美術館の裏山で

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静岡県立美術館が、9月6日から年度末まで、長く休館する。
建物の補修などを行うそうだ。

どういうリニューアルになるのかわからないけれど、なんとなく(運動不足解消も兼ねて)立ち寄ってみた。最近久しく行っていなかった。もし外観も修繕するとなれば、今の姿は見納めとなる。

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といっても開催中の「エジプト展」ではなく今回の目的地は周辺の公園。
エジプト展は以前にもう行ったし、今は人混みを回避しなければいけない状況だ。当日でも予約に空きがあれば入れるそうだが、わざわざ並んで行くつもりはない。

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美術館の裏山から、建物の周辺、そして隣の(とびきり古い)県立美術館を経て静岡県立大学へ至る遊歩道は、大好きな場所だ。緑が濃くて、静岡の市街地には無い大きな木を好きなだけ堪能できる。しかも人がまるでいない。
坂道が多いけれども、歩いていて辛くなるほどでもない。視界を遮るくらいに緑が溢れ、しかし足元はレンガやアスファルトで舗装されている安心感。上質なお散歩コースである。

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しかも美術館の凝った外郭を楽しめることも嬉しい。
館内からちらりと見える彫刻や謎の庭*1に辿り着くことができる。作られた時代を繁栄してか、素材も構造も無闇に凝っている。
何度も美術館へ行っている人でも、外側に巡らされた回廊や謎のベンチスペースは見たことが無いかもしれない。誰も来ない「自分だけの場所」を見つけることができるかもしれない、そう思わせる死角やデッドスペースが多い不思議な場所だ。

 

 

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そういえば、しばらくぶりに歩いて気になったのが雑草。

そもそも駐車場から美術館へ向かうメインの遊歩道からして、生け垣から雑草が飛び出ていた。石畳の隙間の草も放置気味。この2年、そして先の続かない"状況”で、予算があまり無いのかもしれない。街だって幹線道路だって、昭和や平成に比べて雑草の管理は甘くなったと思うが、この2年はことさらひどい。

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もう慣れてしまったけれど、紛れもない衰退のかたちだ。

 

 

 

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ちょうど車に辿り着く頃に大雨が降ってきて、大慌てでドアを開けた。適当に歩いて迷った結果、思惑よりも早めに散策を切り上げることになったから、これは運が良かった。
存分に歩いた後は、帰宅してご飯を食べて、パソコン仕事。
たかが公園の散策で足の裏がじわっと痛い。完全に運動不足だ。

 

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もっともっと古い静岡県立図書館については、いつか機会があったら書く。
素敵なモザイク壁が、案内看板や幟で容赦なく隠されているあたり、なんとも垢抜けない。以前、本を入れすぎて耐震基準を超過したフロアがあったけれど、今は大丈夫なのだろうか。

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静岡百景

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*1:大きな庭園には謎の庭園があるものだ。

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