新婚ポテトサラダ論争。

 
呆れるほどに長く交際していた友人2人が、とうとう結婚を決めた。昨日の夜に外で会い、お祝いのコーヒーを飲んできた。めでたい。
彼らの喫緊の課題として「ポテトサラダ論争」が挙がっている。昨日、少しTwitterでもつぶやいたが、とりあえず日記にも書く。



彼女(新婦)の作るポテトサラダは、ジャガイモ、ニンジン、さらした玉ねぎ、キュウリをマヨネーズで和え、バナナを加えたもの。隠し味として、あればプレーンヨーグルトを酸味付けに入れる。
男(新郎)は、ジャガイモとオイルと酢と、味付けに塩胡椒。彩りとしてパセリ(あるいは乾燥パセリ)を散らす事もある。



どちらも、それほど不可思議なものでは無い。バナナは異色だが、僕もどこかで食べた事がある。
彼女は、どちらかというと「昭和の料理学校」っぽい料理が得意で、食材宅配サービスを利用して毎日きちんと手のかかった料理を作る。
男のほうは、蒸した根菜類にアンチョビペーストか柚子胡椒をつけて、ぼりぼりと食べて済ませる。「平成の素朴料理」派である。
なぜ今までポテトサラダに関して話題や意見の摺り合わせが無かったのかよくわからないが、男女交際というのはそういう落とし穴が少なくない。
とりあえず「これからは、『2人のポテトサラダ』を創りあげていこう。それが結婚の醍醐味だよ」とアドバイスをした。
しかし全く評価されない。こういう時に未婚者は辛い。リアリティに欠ける。問題解決にリアリティは必須ではないけれど、あればそれに越したことはない。
「そういう綺麗事が聞きたかった訳じゃない」「醍醐味とかどうでもいい」とまで言われる。2人とも、そういう部分ではよく似た者同士なのだ。
8割は惚気話だと想定して、しかし対策を考えてみる。

  • 折衷:お互いに譲れない部分だけを持ち寄り、新しいレシピを完成させる。とりあえず単純な材料から始め、徐々に素材を増やす事で慣れる。
  • 妥協:どちらかが妥協し、レシピを1本化する。必要に応じて改変していく。何もポテトサラダで結婚を台無しにする事は無いじゃないか、という案。
  • 併存:基本の加熱済みジャガイモを用意し、味付けや副材料は各人が行う。そして好きなように食べる。

僕の周囲では、意外と「併存」案が多い。「カレーは材料を炒めるところまで共通化。その後は夫婦で別の鍋を使う」という人達もいる。両親の世代では「妥協」が一番多いと思う。
「折衷」戦略を取るカップルはいない。完全にいないとは思えない。たぶん緩やかに無自覚に折衷スタイルに向かう人達は、そもそもポテトサラダで論争はしない気がしている。
「併存」は、どうしても作業量が多くなってしまうのがデメリット。でもジャガイモというのは、火を通すところまではまとめて作業して、冷蔵保存しておくと便利だ。不意の来客にも対応できます。
冷蔵した加熱済みジャガイモでポテトサラダを作る際は、電子レンジで温めなおさないと味が馴染まない、という事だけ注意点として伝えた。後は2人で上手くやるだろう。




僕はニンジンのマリネには刻んだレーズンやクルミを混ぜる時もある。サツマイモのレモン煮も作る。マーマレードも料理に使う。パイナップル入りのハンバーガーは、たまに食べると美味しい。
とはいえ、特に火を通した料理にフルーツを使う件は、争いの火種になりやすい事も知っている。嫌な人には、本当に嫌なのだと思う。そういう感じも、なんとなく想像できる。
昨晩ふと思いついた「無難に生きたいのならば、惣菜には果物を混ぜぬことだ」は、それなりに普遍的な警句だと思う。碑文に刻んでもいい。ただし海外では通用しない。
全然関係無いが、缶詰の桃はソテーすると美味しい。これも人によっては、ゲテモノ扱いされる。




母と義姉の誕生日ケーキ。思いがけずオリエンタルなジャパンスタイル。
これは母と義姉の誕生日を祝うケーキ。ごく普通のケーキ屋さんに「トロピカルフルーツを中心にしたショートケーキ。年配の人もいるから和のテイストで」と伝えたらこうなったという。
海外旅行で見かけるタイプのジャパン。ハリウッド映画か、ハワイの観光レストランに出てくる感じ。
緑色の生クリームは目新しいが、味はもちろん変わりはない。パッションフルーツの酸味が美味しいケーキだった。






 
今日からこれを読む。この森博嗣氏のエッセイは、一貫して「それを言ったらおしまいである」という物事をとりあげて、理詰めで語る。
これもまた、嫌な人にはたまらなく嫌だと想像する。「許せない!」と思い込む人もわりと多いのではないか。僕は好きだけれど。
そういう人は途中で読むのを止めればいいのに(最初の2ページで、著者の基本姿勢が書かれている。親切だ)、Amazonのレビューでは極端な意見が目立つ。極端過ぎて説得力が無いレビューが多い。
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