映画『ノセボ』

静岡のミニシアターで、映画『ノセボ』を鑑賞。


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映画館の紹介文を以下に引用する。

ファッションデザイナーのクリスティーン(エヴァ・グリーン)は、夫フェリックス(マーク・ストロング)と幼い娘ボブス(ビリー・ガズドン)と共に幸せに暮らしていた。
ある日、彼女は仕事中に奇妙な幻影に襲われる。
その8か月後、原因不明の体調不良に悩まされるクリスティーンのもとを、ダイアナと名乗るフィリピン人の乳母(チャイ・フォナシエ)が突如訪ねて来る。
雇った覚えのない乳母を不審に思うクリスティーンだったが、ダイアナの施す奇妙な民間療法により不調が治ったことで、彼女の治療に依存し始める。

予告編の通り、このフィリピン人の女性が災厄を運んでくるわけだ。
ノセボという題名の通り、思い込みで悪い作用をする*1というより、かなり明確な呪い、超常現象のホラーである。
最初から不穏な空気が漂い、豊かでキラキラした主人公夫妻の生活は極めて嘘っぽく、フィリピン人は不気味で、誰が悪いのかは明確だ。スリラーではあるが謎要素は少ない。
それでも「この先はどうなってしまうのだろう」と引き込まれる、良い映画だった。

 

虫、特にダニや皮膚感染症のようなものが生理的に嫌な人には、つらい作品だろう。

自分は、民間療法にはまる意識の高い都会人が陥ってしまう因習と呪術の世界…みたいなものを想像して映画に挑んだのだが、その点は期待を外れてしまった。
もっと明確な、人知を超えた呪術の話だった。

予告編で興味を持った人なら、たぶん十分に楽しめるだろう。
いくつか賞も獲得しているらしい。

 

 

 

 

荒木飛呂彦氏の短編になりそうな作品ではあった。
最初から不穏で、主人公達は悪い方へ否応なく進み、酷い目に遭って終わる。「荒唐無稽な嫌な話」ではあるけれど、タイトルから登場人物の振る舞いまで全てブレないので、惹き込まれてしまう。
そういう部分は、本当に「荒木っぽい」と思ったのだった。

 

お題「ゆっくり見たい映画」

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