家族のおでん、自分のおでん、他人のおでん。

冬の星座が早い時刻から見えるようになった。
おでんの季節だ。

住み始めてから知ったが、香川県はおでんをよく食べる土地だ。うどん屋さんのサイドメニューにもたいてい置いてあるし、ラーメン屋で見かけたこともある。練り製品自体、よく食べられている。種類も量も豊富で、スーパーマーケットに行けば「おでんセット」が何種類も置いてある。

だからおでんを作るのもとても簡単。一人暮らしをしていても、いちばん小さな「おでんセット」を買えばいい。出汁を作るのが面倒な人は、「おでんだしの素」が売られているのでそれを使えばいい。

 

僕の場合、とりあえず大根を大量に下茹でするところから作業が始まる。「おでんセット」は翌日でもいい。下茹でしたものを、少量の塩と醤油、昆布と共に再び(真空保温調理鍋で)煮てから、他の材料を準備する。
そして「今日はどのタイプにしようか」と考える。いちおう、数タイプのおでんがレパートリーにあるので。

 

実家のおでん、家族で食べていたおでんは、母の作った味だ。
静岡おでん」文化の中心部で生まれ育った母、そして同郷の父ではあるが、我が家のおでんは「静岡おでん」とは似ていない。
母が働いていた時に、会社帰りに寄っていた割烹料理屋か何処かで教わったという、かなり上品なものだ。色も味付けも淡い。
醤油を薄めにしたかつお出汁の雑煮で、蒟蒻や大根を煮込んだものを想像して欲しい。甘みも控えめ、酒を少し使うくらいだった。


出来る限り出汁を濁らせない事が肝要とされる。なので、練り製品の数は最小限となる。油抜きや下茹ではしっかりと行い、物によっては「食べる15分前に入れ、残ったらそのままにしない」等の管理が行われる。

両親や兄夫婦、甥姪は、これに鰹節の粉や青海苔、甘くない味噌だれを付ける*1。自分は和芥子を付けることが多い。

 

自分の作るおでんは、これが多い。正直なところ、味付けの正解がよくわからないのだ。物足りない訳ではないし、これはこれで美味しい。四国で生活を始めた時に「おでんの素」も買ったけれど、専ら煮物に使うばかりで、きちんと計量しておでんに使ったことはない。

 

 

ちょっと工夫したい時は、外で知った味を加える。
モデルとなるのは、静岡市にある「おでん横丁」で知った、辛いおでん。
漫画の「孤独のグルメ 2巻」に、やはり横丁で食べる「静岡おでん」の話がある。スタンダードな静岡おでんとは違った、唐辛子が入った(汁も飲める)おでん。例によって主人公は「まいったな」と困惑しつつ、最後は「これはこれで良いものだ」と満足する。

あの店そのものではない。でも、若い頃に友人達と行った、おでん横丁の店が、この唐辛子を入れた品を出していたのだ。

辛いといっても、食べにくい程ではなくて、ほんのり身体が温まるくらいの辛味を利かせる。一味唐辛子でも良いが、自分はキムチ用の粉唐辛子を使う。辛さが穏やかだから、調整が楽で、唐辛子の風味だけ増やすことができる。日本の唐辛子なら、輪切りのものが使いやすい。

ともかく“実家のおでん”に唐辛子を入れたものが、今の「自分のおでん」となる。おでんにしては変わり種だが、わりと褒めてもらえる。

 

 

 

今日もこれを作った。両親のチェックが無く、また魚介練り製品天国である瀬戸内沿岸に住んでいるため、練り製品(○○天、というものが多い)もしっかり使う*2。実家ではメークインも入れるが、今回は使わなかった。

他に、鰹の風味を強めにして、豚足も入れて、あればヨモギ、大抵は春菊も使い、食べる前にレタスも放り込んだ「沖縄風おでん」も作る。なんとなく、ゴボウが合うと思う。

 

孤独のグルメ2

孤独のグルメ2

 

 

おでんといえば思い出す。
友人の家のおでんが、ちょっと面白かった。
何かあると餃子を山ほど作る家があるように、彼らの家では大量のおでんを作る。こんなに食べられるのか、というくらいの量を延々と食べ続ける。ニンジンが入っていたのを覚えている。
といっても、たまごは1人1個、練り製品もそれほど使わないため、量を食べることができるのだ。そういえばあの家も薄味だった。牛すじ肉ではなくて、赤身の肉を使っていたのも大量に食べるための工夫だったのかもしれない。
酒もほとんど飲まず、大量摂取に最適化されたおでん*3を食べ続けるというのは、ある種の美食なのだ。あれは体験した者でないとわからない境地だろう。根拠は無いが、ひとりではあの体験は再現できないと思っている。だから一人暮らしでは適量を食べるに留めている。

