木製食器にベビーオイル

暇なので木製品の手入れをまとめて行った。
似たような素材は同じ時にメンテナンスすると効率が良い。
木製のカトラリーを数種類、それからナイフ(の柄)と、木皿にオイルを塗る。どれも表面のオイルが抜けて、白っぽくぱさぱさになっていたので。

WEIMAN(ワイマン) レモンオイル 473ml

WEIMAN(ワイマン) レモンオイル 473ml

  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

木の仕上げにはオリーブオイルが手軽だけれど、あれは乾かないので手に触れるものには適さない。放置して固まる乾性油がほしい。
台所を探しても乾性油は見つからない。せいぜい半乾性油の米油くらい。実家に帰ればエゴマ油がありそうだが*1高速道路で片道7時間かかる。
この程度の数と面積ならば、クルミを1個分、刻んで潰してその油を塗れば事足りるのだけれど、クルミの備蓄が無い。

 

 

ジョンソン ベビーオイル 無香料 300mL おまけ付き

ジョンソン ベビーオイル 無香料 300mL おまけ付き

  • 発売日: 2018/10/09
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

しかたがないのでレザークラフト用に買っておいたベビーオイルを使ってみた。
ベビーオイルはしっかりと精製された鉱物油。浸透性も高く、なにより安全だ。たぶん1瓶飲んでも大丈夫*2
乾くかどうかは知らないけれど、手についても滑らないし、いつのまにか気にならなくなるくらいさらっとしているから木工用オイルの代用に足りるだろう。

というわけで塗ってみた。というか、ビニール袋に木製品を入れて、少し垂らしてしゃかしゃかと混ぜて、放置してみた。

半日置いたが、なかなか良い感じだ。
雰囲気はクルミ油とよく似ている。洗剤で軽く洗っただけでは油が落ちない点も日常使いには嬉しい。

 

熊野油脂 ディブ ベビーオイル 300ml

熊野油脂 ディブ ベビーオイル 300ml

  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

手で触れるものに対する無臭の潤滑油、あるいはコーティングとしても使えるので、ベビーオイルは1瓶あるととても便利。埃でべたつかないし、プラスチックの静電気避けにもなる。たぶん鉱物油系のケミカル塗布剤のベースに近いものなのだと思う。あるいは高品質なベース。

 

くるみ油 (約90ML) 【品番】XAB0101

くるみ油 (約90ML) 【品番】XAB0101

  • メディア: ホーム&キッチン
 

 

ナイフ(オピネル)のハンドルは3日ほど油に漬けておくのが当たり前らしいのだが、おそらくは宗教か何かだろう。木製の表面処理でそこまで時間をかけても浸透も定着もしない。しかしクラフトの世界でそういう指摘は野暮というもの。僕もその世界への敬意を示すために明日までは袋の中に放置する。

 

 

先日の「スパイスカレー」については、タマネギとスパイス3種*3を炒めた状態で冷凍保存することで、気が向いた時に好きな味と具材でカレーが作れるのではないか、と考え、試みた。4回分の「カレーの素」ができた。
タマネギをたくさん刻んでオイルで炒め、スパイスを入れてさらに炒め、冷まして冷凍。これなら作り置きでも場所をとらないし、カレー作りの最も手間がかかる部分を省力化できる。


でも今日はカレーではない。タマネギを炒めたフライパンで米と鶏肉のピラフを作った。これはなかなかおいしくできたと思う。

 

お題「愛用しているもの」

 

*1:なぜか健康に良いとブームになった食品が集まる家なのだ。両親は買わないのに。

*2:気持ち悪くなったり、お腹を壊したりするかもしれないが、生理的な害は皆無なはず。

*3:クミン、ターメリック、唐辛子。コリアンダーシードの粉も入れるといいよー、と助言をいただいたので、今度から使うことにする。

ほぼ空白の日。

びっくりするくらいに運動不足の日だった。

昨晩はどういうわけかまるで眠れなくて、明け方まで起きていた。その後、昼前まで寝てしまった。

そこからもう駄目な感じだった。
食事はきちんと作って食べているけれど、あとはAmazonの動画配信サービスで映画を見たり、いくつか買い物をしたり、諸手続きをWebサイトで行っていた。つまりひたすらブラウザを開いていたわけだ。

