さようならの儀式

母の葬儀が終わった。
トラブルもなく、自分や家族や、そしておそらくは母の目論見を十分に満足させる内容だったと自画自賛している。

母は入院する前から、自分のこれからの事を多く書き残していたのだ。そこには葬儀に使う写真なども指定されていた。

葬儀会社の人達も、とてもよく働いてくれた。
この人達に任せたら何の心配もいらない。そう思える仕事っぷり。

天気に関しては運が良かった。
葬儀が終わり、皆が帰り、自宅に荷物や花を搬入しはじめた頃から雨が降り始めた。
数十分の遅れで、写真や花や親戚がびしょ濡れになるところだった。

とにかく、これで一区切り。
まだ廊下も部屋も、各種書類もごちゃごちゃだけれど、とにかくおしまい。
肉体的な疲労度は程々だが、でも今日は早く寝ようと思う。

外は大雨。窓を少し開けてみたら、数メートル先が見えないくらいの豪雨になっている。これから、夜に大雨が降るたびに、しばらくは葬式のことを思い出しそうだ。

葬儀は基本、無宗教。自分も今のところ無神論者。
となると、葬儀をしても何かの区切りにはならない。儀式としての葬式は尊重するし、皆が感動してくれたことは本当に嬉しい。
ただ、自分にとっての"裏付け"が欠けていることもまた確かだ。
だから、今までと同じく、毎日少しずつのお別れをしていくのだと思っている。

 

さよならのかけら

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