朝から昼までは、いつもどおりの猛暑。
午後から激しい雨が断続的に続く、おかしな天気になった。
そんな午後に外出したら、後続車に追突された。
車のバンパーとリアハッチが凹んでしまった。
町中の直線道路を走行中に、交差点の前で先行車が減速した。自分の車もそれに合わせてスピードを落としたら、後ろを走っていた軽自動車がどかんとぶつかった。
身体に痛みはないが、とても驚いた。しばらく手が震えていたので、かなりびっくりしていたのだと思う。
相手は18歳の青年で、運転を始めて2ヶ月目だという。
僕の何倍も慌てていたので、道路脇への退避から家族や保険会社への電話まで、僕が指示をしていく。
当然、警察への連絡も僕がした。まあ、こういうのは年の功である。
しばらく待っていたら、警察から「事故の状況は明白で、自走可能で、破片も道路設備の破損もない。警察署も近い。今日は諸般の事情*1で人手不足なので、今から警察署に来てほしい」と電話があった。
そんな事故処理があるのかと驚いたが*2とにかく2人で警察に移動する。
余談だが、衝突青年は「今度は自分が前を走ります」と言っていた。よくわからないが、気が動転していたのだと推測する。それ以外の理由が思いつかない。
警察署での書類作成は最小限だった。
お互いに怪我もなく、供述(?)の食い違いもなく、警官曰く「99.9%、ぶつかったほうが悪い。10:0の割合になるだろう」ということだ。
ただ、免許証や車検証を警官に渡す時に、少し緊迫した空気になった。
追突青年(18歳)が、「自賠責って何ですか。知りません。持ってません。お父さんなら持ってるかも」と言い出したのだ。
これを聞いた警察官達が、いきなり「取り調べモード」になった。
青年がサンダル履きであることを注意し、家族にすぐ連絡がとれるのかを問いただし始める。口調がまるで違う。
とはいえこれは青年の勘違いだった。
慌てて混乱していただけで、調べてみたら車検証入れには自賠責保険証書が入っていた。新しい車だったし、ごく普通の善良そうな青年で、車は親に買ってもらったという。だから細かいところはよくわかっていなかったのだろう*3。任意保険に入っているのに、自賠責をごまかす人もいないだろうし。
でもとにかく、警官達が驚いたのと同じくらいに、いやそれ以上に自分も緊張した。
もしも本当に自賠責に入っていないのだとしたら、車の修理も全て自腹となる。下手をすると修理代金を負担してもらえないかもしれない。なので、自分は事故直後と同じくらいにびっくりしたのだった。
ともあれ自賠責保険証書も見つかり、書類作成は終わった。最後に警察官が写真を何枚か撮影し、今日のところはお開きとなった。
自分はこの件で警察に行くことはもうないだろう。
相手は何かしらのペナルティがあるはずだ。
帰る前に車を買ったお店(トヨタ)に立ち寄り、修理について相談する。
ざっと見た状態で修理費用は45万円*4。300万円と少しの車でこれは安いのか高いのか。
もうすぐお盆休みになること、パーツの手配に時間がかかること、代車が不足していることを修理担当者から伝えられ、できるだけ早い時点での修理をお願いされた。
でも今日は保険会社が動かないので、概算見積もりをもらうことしかできない。
自分としては、どうせ相手の保険で支払うのだから、価格よりも修理期間のほうが気になるところではある。
状態チェックと見積もり作成を待っている間、コーヒーとクッキーに加えてチーズケーキが供されたのは、事故に遭った人間へのサービスだろうか。他のお客さんにはチーズケーキは提供されていなかったようだが。でもそんな気配りってあるのだろうか。僕はそのチーズケーキですっかり上機嫌になったのだが、一般的な反応とも思えない*5。
とにもかくにも、明日から数日は故障車で、そしてその後はしばらく代車で過ごすことになりそうだ。車は問題なく走るが、荷室のハッチが開かず、後進する時の超音波センサーがいささか過敏になっていて、そしてなにより凸凹のバンパーがみっともない。
買って2ヶ月で事故に遭うとは不幸である。
しかし、誰も怪我をしていない点は、本当に幸運だった。午後の数時間をめちゃくちゃにした事故ではあるが、それだけは良かった。
そんな日曜日だった。
明日は保険会社の担当者と会う予定。面倒くさいなあ。