はじめてのメルカリ

フリマサイトの「メルカリ」を初めて利用した。
ふとした思いつきで、Fjallraven社のデイパック「Kanken」をひとつ買って、ちょっとした工作のベースにしようと考えたのだ。

インターネットは怖い。夜中に思いついて、メルカリのアカウントを取得して、お手軽な価格の中古品を注文するまで15分かからない。

何しろ思いつきだから、今回は新品(確か1万円くらいしたと思う)を買う選択肢は考えていなかった。上手くできたら次は新品で試す、程度のもの。つまり衝動買いだ。
先週末に取り引きが成立した。
ちなみに買ったものは2000円と少しという値付け。格安である。

 

梱包!

https://www.instagram.com/p/BaqhVxCHdtc/

で、先ほど届いた。
メルカリユーザーの雑な包装については、Twitterその他で見聞きしていた。なるほどこれがそうかー、と嬉しくなる。時代の空気が我が家にも届いた、そんな気分。

でも雑なのは確かだが、別に悪いことではない気がする。
海外旅行先で、ジュースやカットフルーツがビニール袋に入れて売られていたりする、そういう種類の合理性を感じる。
郵便局員に迷惑がかからず、送料が安く、中身も無事(だって鞄ですから)ならば、スーパーのビニール袋とガムテープで十分ではないか。しかもビニール袋は二重になっていて、外側の1枚が破れても(破れていた)大丈夫という工夫。いいじゃないか。

 

中身!

問題なのは中身である。
その中身は、なかなかの“使用感”だった。
高校生の頃、はじめて古着屋に行った時のことをふと思い出す。アメリカの人達はこんなにほつれるまでシャツを着るのか、と驚いた記憶がある。ジーンズでも何でも、使い込んだ感じが好まれる時代だったのだが、それにしても買うのに覚悟が要る「ユーズド感」だった。

いや擦れやほつれは大したことはない。
どちらかといえば汚れが気になる。内側に飲み物をこぼしたような染みがある、ロゴパッチが黄ばんでいる*1といった、薄汚れた感じが気になってしまう。
というか、へたりや擦り傷に関しては、僕はそれほど気にしない。しっかりと使い込めているkankenは、むしろ格好良いと思う。
でもこの汚れかたは、僕の想定していた「ちょっとだけ使用感あり*2」とは違う。なんとなく「人ん家の匂い」がしそう。そう、どうしても駄目という訳ではないけれど、他人の家で気にってしまう不潔感、それに近い。

 

 

あれあれやっぱり格安かつ即決だったから駄目かな、と一瞬だけ後悔する。だからこその公開されたメッセージのやりとりか、なるほどメルカリ、と次は感心する。そして、それじゃあこの汚れを綺麗にしよう、と決断する。

梱包もそうだが、メルカリの取り引きというのは“こういうもの”なのだと思う。本当に個人間のやりとりなのだ。新鮮だ。

 

洗浄! 

まあ水洗いで良かろう、と念のために検索をしてみる。
「kanken 水洗い」で調べると、どこかのショップブログに「Fjallraven日本代理店に問い合わせたところ、水洗いは風合いが変わるから避けて、中性洗剤を含ませた布でやさしく叩いて汚れを落とせ、と言われました」と書いてあった。他の検索先を見ても、そのブログ記事の孫引きとパクりばかり。ほつれた糸を取りましょう、みたいなどうでもいい情報まで引き写している。
逆にコインランドリーで乾燥機まで使って縮んだ、みたいな記事もある。
どちらにしろ役に立たない。

このkankenの主素材はビニロン
ビニロンといったら、トラックの幌に使われるくらい丈夫な素材だ。自衛隊のトラックが今もビニロンだと聞いたことがある。
そもそもスウェーデンでは子供が使う鞄。ヘビーデューティなものなのだから、多少の蛮用も耐えるだろう。洗って駄目ということはあるまい。
こういう時は、個人や販売店のブログではなくて、素材名で調べるに限る。実際、いくつかの注意点はあるものの、洗濯は可能と判断できた。

ビニロン - Wikipedia

 

たらいにお湯を張り、酸素系漂白剤*3を少々と洗剤を溶かし、kankenを沈める。適当に揉んでいるとお湯が汚れてくる。
気になるところはメラミンスポンジ(商品名:激落ち君)で擦る。張りのある生地ならば、このスポンジによる汚れ落としはそれなりに役に立つ。下手をするとダメージ加工ジーンズ*4みたいな色落ちをするが、とにかく汚れ落としにはなる。

そのまましばらく浸け置きをする。ビニロンは例外的に酸には弱いのだが、薄めの漂白剤くらいなら耐えるだろう。30分ほど放置してから、よくすすぎ、タオルを何枚か使って水を拭き取る。

 

結果!

