ボンネットの中

手放すことを意識しはじめた機械は壊れやすいという。
我が家に伝わるジンクスだ。

今日は愛車であるマツダ・アクセラに見たことがないエラーメッセージが表示された。

元から小さな不調こそあれ(だから買い替えるのだ)普通に乗る分には何とかなりそうな雰囲気だったのが、さすがにエンジン関係は怖い。
マニュアルを見ても「エンジンの制御部に関するトラブルです。販売店に相談してください」としか書いていない。
さて困ったなと朝の忙しい時間にボンネットを開けてみたところ、いかにも制御装置っぽい部分から飛び出ている、いかにもセンサーっぽいワイヤーが変な具合に曲がっていた。そのいかにも変なところを無理やり直したら、エラーメッセージは消えた。
でもやっぱり怖い。

午後に電話で販売店に相談して、部品交換をする想定で見積もりを出してもらったのだが、随分と高くなりそうだ。
お店の人は、この車を数カ月後に手放すことを知っているので「中古の部品があったら手配しましょう」と言ってくれた。とても面倒見が良い人達なのだ。口頭でトラブルの原因やセンサーのメカニズムまで説明してくれた。

取り急ぎ、頑張って自分で修理できるところは手を入れていた。
今夜に頑張らないと、明日は車が使えなくなる。
今は技術文書もインターネットで見つかるし、車のボンネット内ほどの環境で動く電装品ならば自分でも扱うことができる。自分でもできる、という自信は持ちつつも、自身のD.I.Y.が失敗したときにも致命的な状況に陥らないようにする配慮も欠かさない。
自信と配慮の両方ができるのならば、最近の車だって応急処置くらいはできるものだ。

 

 

そんなわけで夜の自由な時間が全て車に吸い込まれてしまった。
お風呂に入って髪が乾いたら寝るつもりだ。身体も頭も疲れた。

 

お題「手作りしました」

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