待機の日

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家族を病院に連れていく。
友達の買い物に付き合う。
眼鏡の調整をする。車の定期点検を済ませる。

いろんな待機時間が多い日だった。
読書は捗った。しかしそれ以外の諸々が滞った。
そんな金曜日。

 

 

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そういえば、今日は図書館に本を1冊だけ返却したのだった。上中下の3冊組みの資料本。
そのうち、中巻と下巻だけを返却した。
後で確認したら、予約が数人並んでいる。
僕は運が良かったのだろう、書架に並んだ日に3冊を借りることができたのだ。でもなかなか読み進められないので中・下巻を返したのだ。
結果として、上巻を返さない限り誰も借りられない状況になっている。僕が上巻で全員をストップしている(七並べみたいだ…)状況。
そして明後日には、皆の予約期限が切れてしまう。
でも僕の手元にある上巻は、まだまだ貸り続けることができる。


予約している人達、特に予約順が1位の人*1からすれば、いきなり中・下巻の受け取りが可能になったのだ。予約順、そして一般的な読み方からすれば当然ながら上巻から受け取り連絡が来るはずなのに。しかも、予約は受け取り可能になってから数日でキャンセル扱いとなってしまう。次に借りられるのは上巻のみだ。多くの読者にとっては、3冊を併読するほうが良い本なのだが。
こんなことはレアケースとはいえ、悪いことをしてしまった。

先の見通しを立てずに3冊も厚い本を借りてしまった僕が悪い。
しかし、開き直るわけではないけれど、最近は本当に文章を読むのが遅くなった。モニターの文字やパンフレットは人並み以上の速度だと思うが、分厚い紙の本は駄目だ。特に海外の小説には”弱く”なってしまった。

実生活で不具合が出ているわけではないけれども、様々な物事が予想よりも遅くなってしまっている。「ああ歳をとるのは嫌だ」と声に出してしまう冬の夜である。

 

 

お題「ささやかな幸せ」

*1:「あなたは○人目の予約者です」とWEBサイトで確認できる。

富士山ちきゅう黄金崎

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午後に友人と三保半島へ。
折りたたみ自転車の1台を貸して、のんびりとサイクリング。
短時間だったし、ほとんど寄り道せずに灯台と富士山と海を眺めてきたけれど、とても快適。
空気が乾燥しているのか、富士山が”ぱきっ”と鮮やかに見えた。伊豆半島の黄金崎も、三保半島の反対側、コンテナ埠頭奥に停泊中の観測船「ちきゅう」も、ずいぶん近く見える。

 

ところで昨晩から、再び「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」を最初から始めた。

1回クリアしても楽しめる要素は山ほどあるゲームだ。クリア直前のセーブデータで再開して*1、強くなった主人公リンク氏で冒険を続けるのは楽しい。
でも、ゲームスタート時の弱々しいリンク氏を操作すると、また違った楽しさがある。最初のゲーム開始直後は余裕がなくて見過ごしていた様々な演出、仕掛けに感心することしきりである。

 

 

 

 

ここ数ヶ月は、読書も再読が多い。昔からの愛読書を引っ張り出して*2
そんな中、今日は新作の「同志少女よ、敵を撃て」を読み始めた。
Amazonの電子試し読み版で序章を読んでみたら本当に面白くて、これは最後まで読まねばと急いで買ったのだった。第二次世界大戦(大祖国戦争)に動員された元猟師の少女が狙撃手になって…という話。読みやすくてどんどん読めるのに、手が止まると気持ちが引き込まれて、考え込んでしまう。不思議な小説だ。
SNSで「これがデビュー作とは」と騒がれていたが、確かにすごい小説のようだ。読み進めるのが楽しみ。

 

 

*1:マップ画面に表示された進捗・踏破率はまだ6割程度

*2:電子書籍が多いので、検索して情報的に引っ張り出して

古本市・見ていないと動かない

古本市

静岡市葵区で開催中の古本市に行ってきた。
年に何回か「鈴木邸」という古民家(?)で開催されるイベント。古本屋が数軒と、パンやケーキのお店、それにコーヒーやカレーの店も出店する。

