甘い鯛と島田宿

家の用事で島田市へ出かけた。
何年ぶりだろうか。といっても、島田市の中心街は、もう何年も大きな変化が無い。
街の規模や勢いに比べると不自然な程に、電柱地中化や再舗装や遊歩道の整備が行われている。土蔵や商家のような、なんというか「和風」っぽくアレンジした建物も多い。歴史的景観というより、「和モダンまちづくり活動」な風情がある。

 

例によって例のごとく、公教育を巻き込んだ市街地の活性化イベントの跡がそこかしこに残っている。こういう風景は全国どこに行ってもあるものだ。
熱意か予算、あるいはその両方が足りないのだろう、大抵は説明不足で、そして「やりっぱなし」である。

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例えば今日みつけたこの板。
羽子板を象った板に、絵本や児童文学の模写らしきもの*1が描かれている。小学生か中学生の手によるものではないか。しかしこの活動が、具体的に誰がどのような目的を持って進められているのかの説明は、見つけることができなかった。
説明書きなどなくとも、この遊歩道に並べられた絵で街の雰囲気が良くなっていれば、それはそれで成功だと思う。
でも僕が見る限り、この作品群が和モダンな街並みにどのような効果をもたらしているのか、さっぱりわからなかった。

 

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そんなふうに、税金がたっぷり使われた寂れた土地。残念ながら散歩には適さない。
もちろん中心街全域に贅沢な再開発ができるほど島田市静岡県もお金持ちではないので、少し歩けば昔ながらの街も残っている。
個人的には、そちらの昭和っぽい商店街のほうが好きだ。見覚えがないけれど、紛れもなく静岡県中部らしい街のつくりをしていて、逆に新鮮。

しかし全く人がいない。15時前だというのに、歩いている人が本当に少なかった。それは、古い街も、新しく綺麗にした(といっても10年は経っている)も同じ。
かつて栄えた名残がそこかしこにあるので、余計にうら寂しい。

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さて、今日のおやつは、その島田市の名店「よしむら」の鯛焼き
いつも数人の行列ができている人気店だ。

この店は鯛焼き専門店。列に並び、店内で数を言って支払いをして、受け取るだけのシンプルなつくり。テーブルはあるけれど、今は使えない。

鯛焼きは、少し小さめ。その代わりなのか、尾の先まで小豆餡が入っている。
昔はこの「尾の先まで餡たっぷり」が売り文句になったのだ。
少し甘さの強い粒餡も合わせて、とてもオールドスクールな印象がある。お年寄りがまとめ買いをして、友達の家で配るような使い方に合っているのではないか。

個人的には、べたっとした甘さと、薄くて柔らかい感じが気になってしまう。
しかし冷めてからは、強めの甘味も落ち着いて、熱くて濃い緑茶に合わせるのにぴったりなのだ。さすがお茶処、とまではいかないけれど、「海道一の名物」は伊達ではない。

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そんな月曜日。
時間を見て島田の駅周辺を歩きはしたけれど、全体的に運動不足。
鯛焼きはローカロリーでビタミン・ミネラル・良質なタンパク質が摂れて炭水化物はゼロの健康食品。
運動不足で食事も不健康だったら目も当てられない。おやつがヘルシーだったから、今日は良い日と結論づけたい。

 

きょうのできごと 増補新版 (河出文庫)

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お題「ささやかな幸せ」

*1:ウルトラマンや、見たことがないキャラクターや、唐突に島田髷もある。