 

材料入れてコトコト煮込むだけレシピ

材料入れてコトコト煮込むだけレシピ

 

 

余談だが、濃い色のおでんは、外で食べるものだと認識している。子供の頃には既に廃れはじめていたけれど、おでん鍋のある駄菓子屋は存在していた。焼きそばやお好み焼きを食べさせる店にもあった。四角いステンレス製の「おでん鍋」がある家のほうが少数派だったような気がする。この辺り、テレビで取り上げられる「静岡おでん」とは、ちょっと違う。

 

おでんのゆ (はじめましてのえほん)

おでんのゆ (はじめましてのえほん)

 

 

一人暮らしでおでんを作ると、延々と食べ続けることになる。
そうならないように、十分に味が染みてからは冷蔵保存する。大きめの密閉容器に小分けすれば、少なくとも毎晩食べずとも保たせることができる。

 

 

孤独のグルメ【新装版】 (SPA!コミックス)

孤独のグルメ【新装版】 (SPA!コミックス)

 
孤独のグルメ 2 (SPA!コミックス)

孤独のグルメ 2 (SPA!コミックス)

 
孤独のグルメ

孤独のグルメ

 

お題「思い出の味」

お題「これって私だけ?」

 

*1:甥も姪も玉子を尊ぶ。世間一般に、おでんの玉子は良いものとされる。僕は特に興味が無い。選ばなくて良いのなら、選ばない。

*2:香川県は厚揚げも安い。理由はよくわからない。海で大量に採れるのかもしれない。

*3:豚の角煮などが用意されたが、それは明らかに“箸休め”だった。こってりした味の濃いものが、あの場ではアクセント側になっていた。もちろんご飯は食べない。

過熱問題と茶碗蒸しとピープについて

朝、徳島の動物園に行こうと車のキーを回したら*1起動時のチェックがなかなか終わらない。そして、「EVシステム・バッテリーの過熱」警告ランプが点灯してしまった。

何度か試してみたら警告は出なくなったけれど、万が一を考えて今日の遠出は取りやめ。とりあえず自転車で行ける距離のディーラーに行ってみることに。

お店の人が言うには、十中八九問題ないだろう、最悪の場合でも営業所の車が迎えに行けるから自走してきてくれ、とのこと。
そろそろと車を走らせてお店に向かった。

ディーラーでは連休中のフェアが開催されていて、自分のようなトラブルの相談の客はなんとなく後回しにされている雰囲気。僕としては営業担当者を通さず整備係の人と話せれば良いのだけれど、最近の自動車店はそういうわけにもいかないらしい。

そもそも車のEV部分、ハイブリッドシステムはこの会社が開発した訳ではなくて、トヨタのものを移植している。そのせいか、故障に関しても熱意に欠けているというか、なんとなく「ログを読んで症状を聞いたが、よくわからない。基本手順から外れた事をしたくない」といった空気が伝わってくる。

ただ、整備係の一人はきちんと対応してくれた。
電装系のトラブルで、再起動後に再現されない、というどうしようもない症状であっても原因追求を面白がってくれている。ハイブリッドシステムの製造元であるトヨタの販売店に知り合いがいるから、こっそり聞いてくるとまで言ってくれた。

車を預けて自転車で帰ってきて*2午後には原因がわかったとのことで再びお店に行ってきた。
たぶんヒューズボックスかその周辺の結線に緩みがあって、ちょっとした断線があったのだろう、という診断だった。先月に半年毎の点検をお願いしたのだが、その時に整備担当者がその辺りを触っていて、ちょっと自信のない組付けかたをしていたらしい。改めてマニュアル通りに配線や取り付けをして、とりあえず今日はおしまい。

部品交換も無かったせいか、極めて安い料金しか請求されなかった。先方のミスの疑いもあるからだろう、最後は管理職までやってきて全員に見送られて帰ることになった。

 

MAZDA FANBOOK (マツダファンブック) Vol.011 [雑誌]

MAZDA FANBOOK (マツダファンブック) Vol.011 [雑誌]

 

 

 

ところで晩ごはんは茶碗蒸し。そろそろ消費したい卵を片付けるためのメニュー。しかし茶碗蒸しにした事で、今晩も明日も茶碗蒸しを食べる事になってしまった。鶏卵はそのままがいちばん活用できる。

https://www.instagram.com/p/B3liSAygjU0/

おやつはタカキベーカリーの「Peap」を食べた。たぶん人生初ピープ。旅行で、あるいは香川県に住み始めた時にはタカキベーカリーも珍しかったが、今ではどのスーパーマーケットにもあるベーシックアイテムである。もっとローカル色の強いパンや洋菓子も多いし、タカキベーカリーはどこか「人工的に保存されたレトロパン」の匂いがある。でもとにかく、ピープは美味しい。パッケージに書かれている「甘くて優しくて口溶けが良い」という説明文そのままの味だった。抹茶にも合う。

