加湿器の水とハンバーグ・ランチ

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朝から強い風と低い気温。
仕事も大変そうなので、自転車はやめて車で出勤する。

実際に、過酷な1日だった。
仕事内容は楽なものだった。でも環境がよくない。
大きな会議室みたいなところで研修を受けるのだが、その場所のルールで窓はかなり開けておく必要がある。加えて、窓を開けた状態では空調を入れてはならないのだった。
つまり寒い。
足先が冷える人にとっては本当に辛いようだった。休憩時間にコンビニで爪先用の使い捨てカイロを買ってきた人もいるほど。

僕は冷え性の類には無縁の人生を送ってきたが、今年の冬は足の指先が冷えると少し痺れを感じる。いかにも血液の循環が悪くなっている感覚がある。
なので、明日以降のために使い捨てカイロを用意した。

先ほど、加湿器の水タンクを落とした。
だいたい4Lほどの水が部屋と廊下に広がってしまった。
せっかくなので掃除を行う。水拭きを行ったあと、まだ少し濡れている床に水溶性ワックスを伸ばしていく。かなり広い範囲がぴかぴかになった。

 

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全体的に冷たくて湿った感じの1日。

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あたたかかったものといえば、このいかにもファミリーレストランのハンバーグらしいハンバーグ。安いし、あっという間に出てくる。ランチタイムならばパンやスープも付いてくる。家でハンバーグを作る気が無くなってしまう。
パンにオリーブオイルをたっぷり付けて食べた。
勤め先の近くにはおいしい蕎麦屋もあるのだが、ざる蕎麦を今日の昼に食べていたら
心も身体も冷え切ってしまったかもしれない。ハンバーグ・ランチで正解だった。

 

失われた賃金を求めて

失われた賃金を求めて

 

 

お題「気分転換」

雨と寒い部屋と唐辛子

真夜中から強めの雨。朝も雨。
仕事のほうは先週から引き続き研修。

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この研修場所がとても寒い。新型コロナ対策で風通しが良くなっているうえに、建物管理者(公共施設なのです)の方針で、エアコンを効かせまくるわけにもいかない。研修の主催者が使い捨てカイロを配るくらいに室温が低かった。
「こんなに寒いと風邪をひいて抵抗力が下がって新型コロナに罹るんじゃないか」などと陰口を言いながら乗り切った。

 

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寒いとはいえ静岡県。雨が止んでからは17℃かそれ以上の気温。朝だってマフラーは要らないくらい。ただ、それでもパソコン仕事をするにはつらい。あともう少し気温が低ければ、主催者もきちんと対応したはずだ。

 

別に身体が冷え切ったから、というわけではないけれど夕食は辛めの料理を作った。
名前は知らない。
ネギと玉ネギを炒めて、サバ缶とトマト缶を入れて、適当にスパイスや塩で味付けしたもの。
家族はそのまま。僕の分だけは唐辛子(キムチ用。日本のものより穏やかな辛味)をどっさり入れる。今日はスープっぽく仕上げた。

もちろん辛いものを食べたから元気になるわけではない。
辛くておいしい、でおわり。それで何が悪いのか。
体調が悪ければ、薬を飲めばいい。今日は念のため、葛根湯を飲んだ。
おやすみなさい。

 

パチンコ 上

パチンコ 上

 
パチンコ 下

パチンコ 下

 

 

くしゃみと線香花火

昨晩遅くの地震を受け、今朝は自宅の地震対策を見直した。
といっても家具のほとんどは作り付け、あるいは低いものばかりだから、やることは少ない。いくつかの「天井つっぱり棒」を締め直した程度。

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その時に、ついでだからと高いところの掃除をしたのが良くなかった。
アレルギー性鼻炎になってしまった。

さらに、掃除の時に花火を見つけてしまった。
たぶん次の夏までは持たないだろう、しかしそのまま燃えるゴミに出して良いものか。
ちょっと考えて、近所のちびっ子がいる家に声をかけて譲ることにした。

自分も少しだけ花火を楽しんだ。
渡す前に少しだけ線香花火を抜き取っておいたのだ。それを、日が落ちてからひとりで楽しんだ。
このときもくしゃみが続いていたので、線香花火は長持ちしない。小さな火の玉が、ぽとぽとと落ちてしまった。

