけた!父さんは嘘つきじゃなかった!諦めなくてよかった!」で終わる天空の城ラピュタである。
「頑張ること=良い事」で話が終わってしまっている。
起承転結の「転」が無い。

 

天空の城ラピュタ スタジオジブリ絵コンテ全集〈2〉

天空の城ラピュタ スタジオジブリ絵コンテ全集〈2〉

  • 作者:駿, 宮崎
  • 発売日: 2001/06/01
  • メディア: 単行本
 

 

結果として「お金の価値に疑問を抱かせる舞台設定」も「閉ざされた世界で自分を信じて頑張る尊さ」も、随分と一方的な描かれ方となっている。

なのでやはり思い出してしまうのだ。この薄っぺらさ、一方的な感じは、西野氏の商売と主張に似ていることを。
絵本を100分以上の映画に引き伸ばしたせいで、追加された人物や物事があからさまに(絵本の内容をほとんど忘れていた自分でも気づく位に)雑だったことも、鑑賞中に引っかかってしまった。

せっかく綺麗な映像と凝った美術設定があるのにもったいないことである。そんなふうに考えてしまうのは僕がオタクだからなのだろう。


たぶんこの映画の主目的は原作者のメッセージを伝えることなのだろう。「自分を信じて頑張れば夢は叶う」それだけを伝えるだけの映画なのだ。
だから「キャラが動く」こともないし「予想外の事件」も「夢が叶ったら自分と自分以外はどうなるのか考える」ことも、もちろん無い。
そういう意味では幸福の科学の映画や、「税金の大切さを学ぶPR漫画」と変わらない。ただ、たくさんの資金と一流のプロフェッショナルを動員した豪華な見栄えになっているので、見る側は戸惑ってしまう。

「言われなくてもわかっているし、それだけで世界の真実みたいに言われると正直しんどいキラキラしたテーマ」を、ひたすら聞かされるような100分と少しの時間。
でもディテールの多いCGアニメだから、いちおう「金返せ!」と途中退出する程のひどい作品にはなっていない*3。あくまで普通、そして凡庸。

ところで、西野氏としては、映画の感想が「凡庸」で良いのだろうか。
質はともかく尖ったところのある話題作になって欲しいのではないか。それとも全然かまわないのだろうか。よくわからない。

 

薬指の標本

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薬指の標本 SPECIAL EDITION [DVD]

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  • 発売日: 2007/03/23
  • メディア: DVD
 

 

 

カエルのケーキ

昨日のタヌキのケーキに続いて、今日のおやつはカエルのケーキ。
味については昨日の日記の通り。タヌキでもカエルでも、同じおいしさ。

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「このケーキを1つください」と指差したら「はい、カエルのケーキですね」と確認された。だからカエルのケーキ。カエルといえば大きな口ではあるが、バタークリームとチョコレートでは表現しづらいのだろう。
もちろんこれでもカエルらしさに溢れている、と思う。かわいいかわいい、と思いながらぱくりと食べてしまった。

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東京の子 (角川書店単行本)

東京の子 (角川書店単行本)

 
距離の嘘

距離の嘘

 

 

そんな月曜日。仕事は順調。
昼に入った洋食屋さんがニンニクくさかった。食器にニンニクをこすりつけているのではないか、水に生ニンニクで香りを移しているのではないか*4、と疑いながらオムライス(なぜかニンニクくさい)を食べた。
午後は自宅作業だったから良かったものの、なるほど平日正午にしては空いているわけである。

 

 

 

凍りついた香り (幻冬舎文庫)

凍りついた香り (幻冬舎文庫)

  • 作者:小川 洋子
  • 発売日: 2001/08/01
  • メディア: 文庫
 
静岡百景

静岡百景

 

お題「気分転換」

 

お題「ささやかな幸せ」

 

*1:正確には知人の知人から。

*2:夕方の上映で、客は僕を含め6人。うち2人は途中で帰ってしまった。

*3:そもそも僕は無料券で観ている。

*4:ちょっとおしゃれなカフェでハーブやレモンを水に漬けているように。

島田市のタヌキケーキ

なんだか昨日は色々あって、今日は寝坊してしまった。
外は雨で出かけるのも億劫。
まだ出たままの冬服を少し片付け、着るのかどうかわからない厚手のシャツをクローゼットの隅に押しやる。読んだ本をまとめて車に積み込み、いつでも気が向いた時に売り払えるようにする。

