映画「アステロイド シティ」

久しぶりのウェスアンダーソン映画。先ほど映画館で観てきた。



最高だった。
期待通り、いやそれ以上のウェスアンダーソン作品だった。グッズは無く、パンフレットも品薄状態。僕はパンフを買う習慣が無いのだが、これは買うべきか悩んだ。

映画の構造は、少しややこしい。
劇中劇…というのか、新作演劇「アステロイドシティ」ができるまでを1950年代っぽいモノクロTV番組内で語る、という体裁。この演劇そのものはカラフルな現実世界で描かれており、基本的に舞台やスタジオ内ではない。
こういう箱の中あるいは枠を使った作品はウェスアンダーソン作品では良くある。最初は面食らうけれど、最後まで見るとなんとなくだが枠が必要な映画だとわかってくる。



映画の筋や、妙に癖のある登場人物の言動、それにウェス作品ならではの美術も、なんだか難解に思える。ただ、無関係な人物達を描いた群像劇ならば小説では珍しくない。通して見ると、ぼんやりとした「印象」が浮かんでくる。
自分はそれで良いと思っているし、考察や分析は特に必要としていない。

 

 

かわいらしくて毒があって、綺麗で隙がなくて、洒落ている。
気になる台詞*1がたくさんあってメモしたいけれど、もちろん鑑賞中はできない。そして、映画館を出る時には大半を忘れている。
それでも、良い作品を観たという実感は強烈にあって、帰路の風景がちょっとだけ特別に思えてくる。

そういう作品。
すっかり気に入ってしまったから、もう1回は映画館で観ておきたい。
地方では上映館が少ないのが悲しい。でも万難を排して、2回目の鑑賞を楽しみたい。

 

お題「ささやかな幸せ」

*1:例:「起きたいのなら、眠れ」

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