夜には近所から花火を楽しむ声が聞こえた。良かった、湿気てはいなかった。

 

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掃除と花火、そしてアレルギー。
それ以外の時間はパソコン仕事に打ち込んでいた。目の奥がふわふわする。
遠くの知人から届いたチョコレートケーキ*1を少しずつ切って食べるのが、今日という日の彩りだった。それ以外は地味で低調だった。線香花火ですら、ぱっとしなかった。

 

そんな日曜日。明日から多忙になる予感。
なので寝ます。おやすみなさい。

 

 

今週のお題「チョコレート」

*1:驚くほどスパイシー。チョコレートもスパイスの一部、といった味付けがおもしろい。

三島市 佐野美術館と「原田治 かわいいの発見」展

今日は平穏無事で日記に書くべきことは何もない。
なので昨日行った佐野美術館について書く。

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佐野美術館、三島市の有名な市立美術館。戦前に活躍した三島市の実業家で篤志家の佐野氏が自身のコレクションを展示するために作った、と聞いた。
正面入口は古い公共ハコモノ建築みたいで、表通り側は観光向け和風レストランのごちゃっとした駐車場が目立つけれど、庭園と邸宅は見事なものだ。広くはない美術館も、あの名槍「蜻蛉切」などが展示してあるし、面白い巡回展も多い。

 

静岡百景

静岡百景

 

 

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昨日行ったのは「原田治展 かわいいの発見」。
混雑を避けてお昼時に行って、確かに人は少なかったけれども、熱心な人が多かった印象。写真撮影OKの場所が大半だったから、あちこちでスマホの撮影音が鳴っていた。

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展示は、原田氏の子供時代から勤め人時代、そして独立し頭角を現し(an-an創刊の頃だ)、その後に時代の寵児となり、若手イラストレーター集団の一員として、あるいは自身のオリジナルブランドを確立して80年代に突入、そして晩年に島へ移住しファインアート作家に転向、亡くなるまでをずらりと並べてある。

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イラストレーターとはいえ装丁からオリジナルグッズの展開まで様々な仕事をしてきた氏の作品は、見ていて本当に楽しい。子供の頃に家にあったような物から、80年代あるいは90年代の「かわいい」が話題になった時に必ず挙がる本や商品まで、手に触れられそうな距離で見ることができてしまう。

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ミスタードーナツカルビー(ポテトチップス)のキャラクターなど、いくつかの有名な大企業のデザインは紹介に留まっていたのは事情があるのだろうか。
それでも、高齢者からデザイン専門学校生風の若者まで、たくさんの人達が熱心に見ていた*1

結局、2周目も堪能してしまった。

ちょうどミュージアムショップに行った頃から、午後の混雑が始まったようだった。なにしろこのご時世なので、美術館とはいえ人混みは落ち着かない。
ちなみにミュージアムショップの充実度は素晴らしかった。書いやすい品も多く、カゴいっぱいに「OSAMUグッズ」を買う人もいた。

仕事時間に隙間を作って訪れた展覧会だったが、行けて良かった。
佐野美術館自体、本当に久しぶりで、楽しかった。

 

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ぼくの美術帖 【新装版】

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 ぜんぜん関係ないけれど、今このブログを書いている時に地震が来た。
僕の住む静岡県中部では、気持ちの悪い長い揺れが続いただけで、たぶん震度は1か2程度。関東では物が落ち、震源地の東北では6強らしい。
あちこちで停電も起きている。
もちろん本震がこれから来るのかもしれない。
どうか、誰も彼もが平穏に過ごせますように。

お題「気分転換」

*1:どちらかといえば女性が多い。男性は職業不詳な、あるいはデザイナーぽい人が目立つ。家族の付添いみたいな人は少ない。

三島市を自転車で

仕事で三島市へ行った。

自分の住む静岡県中部から見ると東の果てにある。伊豆半島の付け根、沼津市と共に県東部地方の中心地といった印象がある。

仕事ではあるが、多少の空き時間があったので、自転車(今日はSTRIDAを車に積んできた)で中心街を巡ってみた。

 