そういった小さな家事未満の作業をしているうちに午後になってしまった。

 

複眼人

複眼人

  • 作者:呉 明益
  • 発売日: 2021/04/05
  • メディア: 単行本
 

 

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今日のおやつはタヌキケーキ。
昔ながらのバタークリームとチョコレートの洋菓子だ。

これは島田市の「龍月堂」で買った。
和菓子屋のケーキは良いものである。
龍月堂はお土産の菓子から定番和菓子まで手広く扱っていて、サバランなども有名。新作や新企画も多い店だから、この一見レトロなタヌキケーキが本当に昔ながらなのか、それとも昨今のSNS映え*1を受けて導入したのかはわからない。
ともあれ、味も見た目もすばらしいものだった。

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いや、見た目はこんな感じであって、なんとなく「ショーケースの中に並んだタヌキのうち、もっともブサイク」な感じがある。でも僕だって顔を吟味して選んだわけではないから、偶然に導かれてこの顔のタヌキが箱に入れられたのだろう。
自分の場合は1人で食べるのだから、これでも全然かまわない。ちびっ子なら、文句を言うかもしれない。

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味は少しだけ特徴がある。
バター由来の塩気がしっかり感じられる。
台座になっているパウンドケーキにはオレンジピールやドライチェリーやレーズンがたっぷり混ぜられている。このドライフルーツ類が良いアクセントになっていて、見た目だけのお菓子ではない味わいがある。

桜餅を買うつもりで訪れたのに、うっかり買ってしまったタヌキケーキ。
我ながら良い機転だったと評価している。ただし桜餅は買い忘れた。

 

 

レトロスイーツ 愛着のある懐かしいお菓子

レトロスイーツ 愛着のある懐かしいお菓子

  • 作者:若山 曜子
  • 発売日: 2018/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
タイタン

タイタン

  • 作者:野崎 まど
  • 発売日: 2020/04/22
  • メディア: 単行本
 

 

なんにもできない日曜日だけど、せめてさっぱりしよう…と夕方には床屋で髪を切ってきた。
何も考えず入った安い床屋(カットだけなら2200円)だったが、腕前はともかく店の内装が怖かった。
縁起物の雑貨が店内のそこかしこに置いてある。
現代風にアレンジされた招き猫やビリケンさん、破魔矢に熊手、ドリームキャッチャー、着色された水晶、「笑って暮せば幸せな生活が送れる」というような無意味なポエムが書かれたカレンダー。
コレクター的にぎっしりと並んでいるのならまだわかるが、そういったソフトで安直な感じの縁起物&スピリチュアルグッズが店内にまんべんなく置かれているのだった。
待合スペースの漫画も「ONEPIECE」や「サラリーマン金太郎」に混ざって「実録レディースコミック別冊 本当にあった奇跡!心があったかくなる母子の話スペシャル」みたいなコンビニ本が置かれている。「奇跡のリンゴ」の本もあった。

道具や消耗品はチェーン店標準のものを使っていると思いたい。変な水やシャンプーがありそうで怖い。

こういう「全方位的かつ無邪気にリーズナブルなハッピーを求める姿勢」は怖いのだ。こだわりの部分が「縁起が良い」だけに限られているのは、もはや趣味ではない。

たぶんこの床屋は二度と行かないだろう。
大昔に通っていた心療内科(フクロウとミミズクの置物が大量に置いてある)も怖かったけれど、この店のほうが個人的には苦手。

 

 

ノマド: 漂流する高齢労働者たち

ノマド: 漂流する高齢労働者たち

 

 

頭もさっぱりしたし、手も足も爪を切って、かばんの中も整理して、ようやく落ち着いた。歯ブラシだって更新した。
これで安心して眠ることができる。どう考えても大したことがない、日常のメンテナンスの一部ではあるのだが、でも、きちんとすることは大切。心の支えになる。

 

構造素子 (早川書房)

構造素子 (早川書房)

 

 

 

 

 

*1:Twitterなどで定期的に話題になる。

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