滋賀県立琵琶湖博物館

この前、友人と話していて「“小旅行”という言葉は素敵だ」という話題になった。素敵なのは判っているのだけれど、実際は何処にも行けない日々が続いていた。
今日は久しぶりに丸一日用事が無くて、しかも部屋にいたら腐ってしまいそうだったので、ずっと行きたかった水族館を目指すことにした。

 

アクアリウム・マニア、特に淡水魚好きならば、人生の節目節目に訪れたい日本最大規模の淡水水族館。
それが滋賀県立琵琶湖博物館だ。
有名な琵琶湖大鯰をはじめ、琵琶湖固有種そして日本固有の淡水生物研究で有名な施設だ。
名前が“博物館”なのは、琵琶湖に関わる生活、歴史、そして環境まで含めた広い視点の展示を行なっているからで、広い敷地には室内に再現された昔の住宅から近代史、そして化石等の考古学の展示、民俗学、地質学まで、色々な展示が並べられている。

なにしろ滋賀県といえば琵琶湖(偏見)なので、県立博物館の中に水族館が併設されているのは当然なのかもしれない。
併設と言っても、世界的に有名なアクアリウムであり、水槽サイズや施設規模は文句のつけようがない(らしい)。
先日、水族館好きの上司に会った時にも、強く強く推薦された水族館だ。


 

 

紅茶を保温カップに淹れて、カーナビの指示に従って滋賀県を目指す。本当は御在所岳の脇を抜けていけば近いのかもしれないが、冬季は道が閉鎖されているので、もっと一般的なルート(東海道)を使った。鈴鹿、亀山と進み伊賀の辺りで北上する。音楽を聴きながらのんびりと走っていたら、あっという間に目的地についてしまった。
静岡県なら中部から東部(または西部)に移動する位の距離感。ずっと東西に長い県の中央に住んでいたので、三重では時々こういう勘違いをしてしまう。
とにかく、予想よりも早く着いたので、余裕を持って入館することが出来たが、なんとなく期待していた“小旅行”とは程遠い気分だった。

 

 

博物館のうち、古代史や地質学の部分はさっと済ませ、近代になってからの滋賀の歴史からじっくり見ていった。
琵琶湖の水質問題については小学校の頃には大方決着がついていて、教科書で習っただけだけだが、市民運動のチラシや(当時使われた)洗剤のパッケージを見ると、やはり切実な問題だったのだと判る。
他にも琵琶湖の水運産業など、興味深い展示が沢山あって、思いがけず時間を取られてしまった。

 

水族館区画は、予想よりも(そしてWebサイトの写真よりも)立派なものだった。トンネル状の水槽もあったし、大水槽も沢山あった。
残念ながら日本の淡水魚の多くは地味(基本的にアースカラー)で、ぱっと見ただけでは面白くない。
そして、自然環境に似せた展示をしているので、水槽をじっくり覗かないと見つからない魚も多かった。そんな訳で、大人達は余り面白くなさそうに進んでいく人が多かった。でも、子供達はどの水槽でも水草の裏から砂利の影まで、隠れている魚を見つけては歓声をあげていた。

 

何しろ子供の数が多く、従ってとても騒がしかったのだが、休日でもあるし、子供が楽しんでいるのなら仕方が無い。
今度は平日の誰もいない時間に行きたいと思った。

 

 

特に昼食を摂っていなかったので、変な時間に小腹が空いてきた。ここのカフェテリアには(一部で)有名な“ブラックバスの天丼”がある。ブラックバス、と聞くと驚く人も多いけれども、スズキの仲間なので(スズキはシー・バス)、きちんと捌けば美味しい白身の魚だ。学生の時には富士五湖で何度も食べたけれど(貧乏キャンプの貴重な蛋白源だった)、あの時は皮の処理が下手だったのか、少し川魚臭さがあった。
今日食べた天丼は、臭みも無く大変美味しかった。何かの間違いだと思うが、タレがほとんどかかっていなかった(自分の常識の約25%)のは残念だったが、どういう訳かご飯の炊き具合が絶妙で、天丼の上部構造物が無くなってただの白飯になってからも美味しく食べることが出来た。

 

 

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湖畔でスポーツカイトをしている人達がいたのでしばらく見物した。すごく楽しそう。最新の機種が欲しくなってきた。

ミュージアム・ショップで自分用のお土産に“鮒寿司”を、そしてストラップ収集家の友人に“鮒寿司(フナコちゃん)のストラップ”を購入した。

帰りもすんなりと帰宅。考えてみたら、高速道路も使っていないし、トイレ休憩もしていない。
往復の燃費は21.9km/L。冬場はどうしても燃費が悪い。

思ったよりもお手軽に行き来できてしまったのが拍子抜けだったけれど、とても良い“水族館旅行”の一日だった。
明日から仕事。忙しくなりそう。
来週末は(船に乗って)旅行に行くつもりだ。

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