 

地元パン手帖

地元パン手帖

 
お菓子の包み紙

お菓子の包み紙

 

 

 

それではまた部屋の片付けに戻ります。今から冬のシャツと夏のシャツを取り替えるのだ。春秋の長袖は出ているけれども、たぶんあっという間に寒くなる。今だって夜は肌寒い。

 

お題「今日のおやつ」

 

*1:キーを回す、というのは慣用表現であり、実際には「STARTボタン」を押す。

*2:こういう時に折りたたみ自転車は便利だ。

Mac OS の「インターネットアカウント」問題

昨晩の時点では瀬戸内国際芸術祭か動物園に行く気だったのに、朝にはその気分も消えていた。寝過ごして、洗濯物が多くて、片付けや掃除や工作といった懸案が溜まっていて、まずはそれらを済ませなければ平日に大変な事になると思ったのだ。そうなると、丸一日かけて遊ぶわけにもいかない。
持ち帰りの宿題(レポート)から、頼まれているイラスト仕事まで、はっきりした締切があるわけではないが先延ばしにするのも嫌な物事も山ほど抱えている。

 

やがて満ちてくる光の

やがて満ちてくる光の

 
ヤービの深い秋 (福音館創作童話シリーズ)

ヤービの深い秋 (福音館創作童話シリーズ)

 

 

 

そんな懸案の一つ、調子の悪いiMacのトラブル対応が完了したので、メモ代わりに書いておく。

症状

MacOS(Ver.10.15 Catalina)の「システム環境設定」に不具合が生じていた。
「インターネットアカウント」項目が空になっていて、追加ができない(“+”を押しても追加不能)。

iCloudその他の機能を使うべくApple IDでのログインを試みても、「システム環境設定」やApple製アプリ(Mail、カレンダー、App Store等)では使用できない。

※他のユーザー、あるいは新規に作成したユーザーでは「インターネットアカウント」パネルも、iCloudApple ID)も使用できる。

対応

1. Appleの相談窓口に問い合わせた

→ずいぶんと親切にしてくれた。でも解決できず。「キーチェーン」の環境設定からリセット、新規ユーザーでのテスト、セーフブートを勧められた。

2. 関連しそうな設定ファイルの削除

OSXのユーザーフォルダ内、「Library」内の「Accounts」フォルダをゴミ箱に移動した。再起動後、「インターネットアカウント」が使用可能となった。

しかし、「システム環境設定」でApple IDを入力しても、「既にこのアカウントは使用中です、『インターネットアカウント』メニューから重複するApple IDを削除してください」旨、メッセージが表示される。

3.関連しそうな設定ファイルの(更なる)削除

ユーザーフォルダ内、「Library」内の「Preference」フォルダから関係ありそうな設定ファイルを見つけてゴミ箱に放り込んだ。

具体的には

com.apple.internetaccounts.plist

com.apple.sytempreferences.plist

 

の2つ。

4. ターミナルでAppleIDの情報を削除

次のコマンドを「ターミナル」に入力。

defaults delete MobileMeAccounts

 

その後、再起動。

 

macOS Catalina パーフェクトマニュアル

macOS Catalina パーフェクトマニュアル

 

 

結果

手順4.まで済ませたところ、ようやく「システム環境設定」も、その中の「インターネットアカウント」やAppleIDの入力もできるようになった。
OSが管理していたサービスやアプリケーションのログイン情報が消えてしまったようで、AppleIDを何度か聞かれることになった。どういうわけか、GoogleChromeでも再ログインを求められるページがあった。たぶん余計なものも削除しているのだろう。

Webで検索した情報だけで辿り着いた問題解決だから、「理由がわからないが、とにかく上手くいった」という不本意な状況ではある。そもそも不具合の発生時期を覚えていない。いつの間にか「カレンダー」等が使えなくなっていたのだ。

とりあえず、手順1.で自分のユーザーフォルダ内のログイン関連の不具合を治し(https://amasuda.xyz/post/2016-10-23-migrating-mac-internet-accounts/,https://discussionsjapan.apple.com/thread/10161671)、それ以降の手順では「Mac OS 10.14 Mojave」で頻発した不具合の対策方法を参考にしてみた。

 

役に立ったのは以下のサイト。

discussionsjapan.apple.com

amasuda.xyz

askjapan.me

 

