資格の更新手続きに街まで行ってきた。
数年に1回、書類を書いてお金を納めると免許が継続となる。法改正のパンフレットを渡されて、新しい資格カードが出来るのを待つまでの間に読んでおくだけ。目の前のモニターでは啓発ビデオが流れているようだが、DVDプレイヤーの調子が悪いのか延々とタイトル画面が映るだけで、特に見ておかなくても良さそうだった。
工業や科学の安全に関わる資格で、おそらく僕のこれからの人生には99%関係しない。でも履歴書を埋めるのには使えるし、人によっては興味を持ってくれる。
実務で活用してからずいぶん経ってしまって、今この資格を活用しろと言われたら正直怖い。基礎から勉強し直さないと仕事にならないだろう。
でも、この種の「日常の外の知識」を定期的に仕入れるのは嫌いではない。大学生が「日経新聞」を読む、みたいなものだろうか。
日常で使わない言葉や物事が並んだパンフレットを読むと、自分と世界が思いがけない繋がりかたをしているように思えてくる。
真夜中にYouTubeでイギリス人の料理動画を観るのが止まらなくなったり、美容院で「装苑」を渡されたりした時に、そういう感覚が生じる。
しかし手続きの面倒臭さと、帰路の雨(アパートまであと2分)で、すっかり気分がやさぐれてしまった。
やらなければいけないことも、やっておくと後々のためになることも、何もせずに今日は過ごしている。
困ったことに、10巻以上続いた小説を読み返したところ、ページをめくる手が止まらなくなってしまった。今日はもう、この再読だけでいいじゃん、と思いながら午後を過ごした。
夕食だけはきちんと作った。キャベツと豚肉の蒸し煮、蒸かしたジャガイモ、キノコの塩漬け。パンは冷凍庫から出したが、お腹がいっぱいなので食べていない。
ひたすらに眠い。
明日の朝はゴミ収集日。ゴミの分別だけ済ませたら寝る。