文旦でマーマレードを作った。塩豚を仕込んだ。緑茶を電動ミルで粉末にして、抹茶と混ぜた。椅子のキャスターを交換した。
それくらいしか有意義なことはしていないように思える。いま思い返しても、いつ何をしたのか曖昧模糊としている。

読書は捗った。
昨日から読み始めた「ワン・モア・ヌーク」という小説。これ、ちょうど今年の一昨日から来週くらいまでの東京が舞台となっている。
いかにも今の時代にありそうな架空の事件を、まさにいま同時進行しているのだ。それだけでどきどきするから不思議。

「核の穴は、あなた方をもう一度、特別な存在にしてくれる」。原爆テロを予告する一本の動画が日本を大混乱に陥れた。爆発は3月11日午前零時。福島第一原発事故への繋がりを示唆するメッセージの、その真意を政府は見抜けない。だが科学者と刑事の執念は、互いを欺きながら“正義の瞬間”に向けて疾走するテロリスト二人の歪んだ理想を捉えていた――。戒厳令の東京、110時間のサスペンス。

とはいえ、この小説ばかり読んでいても、また寝不足に鳴ってしまう。
とりあえず掃除をしよう。身体が完全になまっている。
お風呂もしっかり入ろう。

こういう日がたまにある。丸一日の、ほぼ空白の日。仕方がない。

 

ワン・モア・ヌーク (新潮文庫)

ワン・モア・ヌーク (新潮文庫)

 
オービタル・クラウド 上 (ハヤカワ文庫JA)

オービタル・クラウド 上 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:藤井太洋
  • 発売日: 2016/05/10
  • メディア: 文庫
 

 

スパイスカレーはクミンとターメリックと唐辛子とココナツオイルで完成する。

スパイスカレー、という料理がある。奇妙な名前だ。「出汁醤油かけそば」とか「果実ジャム」は無いのに。あ、「ソース焼きそば」は普通か。


ともかくスパイスカレー、ここ3年くらいで急増した。
かつて古民家カフェといえば手作りの小さなお惣菜を盛り付けた和風ごはんか山菜ピラフが当たり前だったけれど、いつの間にかスパイスカレーが主役になっている。
田舎の、あるいは街の古い建物をリノベーションした「スパイスカレーの店」もずいぶん見かけるようになった。ちょっとだけ薬膳くさい、オーガニック系の流れをくむ「日本の食事」といった雰囲気がある。

 

これを自分で作ってみようと思う。
たぶん調べればいくらでもレシピは出てくる。しかしそれでは面白くない。情報を仕入れることで、スパイスなどを「あれも必要。これも買い足さなければ」と気にすることになる。

そうではなくて、最低限の構成要素のみで作るスパイスカレーを目指す。
つまり、演繹的な判断によるレシピの策定、である。

スパイスカレーとは何か、思い出してみる。

  • 雑穀入りのご飯
  • 小麦粉によるルーを使わない
  • それほど辛くない
  • 材料の種類は少ない
  • エスニック料理の流れを感じる香り
  • 付け合せは数種類のマリネ、和え物、漬物

雑穀入りのご飯は普段から炊いているし、マリネなども冷蔵庫に作り貯めしている。カレールーが無いと「しゃばしゃば」のカレーになってしまうけれど(苦手)、豆やタマネギを駆使すればなんとかなるだろう。

自分の印象だと、スパイスカレーとはいうけれど、スパイスの種類はそれほど多くない。
クミンは使うだろう。クミンが無いとカレーの風味が出ない。
胡椒や唐辛子粉も必要。辛さの調整用。
あとはターメリックか。色付けと、少しの抹香臭さに必要。
生姜は使うはず。にんにく臭いイメージは無い。