その後、サーキュレーターの風を当てて20分ほど乾燥させて、こんな感じになった。

 


擦れた部分はもちろんそのままだけれど、全体の薄汚れた感じは消えた。臭いも黄ばみも無し。型崩れなども無い。
風合いは、言われてみれば全体に毛羽立ちが生じて白っぽくなったかな、という程度。
布の角の色落ちは、元々の持ち主による“使用感”。数年履いたジーンズよりは目立たず、チノパンならば“履き込んでいる”くらいのほつれ具合。

 

考察!

そのまま十分に使える気がする。
当初の目論見では、ショルダーバッグへの大改造を考えていた。しかし今は、とりあえず普通のデイパックとして活用しようと考えている。


とはいえ、細部は修正したい。
ほとんど同じ形の「kanken No.2」を持っていて、そちらは綿の混紡と革素材。単なる色違い素材違いではまるでマニアではないか。
というわけで、ちょこっと手を入れて、自転車散策用にカスタマイズするつもり。控えめにワックスコーティングもしたい。
今日はもう大仕事をした気分だから、このままさらに乾燥させる。

ビニロンは面白い。化学繊維なのに、吸水性がある。吸水性があるのに、30分でほとんど乾いてしまう。
風合いも独特。
旅先で何度か見かけた、明るい色で、ぺらっとしたナイロンみたいなkanken(外国人旅行者の持ち物)はどこで売っているのだろうか。今回の紺色のkankenも、洗い続けるとああいう感じになるのだろうか。

 

 

感想!

という感じで、人生初の「メルカリでの取り引き」は完了した。
散々な事を書いたが、でも梱包具合も使用感も(あるいは不潔感も)別に悪感情は持っていない。そういう時代とサービスなのだと思うし、これからの時代はもっとその傾向が強まると考えているので。
変な礼儀作法が生成されるより、よほどいい。
むしろ顔の見えない相手にここまで“蚤の市”ができるなんて、数年前ならば考えられなかった。終末に近所で開催される小綺麗な"フリーマーケット"より、よほど蚤の市らしさがあった。

 

 

 …今になって気付いた。
これ、kanken No.2より一回り小さい、kanken mini だ。そして、背面に入っているはずのパッド兼クッションが無い。まあいいや、特に不具合は無い。きっと改造の過程でそんな事は忘れるだろう。

 

*1:喫煙者の部屋っぽい黄ばみ。このパッチは反射素材なので目立つ

*2:出品者の説明にそう書かれていた。ほとんど使っていないから手放す…みたいなニュアンス

*3:気休めの汚れ落としと、殺菌消臭を期待

*4:英語だとdistressed effect。身も蓋も無い感じ

収穫の無い日は奇妙な人達に遭遇した事くらいしか書くことが無い

昼前に静岡市に行って頼まれた用事を済ませる。
用事は順調に片付き、それなりに有意義だったとは思う。しかし全体に、ほんの少しずつ無駄が多いというか、なかなか思うように行かない日ではあった。大きなトラブルは無いが、交差点毎に赤信号につかまる、みたいな感じ。

 

海外とほほ旅行

海外とほほ旅行

 

 

お昼ごはんは静岡市の大型スーパーマーケット「APITA」で食べた。フードコートというのも久しぶり。さらに言うと、「SUBWAY」のサンドイッチもまた久しぶり。
シーズンメニューのカボチャが入った品を食べてみた。生ハムと、ペースト状のカボチャと、野菜がいろいろ。
サンドイッチの味よりも、僕の前に並んだ男が呪文みたいな注文の仕方を注意されていたことが気になる。「そんな風に言われても対応できない。作りながら訊くから、その都度答えてくれ」と、店員さんの口調がわりと厳しい。ファストフード店には珍しい対応だが、僕はそれで良いと思う。だって「えーと、アボカドベジー!なんとかブレッドをトーストしっかり強めレタス多めでトマト抜き、ドレッシングは考え中!」*1とかぞろぞろっと唱えて相手に通じるなんて、傲慢が過ぎるではないか。
もしかしたら常連さんか、店員の知り合いだったのかもしれない。
見た目はスーツを着た若い社会人だが、なんとなく世慣れた感じを発散させたいような、気持ちの悪い人ではあった。
年齢的には難しいが、イッセー尾形氏が上手く演じてくれそうな気がする。

