朗読・秋刀魚

先週から長距離移動が増えるので、再びAmazonの朗読サービス(Amazon Audible)を活用している。必要な月だけ契約をしていると、かなり安く使えるオファーが定期的に来るのだった。
以前、仕事で四国を往復していた時期にはこのAudibleが大活躍していたが、長く聞く機会が減るここ数年は、必要に応じて契約することにしている。


車の移動が増えれば読書の時間は激減するから、朗読でフィクション欲を満たすことになる。
加えてAudibleは朗読の質も高いし、自分にとって読みづらい小説(中国SF等の名前が覚えづらいもの等)は目で読むよりも朗読のほうが理解しやすいのだ。
あまりサブスクリプションサービスは増やしたくないのだけれど、なかなか良いサービスだと思っている。

 

今日は新海誠氏の小説「天気の子」と「秒速5センチメートル」を聞いた。
どちらもアニメ映画で粗筋は知っているし好きな作品ではあるのだが、この監督は小説も上手い。特に映画では削られたエピソードや、脇役の視点や、語られざる裏設定的な話を小説に盛り込む。いわゆる映画のノベライズとは一味違う。
だから一度は読んでみたいと思っていたのだが、なかなか知っている話の小説は読む機会が無い。なので今回は朗読で楽しむことにしたのだ。

 

たしかに面白い。
アニメと同じ声優(俳優)が朗読するから違和感は少ない。もちろん全てのキャラクターを映画と同じ声優が担当するわけではなくて、主人公が声を当てるのだけれど、それでもきちんと「天気の子」や「秒速5センチメートル」になっている。
登場人物の心情や、劇中の大きな出来事の時に何が起こっていたのかを文章で伝えられるので、映画とは違った楽しさがある。

ただし副作用もある。
特に「秒速5センチメートル」で顕著なのだが、しっかり聞いた後に車を降りると、なんだかとてもセンチメンタルになってしまうのだった。
雨上がりだったりすると、もうエモさが大爆発で*1情緒が仕事に適さない状態になる。虹なんて見たら(見た)、もう心は思春期で身体は中年。
スーパーマーケットでさえキラッキラして見えるのだった。

 

ところでそのスーパーマーケットでは、サンマを2匹買ったのだった。
今年のサンマは、ことさら高い。
それでも鮮魚としては安いのだが、なかなか買いづらい。そういう人は多いようで、スーパーもたくさん売る気が無いように思える。

それでも今日行ったお店は魚問屋との繋がりが深く、魚は安い。頭と腸を落とした生サンマが、他の店の8割くらいの価格で手に入る。

サンマは父の好物でもあるので、今日の夕食は秋刀魚の塩焼きにしてみたのだった。
とてもおいしかったけれど、大根を買い忘れた。大根おろしを大量に使うのが我が家の流儀だった。昨年の秋は家がばたばたしていて*2サンマなんて焼いている暇はなかったので、秋のサンマの流儀を忘れてしまっていた。

サンマは高いが、イワシは安い。
サンマなら塩焼き一択*3だが、イワシなら食べ方は多種多様。自分はオリーブオイル使ったフライパンでの塩焼きが好きだ。

 

お題「こだわりレシピ」

*1:静岡県中部の言葉でいうところの「エモが馬鹿になる」。

*2:母が亡くなったのだ。

*3:自分は他の調理法も好きだが、父は塩焼きを望んでいる。

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