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小さな絵本と、古い観光本を買った。
帰宅して我に返ってから、特に興味深い本というわけでもないことに気がついた。
しかしお祭りのテンションで数百円のものを買ったので、大きな後悔は無い。

 

 

見ていないと動かない

明日、iMacAppleに送る。
下取りプログラムなる仕組みで、うまく行けば数万円の下取額が付く。
返す前には工場出荷状態に初期化する必要がある。操作自体は特に難しくはないけれど、妙に時間がかかっている。
残り時間と、進行状況を示すシークバーだけが画面に表示されているのだが、「残り43分」のまま50分は過ぎている。画面を睨んでいると「残り42分」になるし、キーボードやマウスを適当に動かしていれば「残り22分」へといきなり動いたりもする。
ただし席を外すと、「残り1時間と3分」くらいに戻る。
どうやら”見ていると動くし、そうでなければサボる”ようだ。

こんなiMacに育てた覚えはないのだが、困ったものである。

ちなみにiMacを手放す際に生じた感傷は、今はほとんど消えてしまった。
データはそのまま新しいMacBook Airに移ったわけなので、気持ちとしては「Appleのパソコンを継続している」わけだ。パーツをアップデートしたようなものだと思えば、寂しさもさほど感じない。そもそも、カバンや自転車と違って、手を入れて自分なりの物にしてきたのはデータであってモノではない。だから、周辺機器を外し、まっさらな状態で部屋の隅に置かれたiMacは、愛着の対象から外れるのだろう。

となると大切なのはバックアップ。末永く、継ぎ足して使い続ける秘伝のタレのごとく、僕のデータを永久に残していくためにも、バックアップだけは絶やしてはならない。

それにしても時間がかかる。こんな状態の機械を本当に下取りしてくれるのだろうか。心配になってきた。

 

お題「ささやかな幸せ」

 

Kindle Paper Whiteを初期化しちゃった

愛用しているAmazon電子書籍リーダー、Kindle Paper Whiteを初期化してしまった。

朝のばたばたしている時間に急いで操作したのがまずかった。
ふと、そういえば昨晩なんだか挙動が怪しかったなと思い出して、なんとなく設定メニューを辿った先にあった「再起動」項目を押したつもりが、その下の「初期化」をタップしていたのだ。もちろん確認メッセージは出たけれど、ちょうどβ版のアップデートが届いていた時だったこともあって何も見ずにOKをしていた。
再起動だけなら、電源ボタンの長押しで普段は行っていたのに。

 

得てして、大きなミスというのは後になると原因がきちんと説明できないものである。
工場での労災は「魔が差した」が原因であることが大半だけど、それでは安全衛生教育につながらないので適当な理由を考える、なんて話を思い出した。

 

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とにかく復旧である。
電子書籍データは消えてしまったけれど、元のアカウントでログインすればもちろん再ダウンロードできる。
Kindleに付けていた識別名も、そのまま復活した。

困ったのが書籍の整理について。
Amazon電子書籍は「コレクション」という名前のタグ付けができる。自分で作った「小説」や「ノンフィクション」といったコレクションを付けておけば、Kindle上ではフォルダのように扱われる。つまり、ホーム画面に並ぶ「小説」や「ノンフィクション」を開けばいいので、数千ある書籍を探す手間が省ける。
これもKindleのデータではなくて電子書籍に紐付いているから、きちんと復旧はできている。

ただし、Kindleに再ダウンロードした後には、ホーム画面にこのフォルダ的な表示が無い。再ダウンロードした電子書籍を「コレクション」に分類しても、以前は最初の列に並んでいたコレクション名のフォルダ表示が現れない。

この手の設定や操作がなかなか厄介。普段は当たり前に使っているから、買った直後の事なんて覚えていないのだ。設定メニューを巡ってもそれらしきものはないし、Web検索やヘルプページでも探しにくい。