 

正解ご無用

正解ご無用

 
太陽 [DVD]

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変な人といえば、そのフードコートにいた母子も気になる。
最初は、ちびっ子が騒いでいるなあ、人見知りせずに他人の席にも出入りしているなあ、と思って眺めていた。それにしても、騒がしいフードコートでも無礼講が過ぎるんじゃあないか、でも親もその友人も笑って見ているし、まあちびっ子というのは可愛いから他の人も厳しく言わないな、それくらいの気分で観察というか、視界の端で見ていた感じ。まあ、他人事だ。

でもそのちびっ子が、いつの間にか僕の足下をくぐり始めた。
こういう時に、上手にあしらえないのが独身中年男の辛いところだ。どうしよう困ったものだ、ともごもごしていたら(サンドイッチを咀嚼中だった)、あっという間に隣の席へ、そしてその向こうへとテーブルの下を潜って離れていってしまった。

手にはドングリをたくさん持っていた。ビニール袋にずいぶんな量で、種類も多種多様。
どうしてスーパーマーケットで、フードコートでドングリなのだろう、とは思ったものの、もちろん追求もせずに忘れた*2

そして上記の通りに低調な午後を過ごし、先ほど帰宅した。
今日はジーンズをロールアップしていたのだが、その折り返し部分にドングリが何個か入っていた。クヌギの実とその“帽子”が大半。
きっとあのちびっ子の仕業だろう。

しかし理由がわからない。
親やその周囲の人達が叱っていて、子供もぎゃあぎゃあ騒いでいたのなら、なんとなく腑に落ちる。しかし関係者全員がにこにこしていた、それだけで奇妙な感触が生まれるので、なんというか世界は文学に満ちていると思う。

 

木工クラフト 素材 どんぐり

木工クラフト 素材 どんぐり

 

 

ドングリは玄関に転がしておいた。
季節の小さなものを飾る一角があって、母が縮緬で作った柿と、本物のカラスウリが置いてある、その横に添えてみた。

 

Cool Veg 農家が提案する これからの野菜レシピ

Cool Veg 農家が提案する これからの野菜レシピ

 

お題「今日の出来事」

 

*1:正確なところは覚えていないが、こんな感じの台詞を、早口かつ句読点抜きで詠唱していた

*2:だってフードコートですから

電話が通じない日

台風一過、とても良い天気。

用事で清水区に行った。滞在時間は短かったが、港を少しだけ自転車で散策できた。
人がたくさん集まるイベント広場的なところも、ショッピングモール(?)前の遊歩道も海水に浸かっていて、立ち入り禁止。倉庫街だって広い水たまりができていて、普通の靴では歩けない。
三脚を立てて風景撮影している人達が何人かいた。シャッターを長く開けると、まるで鏡面のような(ウユニ塩湖のような)写真が撮れるという。ただし「今日は強風のため、波は立つし三脚だって安定しない。さらに日光が強すぎて、上手く撮れやしない」と言っていた。

 

 

 

日光といえば、今日は洗濯物が捗った。
洗い物だけでなく、僕の場合は革も日に当てたい。
自分がレザークラフトでよく使う「生成りのヌメ革」は、ある程度日焼けさせてから使い始める。一般に完成品を数日から数週間、日光に晒すが、僕は縫い合わせる前にこの“日焼け”を少しでも進めてしまう。

それで不具合があったことはない。書籍ではそのような方法はまず書かれていないし、お店では日焼けしたヌメ革は安売りされてしまう。後者は品質の安定という点でマイナスなのだが、僕のように専ら小物を作るアマチュアにとっては有難い限りだ。

先日までの長雨で、細々した小物ばかり作っていたため、今日はまとめて干すことができた。
風を避けて、窓際や車内に置いておく。本当は高温になるから避けるべきなのだが、まあ今の季節なら平気だろう。家も車も紫外線対策がされたガラスなのだが、でも革はしっかり変色する。

 

 

ところで今日は、電話が一日中使えなかった。
家の固定電話。
夜中に台風が通り過ぎたときに、大規模な障害が発生した様子。スマホで連絡も情報収集もできるが、昼間は家の無線LANも使えないし、固定電話に至っては先ほどようやく開通した。

我が家は先月にインターネット回線からプロバイダ、電話までひとつの会社にまとめているので(光ファイバー網を引き直した際に契約した)こういう時は問題の切り出しにちょっと手間取る。NTTに比べてサポート体制も薄いから、*1なんとも落ち着かない1日となってしまった。

