中学生の封筒と、理科室の古い椅子。

帰宅途中に封筒を拾った。
中学校の集金用封筒らしい。
12ヶ月分のマス目には既に10個の印が押されている。マス目の下には生徒の名前が書いてある。

中には現金が入っていた。

副教材やクラスの催し物の費用を、毎月集めているようだ*1。公教育といっても全てが無償ではないのだろう。
自分の実感としては、意外と高額だった。1人ならまあ平気だけれど、子供が多い家は家計に響きそう。

僕が子供の頃には、こういう現金の徴収は無かった気がする。あれば僕は忘れて(あるいはランドセルの奥底でくしゃくしゃになって)怒られていた筈だ。
上履きや楽器は、体育館でまとめて受け取る日があった記憶がある。体操服やゼッケンなどは、購買室で随時買い足すこともできたし、街の洋品店でも買えた。

古い漫画では「給食費の封筒」が出てきたけれど、僕は見た覚えが無い。

ともあれ、生徒数がどれくらいの学校か知らないが、数千円の現金が毎月集まるのだから、実に煩雑だと思う。それともさすがに、基本は銀行引き落としか振り込みなのだろうか。

封筒(と現金)は、すぐに学校へ届けることができた。
自転車ですぐに行ける距離なのは、公立中学校の良いところ。
事務員さんに手渡して、記名して、一件落着。

 

 

夕方に、生徒の親から電話がかかってきた。お礼をしたい、という申し出を固辞する。手間もお金も余計にかかるし、僕だって知らない人と会いたいとは思わない。生徒(封筒の名前からして女の子だろう)だって、偶然拾った中年男性に頭を下げるのは嫌だと思う。

しかし今現在、自室におやつが無くて困っている。
素直にお礼を受けていれば、ちょっと良いお煎餅やゴーフルが食べられたのかもしれないと考えると、後悔をしそうになる。おやつが無くなると、途端に卑しい人間になってしまうのだ、僕は。

 

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そういえば、封筒を届けた中学校の中庭には、古い什器が山積みになっていた。数日後に処分する、といった貼り紙がある。
使い込んだテーブルや大きな世界地図、木製モップの柄などが見えた。
捨てるのなら売って欲しい。
図工室の古い椅子なんて、学校側や多くの人にとってはゴミだが、ある種の中古家具屋や雑貨屋や、そして僕のような人間には、「買いたくても買えないもの」である。
沢山の引き出しが付いたキャビネットは、図書館で整理カードを入れていたのだろう。僕の部屋には大きすぎるが、活用できそうな友人なら何人もいる。

業者に売らずとも、学校に併設された公民館でバザーでも開催すれば、あっという間に売れてしまいそうだ。アンティークでもジャンクでもない、でも新品でもない木製品を生活に取り入れたい人は多いと思う。

繰り返しになるが、ゴミとして捨てるのは惜しい。
学校というのは色々な部分で“閉じた社会”であって、「学校でゴミなら社会でもゴミ」と考えているふしがある。
少しの工夫と機転で、生徒たちの毎月の出費が減る(あるいは先生方の飲み代になる)のなら、どんどん売ったらいいと思う。
収益にしづらいのならば、チャリティーバザーでもいい。少なくとも、料理部が作るクッキーよりは儲かるだろう。
色々な懸念や問題があるのはわかっているけれど、それでも、と考えてしまう。

 

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お題「今日の出来事」

 

 

 

 

 

 

*1:副教材・諸費徴収、と書かれていた。