雨上がり。11月にしては気温は高いが、強い風は冬を思わせる。
ビル風に吹かれて濡れた落ち葉が飛んでいて、ちょっと不思議な光景を見ることができた。
ところで今夜は家族が外食するので、夕食は一人分。
せっかくなので「しっぽくうどん」を作った。
かつて四国に住んでいたときには何度も食べた、思い出の味。もちろん先日の香川旅行でも、「しっぽくうどんはじめました」の札がある店を探してまで食べた。
根菜や豆腐、少しの鶏肉などを煮た醤油味の汁に、讃岐うどんを入れたあたたかい品。秋から冬の限定メニューになっている店が多かった気がする。讃岐うどんには珍しく、野菜を多く摂ることができる。
しっぽくといえば九州の卓袱料理だが、関連性はわからない。
さらにいうと、関西圏で「けんちんうどん」として食べられているものと同じだと思う。高松市内でも、「けんちんうどん」として売っている店を見かける。
素朴かつ手軽で、一人暮らしの手抜き料理として重宝したものだ。
自分はさらに手抜きをすべく、しっぽくうどんを作るときには具材だけを沢山煮て、冷蔵庫に保存しておく。
濃いめの出汁に少しの醤油と塩を加え、しいたけ、ごぼう、葱、人参*1、れんこん、大根などを煮る。日持ちを考えて、豆腐や油揚げ、肉類はこの段階では使わない。せいぜい竹輪を刻んで入れる程度*2。
食べる分だけを別に温め、お湯や塩・醤油で調味すれば、あとはうどんを入れるだけ。冷凍うどんを電子レンジで温めておけば、あっという間にできあがる。
すりおろした生姜を入れてもいいし、うどんを使わず味噌と豚肉を足せば豚汁にもなる。もちろん、けんちん汁も作れる。
こういう”料理の素”を冷蔵庫に作っておくと、なんだかとても安心する。
そういえば、正月の雑煮も、具の下茹で・下味付けまでは済ませておくのだった。あれも、とても良いものだ。