家に無いのはターメリックだけ。夕食の買い物のときに手に入れた。

クミンとターメリックと唐辛子で完成するはずだ。

油の香りも重要。
どの店のスパイスカレーも、どこか癖のある匂いがする。明らかにピーナッツオイルの時もあるし、もっとインド雑貨店みたいな匂いの時もある。

そういえば、昔買ったココナツオイルがあったのだった。
海外の通信販売でお茶を買った時に余ったポイントだけで手に入れた、大瓶の油。これがようやく使える。

 

 

というわけで作ってみた。

生姜とタマネギ(多め)をココナツオイルで炒める。
鶏肉を小さめに切ってさらに炒める。
クミン(ホール、適当に指で潰す)とターメリックと唐辛子(キムチ用)を入れて、少し豆乳も加えて煮る。
レンズ豆も入れて10分と少し弱火で火を通す。レンズ豆が柔らかくなったら完成。

なんと、これで本当にスパイスカレーが出来上がってしまった。
作っている時はココナツ臭で不安になったけれど、その匂いが「お店の味」になっていた。

砕いたピーナッツを入れたり、肉を変えたり、色々と応用は効くはずだ。にんじんのすりおろしが良さそうな予感がしている。

普段のカレーのように、多めに作って数日間食べる、という運用はできないだろう。
ただ、普段のごはん(一汁三菜)を作る手間を考えると、スパイスカレーのほうが楽。だから日常的に作って食べるものになるだろう。

さて、今から「本物」のレシピを検索しよう。
でもこの最低限の材料で作れるのなら、これで十分な気もしている。大好物というわけでもないし。

 

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

 

映画「1917 命をかけた伝令」

髪を切って役所に行ってと細々したタスクを片付けたところで、うまい具合に映画を観る時間ができた。

 


映画『1917 命をかけた伝令』約3分半の本編映像

今日は「1917 命をかけた伝令*1」を観てきた。

タイトルの通り1917年、第一次世界大戦塹壕戦、重要な任務にたった2人で挑む兵卒たちのお話。全編ワンカットが’売り‘らしい。

凄惨な戦場をただひたすら進んでいく。その辺に死体は転がっているし、敵は隠れているかもしれないし、装備だって心もとない。頼れるのは仲間だけ。
第一次世界大戦という、とにかく大量死が当たり前の戦場でそんな話なのだから、どちらかといえばプライベート・ライアン的なお話だと思っていた。シリアスな、戦争の恐ろしさと虚しさを描くような、そういう戦争映画。

実際は、どちらかといえばジェットコースター・ムービーだった。
主人公たちが進む先に、順番に困難が立ちふさがり、なんとかそれをやっつけると次の困難が現れる。無我夢中で扉を蹴り開けて中に入れば敵がいて、走って逃げれば川に落ちる。
なにしろワンカットだから、場面転換と新しい課題が交互にやってくるわけだ。主人公視点での「大局が全くがわからない」問題は、この映画ではほとんど無い。ただ順番に問題に対処していけばゴールにたどり着く。
グラフィックスが綺麗なゲームみたいだな、と思ってしまった。というか、ものすごくよくできたゲームのオープニングムービーの雰囲気がある。様々なオブジェクトにカーソルやタグが付いていれば、ほとんど最新のゲームと変わりがない。「ドイツ兵から隠れて次の地点に移動せよ!Aボタン:射撃  Bボタン:しゃがむ」みたいな感じ。回復アイテムが落ちていても不思議ではない。