固定電話はほとんど使わないけれど、今日は宅配便からの電話を待つ必要があったので(個人確認が必要な荷物が届く予定で、連絡先として固定電話が登録してあった)、できれば早めに修復して欲しかった。
宅配業者さんは、気を利かせて夜に持ってきてくれた。今日はあちこちで電話が不通だったので、そういう荷物はぜんぶ後回しにしている、とのこと。なかなか大変である。

 

コンピューター&テクノロジー解体新書

コンピューター&テクノロジー解体新書

 

 

しかし久しぶりに日光を浴びた気がする。
妙に眩しく、そして虹に何度も出会えた。強風のため自転車は早々に諦めたが、それでも気分は良かった。

 

 

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)

 

 

*1:サポート電話が通じないのは仕方がないとして、Webサイトの更新もほとんどされていなかった

コーヒー・スパイス・パウンドケーキと台風と

https://www.instagram.com/p/Baiq9_knrjV/

 

今日のおやつはコーヒー・スパイス・パウンドケーキ。
パールシュガーが乗った、コーヒー色の焼き菓子で、おそらくは輸入食材店かどこかで売られていたもの。友達の引っ越しを手伝った時にたくさん貰って、冷凍庫に眠らせていた。

こういうヨーロッパの食べ物は、たいてい甘い。日本の基準の3割増しくらいの甘さが出発点。しかしこのパウンドケーキはパンに近い風味と歯切れの良さで、ちょっと意外だった。
濃いめのコーヒーを淹れてしまったものの*1、これはこれで美味しいからかまわない。
色のわりにコーヒー風味が薄かったのは、まあこんなものかな、と思う。

 

塩とスパイスのお菓子

塩とスパイスのお菓子

 
フランス菓子の新しい香り―ハーブやスパイスを使いこなす (旭屋出版MOOK―スーパー・パティシェ・ブック)

フランス菓子の新しい香り―ハーブやスパイスを使いこなす (旭屋出版MOOK―スーパー・パティシェ・ブック)

 

 

さて今日は部屋の片付けと、レザークラフトの型紙作りと、その他創作物のアイデア検証を進めていた。
一区切りついて、少し気分転換に書店にでも行こうかと窓を見たら、外出をためらうほどの風と雨。

というわけで、ずっと家にいる。
選挙は先日済ませてきたし、人に会う予定もない。
Amazonで配信されている映画を1本観て(ソング・オブ・ザ・シー 海のうた。大好きな作品)、夕食を食べて、今に至る。

 

 

もう1本、観たい映画もあるのだけれど、さすがに一日中iMacの前に座っているのも不健康なので、寝ながら読書をすることにした。

その前にお風呂に入る。
選挙の結果は明日の朝に知ることにして、今日は早めに寝てしまうつもり。

 

あたらしいひふ (FEEL COMICS swing)

あたらしいひふ (FEEL COMICS swing)

 

 

*1:コーヒー味の甘いものには、コーヒーが合うと思う

絵本、かぼちゃタルト、選挙。

絵本を貰った

友達の手伝いをしたらお礼に絵本を貰った。
こういうの好きでしょう、となんだか自信満々な友人。でも確かに好きなタイプの本だったからかなわない。

 

 かなり大きなサイズで、作者は外国人で、大人も子供も楽しめる、そういう種類の絵本。

http://www.froebel-kan.co.jp/wp/book/files/2017/03/TIMELINE_2.jpg

 こういう感じで、地球の誕生から現在まで、ひと連なりの「タイムライン」が描かれていく。
この手の本はもちろん日本語に書き換えてあるわけだが、その文章や配置もなかなかセンスが良くて嬉しい。

小さな子供に説明しながら読み聞かせるのも楽しそう。
小学生の高学年なら自分だけで読めるのではないか。大人なら、きっと誰もが、どこかのページに興味を持つ。

地球史と歴史と文化の移り変わり、みんなまとめて1つの流れとして(ぼんやりと)頭に入れておく、というのは大切なことだ。そして、学校の勉強だけでそれを得られる人ばかりではない。この絵本のようなかたちはひとつの理想だと思う。
良い絵本でした。

本を置いている飲食店、カフェなどにあったら嬉しいかもしれない。
ひとりでも楽しめるし、何人かでページをめくるのもきっと盛り上がる。

 

www.froebel-kan.co.jp

かぼちゃのタルト

おやつ(午前中)は、静岡市葵区の「Atelier Petit*Calin」で、ハロウィン的なかぼちゃタルトを食べてきた。


ハロウィンに興味は無いが、というかむしろ田舎で開催される仮装イベントなどは苦手としているくらいだが*1でもケーキの種類が増えることは歓迎したい。特にかぼちゃのスイーツは好物ばかり。積極的に食べていきたい。

飾り付けもかわいい。このポップさは他ではなかなか出会えない。
狙って行ったわけではないのだが、結果として良いケーキに巡り会えたので、雨の中出かけた甲斐があったというもの。

Atelier Petit*Calin

 

 

ケーキになあれ!

