鳴り響く着信音

警察

警察から電話があった。
父が図書館の駐車場に車を停めていた時に、ドアミラーに他の車が接触していたそうだ。
その運転手は他の車にも傷をつけて逃げてしまった。警察と図書館が逃走犯を見つけて、これから逮捕するのだという。その捜査の一環で、父の車もぶつけられていた事が判明したとのこと。父は図書館のイベントに参加していたから、連絡先もすぐにわかったのだろう。

しかし父は、ミラーの破損を全く把握していなかった。
電話を受けながら、父の車を見てみたけれど、確かに傷はわかりづらい。開閉操作をしてみたら、わずかに動きがぎこちないだけ。
気づかないのも無理はないだろう。

こうして被害者となった父だが、明日から始まる書類作業を終えても、なにか"得"になることは無いようだ。賠償金なんて貰えないし、修理費用も(少額すぎて)相手の保険で賄うほうが手っ取り早い。

ただ、こういうものは市民の義務として関わるべきなのだろう。


とりあえず警察は、名前と名前のフリガナと住所と住所のフリガナと生年月日と年齢を何度も何度も書かせるのは止めてほしい。生年月日を書いたら、年齢は自動的に導き出されるはずなので、これは100%の無駄だと思う。困ったものである。

 

 

銀行

銀行員を名乗る男から連絡があった。
昨年に亡くなった母から受け継いだ遺産を、投資に回しましょうと言う。
おそろしく胡散臭い喋り方で、まるで銀行員に聞こえない。
TVアニメや刑事ドラマに出てくる「情報屋」のような雰囲気なのだ。

でもどうやら、本物の銀行員だったようだ。
後で名刺アプリを確認したら、以前に名刺を貰っていた。実際に対面した時は、ごく普通の喋り方だったはずだが。

 

 

トヨタ

数週間前に車を買ったトヨタから、営業担当者の電話があった。
買ったはいいが、納車は真夏を過ぎると聞いていた。
世界情勢および半導体不足の影響で、車の生産が滞っているのだ。
それが、「新しい物品管理・生産連携システム」とやらの恩恵により、予定より早く完成するのだという。

「嬉しくなって、まずはお伝えしました!」と元気に言う。
しかし、「では、いつ頃の納車になるのですか」と問うても、それは答えられないという。そして、電話口で奇妙な沈黙が発生する。僕は聞くべきではない、どこにも発展しない質問をしてしまったようだ。

でも言い訳をさせてもらうと、「いつかは言えないしわからないけれど、とにかく早くなるんですよ」というのは、店から客に言う言葉ではないと思う。

 

 

ニトリ

2ヶ月前に注文していた家具が、ようやく届いた。
受け取りは昨日に行い、今はもう便利に使っている。
今日は、その商品について、売り場担当者から電話があった。

どうやら、僕が予約購入をした時に、担当者さんはこんな事を言っていたそうだ。
「品薄で2ヶ月後とは言いますが、自分の経験では、たいてい納期は縮まりますね」
その言葉について「いい加減なことを言ってしまいました。申し訳ありません」と、今になってお詫びの言葉を伝えてきたのだ。

正直なところ、そんな会話は忘れていた。
納品に時間がかかることは100%納得していたので、覚えていても気にしなかったと思う。別に納期短縮を確約したわけではないのだから、ただの雑談であり経験談だ。
だから、全く気にしていないこと、そして良い家具だったということを伝えて、電話を切った。

そもそも先日に品物を受け取って、終わった話ではないか。
社内で「言動の振り返り&謝罪電話キャンペーン」でも実施中なのだろうか。
よくわからない。

 

 

このように、普段は滅多に鳴らない僕の電話が、今日はとても忙しかった。
知り合いはMessengerやLINEやFacetime、その他のツールで情報のやりとりをするから、これは異常事態といえる。
電話は予告無しで来るので、とても疲れる。特に昨年と一昨年は、電話といえば不穏な内容だったから(家族や親戚が入院していたので)、着信音が鳴ると緊張してしまう。

 

 

 

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