静岡市葵区のミニシアター「サールナートホール シネ・ギャラリー」で、映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」を見てきた。
自分としては珍しく、終盤でじわりと泣いてしまった。
周りの人達は、それほど”感動の嵐”といった雰囲気ではなかった。それに、自分も「この内容で泣くのか」と驚いた。ごく個人的な佳作だったのかもしれない。
確かに、こぢんまりとした映画だ。
Netflixなどで単発ドラマになってもおかしくない規模感の「史実を元にした作品」。
詳しくは予告編や紹介ページを見てほしい。
いかにもイギリスらしい、洒落が効いていて、冗談が少し過激で、貧乏くさくて、生真面目な映画。
今の自分達にはぴんとこない人間関係もあるし、いくぶん説明があったほうが(あるいは予備知識があったほうが)楽しめる要素もある。
そういう意味では、異国感も存分に楽しめた作品だった。
だからこそ、というのもおかしいが、本来は感情をがんがん叩いて揺さぶるような映画ではなかったはずだ。たまに、くすくすわらって、いくつかの場面では息を呑んで、イギリスらしさを堪能しておしまい、そんな作品だったはず。
でも泣いてしまった。不思議なことだ。
理由を分析しても長くなるばかりだから、今日の日記はこれでおしまい。
機会があったら見てほしい。予告編で気になった人の期待は裏切らないはずだ。泣くかどうかは、本人次第。でもとにかく、素敵な映画だった。