よくわからないのは気持ちが悪い。
でもとにかく、Mac OSでAppleIDが使えるようになった。
特に、カレンダーはGoogleを基本に様々なアカウントを同期させているので、そしてできるだけOS標準のアプリで使いたかったので、助かった。メールアプリはAndroidスマホでの使い勝手が良い「Spark」に移行したので、そのまま。

 

そんなわけで今日は派手な出来事は何もなかった。マイナスをゼロに近づけたような休日。
夕方に自転車で海まで走ったら、ずいぶん寒かったこと、その帰路にお祭りに寄ってみたらしだんごを食べたこと、蒸しパンとカレーを作ったこと、それ以外は書くべきこともない。

そしてまだ部屋は散らかっている。困ったものである。

 

 

お題「今日の出来事」

お題「ひとりの時間の過ごし方」

映画『空の青さを知る人よ』

アニメ映画『空の青さを知る人よ』を観た。

外出するつもりは無かったのだが台風の影響が午前中には弱まって、さてどうしようと考えた、そのタイミングで知り合いから映画の誘いがあったのだ。

仕事でたまに顔を合わせるだけの人だったが、以前『心が叫びたがってるんだ』の話をしたのを覚えていてくれた。
かなり徹底したオタクの人であるが、年齢も離れ性別も違う、普段はSNSで近況を知る程度の間柄なのにこうして(アニメ映画鑑賞に限定して)気楽に声をかけてくれるのは“新世代のオタク”らしさがある。僕の知る(同年代の)オタクの人達は、ここまで徹底した「趣味に限定したファイアウォールの解除」ができない。
でも本当に有り難い事である。だから入場特典のクリアフォルダー*1は進呈した。

 

小説 空の青さを知る人よ (角川文庫)

小説 空の青さを知る人よ (角川文庫)

 

 

素敵な映画だった。
心が叫びたがってるんだ。』と『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない*2』のスタッフが手掛ける3作目。この3作は、秩父の田舎町を舞台にしている、という以外は共通項はほとんど無いが、どれも切なくて愛おしい、若者たちの群像劇となっている。

劇中で「汚いおっさんになってしまったかつての若者」でさえ自分より年下であることもあって、映画を観ていて感情移入する事は無い。でも存分に感動したし、泣けそうな場面では泣きそうだった。感情移入ではなく「見事だなあ」と思いながらスタッフロールまで夢中になっていた。

想いを封じて、あるいは叶わないまま別れる事になった若者たち。田舎から逃げ出したい少女。負い目と、理想とは違う現状。この辺りは脚本家「岡田麿里」氏の得意とするところだ。
物語の序盤で、ある種の幽霊が登場してから話が動き始める。幽霊というのは大抵が「ある時間に囚われて動けなくなってしまった想い」であり、この作品でもそれは変わらない。

短めの作品だからか、物語が動くきっかけになる事件のそれぞれはいささか唐突ではあった。でもそれすら、小気味よく話が進むため心地よい。物語の終わり方、ラストシーンの切り方などは本当に感動した。

総じて高品質で、良いところが多く、手放しで楽しめる作品だった。
周りの中高生は、だばだばと泣いていた。僕だってあと10年若くて、一人で観ていたら、泣いていただろう。
ベースを弾きたくなる作品でもある。でも生憎、実家に置いてきたのだった。

 ちなみに「井の中の蛙大海を知らず、ただ空の青さを知る」という言葉は僕も好き。初めに知ったのは中学時代。上手い付け足しをするものだ、と思った事も、そのときの状況も覚えている。

 

心が叫びたがってるんだ。

心が叫びたがってるんだ。

 

 

ところでこの映画、最初は観る気は無かった*3。ただ脚本の「岡田麿里」氏が書いた自伝が印象に残っていたのだった。小中高と不登校だったという。物語の寵児みたいな人だ。ちょっと癖のある、でも王道の物語が多い。監督や脚本家や俳優をさっぱり覚えられない自分だが、この人は信頼している。自伝だからどこまで本当なのかわからないけれど(物語みたいな人生なのです)文章が巧くて“読ませる”本だった。
万人向けではないけれど、おすすめの本。

お題「もう一度見たいドラマ」

 

*1:全然クリアじゃない、キャラクターの絵が描いてあるフォルダー。

*2:パチンコだかパチスロになったと聞いた時は本当に驚いた。「あの感動を再び!」というパチンコ屋の惹句にはさらに驚いた。

*3:Amazonか何かで配信されたら家で観ればいいと思っていた。

台風が来る夜に

強い風が吹き始めた午後。今年は何度も実感した、台風が運ぶ熱くて湿った空気が10月だというのにやってきた。

進路の西側に位置する四国は、それほど酷いことにはならないだろう。でも夕方にスーパーマーケットとホームセンターに行ったら、ビニールシートやガムテープを抱えた老人やおばさん達がレジに列を作っていた。