ケーキになあれ!

 
静岡 とってもおいしいケーキ屋さん

静岡 とってもおいしいケーキ屋さん

 

 

 

選挙

そして期日前投票にも行ってきたのだった。
これは僕の住む家の立地も関係しているのだけれど、定められた選挙会場(明日の選挙日に行くところ)は、家からわざわざ辺鄙な方に向かわなければならない。しかも混雑する。

だからいつも、選挙は期日前投票制度を利用する。市役所やその支所、その他いくつかの会場が選べるため、買い物などの外出に組み込むことができる。結果的に、主の方法よりも利便性が高くなっているのは、ちょっと変だとは思う。
せめて県庁や市役所といった選管のネットワークが繋げられる場所ならば、その選挙区の誰もが当日選挙をできるようにして欲しい。田舎に暮らしていると、同じ地区の小学校や公民館よりも、街に行く機会のほうが多い状況も珍しくない。

 

しかし選挙の公示から2週間というのは短すぎる。
街宣車が名前を連呼して選挙区を塗りつぶしたらちょうど2週間が終わってしまう。

大昔、台湾に滞在していた時に見た選挙を思い出す。
数週間後に選挙を控えた台北では、テレビや街のイベントホールを使って、討論会やパネル展、図表によるデータ比較が行われていた。はじめは選挙活動に見えなくて、国体か何かの競技会だと思った。今ならば、芸術祭がいちばん近い雰囲気だと思う。
デモではなく、党の宣伝ではなく、意見の比較ができるような小さなイベントを繰り返す数週間。あれが僕のなかの、本当に真面目な国政への関わり方だ。

もちろんTwitterやその他のネットメディアでは、政策の比較や過去の実績などをまとめた有志の活動に触れることはできる。でも、それが街のあちこちにあるとしたら、皆の意識もずいぶん変わってくると思うのだ。

 

 

illustrator

いつの間にかアップデートしていた。
そろそろ“買い切り”型のソフトに乗り換えようかなあ。
昔ほどAdobe社の神通力も無くなった気がする。

 

 

Adobe Illustrator基礎テキスト ACA Illustrator対応

Adobe Illustrator基礎テキスト ACA Illustrator対応

 

 

 

今週のお題「私の癒やし」

*1:100均とドン・キホーテとネイルサロンが下支えする劣化版渋谷文化と言ったら言い過ぎか。しかしいかにもマイルドヤンキーという薄っぺらさが嫌なのだ

チーズケーキとキンレンカ

チーズケーキ

今日は用事があって清水区まで行きました。せっかくなので「Pappus」に寄り道をして、おやつの時間を楽しむことに。色々迷って、コーヒーとチーズケーキを注文しました。

https://www.instagram.com/p/BadeF4An13R/

チーズケーキはお店の雰囲気が移りやすいケーキだと思っています。華やかなお店のチーズケーキは、食べてみるとやはり華々しいところがあるのです。その店のショーケースのなかではシンプルで飾り気のが無くて、どちらかといえば無難な品(チーズケーキはしばしばそういう立ち位置を担います)だとしても、それでもやっぱりお店の空気感が出やすい、そう考えています。

http://mariathank.com/images/cake/w-cheez-cakes.jpg

僕がよく行く「MARIATHANK」のダブル・チーズケーキはまさにそのわかりやすい例ですね。あまり行かないのですが、「キルフェボン」の有名なチーズケーキだって、しっかりキルフェボンしていると思います。

 

Qu'il fait bon?キルフェボンからの素敵な贈り物 (e-MOOK)

Qu'il fait bon?キルフェボンからの素敵な贈り物 (e-MOOK)

 

 

そしてもちろんPappusのチーズケーキは、お店の特徴がよく出ていて素晴らしかったです。お皿を眺めた時と、最初の一口目で「ああ、なるほど」と思いました。
こういう感覚を言葉で説明するのは苦手です。だから、食べるか、あるいは想像して下さい。どうせ行かない(行けない)のならば、それで全然かまわないのが、外食のよいところ*1
でもとにかく、おすすめのお店です。

