三年前の今頃は、香川県の高松市に当宿していた。
そう、瀬戸内国際芸術祭2016の秋期のために訪れていたのだ*1。
泊まっていたのは今の住まいの徒歩圏内。あの頃は、まさか住むことになるとは想像すらしていなかった。のんびりした県庁所在地だな、という印象はある。
その時は男木島と女木島、それから豊島に行ったはずだ。
豊島や小豆島や直島のような開けた島も大好きだけれど、男木島女木島、そして先週末に訪れた高見島のような、坂道にへばりつくような集落と細い階段の島も、もちろん好きだ。特に芸術祭の展示では、古民家を利用した作品にお気に入りのものが多い。
先週末の島々も素晴らしかった。
でももう寝る時間なので細々と作品の感想は書かない。
これは!と思った作品をいくつか書き残しておこう。

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粟島
廃校となった小学校全体を使った「過ぎ去った子供達の歌」には長い時間滞在した。とはいえ、これはアートというより、廃墟趣味、懐かしいものがたくさんあるからだったような気もする。
日比野克彦氏の作品も良かった。ファンだから「見ることができて嬉しい」という感覚もある。
マユール・ワイェダという方の壁画群がいちばん見応えがあった。絵葉書があったら欲しい。延々と見て楽しめる。こういう「エスニック調壁画」って民芸品から輸入雑貨、若手アーティストから漫画まであらゆるところで見かけるけれども、これは格が違う。
粟島は他にも素敵な作品がたくさんあった。海軍学校の展示などは、アートっぽさは他の半分ほどだが、その建物やロケーションも含めて(そしてのんびり休憩できるポイントとしても)良かったと思う。

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高見島
だいたい、全部良かった。
なかでも「内在するモノたちへ、」という作品が印象に残っている。というか、心をぎゅっと掴まれて持っていかれた。芸術祭で島を巡っていると、稀にこういう作品に出会う。先週はこの作品がそうだった。
なんでだろう、と今日も考えていた。でもその、精神がびっくりしたような感覚の、理由を説明することができない。いかにも現代アートっぽい作品ではあるが、自分にとっては特別。
「うつりかわりの家」「除虫菊の家/静かに過ぎていく」そして「まなうらの景色」も心に残る展示だった。
どれも古い民家を使った、そして薄暗いor真っ暗な室内の作品。
狭い階段の道を上って下りて、という状況も含めて「瀬戸内国際芸術祭らしい」ものばかり。
高見島との対比、そして3年前に訪れた場所の再訪ということで、本島には行っておいたほうが良かったかなあ、と今になって後悔している。まあいいや、展示作品はともかく島はいつでも行けるのだ。
お弁当
唐突に今日のお昼ごはんを記す。
- 揚げシュウマイ
- 麦ごはん
- 茗荷の甘酢漬
- キュウリと生姜とスダチのサラダ
- 切り干し大根とシメジの煮物
細切りにするピーラーみたいな器具*2を手に入れたのでキュウリを刻んでみた。
生姜とスダチが合う。
シュウマイは多めの油で揚げ焼きに。その油で目玉焼きを作って朝ごはんにした。
2年に1回ほど連絡がある友人がいる。今日の夕方に電話がかかってきて「香川にいる」と伝えたところ「あー瀬戸芸でしょ」と聞き流された。「いや引っ越した」と言ったら「アートイベントに魅せられて移住かあ」と変な納得をされそうになったので、そうでないことを伝えた(後でLINEでも伝えた)。
それからお弁当の話をした。「ヘテロセクシュアルでシングルの『きのう何食べた』みたいだ」と言われてしまった。それはもう『きのう何食べた』ではないと思うのだが、まあ仕方がない。自分はあの漫画(ドラマ)よりもいくぶんジャンクで、安あがりで、ケチっぽい*3。でも楽しいよ、とも言っておいた。
では寝ます。
昨晩は少々寝不足。急に涼しくなったせいか、少し風邪の予感もしている。温かくして寝ます。

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