星占いとホットケーキ

それほど親しくない知人から「占星術に興味があるか?」と聞かれた。
「興味が無い」と答えたところ、ちょっと否定的なニュアンスを込めてその理由を問われたので説明することになった。

僕が星占いに興味が無い理由はおおむね2つある。実際は9つ位は挙げられるのだが、休憩時間に長話をする理由も無いし、気分を害されても困る。だから穏当な2つを説明する。

 

まず、僕は基本的に「運命」を信じていない。運命の存在を信じなくとも世界は説明できるし、今のところ不都合も無い。
「運命が存在しない理由」を問われたら困ってしまうけれど(悪魔の証明)、今までまともな「運命が存在する理由」を聞いたことが無い。というわけでもちろん「運勢」や「吉凶」も、自動的に信じていないことになる。そういう人生を送っている。

 

占星術はノンフィクションとしてもフィクションとしても面白く感じない」が、2つ目の理由。

かつて占星術が科学だった時代がある。地球から見た星の二次元図(天球)や惑星の運行に法則を見い出したのは、当時としてはサイエンスだった。
しかし、星は三次元的に散らばっていることも、地球が太陽の周りを廻り、その太陽も高速度で移動していることも当たり前になっている。そういう時代に「星の巡りが人間の行動や運勢に影響を与える」なんて言われても真実味が無い。

真実ではなくても、作り話として面白いのなら良い、という価値観もある。しかし残念だが占星術は僕の「面白いフィクション」カテゴリには入らないのだ。これは僕が京劇や自由律俳句や絵手紙に価値を見いだせないのと同じ、要は好みの問題だろう。
もう少し現実と地続きだったら、あるいは雑誌の「今月の運勢とラッキーアイテム」も楽しんで読めたかもしれない。占星術師には「もし本当だとしたら、それは何故か?」という踏み込みが足りないようにも思える。

 

 

こういう事を少しの会話で、相手の気分を悪くせずに伝えることは、わりと難しいと思う。大抵、理屈っぽくて偉そうな「御高説」になってしまう。
今日はまあ、成功したほうだと思う。1分足らずの会話で、上記2つは説明できた。相手は「『運命』を信じないで平気な人間がいるのか」と、妙な具合に驚いていたけれど。そしてそれでも「で、カトウさんは何座なんですか」と聞いてくるところが、人間の面白いところだ。

 

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今日のおやつはホットケーキ。「つきさむ」まで行ってきた。
コーヒーとホットケーキは、週末の疲れを癒やすに相応しい組み合わせだと思う。

 

 

占星術といえば「科学と神秘のあいだ」が面白かった。まさに「あいだ」が描かれた作品。たまに引っぱり出して読み返している。

科学と神秘のあいだ(双書Zero) さよならペンギン (ハヤカワ文庫 JA オ 9-1) (ハヤカワ文庫JA)

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