乾物の汁物

外出する機会を逃して、昼間はずっと家にいた。

友人から「この1ヶ月で抜け毛が目立つようになった」と相談を受けた。
おそらく、在宅時間が増え、かつ散発も後回しにしていたから、部屋で発見される抜け毛が増えただけではないか。そう伝えたところ「ありがとう」と喜んでくれた。

 

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午後からは、ひたすら家事に勤しんでいる。
手をつけ始めれば30分で終わる家事や工作、片付けの類を延々と進めた。
緑茶を電動ミルで粉末にする。干し終えた桜の塩漬けを瓶に詰める*1。要らない書類はゴミ袋にまとめ、風呂の掃除をして、パソコンのメンテナンスも行う。
部屋籠もりをしている間に、床も机も、ずいぶんと散らかっていた。だからもちろん、掃除と片付けも念入りに行う。

夕方には、ロボット掃除機が存分に動き回れるくらいに部屋も片付いた。僕が書類の仕分けや冬物の手洗いをしている間に、ロボット掃除機は4サイクルの拭き掃除をしてくれた。日常の4倍、働いたわけだ*2

料理に関しては、鍋いっぱいの「乾物汁」を作った。
これは。乾物なのに汁気がある理不尽料理ではなくて、乾物を消費するために作った醤油味の汁物である。

特に実家から送られてきた昆布*3の消費を主眼において料理をした。もうすぐ実家に戻るという時に、何度か送ってくれた昆布がたくさん余っていたら、なんだか悪い気がするので。

他にも、スルメも出汁に使う。これはそのまま具材にもなる。
高野豆腐も、わざわざ実家に持ち帰る理由もないので(実家で食べた記憶が無い…)使ってしまう。乾燥ゴボウも、使い切った。
野菜は刻んだネギと玉ねぎ、人参、そしてシメジ。

全体的に茶色くて、「まんが日本昔ばなし」に出てきそうな料理となった。
夕食には、これをお椀にたっぷりと、茹でた蕎麦を食べた。さらに色味が昔話である。なのでプチトマトを添えたところ、わけのわからない組み合わせとなってしまった。

 

 

 

冬ならば温め直して、毎食これを食べていただろう。
今の季節は腐敗が心配なので、小分けして冷蔵と冷凍をした。また冷蔵庫がいっぱいになってしまった。出汁をとった後の昆布は刻んで人参と炒め煮にしたから、これもまた食べ続けることになる。

 

しばらく停滞の日々を過ごしているが、ある程度片付いたら、引越し前にいちど帰省するつもり。
とはいえ、今の食材備蓄状況、さまざまな行政手続き、中途半端な請負仕事があるうちは、まだ先延ばしになりそう。幸か不幸か、来月分の家賃も引き落とされてしまったことだし、しばらくはのんびりするしか無い。

そんな土曜日も、もうすぐ終わる。
今はキッチンで、ロボットが最後の拭き掃除をしている。たまにはこういう、徹底した掃除も必要。気分の問題として。

 

高野豆腐

高野豆腐

 

 

お題「#おうち時間

*1:どうしてこんなものを作っちゃったのだろう、と思うが、なにしろ桜の季節に暇だったのだ。

*2:髪の毛もたくさん落ちていた。

*3:父のそば打ち趣味のせいか、かなり高級な昆布である。

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