午前中
遅めの起床。
感染するのもされるのも嫌だからと始めた個人的自粛ルールでは、1週間の外出時間を限定している*1。スタートした日の関係で水曜日が更新日。
今週は役所などへ行くことはあったが、買い物自体は制限できたので、まだ少し「外出可能時間」が残っている。当然ながら明日への持ち越しはできないので、今日の遅めの昼食に讃岐うどんを食べに行くことにした。
ゴールデンウィークから長期休業をしてその後は未定、としている讃岐うどん屋も多い。
いま開業中の店も、アルコール消毒やトングの不使用といった工夫をして、なんとか営業をしている。
ガイドブックに載っている有名店、かつ田舎の製麺所みたいな小規模店は、近所との兼ね合いもあるのか、早々に閉店しているところが増えた。
いきおい、今週は「駆け込み自需要」的に、有名店やお気に入りの店を選ぶ人が増えている雰囲気がある。
自分もまた、一種の駆け込み需要である。
これから連休に入り、その後に外食ができるかどうかわからない。それにたまには、自分の料理以外のものも楽しみたい。どう考えても不要不急な外出ではあるので、実のところ悩みもしたが、行くことにした。
もちろん最大限の「防御」はしていく。
今日は開店直後に入店した。マスクをして、必要以上の接触は避け、食前には手洗いをする。
この「ふるかわうどん」もまた有名店らしい。僕は知らなかった。
Twitterで「出汁がとにかく良い」と聞いたこと、自転車で行ける距離だったので行ってみた。というか、普段の自転車散策エリアで何度も通っていた辺りだった。
有名店らしく、店舗前以外にも広い駐車場があるけれど、今日はお客さんの数は少ない。
確かに出汁はすごい。濃い。
香川県でも、もう少し西の、そして田舎のほうに行くと、こういう強い出汁になる。高松では、これはちょっと特別だと思う。
この汁だけでも持ち帰りたい*2。
出汁の風味という点からは、冷たいぶっかけうどんではなくて、かけうどんを選択したほうが良かったのかもしれない。その点は後悔している。
とはいえ、本当においしいうどんだった。県外から友人知人が来たら*3連れていきたいお店。近いし、駐車場もお店も広いし、麺も汁もメニューもセルフ式讃岐うどんらしさがあって、しかもおいしい。
大きなタケノコの天ぷらも目を惹いたので食べてみた。薄味で煮たタケノコが、揚げたての堅い衣と組み合わさっていて面白い。
せっかくなので、店から徒歩1分のところにある「八坂神社」も散策する。
広くはないがとても歴史がある社らしい。この辺りの地名の元になった民話的なエピソードもあるし、祭りもしっかり行われている。
有難そうな神様の社を後付しているあたり、今もきちんと信仰されている土地の神社といった雰囲気。
若い母親とちびっ子が参拝をしていた。
子供が大きな声で「おばあちゃんと、おじいちゃんと、お父さんが、元気でありますようにおねがいします」と唱えていて、微笑ましさと同じくらいに切なさも感じて、自分のその心の動きに動揺してしまった。
午後
うどん屋の帰路に立ち寄ったスーパーマーケットでは、日持ちのする根菜と、夕食用の魚を買った。
今日は「子コチ」を買った*4。
名前の通り、コチかメゴチの稚魚だ。体長15cmくらいで下処理済みのものが5匹で150円と安い。いかにも瀬戸内のお惣菜魚といった風情。
なんだか水族館の「瀬戸内海の海」水槽にいそうな見た目でもある。
醤油と酒と生姜で煮た味は、普通の白身魚。見た目どおり、ハゼやヒラメに近い。ただ、皮もヒレも含めて煮たから、磯魚のような風味もしっかり感じられる。
コチも売られていたが、自分の生活スタイルなら、この子コチのほうが調理の手間や量が合っていると思う。
春の瀬戸内海からは、見慣れない魚がたくさん水揚げされるので、自分としてはとても楽しいのだけれど、今年はスーパーマーケットに寄ることも制限されていて、実につまらない。
高松の街のほうに行くと、サイドカー付きの自転車で魚を売り歩く老婆が未だに現役だが、彼女たちはこの防疫と自粛の日々をどのように過ごしているのだろうか。
そんな感じの1日。今日が「昭和の日」だった事は、先ほど知った。
お題「#おうち時間」