狭く細い路地と、緩やかな起伏が多い街だから、小径車にはぴったり。薄曇りだが暖かな気温の街をのんびり楽しむことができた。

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三嶋大社の門前であり、かつては伊豆観光の玄関口でもあったため、今でも少し浮かれた雰囲気がある。うなぎ屋から洋食屋まで外食の店が多い。
古い店舗を活用したコーヒー豆屋なども目立つ。

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全体にコンパクトな街ではあるが、散策していて飽きることがない。

ちなみに今日は「ファーストキッチンウェンディーズ」でハンバーガーなどを食べた。どうして三島まで来てウェンディーズなのか?それは静岡県で唯一のウェンディーズだから。
なぜ三島市ウェンディーズがあるのか理由は知らない。ただ、駐車場の1階にあって、食事をすれば2時間の駐車料金サービスが受けられる。今日は利用しなかったけれど、2時間あればハンバーガーを食べてから三嶋大社に参拝することもできるだろう。

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チーズでどろどろになったマッシュルームバーガーと、チーズでどろどろになった豆と芋を食べて満足した。ファストフードではあるが、個人的に東京の味なのだ。そして今、僕は東京の味に飢えているのだった。

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三島といえば湧水と水路。
遊歩道が整備された綺麗な場所もあるが、家々の間を流れる小さな流れも水が透き通っていて良い感じ。むしろ、町中の小さな流れを辿っていくほうが、自転車散歩としては楽しい。

今日は時間が無くて、偕楽園のような大きな公園には立ち寄れなかった。
三嶋大社を散歩して、茶店で餅を食べただけ。

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街の散策はそこそこに、今日行ったのは「原田治展 かわいいの原点」。
佐野美術館で開催中。
この巡回展については、明日に書こうと思う。ちょうかわいかった。

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実は持ち帰り仕事が2時間分ほど残っていて、今夜に片付けてしまうつもりなのだ。
明日には明日の予定がある。だから今日がんばる。

でも眠いので、まずは数時間だけ寝ます。
おやすみなさい。 

芸術家が愛したスイーツ

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チョコレートとスコーンとパンデピスとコーヒー

おやつを藤枝市の焼き菓子店「テンテンカシテン」で食べた。
サイクリングの寄り道、そして昨日までの頑張りに対しての自分からのご褒美。

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今日の日記はこれでおしまい。
いささか短いので、食べたものを書いておく。
甘いもの数種類のプレートがバレンタイン仕様になっていたのでそれを注文。

  • スコーンと柑橘のカード
  • パンデピスと自家製チーズ
  • チョコレートのサラミ
  • コーヒー

とにかく満足した*1。毎日こういうものだけ食べて生きていければ素敵だと思う。そう思いませんか?
おやすみなさい。

 

オイルで作る焼き菓子ベストレシピ

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私の家庭菓子

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*1:お菓子には関係ないけれど、コースターやペンダントライトが籐製でかわいい。

10年ぶりにビールを買う

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久しぶりに缶ビールを買った。
自分では飲まない。
父への土産で買った以外では、おおよそ10年ぶりとなるはずだ。

10年前はクラフトビールを買った。これなら君にも飲めると勧められた黒ビールは、たしかにおいしかった。バニラアイスにかけると複雑な味わいがあった。
しかし可能ならアルコールは抜いてほしい。日本の一般的なビールですら希釈したい濃度なのに、黒ビールはもっと高かった。

そんなわけでお酒といえば料理酒が僕の生活の基本となっている。

今日のビールも料理に使った。
いわゆるビール煮。

玉ねぎを切って弱火で炒めながら*1、鶏肉とにんにく(ごく少量)も切る。付け合せのシメジも切ってしまう。
玉ねぎを本格的に炒めたら鶏肉とにんにくも加える。ビールとコンソメ(キューブ半分)と胡椒も足してしばらく煮る。
だいたい30分で完成する。シメジは別に炒めて添える。

家族にも好評だった。
かなりしつこく火を通してアルコール感を消したので、どちらかといえば「モルト煮」、もっと正確に言えば「強力わかもと煮」といった香りになってしまったけれど、それもまた良し。

