たたけばなおる

少し前までは工場にも書類作成の際にワープロ(書院!)を使うような人もいたようだが、さすがにそういう人達は定年退職してしまった。
しかし、職場には、まだまだパソコン操作に苦手意識を持っている人が沢山いる。
研究部門や管理職の人達はともかく、今の職場(製造部門)では、数年前までメールとWebブラウザそれに表計算程度しか使っていなかった人が多い。
同じ製造に関わる職場でも、日常的にパソコン(や産業用のコンピュータ)に触れる機会の多いところもあるので(静岡の勤務先がそうだった)、職場の個性なのだと思う。


同僚達の話を聞くと、パソコンを自宅に導入する際にも、業者や詳しい知人に頼むことが普通らしい。電気機器の操作や配線には慣れている人であっても、初期設定からLANケーブルの引き回しまで人任せで済ませるようだ。
そして、不具合が生じるまでそのまま使い続けてしまう。
経験からいうと、最初に色々と触っておいたほうが、不具合(←トラブルはいつか必ず訪れる)への対処が格段に楽になるのだが。

 

 

 


今朝、同僚(おっさん)が職場にノートパソコンを持ってきた。
起動が異様に遅くなって、困っているらしい。
本来はパソコンの持ち込み自体が大問題なので、こっそりと休憩室で"診断"をしてみた。

ネットに繋がっていないので、限定的なことしかできない。
とりあえず簡単に調べてみたら、アンチウイルス・ソフトは期限切れだったし、スパイウェアも入り放題。
とりあえずウイルスに感染したファイルやスパイウェアは削除し、ついでに使いもしない(メーカーお仕着せの)常駐ソフトも止めてみた。
さらに基本的なメンテナンス(ドライブチェックやデフラグ等)をしたら、それなりに動くようになった。
いくつかアドバイスをして、とりあえず修理(?)はおしまい。
お礼にキナコ飴を貰った。


この種のメンテナンスを頼まれることが年に数回ある。
その時に何度か、「ちょっとそれは違うんじゃないか」と思ってしまう風景を目にする。
今日の相談相手は、少しパソコンが"考え込んで"動作が遅くなる度に、ディスプレイの横をトントンと叩いていた。
まるで大昔のブラウン管みたいだ。
こういう人は、もしかすると、モニタの中で(描画されるのではなく)物理的な現象としてウインドウやアイコンが動くものだと思っているのかもしれない。
想像すると、ちょっと楽しいカラクリに思える。
叩いて何とかなった経験があるのだろうか。
聞いておけば良かった。

この人にはもう一つ変な癖がある。
USBケーブルを差し込む時には、必ず「ふっ」とコネクタ部に息を吹きかけるのだ。
もともと電気・設備系の部署(ハードでタフな職場だ)が長かった人なので、接点不良が怖いのだと思う。
別に不快ではないのだが(自分のケーブルにされたらちょっと嫌かも)、この一動作を見る度に「そんなことしなくても大丈夫ですよ」と声をかけたくなる。


まあ、工場には、パソコンやルーターに給油(グリスアップ)した人もいたので、この程度ではあまり驚かなくなってしまった。
専門外、または興味の薄い事柄というのは、こういうものなのだろう。
自分も気をつけたい。

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