とはいえ、いろいろと試していたらできたので書いておく。
いわゆる「備忘録として」ブログに書くやつだ。

  1. ホーム画面を「ダウンロード済み」から「すべて」表示するように切り替える
  2. ホーム画面の「絞り込み」メニューをタップ
  3. 「コレクション」項目をタップ
  4. コレクションのみが並ぶので、ホーム画面に並べたいコレクションのメニュー(右下にある縦に3つ点が並ぶ部分)をタップ
  5. 「ダウンロード済みに追加」をタップ
  6. ホーム画面の「絞り込み」から「コレクション」を解除する
  7. ホーム画面にコレクションのフォルダが並んだことを確認する

 

リストにすると当たりに思えてくるけれど、それでもやはり直感的ではないと思う。
「コレクション」設定がされた電子書籍はすでにダウンロード済みなのだから、コレクションのフォルダ表示も行われて当然ではないか。

もちろん、作成はしたがホーム画面には並べたくないコレクションもある。ホーム画面は広いとはいえないし、普段は使わない分類もある。検索対象を「コレクション」にすれば問題ない。
とはいえ、それは「コレクションの表示・非表示」の問題なので、また別の話だ。
なんとなくメニューの日本語訳の問題のような気もするし、単にAmazon式の操作に僕が馴染んでいないだけかもしれない。ただ、ちょっと手間取ったことは確かだ。

電子書籍の再ダウンロードは、それなりに早い*1
以前は「また読むこともあるだろう」と保存版的にKindleにダウンロードしたままだった沢山の本が消え、未読の本や、明確に再読する本のみ再ダウンロードしたので、空き容量は劇的に増えた。
開架の本を全て閉架に移してから、必要なものだけ開架に戻したわけだから、空きが増えるのも当然。整理整頓という意味では、今回の"うっかり”にも効能はあったわけだ。

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ちょっと面倒なのが仕事関係で貰ったデータ。プライベートでも活用する資料がそれなりにあって、Kindle用のデータに変換して入れてあった。
バックアップはあるけれど、これを全てKindleに入れ直すのも手間なのだ。容量も大きいし。

もちろん電子書籍リーダーに時間をかけるわけにはいかないから、こうした作業や試行錯誤は仕事や家事の合間に行う。これが本当に面倒で困った。
デジタル機器のトラブルにはずいぶん耐性があると自負していたのに、忙しいと全く楽しめない。
ずいぶんと並びが変わってしまったKindleのホーム画面を眺め、操作するたびに出てくる「操作方法の紹介」を飛ばしながら、どうして初期化しちゃったんだろうと後悔しきり。「車やパソコンでなくてよかったじゃないか」と思うしかないのだ、こういうときは。

 

 

 

 

*1:まとめて選択したいので、AmazonのWebサイトから行った。Kindleのホーム画面をスクロールしながらタップするのは、さすがに辛い。

トミヤコーヒーの富屋珈琲店

富屋珈琲店

静岡県中部で業務用コーヒー問屋といえば、トミヤコーヒーだと思っている。
特に古い喫茶店では、赤地にインディアン(インデアントミー)が描かれた看板をよく見かける。

今日は移動中の休憩に偶然、このトミヤコーヒーのフラッグシップ店(?)というか直営店を使った。特に熱い思いを抱いて訪れたわけではなくて、机とコーヒーが欲しかっただけ。ここに喫茶店があることは知っていたけれど、トミヤコーヒーの店とは知らなかった。店名も「富屋珈琲店」であり、色合いも落ち着いていてインディアンのロゴも無い。

 

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大きさは「コメダ珈琲」のロードサイド店と大して変わらない。
ただ店の半分は、コーヒー豆や輸入食材、お菓子、カップなど喫茶用品のコーナーになっていて、喫茶店自体は広くはない。