自分は特に対策はしていない。
一人暮らしの場合、冷凍庫や冷蔵庫の食材がそのまま備蓄になる。火を通さずに食べられるものも多い。“食”の規模が小さいことが有利に働く。
実家を出る時にレトルト食品や長期保存用の飲料水なども分けてもらってきた。静岡県民は災害対策が生活に根付いているので、この辺りは抜かりがない。
太陽電池付きの充電池などの非常用電源も一応は揃っている。アパート自体、単身用なのに太陽電池が屋根に並んでいて*1、非常時にはある程度の電源にもなるようだ。

自分としては、外出が限られるのが困る。
だからホームセンターで板とネジを買ってきた。明日はこれで、靴箱の横に追加の棚を拵える。
それから図書館で本も借りた。

これだけあればまあ大丈夫だろう。
ご飯も炊いた。おでんも作った。ベランダの植物は棚から下ろした。

 

台風についてわかっていることいないこと

台風についてわかっていることいないこと

 

 

しかし疲れた一週間だった。
様々な方面のたくさんの人が、自分にITおよびデジタル機器関係の相談事を持ちかけてきた。自分のパソコンも調子が悪く、Appleに相談した。毎日iMacに向かい問題解決を試みているうちに週末になってしまった。
まるでアメリカの連続クライム・サスペンス・ドラマに登場する「解析担当官」である。デジタル玩具に夢中で、必要とあらば政府のコンピューターに侵入する*2、変な格好の技術馬鹿。ああいう立ち位置にいるみたいだった。
しかし僕はそれほどIT技術タブレットWindowsのパソコンに詳しい訳ではないのだった。だからことさら疲れた。

 

というわけで寝ます。やることはやった。島巡りもできないだろうし、帰省もキャンセルした。暇な連休になるだろう。元気があったら動物園に行くかもしれない。

 

愛媛県立とべ動物園ガイドブック

愛媛県立とべ動物園ガイドブック

 

 

 

あ、今日のお弁当はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B3eHlr6g6J0/

  • オリーブオイル胡椒ごはん
  • じゃがいもとサラミ
  • とんかつ
  • ミニ青梗菜
  • 茄子と枝豆の煮浸し
  • 大根と茗荷の酢漬け

青菜や生野菜系のお惣菜を使い切った。変化をつけるために工夫したが、これでいいのかという思いは残る。オリーブオイル胡椒ごはん、って何なのだろう。朝の思いつきは、夜の自分には理解できない。まあ、美味しかったのだけれど。

 

毎日つくるスペインごはん:オリーブオイルと、卵と、じゃがいもと……

毎日つくるスペインごはん:オリーブオイルと、卵と、じゃがいもと……

 
オリーブオイルと玄米のおいしい暮らし (だいわ文庫)

オリーブオイルと玄米のおいしい暮らし (だいわ文庫)

 

 

お題「これって私だけ?」

*1:大家の財テクらしい。管理会社の人が言うには、あんまり儲かっていない。

*2:「大丈夫、中国のサーバーを経由したからバレやしないさ」とか言っちゃう。

抹茶と眠気とカフェオレボウル

最近は帰宅時刻がとても早い。基本的に16時頃、遅くても17時台の前半だから、以前の「定時が19時」よりはずいぶんと楽だ。
明るいうちに家に戻れることは嬉しい。ただし朝が早いので寝不足気味ではある。
前は19時に終業の8時間勤務とはいえ、朝は10時頃にとりあえず職場に居れば良かったし、理由があれば自宅勤務も可、10:20に急いで職場に駆け込んだら一番乗りだったこともある。IT企業恐るべし、である。

それに比べて今の学校通いは厳しい。いや自転車ならば渋滞もなくあっという間の距離で、9時にスタートというのはとても楽なのだが、それでも朝に起きてから朝食とお弁当を作って、多少の家事をしていると、うっかり気を抜くと“タイムリミット”になってしまう。
遅刻が誤魔化せない事がこんなに辛いとは。
まだ致命的な遅刻は無いものの、いちど生活リズムが崩れるとそれなりに大変である。

そして不思議な事に、帰宅してから恐ろしいほどの眠気に襲われる。
横になれば5分で寝てしまうほど強い眠気。なんとなく頭痛もして、無理をすると身体に悪い感じがする。

でも夕方に少しでも寝ると、夜に寝付けない。
今週は夜にやるべき事が多かったため、「夜は寝不足、朝はぼんやり、帰宅直後に猛烈な眠気」という変なサイクルができてしまった。