最近は簡単料理ばかり作っている。
石川県の郷土料理と教わった「とり白菜」は、さすがに飽きてきた。

 

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そんな水曜日。
明日から僕はしばらく連休。といっても遊んでいる暇もないし、遠出して遊ぶ情勢ともいえない。請負仕事の関係で県東部に行く可能性があるので、そのときに小さな美術館に立ち寄れたらと目論んでいる。

 

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お題「簡単レシピ」

*1:IHコンロは超弱火が簡単に維持できるので、作業中に少しずつ火を通す作業が楽。

唐揚げが増えた昼休み

今日もお昼ごはんは外食。
ビジネス街の定食屋さんで唐揚げ定食を食べた。そこで少し変わった事態に遭遇した。
以下に記す。

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注文してしばらくしたら、店員さんがテーブルに来て「相談してもいいですか?」と言う。
何の相談かはわからないが、店員さんと僕との間には唐揚げ定食の注文以外の関係もないので「はい、なんでしょう」と承諾する。まさか借金の相談ではないだろう。

果たして相談は唐揚げ定食であった。
正確には、唐揚げ定食の主要素たる唐揚げについて。

店員「二度揚げの際に1個だけ落としてしまった。唐揚げの注文はあなただけなので、必要分*1しか油には投入していなかった」
僕「はい」
店員「つまり、今からすぐに規定数を用意できない」
僕「理解しました」
店員「ここで、あなたは2つの選択ができる。いや、選ばざるをえない」
僕「了解した」
店員「注文を取りやめ、他の(もっと早い)ランチメニューを選ぶこと」
ここまで言ってから、彼女は、第二の道を示す。
店員「そして注文を変えない選択。つまり最初に、出来上がった分の唐揚げ定食をテーブルに運ぶ。落とした1個分は、揚がりしだい、別の皿で提供する」
僕「なるほど」
店員「なるほど、ではなくてどちらかを選んでほしい」
道理である。相槌は不要だ。
僕「では、唐揚げ定食の注文を維持してください。1個分は定食を食べながら待ちましょう。時間はあります」
店員「アイ・サー」

一部の脚色はあるが、最後のアイサーだけは誓って本当である。
いま思い出すに、なかなか個性的な人のようだ。

唐揚げはとてもおいしかった。濃いめの味付けと、しっかりした揚げ具合で、何も付ける必要がない。
付け合せのキャベツにはすり胡麻ウスターソースがかかっていて、これも面白い味。
手作りらしき白菜の浅漬けに柚子胡椒が添えてあるのも芸が細かい。

そして5分と待たずに唐揚げ(補填分)はテーブルにやってきた。
なぜか2個になっていた。そして、リカバリー時間が早すぎる。
しかし床やシンクの匂いもしないし、中心部が生というわけでもないので、1個はサービスということで、2個ともおいしくいただくことにする。
唐揚げにはキャベツもたっぷり添えられていて、これもうれしい。

そんなわけで、結果的に唐揚げ定食の増量版を食べることになった昼休み。
やけに広い店内にテーブルが点在していて、繁盛はしているようだが客の大半が昼休みには遅い時刻(12:45)にやってくるという不思議な店だった。
グーグル・マップには店名だけが掲載されている。FacebookmixiTwitterもやっていない。地味ではあるが良いお店だった。

他に特筆すべきことがない1日。つまり唐揚げ以外は普通な平日。
しいて言えば寒かったことくらいか。昨日が車の車外温度計で19℃だったのに、今日は昼間でも13℃だった。

 

からあげパーフェクトブック2020

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全然関係ないけれど、これは静岡のけやき通りにある「スヰング洋菓子店」のモンブランとシュークリーム(カスタード)。おいしかったー。

 

ききりんご紀行 (集英社文庫)

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お題「大好きなおやつ」

お題「ささやかな幸せ」

 

