社員食堂みたいな場所で

書くことが無い水曜日。
仕方がないから昼ごはんについて記す。

お昼はオフィス街の定食屋さんで食べた。
セルフサービスの社員食堂みたいなつくりで、おかずをいくつか取ってレジ前でごはんのサイズや味噌汁の種類を注文して、精算して、席で食べる。

同じような店は四国で一人暮らしをしていた時に何度か行った。ただ、四国の店は水産会社が親会社であることが売りで、焼魚などがとても本格的、かつ働いている全員がお婆さんという特徴があって、メニューも多く、楽しい店だった。店名は「海鮮食堂おくどさん」だったか。今でもふと思い出すことがある。

今日の店は本当に社員食堂みたいな品揃えと雰囲気だった。
安いし不味くはない。ただ外食の喜びみたいなものがほとんど感じられない。
社員食堂だったら「あの会社の食堂は悪くない」と評判になるかもしれないけれど、会社の補助抜きならば「できれば他の店に行きたい」となりそう。

だし巻き卵は注文してから焼いてくれる。でも、担当の人は本当に嫌そうに注文を受けるのだ。当番制の「卵焼き係」みたいな感じで、ぜんぜん客商売っぽくない。

 

 

それでもとにかくワンプレートではない数種類のおかずで昼ごはんが食べられるので、オフィス街では有り難い存在。

 

そんな店で、今日は

  • ごはん(小)
  • アジフライ
  • 新玉ねぎサラダ
  • だし巻き卵(チーズ入り)

を選んでみた。

 

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見た目よりはおいしかった、と思う。
柄にもなくフリカケを使ってみた。フリカケなんて10年以上のブランクがある。
それから新玉ねぎのサラダには「ノンオイル青じそドレッシング」をかけた。昭和の終わり頃だろうか、ノンオイルドレッシングが流行した時代があった。最近はめっきり見かけないというか意識の外にある存在だったが、絶滅はしていなかったようだ。

 

近くのテーブルでは、高校生みたいなノリの若者達が*1、調味料コーナーにある品々、フリカケやソースを大量に使ってオリジナル料理を編み出していた。ファミレスのドリンクバーやラーメン屋の漬物や調味料を駆使してジャンクな食べ方をして遊ぶなんて話をネット記事で読んだことがあるが、たぶんそういうことをしている。
ジャンクフード廃人を気取って、できる限り安っぽく、ギリギリまで周囲に迷惑をかけて仲間受けを楽しむ人たち。


しかしこのオフィス街では完全に浮いていた。
マヨネーズを山盛りに載せた唐揚げに一味唐辛子を大量にかけたところで、お店のおばさんに怒られていた。そして、アジフライを齧りながら(空いた左手で)追加のウスターソースをかけたところで「もう出てってくれ」と宣告を受けていた。

僕は店を出ようとしていたところだったから、その後はわからない。
でも怒られて当然だと思う。どんな場所でも許される無作法ではないし正直とても格好悪い行動だと思うが、それ以上に「店の求める客」ではないのだから。

 

メトロリスボン

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  • 作者:鷹野律子
  • 発売日: 2021/03/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

明日のお昼はどうしよう。少し歩けばハンバーガーショップがあったはずだが、そういう気分になれない時もある。またこの社員食堂みたいな店に行くのもちょっと考えものだ。

 

 


朝に元気があればお弁当を作ってもいい。
でも、一人暮らしよりも時間がある朝に、どういうわけかお弁当を作る気力が湧かない。あの頃のお弁当作りは、お惣菜作り貯めから始まる日々の食生活サイクルの一環であって、完全に1人で食生活を回していた状況に最適化されていたのだ。
冷蔵庫が大きくなって、家族が何種類も料理を作り、食材が潤沢にある今は、お弁当を作る必要性が減っている。多少の出費があっても、大しておいしくない社員食堂みたいな店であっても、普段は行かないタイプのお店に行って昼の気分転換をしたい、そんな気分なのだ。

 

 

明日も私たちのお弁当 (クウネルの本)

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クウネルの本 もっと私たちのお弁当

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*1:たぶん研修中の新入社員だろう。新しい友だちができて楽しそうな様子が伝わってくる。

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