新人とメール騒動

今年は職場に新入社員が2人入った。
この数日間は僕が教育を行っている。

彼女達は高卒採用なので、生まれは平成2年。
色々とギャップはあるけれども、会話不能になるような突飛なことは無い。
今のところ、自分の想定内の行動に納まってくれている。こういう新人は楽だ。
何より、メールやブラウザといった、基本的なソフトの使い方や、ネットワークの説明がかなり端折れるので、教育に手間がかからない。少し前の高卒新人だと、ネットワーク=携帯電話しか知らない人も多かった。今は高校のカリキュラムも充実しているらしい。
とにかく、おとなしいし、楽な教育相手だ。

 

と、すっかり油断していたら、昨日から(休憩時間に)変なメールを大量に送りはじめた。
まずいことに、他の部署にも送っているようだ。
今朝メールBoxを見たら、大変なことになっていた。


内容はありきたりなチェーンメール
○型の血液不足とか、北京オリンピックボイコットとか、感動系のポエム風(「こうして出会えた会社の仲間たちに ありがとう!」とのこと)等々。
ちょっとテーマに統一感が無くて脱力してしまったが、ともかく迷惑なので即刻止めさせた。

システム管理の部署にも連絡をして、割と小規模なうちに騒動を収めることができた。
後から聞いたところ、発端は今年度の新入社員のうちの2人(他の部署の人達)で、そこから新入社員全員(といっても十数人)と、昨年採用された数人が影響されて始まった現象だそうだ。
まだ公にはなっていないが、ベテラン社員のなかにも“善意の輪”を広げてしまった人がいたらしい。


というわけで、来週早々に新入社員全員を集めてネットリテラシーの勉強会が開かれることになった。
それに先駆けて(というか、上司に命じられて)、今日は「なぜチェーンメールが駄目なのか」を簡単に説明したのだが、はじめは納得してもらえなくて困ってしまった。

彼女達(僕の担当は2名)の言い分は、「良かれと思った末の行動だから悪くない」というもの。
まあ、この手の屁理屈にはキチンとした対応策が確立されているので、それをやさしい言葉で話して聞かせて、何とか夜までに理解してもらった。

よその部署では、「怒って親に言いつけた」新入社員もいた。
親御さんもさぞ困っただろう、と思っていたら、親が会社に抗議しに来たらしい。びっくりした。

 

 


パソコンの操作方法などが出来るからといって、油断していた。
こういうことは、高校や家庭では教えないのだろうか。

しかし、新人全員が何の悪気も無しに、こんなことをするとは。
地獄への道は善意で舗装されている」とは良く聞く言葉だが、あまりに身近で起こると気持ちが悪いものだ。

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