眠気覚ましに、学校へは紅茶を持参している。
今日は正山小種にした。松脂臭いというが僕は大好きだ。でも、水筒を開けると「なんかこの部屋、へんな臭いがしない」とか言われてしまうので注意する必要がある。普段はリプトンのいちばん安い紅茶にスパイスを放り込んでチャイ(ミルクと砂糖抜き)にしている。

朝にはコーヒーを飲む。忙しければインスタントコーヒー、時間があってドリップしていると大抵は遅刻しそうになる。

帰宅してからも何かしらのカフェインを摂取する。以前はコーヒーだったが、最近は抹茶を点てている。茶筅は買ったが茶碗が無いのでカフェオレボウルを使っているのだが、これがなんだか「気取らない等身大の生活」っぽくて気になる。これでは「天然生活」か「kinfork」だ。「ええ、日常に茶道を取り入れています。なんとなく落ち着くんですよ。でも気に入った抹茶茶碗が見つからなくてカフェオレボウルなんです(笑)」みたいな感じ。伝わるだろうか、このむずむず感。

KINFOLK JAPAN EDITION 26 (NEKO MOOK)

KINFOLK JAPAN EDITION 26 (NEKO MOOK)

 

 

ちなみにコーヒーを濃く淹れても、カフェインの半減期は30分以下と聞いた*1。そして身体はあっという間に耐性を付けて効き目は弱くなる。しかも習慣性があって、急に断つと頭痛や吐き気の原因となる。
そういう意味で、カフェインは実に使い勝手が悪い覚醒剤なのだ。
カフェインの錠剤を一瓶持っているけれど、あまり使わないのはこの事が理由。

 

睡眠こそ最強の解決策である

睡眠こそ最強の解決策である

 

 

でも紅茶もコーヒーも抹茶も好きだ。カフェインのために飲む訳ではない。
静岡の生まれだから緑茶もがぶがぶ飲んでいる。甘くない飲み物が好きなだけかもしれない。ルイボス茶だって麦茶だって夏場は飲み続けていた。

抹茶は意外と減るのが早い。だから、というわけではないけれども製菓用の安い抹茶を日常用には使っている。比べると茶道用のもの*2と味が全然違うのだが、でもどちらが悪いということもなく、美味しく飲めている。
価格も違うが、加工用のものは量が多いことも利点だ。

製菓・加工用 宇治抹茶 鞠つき 100g アルミ袋入

製菓・加工用 宇治抹茶 鞠つき 100g アルミ袋入

 

 

 

とにかくそんなわけで、この奇妙な、眠気に囚われた生活を、そろそろ切り替えなければならない。かなり早いけれど、今から寝ます。そして明日は早起きして、家事や宿題を片付けます。
おやすみなさい。

 

 

りんごのお菓子 (天然生活の本)

りんごのお菓子 (天然生活の本)

 

 

 

あ、今日のお弁当はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B3bDPu8A4l1/

  • 菜飯(わかめ入り)
  • 煮豚と枝豆
  • キュウリと生姜とスダチのマリネ
  • 大根と茗荷の酢漬け

地味。白と茶色と黄緑色。
今週は現時点で、冷蔵庫の備蓄お惣菜が枯渇気味だ。冷蔵庫の在庫マネジメント的には望ましい状況ではあるが、明日のお弁当をどうしようか考えてしまう。朝きちんと作れば良いだけなのだが。彩りとしても栄養としても、緑黄色野菜が足りていない。

 

天然生活 2019年10月号

天然生活 2019年10月号

 

 

お題「コーヒー」

お題「愛用しているもの」

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

*1:しかし人間の生理とは面白いもので、がつんと一時的に眠気を断つと、カフェインの影響が薄れても寝付けなくなる(こともある)ので、眠気覚ましのコーヒーは無駄ではない(こともある)のだった。

*2:自分は練習用の安いものしか持っていない。

リモートの日

午前中は講習のため学校へ。

午後には前の勤め先の人達と仕事をする。といっても自宅でリモート環境だから、あまり仕事っぽくない。

夕方から、親類宅のデジタル機器(パソコンやタブレット)をリモートコントロールする。設定やトラブル対応。

夜には自分のMacの問題(インターネットアカウントが『システム環境設定』で登録できない)について、Appleのカスタマーセンターに相談した。Apple側から僕のMacに入ってもらって色々試すも(またしてもリモートだ)解決しない。

これらに加えて、MacOSのアップデートも行うなど、なかなかに忙しい。

というわけで日記はこれでおしまい。

 

 

うみのともだち

うみのともだち

 
エレンのりんごの木 (児童図書館・絵本の部屋)

エレンのりんごの木 (児童図書館・絵本の部屋)

  • 作者: カタリーナクルースヴァル,Catarina Kruusval,ひだにれいこ
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 大型本
  • クリック: 1回
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