 

 

お題「今日の出来事」

お題「今日のおやつ」

キンレンカのサンドイッチ

自宅近くの農産物直売所、農協経営のスーパーマーケット的なお店で、キンレンカという野菜を買いました。
葉野菜というかハーブというか、たぶんクレソン的な使途のものだと思います。売っていたのはエディブルフラワー専門の農家で、なんだか珍しい野菜ばかり作っているようです。 

そのキンレンカ、見た目は小さな蕗のような蓮のような丸い葉っぱの草で、囓ると苦みと辛みがあります。

そういえば「西の魔女が死んだ」でも、このキンレンカが登場したのを思い出しました。レタスやハムと一緒にサンドイッチにしていたはず。そして確か、主人公の女の子はキンレンカだけそっと抜いていた(苦くて青臭いので)、そんな細かなことだけを覚えています。

 

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

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西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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となると作るのはサンドイッチしかありません。
幸いなことにハムは冷蔵庫に2枚だけ残っていました。同じく家にあったパンの面積には足りない感じなので細切りにして使います。
レタスは工場製。最近は、このファクトリーメイドの袋入りのほうが日持ちもするし安いため、レタスの類は露地物を買う機会が減りました。

ともかくパンにはバターと塩胡椒、レタスは多めでハムは少なめ、キンレンカもそれなりの量を挟んだサンドイッチが夕食です。夕食には変かもしれませんが、作るのも食べるのも僕だけだから気にしません。蛋白源として目玉焼きを用意したら、ますます夕食的ではなくなりましたが、全然平気。きっと西の魔女も大丈夫と言ってくれます。

野菜のバランスにもよるのでしょう。かなり大人っぽいサンドイッチでした。芥子菜やクレソンのそれに近い気がします。「西の魔女が死んだ」で主人公が苦手としたこともわかるような。

ハムを増やすか、塩気の強い加工肉を使うとさらに美味しくなりそうな味。次に作る時は、バターだってたくさん塗るつもり。個人的な好みとしては、あえて春菊などの“強い味の青菜”と合わせてみたいです。

 

西の魔女が死んだ [DVD]

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今になって思い出しました。
直売所の説明文では「ハレンの葉。花も食べられる」とありました。ハレンといえば我が家の庭にも生えているけれど食べたことがありません。カタカナの名前でナスタチューム、だったと思います。花がいつ咲いていたのかは思い出せないし、外は強い雨で、今は確かめるつもりもありません。
ともあれ、いつか試してみたいです。次のために塩豚でも仕込んでおきたい、それくらいの美味しさが感じられた野菜とサンドイッチです。十分に合格点、でもさらに上を目指せる、そんな感じです。

ちなみに写真は撮り忘れました。

 

サンドイッチ サンドイッチ (幼児絵本シリーズ)

サンドイッチ サンドイッチ (幼児絵本シリーズ)

 

 

お題「今日の晩御飯」

今週のお題「私の癒やし」

*1:しかし欲求不満というか、行きたいお店が増えるのは仕方がないとはいえ辛いもの

ノズルとパウンドケーキ

消防署に行ってきた

雨の中、銀行と書店と雑貨屋に行く。
電話がかかってきて車を停めた路肩、浅い溝にアルミと真鍮の筒が落ちていた。どこかで見た感じの質感とかたち。捨ててあるのなら欲しい、磨いて飾りたくなる雰囲気。

ああそうだ、と思い出す。これは消防活動で使うノズルだ。ホースの先に取り付けて使う。僕が勤め先で消防団の訓練を受けていた時のもの*1とは造りもサイズも違うが、しかしノズルであることは間違い無い。

ちょっと迷ったけれど、家に帰る前に消防署に立ち寄って連絡することにした。窓口でスマホで撮った写真を示す。
おそらくは地域の消防団のもの。訓練か巡回の際に落としてそのままになっているのではないか、とのこと。その辺に捨てるという事は考えられない、とも言っていた。

消防署や消防団としては、かなり不名誉な事なのだと想像する。
備品管理だけでなく、規律の問題でもある。消防団、という微妙な立場(専業の公務員でもないし、かといってただの自警団でもない)もあるだろう。
だからなのか、最初は窓口での立ち話だったのに、最終的には応接室みたいなところに通されてお茶まで出されてしまった。
場所は、口頭説明と地図で簡単に伝わった。
そして、写真をネットで公表しないことを“お願い”された。こういう事があったよー、と公表するのは別に構わないが、書き方は配慮をして欲しい、とも。
消防署には僕の行動を止める権限も義理も無いのだが、どうか軽率な行動は控えて欲しい、そう心から願っている、あなたの熟慮に期待しています、みたいな話だった。