ワンカットといっても、たまに主人公達が画面から外れる時がある。そういう部分で「繋いでいる」のだろう。だから技術的にそれほど感心することもない。

むしろワンカットで主人公がひたすら(傷だらけになりながら)先へ先へと進んでいく映画なので、近代戦の特徴である「かけがえのない個人が、モブになってしまう」風にはまるで見えない。トム・クルーズよりは弱いけれども、主人公は周囲で倒れている戦友たちとは違うように感じてしまうのだ。
汚くて悲惨で地味なら良い、というわけではない。技術が向上し、どんな場面でも作れるようになってしまった現代では、もう少しシナリオに魅力が無いとなあ、と少し残念に思っただけだ。
そして僕は、あまりに破綻が無く、かつ危機が延々と続くジェットコースター・ムービーあるいはアクション映画は、途中で飽きてしまう。飽きても映画は楽しめるけれども、ちょっともったいないなあとは思う。

 

というわけで、僕の観たかった「戦争映画」ではなかった。
映画館で観て損をしたとは思わない。ただ、どうせ観るのなら、4DXのような臨場感が過剰な劇場のほうが楽しめるだろう。迫力はすごかった。
魂を揺さぶられ、映画館を出たあとも引きずるような作品ではなかったけれど、その迫力だけで十分に楽しめた。

 

最後の伝令(新潮文庫)

最後の伝令(新潮文庫)

 

 

 

そういえば今日の映画館、新型コロナウイルス対策で、入り口では半券を切らなかった(見せるだけで通してくれる)。
知らずにチケットを渡したら「えっと…」とスタッフが半笑いで動きを止めてしまった。腕だけ伸ばして嫌そうな顔でチケットを返してくれて「それ、いらないんで」と、なんだか感じが悪い。
「正しく怖がる」なんて安易な言葉は使いたくないけれど、基本の部分は職場で平準化しておいて欲しいものだ。

これではまるで、飲み会が苦手な若者に無理にお酌をさせようとしたおっさんみたいではないか。

 

お題「ひとりの時間の過ごし方」

*1:普通は戦争の伝令は命をかけているので、この副題は要らないと思う。「1917」で十分だ。

血液検査と厚揚げと。

平日に暇な時間ができた。とりあえず風疹の予防接種を受けることにする。

自分の年齢だと風疹に対する抗体ができていないことがある。風疹自体はひどい風邪程度で治療をすれば治るけれど、妊婦さんに伝染るとお腹の子供に影響がある。なので抗体の有無を検査し、必要ならば予防接種を行う、ということらしい。

検査も予防接種も無料。市からクーポンが届いた。
今日はその検査。血を採っておしまい。

いつものように、血管が見つからない。

「血管ありませんねえ」
「よく言われます」
「血管見つからない人、みんなそれ言うわねえ『よく言われます』って」

そんな話をしながら、肘の内側をぺしぺしと叩いたり、ゴム管の縛り方を変えて試行錯誤。それでもベテラン看護師さんに変わったら、無事に採血ができた。

ほんの少しの採血ではあるが、なんだか疲れた。指先が変なしびれ方をしている。

 

 

 

おやつはチョコレートタルト。昨日と同じ「アトリエ杏」の品。
これを丼にいっぱい食べたい。

 

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

  • 作者:米澤 穂信
  • 発売日: 2004/12/18
  • メディア: 文庫
 

 

夕食は厚揚げと白葱の炒めもの。
刻んだ葱と鰹節を醤油で和えて厚揚げに挟んで焼いた品はよくあるが、同じものをフライパンで作ってみた。
なかなか上手くできたと思う。

厚揚げは小さめの短冊に切って、ごま油でよく焼き付ける。
そこに斜め切りにした白葱を加えて、唐辛子と醤油、そして鰹節の粉を入れてさっと火を通したら完成。

これは、ニョクマムと砂糖と胡椒でも合いそう。食べる時にレモンでも絞れば、東南アジアの味になる予感がある。

 

有元葉子  油揚げ、豆腐、こんにゃく

有元葉子 油揚げ、豆腐、こんにゃく

  • 作者:有元 葉子
  • 発売日: 2019/09/24
  • メディア: 単行本
 
ごはんにかけておいしい。材料2つで炒めもの

ごはんにかけておいしい。材料2つで炒めもの

  • 作者:ワタナベ マキ
  • 発売日: 2019/12/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

