白目の火傷と旅情ラーメン

クミンの種を炒めていたら、左目に飛び込んできた。
眼鏡を外して料理をしていた時の出来事。
そもそも普段は眼鏡をしているのが当たり前で、ちょうど別の作業で油汚れが付いてしまって外したばかりだったのだ。その珍しい状況で、白目に火傷を負ってしまった。

といっても大した火傷ではない。
なんだか違和感があるし、鏡で確認すると、クミンが当たった部分の色合いが変わっている。ツヤ消しのオフホワイトになった部分が2箇所、ごく小さな斑点のように見える。おそらくはタンパク質が変質したのだろう。わかりやすい変化だ。

 

 

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全く関係ないが、昼食はラーメンを食べた。
色々あってイレギュラーな外食となった。特に積極的な理由もなく入った「京都の名店」を謳う店。ごく普通の、現代的なラーメンだった。脂が少し浮いていて、味が濃い。僕はマニアではないので「なんだか、サービスエリアで食べたラーメンみたいだな」と思っただけ。
といっても悪い気分ではなくて、逆に懐かしくなってしまった。

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そう、この感覚は久しく味わっていなかったのだ。
かつて、旅行や出張、転居で長時間の運転が当たり前の時期があった。長距離移動が続けば、どうしても高速道路のサービスエリアを利用することになる。最近のサービスエリアは、立派なフードコートに、どこかの有名店が入っていることも多い。というか、食券で「ラーメン」を注文するような食堂っぽい店のほうが少ないかもしれない。だからサービスエリアといえばフードコートに立ち寄ることになる*1
可能ならばその土地の名物を食べたいけれど、特に無い場合、手っ取り早いのがラーメンなどの麺類。そしてフードコートには、必ずといっていいほど「元祖○○ SA店」といった看板が立っている。たいていは太い筆書きの説明と、腕組みをした店主の写真が添えられた「名店」。普段ならまず立ち寄らないタイプの店ではあるが、なにしろ旅の途中だから、多少でも非日常を味わいたい。
でも、次善の策として少しの期待とともに選んだこだわりのラーメンは、まず間違いなく平凡なのだ。
もちろん、街の中華屋さん、あるいは自宅で作るラーメンとは全く違う。でも、地鶏の鶏ガラや蔵元取り寄せの醤油を謳う割には、普通の味。あくまでサービスエリアの水準に留まっている。

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今日の昼食で出会ったラーメンが、まさにその”普通”だった。
幹線道路沿い、いかにもラーメンマニアっぽいバイク乗りも集まっていた店なのに、これといった特徴がない。強いて言えば、脂と、濃い味付け。

でも、遠出がなかなかできない昨今、こうして気軽に「旅っぽさ」が得られたのだから大満足である。旅情というにはいささかしょんぼりとした体験ではあるが、それもまた旅の趣。

 

 

そんな火曜日。
では寝ます。おやすみなさい。

 

 

お題「わたしの癒やし」

*1:コンビニや売店で手軽に済ませることも多かったが、車から降りて過ごす時間を作るために、意識してフードコートなど”外食”を選んでいた。

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