ベトナム・カンボジア旅行まとめ:カンボジア(ホーチミン市・メコン川)

ホーチミン市街。賑やか。 マンカウ。甘くてさっぱりした美味しい果物。
ホーチミン市は、ベトナム最大の商都。首都のハノイと比べると、とても整然としている。
露店の数は少ないし、歩道を占拠している人も珍しい。バイク専用レーンもあって、クラクションを鳴らしている場面も(ちょっとだけ)少ない。高級車も見かける。
シャネルとかのブランドショップもあるし、百貨店やショッピングモールもいくつかある。旅行者が買い物を楽しむストリートもある。
同じ国なのに何故こんなに違うのかはわからない。




ホーチミン市からミトーというところまで自動車で移動。70kmの距離を1時間50分程。意外と時間がかかるのは、道路事情が悪いからだと思う。
高速道路(日本のODAで作られたが、管理組織が不整備なので、料金所は無人)を走った。
高速道路なのに露店が出ていたり、牛が歩いていて面白い。椰子の木が目立つ。田舎の家は椰子の葉で葺いてある。
炭鉱の近くなので真っ黒に煤けた町や、農産物の市がたっている村があった。



地元の人の小舟。 ミトー市のメコン川クルーズ。
ミトーはメコン川クルーズの拠点。
クルーズといっても、中型船に乗って中洲まで行くだけ。でもメコン川はものすごい大河で、中洲もバイクが走っている程に大きい。
中洲の島は、果物栽培と、その花を利用した養蜂、ココナツ栽培の村がある。

ジャックフルーツという果物。冬瓜より大きい。 フルーツが振舞われる。どれも美味しい。
村は観光地化されていて、ところどころにある休憩所で、フルーツを食べたり、お茶を飲んだりする。
特に龍眼(ロンガン)というライチに似た果物が多い。冬瓜よりも大きい、ドリアンみたいな(でも臭くない)ジャックフルーツという果物も収穫期だった。
フルーツはとても美味しい。ガイドさんに言われた順番で食べると、さらに美味しい。


ミツバチはおとなしい。 ハチミツとキンカン果汁入りのお茶。健康に良いそうだ。
ハチミツとローヤルゼリーの試飲と販売もあった。ローヤルゼリーを溶かしたお茶に、ライチを絞り、ハチミツで甘味をつける。健康飲料だと言っていた。
ローヤルゼリーは日本の基準で言えばものすごく安い。でも特に興味は無いので、母が2つだけ購入。5つ買うと1個オマケしてくれると強調していたが、そんなにはいらない。しかし普通の日本人観光客は大量に買うらしく、ガイドさんや店員さんに驚かれてしまった。ノリが悪い客で申し訳ない気分。とはいえ、安いからという理由で買い物をするのも変な気がする。



ココナツジュースを煮詰めて作る、ココナツキャンディーの実演販売も行われていた。ナッツ入りで素朴な味。ココナツは果汁がジュースになるし、果肉はココナツ・フレーク(白くて製菓材料になる)や油になる。殻は容器や工芸品に、外皮は燃料に、葉は屋根や壁に、幹は建材になる。ベトナム戦争後に「ココナツだけで生きる」という新興宗教団体が起ったというが、これだけ万能ならば可能かもしれない。




こんな風景を延々と進む。 水路を移動するためのボート。 
中洲の一部が川になっていて、周りが椰子の木で覆われていて、そこを小舟で下った。
カヌー位の大きさの船で、周りはジャングルのよう。椰子の林の向こう側に、果物畑や農作業小屋が見えた。
漕ぎ手は女の子2人。大変な重労働。なので下船した後にチップをあげた(というか請求された)。無印良品のお菓子(レーズンチョコ)もあげた。





