夏から秋にかけて、アボカドの種を庭に埋めた。
水耕栽培では、どうにも上手くいかない。一人暮らしの時は簡単に発芽したのに、実家の台所では全然芽が出ない。でもアボカドの種子というのは、大きくて生ゴミとして捨てるには惜しい存在感がある。だから埋めた。
特に生えるとは思わなくて、すっかり忘れていた。昨日、ふと見たら数本の幼木(苗)になっていた。葉っぱも大きいし、室内で育てた時のようにひょろ長くない。
しかし温暖な土地とはいえ、冬には氷点下になる。さすがに越冬はできないだろうと考え、鉢に植え替えてみた。
どういうわけか、植え替えて半日で、すっかり元気を無くしてしまった。
しばらくベランダで様子を見て、温室か室内で冬を越させるつもり。
家族はあまり乗り気ではない。アボカドが収穫できるわけじゃないし、観葉植物は間に合っているのだ。でもせっかく生えてきたのだから、いちおう手をかけるつもり。
裁断機を購入した。
Amazonで7000円と少し。これは格段に安い。日本の大手メーカー製なら2万円以上する。おそらく自炊(手持ちの書籍を裁断してスキャナで読み取り電子書籍にする)の需要を受けて、安い中国製を売りだしたのだと思う。
安いけれど、きちんと使えた。
説明書はA4の紙に1枚で、開封した時はあちこちグリスだらけでベタベタしていたので心配になったけれども、30分ほどかけて手を入れたところ普通に使用できる状態になった。
概ね、90年代前半に見かけたような技術レベルで作られている。LEDによるカット位置のガイドや、軽量で精度の高いプラスチックパーツは使われていない。プレスのスチール部品が多用され、あちこちに90年台よりも安っぽい樹脂素材が見られる。「ここにゴムが挟まっていたら便利だろうな」と思える部分もある。
でもまあ、要は裁断機なので、テクノロジー的にはあの時代の品でも全然問題なく使えてしまうのだ。刃の交換もできるし、気になるところはちょっとした工夫で改善できる。
さらに、安いなりによく売れている製品らしく、ネットを検索すると「便利な使い方・改造法・メンテナンス等の諸注意」がすぐ見つかる。
僕もそれに従い、箱から出したらすぐに拭き掃除(油汚れなので、台所クリーナーを使用)をして、さらに紙を押さえる部分にはゴムシート(1mm)を貼った。
今までは、コピー用紙で20枚程度しか一度に切れない、ロータリーカッター式の裁断機を使っていた。趣味であるショップカードやフライヤー作りで、いちばん楽しくない作業。
この裁断機ならば、300枚程度を一気に切れる。しかも紙を押さえて固定する作業と、位置決めと、裁断それぞれを同時に行わなくて済むせいもあって、とても精度よく仕上がる。半日仕事(気分的に)だった裁断作業が、数十分で済んでしまった。
久しぶりに「もっと早く買っておけば良かった」と思える買い物だった。
といっても、確か昨年の今頃には、こんなに安くはなかったと記憶している。
少しの工夫で、立てて保管できそうなので、近いうちに改造をする。改造に抵抗を感じ無いのも、安くて単純な品の良いところだ。