というわけで写真は載せない。
拡散希望」とか言わない。

きっと今日は、そのノズルを落とした消防団員は厳しく注意されていると想像する。
まあ、仕方がない。
だって例えば、僕の家が燃えたとしたら、その時にかけつけた消防車がノズル不備で消火不能だったら困るではないか。

そもそも僕は地元の消防団に対してあまり良い感情を持っていない。
地元在住の男性ということで何度か誘われたものの、なんというか「訓練の後に酒が飲める」ようなことをメリットとして語られてから、自分とは相容れない集団だと捉えるようになった。彼らは彼らで頑張って欲しい、とは思うものの、なんだか苦手なのだ。

お題「今日の出来事」

 

消防団 三百六十五歩のマーチ

消防団 三百六十五歩のマーチ

 

 

今日のおやつ

今日のおやつは、昨日購入した「つきさむ」のパウンドケーキ。
かぼちゃ味。くるみがたっぷり。米油を使ったお菓子のような、地味な風味がとても美味しい。

雨、低い気温、そしてほんのりと風邪気味だった今日、この美味しいパウンドケーキは想像以上に気持ちを温めてくれた。おやつは偉い。

今週のお題「私の癒やし」

 

お題「秋の味覚」

お題「今日のおやつ」

 

*1:化学コンビナートにある勤め先では、自前の(それなりに専門性のある)消防団を持っていた。僕も消防学校で訓練を受けている

「つきさむ」のごはん

今日のおひるは、静岡市の「つきさむ」で食べた。
ごはんの時間は基本的に月替わりのセットメニューのみ。その「10月のごはん」は、以下の通り。

 

  • チキンと豆腐のナゲット
  • 白菜の甘酢和え
  • かぼちゃのごま煮
  • ほうれん草のおひたし
  • 味噌汁とごはんとサラダ

特にナゲットが気に入った。こういうヘルシーっぽい豆腐混入食品の多くは何かが“本物”よりも欠けているものなのだが、このチキンと豆腐のナゲットは食べ応えがあるのに軽い味わいで、お店で買うものよりも、いや自分で作ったもの*1よりも美味しいのだった。ちょっと面白い体験だった。

 

 

食後に、

  • さつま芋プリン
  • コーヒーor紅茶

がやってくる。
僕はもうここではコーヒーばかり飲んでいる。好きな味なのだ。

 

 

 

北北西に曇と往け 1巻 (ハルタコミックス)

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さて、ここからは愚痴である。

ちょうど最も混雑している時間帯にお店に入ったこともあり、店主さんは何やら恐縮していたし、お客さんの中には長く待たされる(あるいは4人以上の団体を断る)ことを不満に思う人もいるようだった。ひそひそと、そんな話が客席から聞こえてくる。

なんだかみっともない。

満席でばたばたする、わりと早い時間に仕込んだ分が終わってしまう。なるほど“普通の店”ではあまり出くわさない状況だ。でも、僕はそれもまたこの店の個性だとして受け入れている。
別にこの店の食べ物と雰囲気が好きだから評価が甘くなる、というだけの話ではない。

個人がやっている、本当に一人で切り盛りしているお店に関しては、店主の限界が見えた程度では、そういうものかな、と思うだけだ。
2人以上の大人が協働していて、目に見える欠点と限界が見えてしまう場合は何かしらの悪感情を持つかもしれないけれど(人間はフォローし合える生物なので)、一人ならばそれは店の個性だ。
その個性が客個人の希望と衝突する場合も多いけれど(当然のことながら、常に空き席があり、出来たてが5分で提供されたら素敵だと思う)だったら行かなければいいだけのこと。

お店だから、プロなのだから、と言う人もいるかもしれないけれど、たった1100円(10月のごはん:税込み)で個人が個人にどれだけを求めているのか、と思ってしまう。

今はかなり変則的な営業形態の“個人店”も増えた。開店日だけでも、終末だけ、ランチだけ、ある季節だけ開く小さなお店たち。
前の勤め先でも、そういう店が「どうにも気にいらない。客に制限をさせる発想が嫌。わがままだ」と言っていた人がいた。
しかし僕達は、客とは、どんな店であろうと、何かしらの制限を受けているのではないだろうか。ファミレスやファストフード店では高級感が制限され、オーガニックカフェではジャンクさが制限される。そして、個人のごはん屋さんでは、どうしてもばたばたしてしまうし、臨時休業もあり得る。それは正確にはわがままではない。
そして個人が個人のわがままを制限するには、日々のごはん代(あるいは飲み代)は安すぎると思うのだ。