元気の良いおばさん達や、地元の老人達がお客さんの大半。スターバックス・コーヒーと違って部活帰りの高校生などはいなかった。

コーヒーは安く、ケーキは品によって値段が大きく違う。
コーヒーはおいしかった。ケーキは普通。

今日は店の名前がついたブレンドコーヒーとモンブラン
なぜ今の季節にモンブランか、というと答えに窮するのだが、まあなんとなくである。悪い選択ではなかったと思う。

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インデアントミーのグッズなどがあれば欲しかった。
かつてインディアンかネイティブアメリカンか、みたいな議論が各方面で発生していた時代にも「トミーは妖精である」とすり抜けてきたようなので、今になってポリティカル・コレクトネスに配慮しているとも思えない。どこかでステッカーを見かけたこともある。
店名からして「トミヤ感」を抜いているのかもしれない。
でもコーヒーに関していえば、トミヤとかカリタ、それにメリタといったカタカナはしっくり馴染むと思う。そもそも「シックでモダンな喫茶店」というときに、全て漢字で、細い筆文字のロゴで、というのはありきたりすぎてつまらない*1

 

 

 

 小説 竜とそばかすの姫

 

全然関係ないけれど、先日見た映画「竜とそばかすの姫」の小説を読んでみた。
映画で引っかかっていたところが明らかになる、なんてことは今のところない。半分まで読んだけれど、わからなかったところ、不親切なところはそのまま。

「主人公たちの言動を、ストーリーの展開のために決めている」感が強すぎて今ひとつのめり込めなかった部分がそのまま、ということ。
映画と違って音楽での感動もない。とはいえ映画では「見ている僕よりも先に、僕よりも強く登場人物が感動する」場面が多くて困ったので、それは小説版のほうが良かったのかもしれない。これは体験してみないとわからないけれど、「登場人物が、観客よりも少し先に感情を先取りする」ことが何度も続くと、なんだか集中力が削がれるのだ。

とはいえ映画を見た人なら楽しめると思う。映画も悪い作品ではない。おすすめです。

 

 

 

お題「ささやかな幸せ」

*1:倉敷とか鎌倉とか、あのへんの地名を付けたチェーン店を思い出す。

もう眠るしかない / スターバックス・コーヒーのプラスチックトレイ / 愛されなくても別に

明日は血液検査。今日の21時からは何も口にしてはならない、と注意書きにある。
夜にお茶やコーヒーをちびちび飲むのが最近の楽しみだったが、これでは何もできない。

なので寝ます。おやすみなさい。

 

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これは午前のおやつに食べたドーナツ、そしてコーヒー。
スターバックスはプラスチック・トレイの仕上げが粗い。リサイクル品であることのアピールか、アメリカっぽいざっくりした演出か、それとも単に傷が目立つ素材なのか。なんとなく欲しいのだが、どこにも類似品が売っていない。スターバックス・コーヒーの店員さんは例外なくフレンドリーだが、おそらくトレイの話をしたら固まってしまうだろう。そういうタイプのフレンドリーなのだ。

 

 

 

 

ああそうだ、この小説がとても面白かった。2回目を読んでいる。

 

愛されなくても別に

毒親」「貧困」「学生相手の(意識高い系)新興宗教」「マジョリティの無理解」といった要素がストーリーにちりばめられている。
それぞれ現代の我々にとっては身近な問題だと思う。自身が当事者でなくとも、知人から聞いた、あるいはSNSで知ることも多い。そういったやっかいで不快な諸々を抱えた若者が主人公。

一時期、話題になった小説でもあるのであらすじの説明はしない。
読みやすい文体とともに、2019年から2021年くらいまでの"リアル”を感じられると思う。大人ならもちろん、高校生くらいから読めるだろう。

ふた昔前なら、露悪的で極端と評されていたかもしれない。今ならこれが普通と言われても驚かない。まさに現代を描いた物語になっている。

 そういえば、SFでもファンタジーでもない、時間跳躍もAIの反乱も超常現象も核融合反応も精神崩壊も起きない小説は久しぶりだった。

お題「我が家の本棚」

 

びんぼうタブレット Amazon Fire HD8 のカバーを300円くらいで作る

先日のセールで購入した、Amazonの格安タブレット「Fire HD8」。
とびきり安いが、なかなか便利なものである。

 

 

しかし5000円程度*1の品に、数千円のカバーを付けるのもなんだか馬鹿馬鹿しい。
安いカバーも売っているけれど、いかにも怪しい中国製であり、質感などは期待できない。

