いろいろと断る。

今日も朝から講習。
先日から話すようになった人から、パソコンの修理を頼まれた。頼ってくれることは嬉しいが、しかし断る。
別に親しくないから修理を請け負わないという訳ではない。トラブルの内容、不満に思っていること、今後どうしたいのか、そういう説明を聞いていたら「これは面倒な事例だ」と思ったのだ。
「最近ディスクが重くなった。速くしたい。ちょっと見てくれればいい」といった説明から嫌な感じを受けたのだ。

僕ぐらいの知識でも、たぶん何とかできたとは思う。
しかしこの人、そのパソコンを自分で組み上げている。
昔から「機械全般に詳しくないのに自作パソコンに手を出す人」がいて、たぶん彼らは「機械全般に詳しくないから自作パソコンに手を出す」のだと推測する。大抵は、安くあげようとして自作を試みるのだ。
パソコンを自作するのは、雑誌1冊あるいはWebで検索した知識だけで、意外とできてしまう。しかしトラブルに遭遇した時に、それだけの知識では足りない。知識が無いと「問題の切り出し」が上手くできない。正直言って、メーカー製のパソコンを買って、サービス窓口を頼ったほうが幸せだと思う。

知識もそうだが、意欲の問題もある。
この種の人達が、それなりの意欲を持って、機械いじりの楽しさを味わいながらトラブル解決を試みているところは、上手く想像できないし、そんな状況を今まで見たことが無い。

そういう細かい不満点(書くと長くなるから省略)がいくつかあったから、理由は言わないものの丁寧に断った。
そして有料サービス・カウンターのあるパソコンショップの地図と、どのように相談したら良いのかを、紙に書いて渡した。たぶんプロならば何らかの解決をしてくれる。でもたぶん、行かないのではないかとも思っている。

 

と、そんな事があった後に、知人の家に行ったところ、知人の親戚から「バイクが壊れた。色々と手を入れたお気に入りのマシンだ。しかしメンテナンスは業者に任せているからさっぱりわからない。つきましてはカトウさん、修理をお願いします(無料で)」と頼まれてしまった。僕はバイクの事はほとんどわからないけれど、それは別として、やはり断る。
そんなに大切で、お金をかけたくないのなら、手を動かし頭を使うしか無いだろうに、と思う。もっと言うと、安全を考えてバイク屋に任せて欲しいところ。
トラブルに対してはコストを覚悟して事にあたったほうが幾分マシである、というのが僕の(機械に対する)経験則だ。少なくともコンピューターと乗り物のトラブルに対しては、旨い話は少ない。残念ながら。

 

あまり関係は無いが、今日は「パソコンでイラストが描ける?じゃあ一枚、ゆるキャラの原案を作ってよ」とも言われた。これも無料。将来の仕事に繋がるわけでも無さそうだし、だいいち僕の絵を一枚も見ないでこういう事を言われても困る。趣味とはいえ、暇人とはいえ、ちょっとそれはないじゃないかと思う。やんわりと断った。


「頼まれているうちが華」なのかもしれないけれども、趣味や特技に注ぐ力くらいは自分で決めたい。「その道のプロ」では無い人間の、ささやかな願いである。

 

やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識

 

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