僕だって、今まで色々な店で、困ることも、嫌だと思うことがあった(外食の4割くらいで不愉快な目に遭っている気さえしている)。でも、店のありようを「間違っている」とは言うべきではない。

大切なのは、2つの事実。
我々は強制されてその店に行っている訳ではない。
そして、個人のお店の場合、見えているのは組織ではなく、ほとんど1人の個人そのものなのだ。

 

フライパンで山ごはん シンプル・簡単なレシピ90

フライパンで山ごはん シンプル・簡単なレシピ90

 
CAMP LIFE

CAMP LIFE

 

 

お題「コーヒー」

お題「秋の味覚」

 

*1:酒粕入りの調味液に漬けて作る。わりと手間がかかる

ごちそうさま原理主義


どういうわけか、2010年代の日本には「ごちそうさま」をきちんと言えることを以て「育ちが良い」と認める人達が一定数いる。僕の実感では、10年前よりも増えているし、きっとこれからも増えるだろう。

それだけで「育ち」を判定してしまう単純さが苦手なのだが、ともあれ一理はあるだろう。しかし一理だけで片が付くほど我々の世界は単純ではないのだ、残念ながら。

 

そして、これもまた残念に思うのだが、この説を強く掲げる人達というのは、かなりの高確率で、「ごちそうさま」を唱えるだけ、なのだ。
つまり、ファストフード店でも、居酒屋でも、きちんとしたお店でも、会食の場でも、さらに言うと社員食堂であっても、とにかく同じ調子で「ごちそーさまでしたー」と、声に出すだけ。ただの習慣じゃないか、と僕は思ってしまう。
頭を使わない謝意なんて、そんなものは形式以下だ。本当に育ちが良い人は、場と状況と質に応じて、言葉や仕草をきちんと選び、相手に伝える。

ちなみに僕が「ごちそーさまでしたー」と単に“唱える”だけの場面といえば、「ラーメン道とは云々」みたいなポエムが壁に殴り書きされているラーメン専門店だけだ。ああいう店は、誰もがオートマティックに「声を出す」ことも含めて、店のかたちを成しているのだと考える。

 

ああなるほど、とここまで書いていて合点した。
この「ごちそーさまー」の唱和、これはそのまま、中学高校の運動部の「声出し」なのだ。
最初は意味があったのかもしれないし、実際は声を出せば何かしらの効果があるのかもしれない、でも現状は「みんなと同じに、声を出すこと」が目的になっている、野球部の妙な掛け声や、バレー部の金切り声。出さない1年生は不真面目だと見做される。
あれの大人版が、上に書いた「ごちそうさま原理主義」なのだ。大きな声で、強い人間が定めた形式に則ればそれで良い。
先輩に「ちーっす」と挨拶するようなもの。別に尊敬を示すわけではない。

雑な規範だな、と思う。
礼法には数多くの規範、つまり「型」や「形式」があるけれど、「理由はわからなくていい。とにかくやる!」は一切無い。そしてその制約、型枠があるからこそ僕達は自身の思い込みや慣れや“常識”を脱して、相手へ向き合うことができる。
縁があって茶道のお稽古に参加することがあって、当然そこでは決まり事が山盛りで、でも先生はきちんとその理由を説明してくれるし、その説明は“茶道世界(の中の裏千家ワールド)”でしっかりと整合性がとれている。

 


この「ごちそうさま原理主義」は誰のためのものか、を考えるとなんだか怖くなってくる。以前、家電量販店に、ただ語尾を「〜させていただきます」に統一するだけの似非敬語を扱うスタッフがいた。あの違和感。ドラマシリーズの「世にも奇妙な物語」での定番、「少しだけ狂った社会」に迷い込んだみたいな感じだった。

ものを考えない人間は、怖い。
常識だから、という理由でものを考えない人間が他人を傷つけるのを何度も見てきた。
そこまでいかなくとも、基本的に世界は広く、想像を超えているわけで、つまりは考え続けないとすぐに見失ってしまう。常識ではなく、世界のかたちから。

 

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お題「これって私だけ?」

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