ここ香川県では、妙に大きな(細長い)厚揚げが売られている。とても安いのでたまに買うのだが、使途の多い便利な食材である。
個人的には「麻婆厚揚げ」が好き。豆腐が崩れていない麻婆豆腐を追求していくうちにたどり着いた。だがそれはまた別の話。
今日はもう眠いので、寝ます。おやすみなさい。

お題「これって私だけ?」

 

 

チームラボ「栗林公園 光の祭」と確定申告とJR高松駅と、にんじんタルト。

チームラボ「栗林公園 光の祭」

例の新型コロナウイルス禍により中止となった。
2月末までは開催していた。

僕は前売り券を買っていた。2月は忙しく、夜は寒く、そして3月から暇になることがわかっていたので、つい先延ばしにしてしまった。
月が変わって、夜もそれほど寒くはなくなってから、いきなりの中止。残念でならない。

オンラインチケットの常として払い戻し不可だったのだが、今回はきちんとお金が返ってくる。
この騒動が一段落したら、また栗林公園でイベントをして欲しい。チームラボのイベントは都会に行かないと見られないものがほとんど。夜の栗林公園なら、きっと映えるだろう。

 

夕食を済ませた後に、洗濯も、明日の朝食の準備もして、ロボット掃除機を稼働させて、あとは家を出るだけ、という状態で「もしかして中止かな。いやまさか、人が一箇所に集まるイベントではないのだから、大丈夫だろう。でももしかして」とWebサイトを見たら、中止となっていた。


まあ仕方がない。10000人が楽しんで、100人が病気になって、1人が亡くなったら取り返しがつかない。幸いなことに、僕の人生では「かけがえのない時間」というわけではない。学生が学校に行けないこととは比較できない小さな“残念”だ。

 

 

確定申告

国税庁のWebサイトで申告はできるけれど抜けがあると嫌だから、高松駅近くの「ポートタワー」の確定申告会場に行ってみた。
高松市では確定申告の会場はここだけ。そのわりに空いていた。というか、1分も待たずに窓口に案内され、5分くらいで「Webサイト経由で申告する手続き」と「申告にあたってのアドバイス」が終わってしまった。
人が少なく、みな物静かで、マスクをしている人が多い。
「伝染病のトリアージ会場みたいだな」と不謹慎な想像をしてしまった。

しかし役所の施設名にカタカナを使われると紛らわしくて困る。香川県では、ポート、プラザ、タワー、サン、ピア、といった言葉の組み合わせが多い*1

 

ことり (朝日文庫)

ことり (朝日文庫)

  • 作者:小川洋子
  • 発売日: 2016/01/07
  • メディア: 文庫
 

 

JR高松駅

 

せっかく近くに来たのだからと、高松駅にも寄ってみる。
ここは今でも、印象深い場所。

かつて瀬戸内国際芸術祭2016で降り立った「四国最初の駅」であり、静岡の会社に務めていた時には何度も出張で使った駅でもある。
本州側からの電車にとって終点となるホームの構造も好きだ。

特に買うものはないけれど、お土産屋さん兼コンビニエンスストアに寄ってみる。昔はよく買ったお菓子や駅弁が置いてある。初心に帰る、というのも変な話だが、でもこれからも時々は訪れるだろう。

駅前の広場では、マスクを配っている中国の人達がいた。
武漢出身と言っていた。
僕は特に必要としていないので貰わなかったけれど、わりと多くの人が受け取っていた。
「ごめんなさい。そして支援をありがとう」と幕には書かれている。
「謝ることは無いですよ」と声をかける人もいた。僕もそう思う。

 

天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:小川 一水
  • 発売日: 2010/03/05
  • メディア: 文庫
 

 

にんじんタルト

https://www.instagram.com/p/B9RNlxHJM6S/

 

今日のおやつは「にんじんタルト」。
秋に見つけた小さなタルト専門店「アトリエ杏」で買った。
さすが専門店、といったおいしさ。この店のタルトは今のところハズレが無い。高松市で安心して買える店をそれほど知らない現在、貴重な場所である。

goo.gl

 

