白い綿のスニーカーに革を足してみた

先日、無印良品で購入した真っ白なスニーカー。
なにしろ安かったし、見た目に軽いスニーカーを普段使い用に欲しかったから、セール品というかお試し価格で買えたことは僥倖だった。軽いし、履き心地も悪くない。たぶん旅行用にも使える(ただし構造上、雨が怖い)。

数日間履いてみて、ちょっと脱ぎ履きがしづらいかな、と思った。通勤の際、あまり職場の玄関でもたもたしたくないので。前に履いていたスニーカーと何が違うのか、と考えてみたところ、かかとに小さなタブが無いのだった。シンプルなのは良いが、ここは改善できるのではないか、という思いに取り憑かれ、昨晩、寝る前に30分の工作をしてみた。

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以前、鞄を作った時に余った革をちょきちょきと切り、縁だけ少し磨いて、ハトメを付けて(装飾)、接着剤で貼り付ける。要所を縫い止めて完成。
今は良い接着剤があるから(セメダインの超多用途スーパーシリーズは不器用な工作趣味者にとって福音である)、強度だけ考えるのならば、縫う必要は無いだろう。本当に丈夫に仕上がるのだ。縫うのは念のため、そして見栄え。
今回は縫う箇所をあえて減らして、既製品の安っぽさ、学校の上履き風にしてみた。がちがちのクラフトっぽさは避けたい気分。

 

セメダイン 超多用途 接着剤 スーパーX クリア P20ml AX-038

セメダイン 超多用途 接着剤 スーパーX クリア P20ml AX-038

 

 

 

 

 

 

実はこのカスタマイズには元ネタがある。
昨年の「瀬戸内国際芸術祭」で見かけた、海外からの自転車旅行者カップルのスニーカーが素敵だったのだ。
自転車旅行といっても、それほどハードなものではなくて、折り畳み自転車を携えて、島を渡り街を巡る旅。自分も似たスタイルだったので、フェリーの中で何度か話をした。というか、あの芸術祭と旅では、行程によっては1日に何度も、フェリー内で顔を合わすことになる(小さな島だと、船を下りた後も遭遇する)のだった。
その彼らが、コンバースか何かのキャンバススニーカーを補強していた。クランクに擦れる内側側面に、適当に切った革を貼り付けていたのだ。
たぶん冷静に観察したら、ずいぶん安っぽい仕上がりだったと思う。ガムテープでカバーする、ような雰囲気。でもいかにもラフなそのつくりと、でも革でしっかり丈夫、という実用性が、旅慣れた感じで実に格好良かった。

だからいつか、素っ気ないキャンバススニーカーに手を入れたいとは考えていたのだ。普段は忘れていても、靴屋やファストファッション店でスニーカーを見かけると思い出す、その程度の執着だったけれど、とにかくそうして、工作のネタがあの旅で生まれたわけだ。

 

今回は見た目のバランスのために、タンの部分にも同じ革を付けてみた。こちらは機能的な意味合いはほとんど無い。四角い革に穴をいくつか開けて、シューレースを通しただけ。固定さえしていない。
履いているとほとんど見えないが、それで良い。
思わぬ副次的効果として、どういうわけか緩みにくくなった。

今は生成りの薄い色だが、日に焼けてパンみたいな色に変わるだろう。とりあえず防水加工を施すことにする。明日から使おう。

 

しかしこの程度のカスタマイズなら、本気のクラフト趣味者がもっと丁寧に、それこそ売りものにできるレベルで作るだろう。そう考えて検索してみたら、どうやら定番の工作らしい。
確かに名作スニーカーは、かかとを補強したくなったり、特定の箇所が壊れやすい、なんてことが珍しくないし、定番なだけに改良もされづらい。
かかと部分に小さな革を縫い付ける程度なら、さりげなさと手作り感が良いバランスだと思う。15年前なら、「ショップ別注」としてもっと目立つカスタマイズで、大威張りのアピールが普通だった気がするけれど、今やそのような時代ではない。