もともとベトナムカンボジアもチップの習慣は無い。
だから飲食店などでは基本的に払わなくても大丈夫だった。高級ホテルのポーターとか、このボート漕ぎといった、外国人観光客と直接触れる職業の人はチップを請求する。欧米のように「チップは収入の一部」という訳でもなさそう。というか、物価水準から考えたら、1ドルのチップはかなり高価な筈。
僕はお世話になったガイドさんや、ホテルのフロントで助けてもらった時にだけチップを渡した。それとベッドメイクの人。日本でいうところの「心付け」に近い。
なにもしなくても(または商品をビニール袋に詰めるだけで)チップを請求された時は、聞こえないふりをするか、お財布に残っていた現地紙幣(少額すぎて自分には使い途が無い)を渡した。そういうのは、なんだか物乞いみたいに感じた。






エレファントフィッシュという魚を揚げたもの。さっぱりした白身。 丸めた餅をバレーボール大に揚げてある。中は中空で、ピンポン玉ほどの薄さ。
ミトーの船着場に戻ってから、すぐ隣のシーフードレストランで昼食。
入り口のテラス席がベトナム人観光客、部屋に入ると個人旅行の(それほどお金をかけない)外国人観光客、さらに奥、川が見える部屋はツアー等の外国人観光客(僕達はこの部屋だった)というわかりやすい配置。さらに奥に、軍人さん達が飲み食いしている高級な部屋があった。
ここでは、名物の「エレファント・フィッシュ」という魚や、お餅をバレーボール大に揚げたもの(ピンポン玉のように薄くて中空構造)を食べた。
エレファントフィッシュは、日本の熱帯魚店で見たことがある。見た目はともかく、脂の無い、クセの無い白身魚だった。「日本人は箸で魚を食べるのが上手い」とお世辞を言われた。かなり食べ散らかした後だったので、ちょっと恥ずかしい。








統一会堂。 ソビエト連邦製の戦車。
ホーチミン市に戻り、統一会堂(元南ベトナムの大統領官邸、今は建国記念館兼国際会議場)を見学。「なるほど、ここでベトナム戦争終結したんだなあ」と思ったのと、意外と日本の製品が使われているのを興味深く感じた。大統領用の厨房なんて、ほとんどの厨房機器が日本製だった。



サイゴン大教会。レンガはフランスから運ばれたそうだ。 中央郵便局。パリのエッフェル塔と同じ設計者。
サイゴン大教会や中央郵便局といった、フランス統治時代の建築物も見物した。エッフェル塔と同時代の、味のある鉄筋とレンガの建物。
人民委員会庁舎も見た。まるでホーチミン市が首都みたいだが、あくまで首都はハノイ。変な感じ。



生春巻き。ここのお店のは上品。 お店の人が「Photoを撮れ」というので撮影した。自慢の料理らしい。
晩ご飯は、ガイドさんが「ホーチミン市で一番美味しい海鮮料理店」と勧めるお店で食べた。
確かに美味しかった。
生きた海老を目の前でフランベしたり、やや高級中華料理風の演出があった。


ホテルに戻り、就寝。寝る前にiPod touchでニュースチェックなどをした。
ホテルのラウンジでは、ベトナムコーヒーが飲めないと知る。街の庶民の飲み物で、ホテルでは普通のドリップコーヒーだった。







この人は入れたが、大柄な欧米人観光客は無理だった。 いわゆる戦勝記念館みたいなところなのに、唐突にタロイモとジャスミンティーが供される。とても美味しい。
翌日はホーチミン市最終日。
クチという町の「地下トンネル」を見に行った。
ベトナム戦争時の戦跡。ベトコンがジャングルの中に張り巡らした、総延長250kmのトンネル。兵士たちは、このトンネルを通って米軍にゲリラ戦を仕掛けた。
というわけで、わかりやすい「戦勝記念施設」といった感じ。日本の「ひめゆりの塔」等とは全然違って勇ましい。
トンネルの一部は入れるようになっている。でも、なにしろ秘密トンネルなので、入り口からして狭い。欧米人の体格の良い人は、途中で進めなくなっていた。
ゲリラ戦ということで、米軍を苦しめた罠なども展示されている。お土産に鋳鉄製の手榴弾型文鎮等も売っていた(買っても空港で没収される)。
すぐ横が軍隊の射撃訓練場なので、ばんばん音が聞こえてくる。ガイドさんの計らいで、撃ったばかりの自動小銃を持たせてもらった(撮影は禁止)。熱くて重かった。しかし実弾の入ったアサルトライフルを観光客に持たせるなんて、軍規はどうなっているのだろう。
いちおう軍事施設なのだが、ベトナムの風俗の紹介もしていた。
タロイモの蒸かしたものとお茶をいただく。どちらも大変に美味しい。ライスペーパーの製作実演もしていた。



