けんちんうどん、けんちん汁

今日は良い天気。風も穏やか、それほど寒くない。
というわけで、自転車で栗林公園の周辺を散策してきた。

かつて旅行で、あるいは仕事で長期滞在していた時には何度も往復した道と、その周辺を探検する。この街に暮らすようになってからは、すっかり疎遠になっていた辺り。古い屋敷から味噌蔵まで、なかなかに面白い風景が続く。

その栗林公園の南部、ハゼ町*1にある古い讃岐うどんのお店「村上製麺所」が今日の朝ごはん。

製麺所に隣接した食堂でうどんを食べることができるスタイル。他にラーメンなどもある。

有名なお店ではあるけれど、食べ歩きの人達が行列を作るようなことは無さそう。もうすぐ昼ごはんの時間だったが、席はかなり空いていた。完全に空席の事は無いけれど、混雑もしていない。のんびりした雰囲気。
その代わり、入れ代わり立ち代わりで麺の「持ち帰り」をするお客さんがいる。車でやってきて「うどんを10玉に天ぷらを5つ」とか、「うどん2玉」を持参した鍋に入れてもらうような注文が当たり前にあった。

 

うどん手帖 (死ぬまでに一度は食べたい!!全国の名店50+α)

うどん手帖 (死ぬまでに一度は食べたい!!全国の名店50+α)

  • 作者:井上こん
  • 出版社/メーカー: standards
  • 発売日: 2018/12/25
  • メディア: 単行本
 
Casa BRUTUS(カ-サブル-タス) 2018年8月号 [瀬戸内シティガイド]

Casa BRUTUS(カ-サブル-タス) 2018年8月号 [瀬戸内シティガイド]

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2018/07/09
  • メディア: 雑誌
 

 

昨今の、行列ができる店によくある、角がしゃきっと立っていて、腰はあくまでも強く、塩気の強いうどんとは違う。
表面が滑らかで、ふわふわとまではいかないが柔らかめの優しい麺がこの店のうどん。
讃岐うどんブーム以前の姿ではないか、と推測している。高松市の古い商店街でも、この柔らかいタイプのうどんに出会うことがある。
柔らかいうどんといっても、他県のそれよりはしっかりと讃岐うどんであって、食べごたえは十分。

 

https://www.instagram.com/p/B8BKojLAZnA/

 

そして今日注文した「けんちんうどん」には、このうどんが本当に良く合うのだった。

たっぷりの根菜と出汁が太い麺と合わさって、誠においしい。
大根は皮ごと使っているし、チクワが入っているあたり、まるで“家のごはん”である。

 

ちなみにおかずとして選んだ牛蒡の天ぷらは、チクワで束ねてから揚げてあって、ちょっと面白い。何なのかわからず選んでみたら牛蒡だったので驚いた。

 

 

 

すっかり気に入ったので、帰りに大根や人参を買って、作ってみた。

といってもそのまま作るのでは芸が無いし、1日に2食もけんちんうどんを食べるつもりもない。

下茹でした大根は(けんちん汁としては)濃いめの味を含ませてじっくり煮る。少なめの出汁と人参や牛蒡や椎茸やネギを加え、さらに煮て完成。鍋いっぱいに「けんちん汁の素」を作ってみた。

野菜の量は2倍、出汁の濃さは1.2倍程度。これから数日、これを適宜希釈して、けんちんうどんや煮物、もちろんけんちん汁にも活用していく。
来週はちょっと忙しいので、こういう「日常食のベース」をひとつ作っておきたかったのだ。

もちろんチクワも入れた。
コンニャクも豆腐も無いので、高野豆腐を入れてみた(いい感じ)。

夕食はこの「けんちん汁の素」に高野豆腐をさらに追加、卵とじにしてみた。イワシよりも安かったタチウオも焼いた。

 

奥薗流・いいことずくめの乾物料理

奥薗流・いいことずくめの乾物料理

 

 

 

とにかく平和な1日だった。食生活がこんな感じだと、まるで「まんが日本昔ばなし」みたいだ。

 

暮しの手帖 5世紀4号

暮しの手帖 5世紀4号

 
暮しの手帖別冊 『素材がわかる料理帖 瀬尾幸子の簡単レシピ全114品』

暮しの手帖別冊 『素材がわかる料理帖 瀬尾幸子の簡単レシピ全114品』

 

 

 

*1:地番表示でもカタカナだった。土師町か、あるいは黄櫨町が元か?

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。