*1:5個が唐揚げ定食の規定数となっている。

知人の確定申告と葵区鷹匠のカレー屋さん「うたげ」についての話

友人の確定申告

訳あって、フリーのクラフト作家をしている知人の確定申告を代行することになった。
基本は電子申告だが、提出書類でわからないことがあったので税務署の「相談会」に行くことに。
この相談会では所得税相続税の相談から、確定申告の手続きまで、実際に話を聞くことができる。パソコンもあって、申告の代行もしてくれるという。

昨今の情勢により、事前予約制で混雑を避ける仕組みとなっていた。
この相談会(申告会場)は「とんでもない」と噂になっていたが、確かにひどかった。

自分の前の人も後の人も、領収書や源泉徴収票の束をそのまま持ち込んで、ほとんどの作業を税務署スタッフにお願いしていたのだ。
青色申告をする農家やアパート経営者まで、税務署員を専有して、計算書の項目を埋めていく。青色申告のコンセプトからして、これはおかしいのではないか。

例えば会社の登記や飲食店の衛生管理審査で、こういった丸投げが許されるなんて聞いたことがない。「そうはいっても、手伝わないと申告が終わらない」と甘やかした結果が、毎年恒例の丸投げ祭りになっているとしたら、行政サービスへのフリーライドも甚だしい。こういう時こそ税理士に頼ればいいのに。

せめて質問事項を押さえて、確定申告の目的くらいは理解しておけば、実際の相談会は、きちんとした相談の場になっただろう。
自分自身の待ち時間はそれほど長くなかったのだが、会場を眺めていてそんなことを思ったのだった。「医療費が10万円あればお金が返ってくると聞いて…」と語りだす老人に、無表情に「医療費控除の仕組みについて」のA4チラシを渡す税務署員の顔が印象に残っている。

あれは小さいけれど確実な社会的消耗の場だった。

 

スパイスカレーの店「うたげ」

静岡市葵区鷹匠にあるカレー店「うたげ」について書く。
最近よくある「あいがけスパイスカレー」のお店。
友人が「酷い目に遭った」と愚痴をブログに書いていたので、どんな店かと行ってみた。

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僕は酷い目には遭わなかった。
しかしカレーは好みではない。
悪い意味で「身体に良さそう」。
料理上手の友達の家で出されたら「えーと、何かあったの?」と心配する。
素材の味を生かした優しい味、と説明しても嘘にはならないけれど、いささか薄味の具合が押し付けがましい。同じくらいにヘルシーで、素材の良さも感じられて、かつ調味料やスパイスを上手に使って”外食の水準”ができている店はいくらでもある。


そういうタイプの少し極端な自然な感じを売りにしているのはわかる。ただし(繰り返しになるが)残念ながら、僕は「物足りなさ」を愉しみに来たわけではなかったのだ。

 

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店内も席の間隔も、とても狭い。衝立もなく、前の客の汚れがカウンターに残っていた*1。友達同士でマスクをせずお喋りをしていても店主はなにも言わない。
細かいところだが、今の時期にのんびりするのは難しい。

 

 

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ただし、店の雰囲気は面白かった。
昔はあちこちにあったオーガニックで南国趣味*2でスピリチュアルな感じが本当に懐かしい。
「誕生日大全」なんて定番中の定番である。探せば「スヌーピーの言葉」や「ドラゴンヘッド」がありそう。
建物自体は新しく、そして綺麗な内装なので、なんだか20年前にタイムスリップしたような気さえする。ただメニューの裏面全てと壁を使って「えんとつ町のプペル」がプッシュされていたのが、いかにも令和である*3

なんだか皮肉っぽい書き方になってしまったけれども、遠い平成の様式に思いがけず出会えたことだけでも、良かったと思う。
学生限定のドネーション制度の無料カレーチケットといった「あ、どこかで見た」があちこちにあるのも好ましい。

 

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かつての流行がそのまま愛すべき凡庸となっている、しかし実際は新しい「個性的な店」。
1人で(心のなかで)盛り上がってしまった。

 

 

お題「昨日食べたもの」

 

 

 

*1:最近はめったに使わなくなった消毒用のウエットティッシュが役に立った。

*2:沖縄離島趣味というべきか。沖縄か奄美で本当の生き方に目覚めた人が開業したお店が、ふた昔前には数多くあった。

*3:大統領選挙の陰謀本は無かった。

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