いちじくのショートケーキとカフェオレと本。

ショートケーキは難しい。
果物と生クリーム、風味の軽いふわふわのスポンジケーキという、いわゆる日本式ショートケーキは、間違い無く美味しい。苺のそれなど、完璧な組み合わせだと思う。なるほどケーキといえばショートケーキ、という現状は当然である。

でも、というか、だからこそ、ケーキ趣味な人にとって(つまり僕にとって)、ショートケーキは難しい。食べたら当たり前に美味しくとも、それが予想の範囲内であることが本当に多いのだ。趣味として楽しむ対象としては、あまりに凡庸に過ぎる。

凡庸とは少し違うのだが、それほど語るべきことが無い点もまた、ショートケーキを第一選択としない理由になるかもしれない。中級者は軽んじて取り上げず、上級者になると逆に難しくて手を付けにくい、みたいな感じ。

こういう話はしばしば面倒な領域に陥るため、あまり深くは語らない。そう、面倒な話なのだ。趣味者の業と言い換えてもいい。

 

でもたまに食べると、びっくりするくらいに美味しいものに出会えてしまうから、世界というのは豊穣である。スイーツの神様どうもありがとう。

今日はその美味しいショートケーキに出会えた日だった。
「Pappus」で食べた、「いちじくのショートケーキ」は、シンプルな見た目を裏切らない、とても良いケーキだった。

軽い、しかしクリームっぽさはしっかりした生クリームと、いちじくの風味が素晴らしい。
生のままのタルトや焼いたタルト、いちじくの使い方にも色々あるけれども、どちらかといえば滋味を持ち味とするものが多いと思う。こういうタイプの“主役っぽい”立ち位置はあまり見かけない。

 

カフェオレにもぴったり。
ブラックのコーヒーより、このケーキはカフェオレの優しさが良いと思う。

https://www.instagram.com/p/BZpv4m8nS4X/

というわけで、今日はいちじくのショートケーキが美味しかった日。

つまり良い土曜日だった。

 

 

 

 

 

読書も進んだ。

 

漫画はこれを買った。
まだ半分だけしか読んでいないが、とても可愛らしい表紙そのままの素敵なショートストーリーがたっぷり載っている。カフェとかカフィといいつつ、野点や缶コーヒーまで登場する。
紙の漫画はまるで買わなくなってしまったけれど、これは買ってよかった。

 

 

 

 

小説はこれ。
もっと早く読んでいれば…と後悔している。
古いといえば確かに古臭いSFなのだが、文体は格好良くてさくさく読み進めてしまうし、物語の強さに心が持っていかれてしまう。だから、寝る時に読む本にはできない。それだけが残念といえるかもしれない。

 

 

 

 

この本は探したけれど今日は買えなかった(売り切れ!)。
明日も探す。モリナガヨウ氏については、信頼している。きっとまた、あの特別な力の抜き方と、人間の世界が描かれているだろう。

 

 

今週のお題「読書の秋」

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