午後はホーチミン市内を自由行動。
外国人滞在者もよく行くというスーパーマーケットに行った。日本のラーメン(出前一丁とか)が人気で、ベトナムの富裕層らしき人達が箱で買っていた。
僕達はインスタント・フォーやスパイスやお菓子やナッツを買った。
かなりの数を買ったのに、だいたい18ドルで済んだ。



焼いたバゲットに、野菜やハーブや肉類を挟んだ庶民のサンドイッチ、バインミー。安くてうまい。 
昼食は街角のレストランのテラスで「バインミー」を食べる。肉やパテを指さして選べば、後は香草や野菜を上手く組み合わせてくれる。そして熱々のバゲットに挟んで出来上がり。
名物だけあって、美味しい。
バインミーは何処にでも売っている。露店で買えば安い(でも衛生状態が心配)し、ファストフード風のチェーン店もある。街の人たちもよく食べていた。
このお店は、ガイドブックに載っていた「アメリカ人経営のカフェ」の半額程度。でも地元の人が食べるようなところよりも高いようだ。
練乳無しのベトナムコーヒー(でも黒糖みたいな風味がある)と、父はビールを飲んで、日本円で1000円もしない。物価感覚がわからなくなってくる。


母の希望で、布小物を買いに繁華街に行く。
日系人の経営するお店に入った。店員が近寄ってきてしつこく勧めることもないし、定価販売で、刺繍等の質も良い。ハノイで半ば無理矢理買わされたものよりも割安に感じた。
僕は自分用に箸を買った。
近所のコンビニ(サークルK)でベトナムビールを購入。これもお土産。1缶が30円くらい。街頭販売ならば、もっと安いという。




街のカフェで食べたケーキ。外はナッツとキャラメル、中はコーヒーカスタード。これで30円くらい。
一人で、カフェに行ってみた。
ベトナムはケーキが美味しい。カフェ文化がある。たぶんフランス領だった影響だろう。濃く淹れたベトナムコーヒーによく合う、小さめでこってりした甘味のケーキが多かった。
プリンも有名。アヒルの卵をふんだんに使うらしい。
ベトナムコーヒー(練乳抜き)とキャラメル味のケーキを食べて、1ドル以下だった。わりと小奇麗な店で、この価格。近所にあったら毎日通うと思う。
最後に良いものを食べられた。良かった。
いつか再訪する機会があったら、ホーチミン市街を歩きまわって、カフェのコーヒーとケーキだけで過ごしたい。街でみかけたパン屋さんも美味しそうだった。




東の空が明るくなってきた。
タンソンニャット国際空港からハノイまで飛行機で移動。日本行きの便が、ハノイ空港からなので。
ハノイを発ったのが0時過ぎ。6時間30分で中部国際空港に着く。途中で起こされる(5時に朝食が配られる)ため、頭がぼんやりする。
6時30分、意外と人が多い中部国際空港に到着。
寝不足なので、父と交代で運転し、自宅へ帰る。日本の道路事情の良さに感動する。




久しぶりの長旅で疲れたが、とても面白い旅行だった。
人生で最も南へ行った。そして、今まで訪れた国の中では、一番"発展途上な”国々だった。ベトナムは急速に経済発展している雰囲気。カンボジアは、これからだと思う。
東南アジアは好き嫌いのわかれる土地だが、僕はとても気に入った。また行きたいとも思うし、次はタイあたりに行きたいとも思っている。



写真はこちら(6日目 7日目




 

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