ぱっきりと晴れた火曜日。
自転車の調整をした確認も兼ねて、藤枝市の山のほうを走ってきた。
ここから先は山、という場所にある焼き菓子とカフェの店「テンテンカシテン」で、早めのおやつを食べた。
初めて注文する、焼き菓子のプレートというセット。
コーヒーか紅茶が付いてくる。
パンデピスはスパイスがしっかり効いていて、でも全体的には素朴で控えめな味。面白いバランスだった。
上に乗っている白いのはフロマージュブラン。これはかなり酸味があって、パンデピスと同じくらいに個性的。
どう考えても日本の「手作り焼き菓子屋さん」の味なのに異国の味わい*1がするので、楽しい。
スコーンは、この店の定番品。
穀物の粒がざくざくとした香ばしい品。
添えられたバターには、何やら栗の風味が。単なる栗ではなくて、複雑な風味が感じられる。発酵しているのか何なのか、変わった味だ。
横に置かれた渋皮煮も、この店の手作りだろう。甘さはさっぱり、栗が好きな人なら喜ぶ要素が濃縮されている。まあ、僕は渋皮煮ならそれだけで嬉しくなってしまうのだが。
素朴で丁寧な焼菓子店というと、良くも悪くも似通ってしまうものだ。
この店は確かにそういうタイプの店ではあるが、同時に特徴もあって素晴らしい。
食べ慣れた味そのままではなくて、期待通りの(店の雰囲気から推測できる)味を実現し、かつ意表をつかれる味なのだった。
最近は手作りの店というと「発酵!酵素!臭みも命の証拠!デトックス!」みたいな糠味噌くさい似非科学ショップも多いけれど、このテンテンカシテンはシンプルに「焼き菓子の店」なので安心できる。
お菓子好きの大人におすすめ。
ちびっ子にはもったいない、かもしれない。
*1:日本人の好みに合わせてはいない