 

今日のお弁当。

  • 麦ごはん
  • 大根と蒟蒻の煮物
  • スパニッシュオムレツ(サラミ・セミドライトマト・じゃがいも)
  • 大根と茗荷の酢漬け
  • キュウリと生姜とスダチのマリネ

四国で一人暮らしを始めてから、たぶん初めて蒟蒻を買った。栄養がほとんど無いのであえて買う事も無かったのだ。料理素材としてはなかなかに便利なものではある。

耐熱ガラス容器に卵を割り入れ、冷凍のフライドポテトと刻んだサラミ、前に作っておいたセミドライトマトのオイル漬けを加え、適当に調味して電子レンジで加熱、その後オーブントースターで焼いてみた。スペイン人がどう思うか知らないが、自分的にはスパニッシュオムレツである。
学生時代のバイト先(わりと良いホテルのバー)で「スパニッシュオムレツは油が命」と教わった。油を卵液に混ぜんで、焼き上がりにじゅうじゅう染み出すくらいが美味しいのだと。酒のつまみ用だから日常のお惣菜とは少し違うが、しかししょっぱくてオリーブオイルが効いていれば、それなりに美味しいものである。
新しく買ったオーブントースターの出力ならば電子レンジの力を借りずとも綺麗に焼き上がる気がする。近日中に耐熱かつフッ素樹脂加工の器を買いたい。いま使っているココットやガラス容器では、洗うのが面倒なので。

 

毎日つくるスペインごはん:オリーブオイルと、卵と、じゃがいもと……

毎日つくるスペインごはん:オリーブオイルと、卵と、じゃがいもと……

 

 

 

3年前の今日は ─ 瀬戸内国際芸術祭2019 ─

三年前の今頃は、香川県高松市に当宿していた。
そう、瀬戸内国際芸術祭2016の秋期のために訪れていたのだ*1

泊まっていたのは今の住まいの徒歩圏内。あの頃は、まさか住むことになるとは想像すらしていなかった。のんびりした県庁所在地だな、という印象はある。

その時は男木島と女木島、それから豊島に行ったはずだ。

豊島や小豆島や直島のような開けた島も大好きだけれど、男木島女木島、そして先週末に訪れた高見島のような、坂道にへばりつくような集落と細い階段の島も、もちろん好きだ。特に芸術祭の展示では、古民家を利用した作品にお気に入りのものが多い。

先週末の島々も素晴らしかった。
でももう寝る時間なので細々と作品の感想は書かない。
これは!と思った作品をいくつか書き残しておこう。

 

Casa BRUTUS特別編集 瀬戸内シティガイド (マガジンハウスムック)

Casa BRUTUS特別編集 瀬戸内シティガイド (マガジンハウスムック)

 

 

粟島

廃校となった小学校全体を使った「過ぎ去った子供達の歌」には長い時間滞在した。とはいえ、これはアートというより、廃墟趣味、懐かしいものがたくさんあるからだったような気もする。

日比野克彦氏の作品も良かった。ファンだから「見ることができて嬉しい」という感覚もある。

マユール・ワイェダという方の壁画群がいちばん見応えがあった。絵葉書があったら欲しい。延々と見て楽しめる。こういう「エスニック調壁画」って民芸品から輸入雑貨、若手アーティストから漫画まであらゆるところで見かけるけれども、これは格が違う。

 

粟島は他にも素敵な作品がたくさんあった。海軍学校の展示などは、アートっぽさは他の半分ほどだが、その建物やロケーションも含めて(そしてのんびり休憩できるポイントとしても)良かったと思う。

 

密着! ネコの一週間 (吹替版)
 

 

高見島

だいたい、全部良かった。


なかでも「内在するモノたちへ、」という作品が印象に残っている。というか、心をぎゅっと掴まれて持っていかれた。芸術祭で島を巡っていると、稀にこういう作品に出会う。先週はこの作品がそうだった。
なんでだろう、と今日も考えていた。でもその、精神がびっくりしたような感覚の、理由を説明することができない。いかにも現代アートっぽい作品ではあるが、自分にとっては特別。

「うつりかわりの家」「除虫菊の家/静かに過ぎていく」そして「まなうらの景色」も心に残る展示だった。

どれも古い民家を使った、そして薄暗いor真っ暗な室内の作品。
狭い階段の道を上って下りて、という状況も含めて「瀬戸内国際芸術祭らしい」ものばかり。

 

高見島との対比、そして3年前に訪れた場所の再訪ということで、本島には行っておいたほうが良かったかなあ、と今になって後悔している。まあいいや、展示作品はともかく島はいつでも行けるのだ。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

 

 

