今日はいろいろなものを貰った日だった。
まず、訪問先の会社から、梨を4つもいただいた。
たくさん貰ったので、今の時期に来る客には配ることにしているそうだ。素晴らしい会社である。
夕食前に1個を剥いて、半分食べた。梨は冷蔵庫で多少は日持ちがするのが良い。そして、冷えた梨は夏の幸福そのものである。
和梨は、果物のなかで最も好きなものかもしれない。
ただ切って食べるのが最もおいしいのだが、せっかくなので梨のスープを作ろうと思う。以前どこかでいただいて感動したのだ。冷たくて甘い梨のスープが自宅で楽しめたら最高だろう。
そして今日は万年筆も貰ったのだった。
これは届け物に叔父の家に立ち寄ったときに貰った。モンブランの、それほど高級ではない万年筆。叔父が若い頃に勤め先からいただいたものだそうだ。インクを交換しても使えないというので、もしかしたら直せるのではと貰ってきた。
先ほどから100%アルコールに金属部分を浸している。
溶けてぶよぶよになったインクの塊が出てきた。このまま固着していたインクが溶け出てしまえば、復活するのではないかと目論んでいる。
完璧に修理するのは無理でも、調整が不要な部分の分解清掃ならば僕にでもできそう。それにしても万年筆は機械として良くできている。大量の液体インクを貯めて、必要なときに適量を繰り出す仕組みとして、実に精巧だ。精巧といっても、量販できる文具としては大ぶりの部品が組み合わさっているだけなのも、設計の妙を感じる。
万年筆に比べると、ボールペンは精密加工とインクの性質に頼った力技だ。いや、ボールペンにはボールペンの精巧さがあるのだが、万年筆のほうがわかりやすい良さがある。
そして貰ったといえば、今日は百合の花もたくさん貰ったのだった。
父の知り合いの土地に百合が雑草としてたくさん生えていて、それを摘んで(切って)持ってきてくれたのだった。
というか、帰宅したら玄関先に11輪の百合が置いてあったのだ。理由などは後から連絡があった。
玄関を塞ぐように大輪の百合が積んである状況は、なんとも奇妙だった。猛暑と疲労のせいか、風邪をひいたときの夢のように見えた。
そして、ただ切っただけの百合の花は、花粉で周囲をものすごく汚す。花屋で注意深く取り除くのには、きちんと理由があるのだ。しかしもちろん、父の知り合いの高齢男性はそのような気配りはしない。
なので、玄関には朱色と黄色の粉が残り、靴にも付いたそれはなかなか取れないのだった。
そんな水曜日だった。
百合はとりあえずベランダと玄関に飾った。なんだかとても匂いが強い。
梨は明日以降のお楽しみ。
万年筆は週末に修理する予定だ。今はYouTubeなどでメンテナンス方法を調べている。