レザークラフトで作ってしまえば良いものができるだろう。でも、今はちょっと手を付ける暇がない。

どうしたものか、と考えながらここ数日は使っていた。最近は持ち運ぶ機会が増えたので暫定版でもいいからカバーが欲しい。

 

ところで、8インチサイズのタブレットは、外寸がA5用紙より少し大きい程度である。
だいたいA5サイズのノートやルーズリーフバインダーの表紙サイズ*2

ならばとりあえず表紙を付けてしまえばいい、とひらめいたのが今日の午後3時。
ちょうど近くに無印良品があったので、それっぽいものを買ってみた。
なかなか良いカバーができたので、ここに紹介したい。

レシピは以下の通り。

材料

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作り方
  1. タブレットの裏に両面テープ*3を貼る

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  2. 表紙の片面に貼り付ける

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  3. 完成。

 

ちょう簡単。
スイッチやスピーカー穴の位置を見て、最初に位置合わせをしておくと迷わない。特に Fire HD8は横置き使用がメインであり、長辺の側面にスピーカー穴がある。
ただしこのリフィルノート・シリーズはリングノートの形なので、綴じ側にスピーカー穴があっても音は抜ける。

リングノートタイプの良いところが、あと2つある。
まず持ちやすいこと。筒状のバインダー部分を持てば、ただの板であるタブレットよりもグリップしやすいのだ。往年の名機、Yogaタブレットを思い出させる。
ただしこれは人によるものなので、もし連続する細いリングを掴むのが苦手な人ならば、綴じ方向を逆側にすべきだろう。
そしてもう一つの利点は、厚さを稼げること。板紙の表紙にタブレットを貼り付けただけなので、衝撃などの保護はほとんど期待できないけれど、バインダー部分が厚みを持つため、多少は防御力が稼げる。*4

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とりあえず、この形で使ってみる。
かばんの中で開かないように、道具入れに転がっていたブックバンドを巻いてみた。

 

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ブックバンドもいいけれど、せっかくノート型なのだからと黒いゴム紐を通して留められるようにもしてみた。愛用しているノートのマネ。
こちらのほうが良い感じ。開いた状態、閉めた状態、それぞれを固定できるようになった。
この後、ゴム紐がかかる縁をわずかに凹型に切り取り、紐がしっかりと収まるようにしてみた。

 


マグネットを仕込んだり、ステッカーチューンをしても面白そうだけど、せっかくお手軽かつシンプルに仕上げたので、ここで手を止める。

 

市販のカバーと違い、立て掛けたり、きちんと衝撃から守ったりするには別の道具が要る。自分は別にスタンドを持っているし、かばんに入れておけば破損することもないと考えているので*5今回は軽さと最低限のカバーだけができるこのスタイルで十分。

ちなみに、今試してみたら、卓上カレンダーみたいに立たせることができた。重みと摩擦が良い具合に働いているようだ。
自分はたぶんバインダー部分をフックにかけて、普段は壁掛けにする。せっかくスマートスピーカー(スマートモニター)機能があるので、普段は時計やタイマーや天気予報用に活用したい。

 

 

ところで、このA5バインダー型が有効ならば、例えばA5サイズのリングノートを使うのが、最も手っ取り早いはずだ。ページ部分を全て切り落として、表紙だけにすればいい。
リフィルノートよりも頑丈な鉄線のリングで綴じられ、探せば留めゴム付きや、カード入れなどの機能付きのものもある*6
しかも安い。数百円で、タブレットのカバーとメモの束が手に入る。
好きな絵柄や色の表紙が使えるのは、市販の専用カバーには無い利点だろう。

 

 

 

それから、既存のノートや専用サイズのノートにつけるカバーもある。革やビニールレザーなど素材も様々。無印には「ジーンズのラベルに使われている素材」のものがあったので、試しに買ってある*7
手帳でも、この寸法が合うものなら使えそう。

