最近、特段の理由もなく「高野豆腐」を食べている。
ニュースサイトの記事で「高野豆腐ダイエット」といった感じの単語が目に入り「そういえば美味しそうだな」と思って何も調べずに、そのまま齧ってみた。塩気も何もない鄙びた味わいが気に入った。もともと、焼き麩などの味も素っ気もない食品が好きなのだ。おやつとしてはヘルシーなほうだと思う。
今日もがりがりと齧っていた。何かの拍子にむせたところ、咳が止まらなくなって本当に困った。台所まで歩くことすらままならない。強い咳が10回くらい連続すると、体調が悪くないのに吐き気（かなり切羽詰まったもの）が発生することも判明した。なんとか台所まで行き水を大量に飲み、ようやく正常に戻った。
家族には説明しづらい、あるいは説明したら余計に心配される類のトラブル。だからこっそり収拾がついて本当に良かった。
高野豆腐ダイエットに関係した噂で「高野豆腐をそのまま食べると内臓の水分が吸収されて、死に至る」というものがあるらしい。「発言小町」にも質問投稿があったし、Twitterでも知らない人が（深夜に）教えてくれた。そういう噂を信じて心配になる人は、高野豆腐を戻したことが無いのか、乾燥状態と湿潤状態を比べたことが無いのだろう。
高野豆腐そのものは、それほど水分を吸わないと思う。組織の隙間に水を貯める、要はスポンジのようなものであり、体積もたいして変わらないし、絞れば水分は出てくる。
噂はともかく、細かいかけらが気管支方面に侵入すると、かなり危険なことは、体験して判明した。吸水性というより、粘膜の水分だけではいつまでたってもがさがさしている乾燥具合が良くないのだと思う。咳き込んだ時は（例えるならば）細かくちぎったスポンジを吸い込んだような感じがした。
というわけで、今日は予め賽の目に切られている「お徳用・ひとくちの凍り豆腐」を買ってきた。おそらく大きな塊を噛み砕いた時に細かいかけらを発生させるから、その対策。そしてこれからは必ず、手元には十分な量の飲み物（熱いお茶などは駄目だろう）を用意してから、高野豆腐を齧ることにする。
仕事に区切りがついたため、個人的な祝杯と慰労を求めて、カフェ「つきさむ」に行った。
今日は「ラム酒と栗のパウンドケーキ」を食べる。かなり大量のラム酒が染み込ませてあるパウンドケーキで、ケーキにも生クリームにも和栗の風味がする。1回食べて好物になってしまった。今日も美味しい。
ブレンドコーヒーは、すっきりした味わいの「ヒュッテブレンド」から、同じくさっぱりとしているけれど飲み応えがある「アルプスブレンド」に変わっていた。冬は「アルプスブレンド」のほうが合っている、ような気がする。
いつ行っても静かで、素朴で上質なお茶の時間が過ごせる。家からは少し遠いが、バイパスを走らせていけば苦になる距離でもない。日常生活にこういう店があるのは、なかなか良いものだ。