お題「今日の出来事」

*1:静岡ではここに「ふじのくに」が入る。香川県では「うどん県」が付く。

たこばん

たこばん、という食べ物が香川県にはある。
要は「大判焼きの型で作ったタコ焼き」である。縮めて「タコ判」と推測する。
生地にはキャベツ等が混ぜてあること、玉子が1個、一緒に焼かれていることから、お好み焼きとの共通点も見いだせる。

https://www.instagram.com/p/B9OAwO9pWo-/


香川県三豊市の小さなお店が始めたメニューとのこと。
高松の中心街で1店、そして郊外の店で1回だけ見かけたことがある。
それほどあちこちで売られているものでもない。
鯛焼きやソフトクリームを売る持ち帰り専門の小さなお店で買う食べ物だ。


材料も道具も簡単に真似出来そうではある。しかし滅多に見かけないのはなぜだろう。

食べながら考えたのだが、これ、お店が儲からないのかもしれない。価格がずいぶんと安いのだ。玉子を1個使って、大きめのタコがごろごろ入って、200円。軽食としてはこれ1つで十分な量。他の商品を駆逐してしまいそう。焼くのにも時間がかかりそうだ。タコ焼きなど他の「粉もん」が妙に安い四国ではあるが、このたこばんも格安である*1
僕が中高生なら、週に3回は食べている。

 

ソース味の「粉もん」だから味は推して知るべし。
とはいえ、かりっと焼けた分厚いタコ焼きorお好み焼きだから、まず間違いなくおいしい。玉子の焼き加減もすばらしかった。
僕はソースのみ、でも普通に買えばマヨネーズもたっぷり付いてくる。

 

「粉もん」庶民の食文化 [朝日新書065]

「粉もん」庶民の食文化 [朝日新書065]

  • 作者:熊谷 真菜
  • 発売日: 2007/09/13
  • メディア: 新書
 

 

 

店は高松市からは少し遠い。
別件があって寄り道できたから良かったものの、最初はとても不安になる田舎道だから、やや心理的ハードルは高い。
しかし買えてよかった。行ってみて臨時休業(この種の店ではよくある)では困るのだ。この店は珍しくInstagramフェイスブックもやっていて、その辺りの安心感はある。

 良い店を知った。

goo.gl

 

 

おやきの教科書

おやきの教科書

  • 作者:小出陽子
  • 発売日: 2019/07/22
  • メディア: 大型本
 

お題「今日の出来事」

 

*1:小麦粉の使用に補助金でも出ているのかしらん。

新型コロナウイルス対策フェア・アカエイのスープ

昼間は寒く、夜はそれほどでもない。
昨晩に降った雨で地面が濡れていて、自転車での外出ができなかった。
知人宅に届け物をして、ついでに図書館へ寄った以外は、ほとんど家で過ごしていた。

Twitterなどで話題になっていた「トイレットペーパーの買い占め」は、近所のディスカウント・ストアで見た。
列を作って大量買いをしているような人達は1人もいない。スマホで撮影している人はいた。たぶんほとんどの人は「トイレットペーパーの枯渇はデマ」と知っているのだろう。
でも、見ている数分の間にも、ぽつぽつと買っている人がいた。
「デマとはわかっているんやけどね、でも万が一の安心を考えるとねー」みたいな雰囲気。お一人様1袋なので家族にも持たせていた。

 

我が国では、まだパンデミックは起きていない。
医療崩壊もしていない。
ただ、社会のタガが外れてしまった、と思う。安心のために。疫病に先行して。

 

雑に言えば、多くの人が「なんとなくの安心」を満たすために、よくわからないまま行動をした結果、棚からマスクやトイレットペーパーが消えてしまったのだ。
タピオカ・ミルクティーが流行った時に、別に甘いミルクティーやデザート・ドリンクに興味が無い人も列に並んだ。あのノリでマスクを買っているのだ。結果として、本当に必要な人達に必要な品が行き渡らない。