自分は、これでA5 サイズバインダーの穴数と間隔がわかったので、次はヌメ革で作る予定。
とはいえ、機能として十分、そして見た目も面白いので、このカバーのまま長く使ってしまいそうな予感もしている*8
表紙のクラフト紙も、使い込んだら良い風合いになりそう。

 

 

それが今回のタブレットカバー。
総作業時間は7分。ゴム紐を付けなければ、もっと早くできただろう。カバーは250円だった。

あ、外側カメラ用の穴を開け忘れた。まあいいや、カメラなんて使わない。

 

お題「手作りしました」

 

 

*1:実際はブログ広告のボーナスポイントを使ったので支払いはゼロ円だった。

*2:10インチタブレットはA4のノートくらい。持ち運ぶものは、文具でサイズ感を掴むとわかりやすい。

*3:テープには面積あたりの許容荷重が書いてあるはずだ。そのスペックからすると貼りすぎだが、どうせ見えないし、剥がれても困るので多めに貼ってみた。

*4:タブレット用のペンも挿せる。

*5:それに壊れても安いものだ。

*6:それこそ無印良品にいけば嫌になるくらいたくさんのダブルリングノートが並んでいる。ただし無印は色数が少ない。

*7:誰も買わないのかもしれない。かわいそうに、処分価格になっていた。

*8:iPadならともかく、Fireは使い倒してなんぼ、だと思っている。カバーに時間と手間をかける気分になれないのだ。

かき氷(生グレープフルーツ)とお日さま

今年度はじめてのかき氷を食べてきた。
場所は焼津の「あおば」。冬場は鯛焼きが有名なお店だ。
たぶん今週末からかき氷が再開されたのだろう。普段はお客の絶えない店ではあるけれど、今日は曇り空ということもあって、席を独り占めできた。

いろいろ迷って、生グレープフルーツを注文した。宇治金時も生イチゴも素敵だけれど、なんとなくさっぱりしたものを食べたかったので。

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ちなみに写真は無い。スマートフォンもカメラも忘れて出かけたので。
スマホが無くても過ごせるが、ちょっと不便ではある。以前はカメラを必ず持ち歩いていたのに、最近はスマホ任せである。なにしろ荷物は軽ければ軽いほどいいのだ。

そんな日曜日。
ようやく読み終えた「クララとお日さま」が傑作だった。
かき氷を食べる直前に最後まで読み終えた。そしてかき氷を食べながら思い出して泣きそうになってしまった。このままでは生グレープフルーツ・かき氷に特別の思い入れがある訳あり中年になってしまう…と我慢したのだった。
今年の小説では今のところNo.1のお気に入り。カズオ・イシグロ作品のなかでもいちばん好きかもしれない。

 

 

スーパーカブの話

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見た

遠方の知人から、アニメ「スーパーカブ」を勧められた。
「君なら楽しめる」という。四国に住んでいたとき、知人のロードバイクを少し弄らせてもらった。だから自転車の親戚である原動機付自転車にも興味があると思ったのかもしれない。実際、大きなバイクよりも、小さなカブのほうが僕は好きだ。


www.youtube.com

アニメはAmazonで見ることができた。
まず技術に驚いた。背景も人間も丁寧かつよく動く。昨年に訪れた山梨県の北のほうが物語の舞台なのだが、あのあたりの雰囲気もよく出ている。ひと昔前の劇場版アニメみたいだ。

ストーリーもなかなか良かった。
奨学金暮らしの貧乏な女子高校生、徹底的に地味な主人公がスーパーカブを手に入れてから少しずつ世界が広がっていく、そんなお話。
自分も大学生になったときに、まずはスクーター、そして車を手に入れたときの万能感を覚えている。単に遊びに行く範囲が広がっただけでなく、買い物も寄り道も、およそ限界を越えて一気に選択肢が増える。動力付きの乗り物には、世界観を変える強さがある。
あの変化は、アルバイトで「自由に使えるお金」を手に入れたときの変化と同じくらいに印象的な、特別な第一歩だと思う。

