元旦に映画「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を観る。

元旦。
お雑煮とおせち料理を食べ、届いた年賀状を眺め、新聞を少し読んで、と正月らしいことをしたところで、ほぼ暇になってしまった。
友人知人や親戚との約束も無いし、さすがに元旦から家事に邁進するわけにもいかないし、としばし考える。

こういう時は別の側面から物事を見るのがよろしい。
元旦とはすなわち1月1日であり、毎月1日は「映画の日」だから料金や安い。

というわけで、急遽「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を観てきた。

シネコンの予約サービスで観ると昼過ぎの回はほとんど満席だけれど、それは想定内。1人ならば良い位置の席も選べた。
街への道もそれほど混んでいない。駐車場も、普段の休日と同じくらいという印象だった。僕は街外れのコインパーキングに停めて自転車で移動したから、渋滞的なものには遭遇しなかった。

映画は、よくできた「スター・ウォーズ」でした。
最初にぱぱぱぱーと主題歌のファンファーレが流れて、宇宙空間をスクロールする字幕で「これまでのあらすじと、今の状況」が説明されてから*1、最後にまたオーケストラのメインテーマ&長いスタッフロールが終わるまで、きちんとスター・ウォーズだった。
過不足もなく、新しい“何か”もなく、良いところも悪いところも、全て想定内。
たぶんジョージルーカス氏が作っていたら、もっと歪な、スター・ウォーズとしては「らしくない」作品になっていたと思う。前作のエイブラムス氏にしろ今回のライアンジョンソン氏にしろ、シリーズへのリスペクトが過ぎるのか、あるいはそういう作風なのか、ことスター・ウォーズに関しては本当に「再現度」へ注力しているように思える。

それで良いのかもしれない。
ブレード・ランナー」シリーズの新作では「ブレード・ランナーなのに、新しい世界に出会えなかった」と憤慨したが、スター・ウォーズだと「うんうんこれだよね」と満足してしまう。

今回も電子基板からは火花が散り、変な生き物がたくさん登場し、妙な東洋趣味と10分ごとに挟まれるスター・ウォーズ的なジョークが楽しめて、しかも上映時間が3時間とお腹いっぱい。
老舗の喫茶店に行って、大昔からあるメニュー(例えばクリームソーダ)を注文したら、やたらと量が多かった、みたいな雰囲気ではある。最初は「そうそうこういうものが良いんだよ」と楽しいのだが、やっぱり純粋な美味しさという点では「なるほど淘汰されるのも無理は無いな」と思わせる水準で、しかもいつまで経っても終わらない。
とびきり美味しいクリームソーダでも、やや疲れてしまうのは間違い無い。

しかし映画としては、間違い無く贅沢だ。
正直なところ「その手があるのなら最初から使えよ」とか「スター・ウォーズ世界でそれはOKなの?」という場面も散見されたのだが、それでも完全に「超大作SFハリウッド映画」という娯楽として高水準。ドロイド達も可愛いし。

うんうんこれでいいじゃない、こうでなくっちゃ、とほくほくして映画館を出た。スター・ウォーズに関しては、基本的に“保守系”なのだ、僕は。

というわけで、1年の最初がこの映画というのは、幸先が良い気がしてきた。スター・ウォーズは縁起が良い。

 

なにしろ上映時間が長くて、13時過ぎに始まって、帰りは16時を過ぎて薄暗くなっていた。ちょっと寄り道しただけで、もう夜になる。
だけど大丈夫。
また休暇は続く。
明日も暇だ。嬉しい限り。

 

 

みんなの映画100選

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スター・ウォーズ スマート R2-D2

スター・ウォーズ スマート R2-D2

 

 

*1:他の映画には使えない、スター・ウォーズならではの方法。普通は最初のシーンは見せ場でもあり、かつ状況説明も必要だから難しいのだが。例えば「ミッション:インポッシブル」がこんな字幕で済ませたら、大顰蹙だろう。

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