田貫湖へ

朝起きたら、突発的な休暇が発生していた。
訪問先で新型コロナの集団感染が発生、と連絡があった。僕は今日が初顔合わせだったはずだが、何もできることがなくなってしまった。

さてどうしよう、と考える。
なにしろ師走であり、休みといえどやるべきことは多い。
しかし、家事や書類手続きをするにはなんだかもったいない日ではある。



というわけで、BESV PSF-1のハンドリングテストを行うことにした。

先月に四国で手に入れたBESV PSF-1は折りたたみ自転車かつ電動アシスト自転車だ。
折りたたみ寸法はそれなりに小さいけれど、なにしろ重い。
今まで乗ってきた自転車は軽いものばかりだったから、勝手が違う。9.5kgの自転車ならば転がしておいても問題ないが、20.0kgのPSF-1は下手な置き方をすると部品が曲がる。あるいは、車のシートを痛めてしまう。

なので、車に乗せて活用するためのハンドリングテストをしながら、富士山の西側までドライブとサイクリングを楽しむことにしたのだ。
自宅からは日帰り圏でありながら普段は滅多に行かない場所、それに混雑もしていないだろう。土地勘はあるから、車載に必要なものを思いついたら、途中のホームセンターに立ち寄れば調達できる。

 

取り急ぎ、紅茶(シナモン入り)とサンドイッチ(柿ジャムとチーズ,オムレツとハム)を用意し、PSF-1を車に積んで出発。
途中でホームセンターに立ち寄るなどして、午後には田貫湖へ到着した。

 

田貫湖は小さな湖だ。一周するだけなら、たぶん5kmも無い。サイクリングコース*1だけなら、30分もかからず湖をぐるりと巡ることができる。少し走れば湿原や清流もあるし、滝もあった。

 

別に忘れていたわけではないが、この田貫湖へは昨年の冬に両親と訪れていたのだった。目的地を田貫湖と決めてから、そういえばそうだったなと思ったのだった。
確か、母が冠雪した富士山を間近で見たいと言い出して、僕が車を出した。
山が好きな母にとっては、最後の雪、そして富士山だった。
母が亡くなって数ヶ月、今日だって特別に寂しい気持ちにはならなかった。ただ、同じ場所に一人で来ていることに感慨が無いわけではない。
そういえば随分と喜んでいたなあ、と今になって思い出したりはした。母はたぶん、もう雪の富士山を見ることも、家族でこういう場所に来ること少ないとわかっていたのだろう。そして、最後になってしまった。

 

さて、問題のPSF-1はとても気持ち良く走る。
先月の高松市〜直島では素のままで30km走って、今回は10kmも走っていない。だから比較にはならないけれど、サドルの交換など自分なりに工夫して、ずいぶんと楽になった。

ただし、やはり車に載せるのには苦労する。
セダンの後部ドアは、とても小さい。傾けて入れるには20kgは重いし、このPSF-1はとにかく持ちづらいのだ。
さらに、ビニールシートやクッション材を敷いた後部座席への収まりも最悪だ。折りたたんだときに地面を転がせるように小さなキャスターが付いているのだが、これが車内では安定しない。というか、ストッパーの無いキャスターだから、車内で自転車が落ち着かない。
それでも、脆弱な部分*2や尖った部位に注意しながら後部座席に落ち着かせ、さらにシートベルトで固定することで、なんとか安全に運べるようになった。四国から持ち帰った時と違って頻繁に出し入れする仕組みを作らなければならないので、なかなかに面倒な工夫が必要になってくる。
素晴らしい富士山と青い空、きりっと冷えた空気のなかで、ああでもないこうでもないと後部座席で悪戦苦闘するのは正直なところ勿体ないのだが、今日は必要なことなのだ。

しかし、こういう試行錯誤は煮詰まりやすい。
だから、アイデアの半分以上はスマホにメモをするに留めて、明日以降の課題とする。

 

 

田貫湖の後は、精進湖に立ち寄った。
ちょうど西日が黄色くなる頃合いで、大きなカメラを構えた人達がたくさんいた。確かに綺麗な風景だった。

もう少し遊んでも良かったのだが、気温は4℃と寒いし、紅茶も飲んでしまったので帰路についた。暗くなる頃には帰宅できた。



 

自転車のチェックは明日に行う。たぶん、折りたたんだり、車に乗せたときに傷がついただろう。そういう傷や不具合を確認して、対策を練るのも必要なことなのだ。

楽しいドライブとサイクリングだった。
近いうちに、もう一度行きたい。樹海も走りたいし、もう少し足を伸ばして富士五湖にも行ってみたい。

 

お題「わたしの癒やし」

*1:一部だけ自転車を降りて歩く場所があった

*2:ライトなど後付したパーツ

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。