そういった日常の変化が、地味だがしっかりと描かれていく。カブによって認識が変わると、画面全体のトーンが鮮やかに切り替わっていく演出が楽しかった。


www.youtube.com

主人公には、スーパーカブのカスタマイズなどを指南する同級生の相棒がいる。
物語を牽引するためか、この相棒である同級生の女の子は、かなりエキセントリックである。言い換えると、物語に都合の良い存在である。
一人暮らしをしていて、かなりお金に自由があって、知識も技術もある。控えめな主人公と対称的に明るい。そして、明確な目的を持ってカブを乗っている。

そのせいで、かなりリアリティーに欠ける人間に描かれていた。
なんというか、原付きバイクを弄っているおじさんが妄想する「バイク好きの女の子」にしか見えないのだ。無茶もルール違反も多い元気な人物ではあるが、言動の端々から、独りよがりなおじさんマニアの匂いが漂ってくる。
僕はスーパーカブ・カスタム界隈には全く詳しくないけれど、それくらいはわかる。カブのいじり具合や、社会性の欠如具合が、完全におっさんだった。

そういう意味では、貧乏でかわいそうな女の子だけどカブで人生の楽しみを見つけた、というメインのストーリーと主人公にも妄想が入り込んでいるのだけれど、やることが地味なので悪い感じにはならない。

しかし2人とも、今の女子高生を描いているのにルール違反が過激である。細かくは書かないけれど、違反切符を切られる回が無いのが不思議なくらいだ(自損事故はある。)。


そういう部分が気に入らない、という感想もネットでは何度か見かけた。
実在する乗り物、土地、不思議なことが一つも起こらない世界、そして常にお財布の中身を気にする主人公。それらの要素が、このアニメを、よくある趣味のハウツーを中心に添えたリアルなお話に見せているのかもしれない。
そうではなくて、完全なファンタジーだと考えたほうが正しい。
漫画でいうのなら、昭和や平成の少年誌には必ず載っていた「ヤンキーマンガ」が近い。
スーパーカブ」は機械と乗り物が好きなおじさんのファンタジーであり、動力付きの乗り物を手に入れた人間が手にする広い世界を共有するファンタジーであり、経済性と耐久性を備えた伝説的な「日本のバイク」であるスーパーカブがすごい!なファンタジーなのだ。
だから、今どきの現実に近い舞台のアニメにもかかわらず、話の都合によってはカジュアルに大人のモラルから外れるし、それを咎める人も登場しない。

生きた人間の話、と捉えると辛いかもしれない、でもそう捉えちゃうよねえ…と思いながらも、僕自身は楽しく見ることができた。
あと数話が未見だが、たぶん最後まで集中して見ることができるだろう。
良いアニメです。2話くらいで好き嫌いがわかれそうではあるけれど、僕は気に入った。

 

 

作る 

もうひとつのスーパーカブのお話。こちらは現実世界の、自分が関係するお話。
少し前から、カブのカスタマイズについて依頼を受けている。
新品のスーパーカブを買って、いくつかパーツを付けて、ちょっとしたオリジナル要素を加えて…みたいな話を友人から請け負うことになった。
こんなご時世、そして僕の体調も思わしくないので、今はネット越しにプレゼンをしているところ。たぶんパーツは僕が調達して、友人宅のガレージで組み込むことになる。
既製品が無く、あるいは予算が足りない部分は、僕の趣味であるレザークラフトが活躍するだろう。
カブくらいのバイクだと、自転車のカスタマイズが応用できる。ミニベロに近い部分がある。
さらに、カスタマイズパーツが手に入りやすい。
とはいえ、調べれば調べるほど「定番カスタマイズは定番すぎてつまらない(友人談)」となるので、あまり見かけない「小綺麗かつ実用的な、少しかわいい」を目指して試行錯誤しているところ。
ハンドメイド系の通販サイトやブログ、雑誌が参考になりそう。アウトドア系の意匠は気を抜くとごちゃつくし凡庸になりがちなので、なかなか取り入れにくい。
自分の性格と趣味からして、うっかり「無印良品スーパーカブ」になりそうなのが怖い。友人は、それでも良いと言っているけれど。

 

 

お題「ささやかな幸せ」

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