残念でならないのが、今の政権がそういう「なんとなくの不安」へ敏感に反応する事だ。説明もせずに断行する厳しい対応が、ことごとく「安全よりも安心」寄りの内容となっている。

不謹慎だが、もっとわかりやすい形で切実な被害が出ていれば、僕たちもこんな馬鹿なことをしていないと思う。日本国民の99%以上が、「感染者」の具体的な名前や顔を知らない。「新型コロナウイルスと肺炎の基礎知識」をテストしたら、不合格な人が多いだろう。
そんな状況だから、福島第二原子力発電所が震災で壊れた時ほど、切迫した情報への飢えが感じられない。特にテレビでは「街の声」ばかり取り上げる。
だから、身の回りで目につく、安くて、もしデマでもゴミにならない実用品を買ってしまうのだろう。
新型コロナウイルスに関しては、騒ぎはするけれど「正しさ」を求めるほど我々は真剣ではない(あるいは真剣になれない)というのが、今の状況だと思っている。どちらかといえば、病気そのものよりも、社会の急激な対策に、僕たちは振り回されているのではないだろうか。

 

 

トイレットペーパーが空いた棚には、餅や甘酒や柚子茶や酸素系漂白剤といった、病気とは関係の無さそうな有りそうな微妙な品が積まれていた。別に安売りではないけれど買っていく人もいた。なかなか商売上手だなあ、と少し感心した。
さすがに「対策フェア実施中!」とは書いていなかった。そういう事を言ってはいけないのだ。でも全体としては、どこか「お祭り」だよねえ、なんて思ってしまうのだった。

パンデミックものでおすすめの小説はこれ。
「天冥の標 2 救世群」

天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:小川 一水
  • 発売日: 2010/03/05
  • メディア: 文庫
 

10章続くSF大作のうち2章め。1章が、よくわからない宇宙の何処の、遠い未来のお話で、この2章が現代。そして致死率8割かつ生存しても感染能を持ち続けるという恐ろしい疫病が世界に蔓延する数年間を描く。感染症というのは人の動きを制限する存在であり、発想としての「穢れ」が実効を持つ状況でもある。
物語としては「ここから始まり、次の時代へ」となる発端の章。でも、この1冊だけでパンデミックSFとしては読むことができる。

 

漫画ならこれ。
静岡県須走市か御殿場市のあたりを舞台にした作品。こちらではペストが発生する。大きな私立病院レベルの人員と設備で、アウトブレイク寸前で奮闘する医者のお話。こちらは、今の現実により即している。新型肺炎と違い、死者が多くて、特定の地域を封鎖する対応がある部分以外は、まるで現実。重苦しい話ではあるけれど、希望の話でもある。奇跡が何一つ起きないところも凄味を感じさせる。
基地の街、どうしようもない狭い田舎を描いた物語としても秀逸。もっと有名になってもいい佳作だと思っている。

 

 

 

晩ごはんは、アカエイのスープを作った。
オリーブオイル、少しのにんにく、タマネギ、唐辛子、そして塩を使う。
アカエイはここ香川県では、季節を問わず入手できて価格も安い。
あまり人気が無いのか、サメ類の常として日持ちがしないのか、値引きシールが貼られるのも早い。
1パックの量が少なく、骨が軟骨なので生ゴミが少ない点も、独り暮らしとしてはありがたい。

昨日のウマヅラハギと同じく、良い出汁が出る。肉の食感も面白い。
長くは煮込まず、最後に切ったプチトマトを入れて完成とする。

お昼ごはんは知人と外食をした。量の多い店だった。なので夕食には炭水化物の主食は要らなかった。
もしアカエイのスープに合わせるのならトーストかマカロニが良さそう。ご飯を入れても良いかもしれない。

 

 

