たこばん、という食べ物が香川県にはある。
要は「大判焼きの型で作ったタコ焼き」である。縮めて「タコ判」と推測する。
生地にはキャベツ等が混ぜてあること、玉子が1個、一緒に焼かれていることから、お好み焼きとの共通点も見いだせる。
香川県は三豊市の小さなお店が始めたメニューとのこと。
高松の中心街で1店、そして郊外の店で1回だけ見かけたことがある。
それほどあちこちで売られているものでもない。
鯛焼きやソフトクリームを売る持ち帰り専門の小さなお店で買う食べ物だ。
材料も道具も簡単に真似出来そうではある。しかし滅多に見かけないのはなぜだろう。
食べながら考えたのだが、これ、お店が儲からないのかもしれない。価格がずいぶんと安いのだ。玉子を1個使って、大きめのタコがごろごろ入って、200円。軽食としてはこれ1つで十分な量。他の商品を駆逐してしまいそう。焼くのにも時間がかかりそうだ。タコ焼きなど他の「粉もん」が妙に安い四国ではあるが、このたこばんも格安である*1。
僕が中高生なら、週に3回は食べている。
ソース味の「粉もん」だから味は推して知るべし。
とはいえ、かりっと焼けた分厚いタコ焼きorお好み焼きだから、まず間違いなくおいしい。玉子の焼き加減もすばらしかった。
僕はソースのみ、でも普通に買えばマヨネーズもたっぷり付いてくる。
店は高松市からは少し遠い。
別件があって寄り道できたから良かったものの、最初はとても不安になる田舎道だから、やや心理的ハードルは高い。
しかし買えてよかった。行ってみて臨時休業(この種の店ではよくある)では困るのだ。この店は珍しくInstagramやフェイスブックもやっていて、その辺りの安心感はある。
良い店を知った。