友人のブログに触発されたので、今日の夕食は「うどん」を食べた。
讃岐うどんのチェーン店。国道沿いにあって、セルフサービス式で、安い。
「だし玉肉うどん」という品を注文。
写真では裏返した油揚げみたいだが、これがだし巻き卵。中に牛丼の時雨煮が入っていて、汁は少しとろみのあるあんかけ風。大根おろしが添えられていて、別に山椒が小皿で用意されていた。
なかなか美味しいと思う。
奇跡も化学反応も無い。でもとにかく美味しいものが1つにまとまっていて、悪くない組み合わせなのだから、間違いが無い。
難を言うと、野菜が不足している。刻みネギ(無料)をたくさん入れる類の味ではないし、他にはレンコンやサツマイモの天ぷらしか無い。僕は「半熟卵の天ぷら」と「かしわ天」と、「南瓜天」を食べた。
味はとても良いが、このメニューは、「店員殺し」ではないかと、ふと思う。
他の品よりも作るのに時間がかかり、だから番号札を渡されてテーブルで待つのだが、出来上がり品を届けるのに、店員が常に右往左往しているのだ。卵を焼く人も、ほぼ付きっきりとなる。
回転が悪く、手間がかかり、普段とは違うオペレーションが求められる。チェーン店には歓迎されないメニューだと思う。
それにしても、なんだか妙に騒がしい、自己主張の激しい人の多い店だった。
PowerPointのアニメーション(図形が下から現れる)を見せながら「ほらパワポすげえだろ。LINEだってパワポで出来てるんんだぜ」と説明する営業職っぽい中年男性や、「この店、穴場なんだよ。ほら何でも頼めよ新人のうちは奢られるのが仕事だから!俺も数年前はそうだったんだから」「渋い店っすね先輩!ゴチになります」と騒ぐ若手社員達。「姐ちゃん、土産にちょいと天ぷらを包んでくれや。2000円分くらい見つくろって、それからインゲンは抜きで」と店員にお金を渡す老人もいた。
ちなみにBGMは、フルートで奏でる「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」や「願い事ひとつだけ」だった。うどんを食べながら聞く90年代J-POP(フルート・アンサンブル・アレンジ)も悪くない。「ずいぶん遠くまで来てしまったな…」とか、考えてしまう。人生のほろ苦さは、讃岐うどんと共に。
そんなわけで、普段の自分としてはちょっと量が多い夕食となった。たぶん食べ過ぎ。しかし「仕事帰りに(それほど特別感のない)外食をする」という行為自体が楽しく、新鮮な気分だったことは確かだ。
またいつか、今度はプレーンな讃岐うどんを食べに行きたいと考えている。
- アーティスト: 小松未歩,岡本仁志,古井弘人,池田大介,小林哲,大賀好修,麻井寛史
- 出版社/メーカー: GIZA studio
- 発売日: 2006/04/26
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (33件) を見る