お弁当

唐突に今日のお昼ごはんを記す。

https://www.instagram.com/p/B3V4sqeAgGp/

  • 揚げシュウマイ
  • 麦ごはん
  • 茗荷の甘酢漬
  • キュウリと生姜とスダチのサラダ
  • 切り干し大根とシメジの煮物

細切りにするピーラーみたいな器具*2を手に入れたのでキュウリを刻んでみた。
生姜とスダチが合う。

シュウマイは多めの油で揚げ焼きに。その油で目玉焼きを作って朝ごはんにした。

2年に1回ほど連絡がある友人がいる。今日の夕方に電話がかかってきて「香川にいる」と伝えたところ「あー瀬戸芸でしょ」と聞き流された。「いや引っ越した」と言ったら「アートイベントに魅せられて移住かあ」と変な納得をされそうになったので、そうでないことを伝えた(後でLINEでも伝えた)。
それからお弁当の話をした。「ヘテロセクシュアルでシングルの『きのう何食べた』みたいだ」と言われてしまった。それはもう『きのう何食べた』ではないと思うのだが、まあ仕方がない。自分はあの漫画(ドラマ)よりもいくぶんジャンクで、安あがりで、ケチっぽい*3。でも楽しいよ、とも言っておいた。

では寝ます。
昨晩は少々寝不足。急に涼しくなったせいか、少し風邪の予感もしている。温かくして寝ます。

 

公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~

公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~

 
きのう何食べた?(15) (モーニング KC)

きのう何食べた?(15) (モーニング KC)

 

 

お題「行きたい場所」

 

*1:写真のバックアップや行動ログに使用しているいくつかのクラウドサービスとSNSが教えてくれた。変な時代になった。

*2:怪しげな通販サイトで45円。中国製。

*3:特に本日の目玉焼き。

瀬戸芸の話は置いといて

昨日の瀬戸内国際芸術祭2019の事を書きたい。
先週に観た「アド・アストラ」の感想も書きたい。

しかし今夜はちょっと実家方面のあれこれがどたばたしていて、日記を書けそうにない。
実家や親類宅のパソコンやタブレットに何種類かのチャットツールやリモート操作ツールをインストールしてあって助かった。
ビデオチャットなんて仕事の時より役立っている。
一族の新しい情報交換のかたち、ちょっと疲れた。

 

チャットワーク【公式】活用ガイド

チャットワーク【公式】活用ガイド

 
Slack入門 [ChatOpsによるチーム開発の効率化]

Slack入門 [ChatOpsによるチーム開発の効率化]

 

 

 

というわけでとりあえずお弁当について。

https://www.instagram.com/p/B3TUEpwA4uO/

菜飯、煮豚と青梗菜、蒸したかぼちゃ、切り干し大根とシメジの煮物。

バターナッツかぼちゃ、固めに火を通して冷凍しておいたが、それでも柔らかい。お弁当向きとはいえない。

ご飯を食べている場所には電子レンジもある。だから煮豚の脂も溶けて大変に具合が良い。ごはん自体は冷めていても全然平気。

 

よりぬき ただいま食事中。 (クウネルの本)

よりぬき ただいま食事中。 (クウネルの本)

 

 

 

 

忘れないうちにこれだけ書いておこう。
瀬戸内海らしいエピソードに、昨日の島巡りで遭遇した。

粟島から帰る船に乗った時の話。後ろの荷物スペースにこんな樽が置いてあった。
これ、船乗りの神様である金毘羅山の信仰に関するとても珍しい品だそうだ。船長さんが教えてくれた。

海でこの樽を拾った船乗り・船は、金比羅山に詣でて奉納する決まりになっている。そしてまた新しい樽(中には奉納に関する色々が収めてある)を海に流す。
漁船なら大漁を、貨物船なら安全や繁盛が約束される、とても縁起が良いものなのだそうだ。

海上自衛隊の「ミサイル艇 はやぶさ」とあるのは、この樽を流したのが自衛隊の船ということ。戦闘集団でもあるが、海の民でもあるので当然こういう事もする。

 

 

瀬戸内海は狭いが、それでも海だ。偶然こんなものに遭遇するのは、一生に一度でも珍しい。
瀬戸内国際芸術祭はそのテーマに瀬戸内海の暮らしも含まれている。ならばこれは本当に素晴らしい出会いだった。

 

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

 
近世金毘羅信仰の展開

近世金毘羅信仰の展開

 

 

 

 

では長電話(長ビデオチャット&文章のやりとり&リモート操作&ファイル送受信と編集)で疲れたので寝ます。おやすみなさい。

 

白河夜船 (新潮文庫)

白河夜船 (新潮文庫)

 

 

お題「今日の出来事」

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。