愛用しているAmazonの電子書籍リーダー、Kindle Paper Whiteを初期化してしまった。
朝のばたばたしている時間に急いで操作したのがまずかった。
ふと、そういえば昨晩なんだか挙動が怪しかったなと思い出して、なんとなく設定メニューを辿った先にあった「再起動」項目を押したつもりが、その下の「初期化」をタップしていたのだ。もちろん確認メッセージは出たけれど、ちょうどβ版のアップデートが届いていた時だったこともあって何も見ずにOKをしていた。
再起動だけなら、電源ボタンの長押しで普段は行っていたのに。
得てして、大きなミスというのは後になると原因がきちんと説明できないものである。
工場での労災は「魔が差した」が原因であることが大半だけど、それでは安全衛生教育につながらないので適当な理由を考える、なんて話を思い出した。
とにかく復旧である。
電子書籍データは消えてしまったけれど、元のアカウントでログインすればもちろん再ダウンロードできる。
Kindleに付けていた識別名も、そのまま復活した。
困ったのが書籍の整理について。
Amazonの電子書籍は「コレクション」という名前のタグ付けができる。自分で作った「小説」や「ノンフィクション」といったコレクションを付けておけば、Kindle上ではフォルダのように扱われる。つまり、ホーム画面に並ぶ「小説」や「ノンフィクション」を開けばいいので、数千ある書籍を探す手間が省ける。
これもKindleのデータではなくて電子書籍に紐付いているから、きちんと復旧はできている。
ただし、Kindleに再ダウンロードした後には、ホーム画面にこのフォルダ的な表示が無い。再ダウンロードした電子書籍を「コレクション」に分類しても、以前は最初の列に並んでいたコレクション名のフォルダ表示が現れない。
この手の設定や操作がなかなか厄介。普段は当たり前に使っているから、買った直後の事なんて覚えていないのだ。設定メニューを巡ってもそれらしきものはないし、Web検索やヘルプページでも探しにくい。
とはいえ、いろいろと試していたらできたので書いておく。
いわゆる「備忘録として」ブログに書くやつだ。
- ホーム画面を「ダウンロード済み」から「すべて」表示するように切り替える
- ホーム画面の「絞り込み」メニューをタップ
- 「コレクション」項目をタップ
- コレクションのみが並ぶので、ホーム画面に並べたいコレクションのメニュー(右下にある縦に3つ点が並ぶ部分)をタップ
- 「ダウンロード済みに追加」をタップ
- ホーム画面の「絞り込み」から「コレクション」を解除する
- ホーム画面にコレクションのフォルダが並んだことを確認する
リストにすると当たりに思えてくるけれど、それでもやはり直感的ではないと思う。
「コレクション」設定がされた電子書籍はすでにダウンロード済みなのだから、コレクションのフォルダ表示も行われて当然ではないか。
もちろん、作成はしたがホーム画面には並べたくないコレクションもある。ホーム画面は広いとはいえないし、普段は使わない分類もある。検索対象を「コレクション」にすれば問題ない。
とはいえ、それは「コレクションの表示・非表示」の問題なので、また別の話だ。
なんとなくメニューの日本語訳の問題のような気もするし、単にAmazon式の操作に僕が馴染んでいないだけかもしれない。ただ、ちょっと手間取ったことは確かだ。
電子書籍の再ダウンロードは、それなりに早い*1。
以前は「また読むこともあるだろう」と保存版的にKindleにダウンロードしたままだった沢山の本が消え、未読の本や、明確に再読する本のみ再ダウンロードしたので、空き容量は劇的に増えた。
開架の本を全て閉架に移してから、必要なものだけ開架に戻したわけだから、空きが増えるのも当然。整理整頓という意味では、今回の"うっかり”にも効能はあったわけだ。
ちょっと面倒なのが仕事関係で貰ったデータ。プライベートでも活用する資料がそれなりにあって、Kindle用のデータに変換して入れてあった。
バックアップはあるけれど、これを全てKindleに入れ直すのも手間なのだ。容量も大きいし。
もちろん電子書籍リーダーに時間をかけるわけにはいかないから、こうした作業や試行錯誤は仕事や家事の合間に行う。これが本当に面倒で困った。
デジタル機器のトラブルにはずいぶん耐性があると自負していたのに、忙しいと全く楽しめない。
ずいぶんと並びが変わってしまったKindleのホーム画面を眺め、操作するたびに出てくる「操作方法の紹介」を飛ばしながら、どうして初期化しちゃったんだろうと後悔しきり。「車やパソコンでなくてよかったじゃないか」と思うしかないのだ、こういうときは。