今日は家にいて退屈しなかった。読書が捗ったのはもちろん、Twitterやその他のSNSで「不要不急の外出を自粛している人達に、これがおすすめ!」と紹介する動画やWebサイトだけで、何時間も過ごせてしまったのだ。


THE MAKING (30)ストッキングができるまで

特にこの「Science channel」の「The MAKING ○○ができるまで」はすばらしい。お菓子から自動車まで様々な製品の「できるまで」を紹介している。古い映像だが、見ていて飽きない。
自分にはまるで関係のない商品(例えばストッキング)も、作り方は興味深く見ることができる。

今から「ふ菓子ができるまで」を見てから、寝ます。

youtu.be

 

文明崩壊 上巻

文明崩壊 上巻

 

 

うまづらはぎ

独り暮らしにおいては、魚を食卓に取り入れるだけで、「きちんとした生活度」が一段階上がる。僕はそう信じている。
そして魚が好物な自分にとって、この香川県はとても良い環境だ。どの季節にも、地の魚がスーパーマーケットで手に入る。

静岡でも魚は盛んに食べられているが、地元は遠洋漁業の港が近いせいもあって、マグロやカツオが多かった。おいしいけれど、1人分を買うと少し割高。サバやイワシは足がはやくて、臭み消しの香味野菜なども要る。

香川県、というか瀬戸内海では白身の小さな魚が多い*1
これは基本的に安い。ネギや生姜を使わなくても良くて、様々な料理に使いやすい。

きちんと下処理をしたものが売られているのも便利。
小鯛はさっと焼いてから、そのまま炊き込みご飯になる。アカエイは骨が残らない*2から、ゴミの日が数日後でも大丈夫。

大抵の魚はスープにできる。オリーブオイルとプチトマト*3アクアパッツァ風にすることが多い。
もちろん、普通に生姜と醤油で煮魚にもできるし、具だくさんの味噌汁にすると「西伊豆の民宿味」になる。魚入りの味噌汁は最高においしい。

今日はウマヅラハギを鍋にした。
ウマヅラハギ、本にはたいてい「味はカワハギより1段落ちるが、肝は濃厚で好まれる」とある。だから肝臓が小さなサイズは安価なのかもしれない。顔が大きく、相対的に身は少なくなることも安さの理由としては考えられる。

でも僕はこのウマヅラハギが好きだ。
少し長く煮ると濃い出汁が出る。
身離れが良くて食べやすい。骨が喉に刺さるようなこともないし、少ない。
だから頻繁に買っている。スープ・出汁系の料理ならば、カワハギより好きかもしれない。

今日は地元のローカルチェーン・スーパーマーケットで買った。値引きシールを貼っていた店員さんが「ちょっと待ってな。今日食べるやろ。今日食べてなー」と、カップに入れた小さな肝臓を付けてくれた。びっくりした*4けれどありがたい。

大根と白菜と人参、味は薄めの醤油味。
肝も入れるとなると、葱が欲しかった。
少しの唐辛子と生姜を入れてみた。

シメの炭水化物は、固めに茹でたそうめん。乾物庫に残っていたこと、そして前述の通り出汁が濃いので使ってみた。これからはウマヅラハギにはそうめんだ、と心に誓えるほどおいしかった。

 

私の作る郷土料理 (クウネルの本)

私の作る郷土料理 (クウネルの本)

  • 発売日: 2006/09/20
  • メディア: 単行本
 

 

そんな食生活。後片付けをした後、先程まで寝てしまった。
これは夜ふかしの予感。身体に悪いのでまた寝ます。夜に二度寝

 

海の魚 大図鑑

海の魚 大図鑑

  • 作者:石川 皓章
  • 発売日: 2010/11/30
  • メディア: 大型本
 

 

お題「今日の出来事」

 

 

*1:立派なイワシも安い。よく買う。

*2:軟骨魚なので。しっかり煮れば食べることができる。

*3:お弁当用に買ったものが、よく余る。

*4:レジのおばさんも驚いていた。セルフレジなので、レジ台も混乱していた。

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。