映画『スターウォーズ フォースの覚醒』と、とびっきりのホットケーキ。


映画『スター・ウォーズ』を鑑賞。

朝一番の回(10:00スタート)で、2Dかつ字幕だからか、予想よりも空いていた。3割以上は座っていたようには見えたけれど、それほど不本意な席を選ばざるを得なかった人はいなかったのではないか。僕は前日にインターネットで予約購入をしていたが、必要なかったかもしれない。

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その『スター・ウォーズ フォースの覚醒』は、それなりに面白かった。
ちょっとださいし雑なところもある、という部分まで含めて完璧にスター・ウォーズの持ち味をきちんと引き継いでいた。ファンも納得、広告とキャンペーンに踊らされた人も納得、という良いバランスだったのではないか。
しかし冒頭の状況説明と、ストーリーが動き始めるところまでを、あのテーマソングと宇宙をバックに流れる字幕(パースがかかっている)で済ませてしまうのは、持ち味とはいえ雑ではないだろうか。一緒に行った友人は、「どうせ、『これまでのあらすじ』だろう」と油断していたそうで(たぶんコンタクトレンズを付け直していた)、軽い混乱状態だった。
混乱といえば、この映画は最後の最後に制作会社のロゴが表示される。スター・ウォーズがディズニーのロゴから始まったら混乱するから、なのだろうか。ともかくそういうスタイルで、そこに「バッドロボットプロダクションズ」だったか、そんな制作会社の表示があって、周囲のお客さんは何らかの「仕掛け」だと勘違いしていた。まあ、ロボット(劇中ではドローンと呼ぶ)がたくさん出てきて、しかもシリーズ物だから、映画を最後まで観た人向けのご褒美兼伏線だと考えてしまったのだろう。延々と続くスタッフロールは読まない人も多いし、制作会社なんて特に気にしない人だって少なくないのだろう。

そういえば、後ろの席の人達(会話から静岡大学の学生さんだと推測)が、映画が終わったあとに「主人公側の宇宙戦闘機X-Wingは日本の零戦をモチーフにしている。対して、帝国軍のタイファイターは数だけが売りの米軍機だ」という説で盛り上がっていた。なんというか、国が貧するというのはこういう事なのかな、と残念な気持ちになってしまう会話。そりゃX-Wingは格好良いし(そういう風にデザインされている)、日本の零戦だって強かったのかもしれないけれど、そしてジョージルーカスが日本びいきだったとしても、そんな与太話で良い気分になれるなんて、ずいぶん安っぽいプライドだ。

 

永遠の0 (講談社文庫)

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ところでスター・ウォーズ、いわゆる「ジェダイ」の側が超能力を持つ少数の”賢者”で世界を正しい方向に導けると信じて活動しているのに対し(前作までは、よく車座になって密議していた)、帝国は世襲も無くて組織として機能していて、前者が善玉、後者が悪玉というのはなんだか面白い。きっと東洋思想にハマった西洋人が考えたのだろう、と想像する世界観。一周回って異文化だ。
ジェダイさん達は後継者作りに失敗ばかりしているし、滅びの予感がいつもしているのに無茶ばかりして、でも絶滅しない。付き合う共和国とレジスタンスの人達も大変そうだ。

 

今回の作品は、全体的には新シリーズのスタートであり、顔見せと引き継ぎを綺麗に見せてもらえたので満足。新ロボット(ドローン)の丸い奴が、なんだかハイテクすぎて気になったけれども(あんな駆動方法が実現できているのなら他の諸々だって…と考えてしまう)、ともあれ楽しめた。
ところであの球形ドローン、半径よりも大きな段差を超えるのは難しいのではないか。弾むのか、ロケットかワイヤーを使うのか。劇中ずっと気になっていたが、それらしき場面は無かったみたいだ。

 

 

 

 

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今日のおやつは、「つきさむ」のホットケーキ。

季節が変わり、イチゴが添えられていた。とても美味しい。年を越す前に食べておくべきだ、と思った自分を褒めてあげたい。

 

 

過不足の無い素敵なホットケーキ

 

 

 

ぼやぼやしていたら、もう寝る時刻。だから手短に。

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昨日に引き続き、「つきさむ」に行った。
今日はお茶の時間。
「山小屋のチャイ」は、甘くて、生姜が効いていて、冬向けの味。僕はもう少し甘さ控えめが好きだが、チャイとしてはこれが正解なのだと思う。美味しかった。

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ジンジャー・ベイクドショコラでは生姜がかぶるので、今日はレギュラーメニューの「ホットケーキ」を注文。350円。

生クリーム山盛りでもないし、スフレとかふわふわとか、そういうものではない。しかしこれがホットケーキとしての基準かつ到達点、だと思う。粉っぽさも、そして香料の匂いも無い、素朴で優しい味。
今日はりんごのジャムが添えてあった。この部分が、この店のホットケーキの"華”なのだと思う。いつも季節の味が楽しめて、なんだか嬉しくなってしまう。

そんな、大満足のホットケーキを食べることができた。
それ以外は、下調べとか修理とか片付けといった諸々に時間をとられた、言うならば「地味な日曜日」だった。なにしろホットケーキが素敵だったので、雨だろうが地味だろうが、全然かまわないのだ。そういう休日だった。

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静岡百景

静岡百景

 
ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 

 

ローストビーフ・オニオン・サンドイッチ

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島田市のサンドイッチ専門店、「ペアバルーン」に行く。
専門店自体が珍しいが、この店はずいぶん長く続いている。名店、と言っても間違いではないと思う。しかしそれほど有名とはいえないし、地元でも知らない人は全然知らない。
店は小さく、そしてわかりにくい場所にある。島田市役所から徒歩数分、しかしマップアプリやGPSが無いと、最初は戸惑うのではないか。そして店にたどり着いてからも、人によっては少し怯んでしまう、そういう「個人店」なのだ。
住宅地や裏通りにある個人経営の喫茶店に平気で入れる人なら大丈夫だけれど、そうでなければちょっと勇気が要るかもしれない。

とはいえ、入ってみると、普通の落ち着いた、こぢんまりした綺麗な店である。
変な主張の貼り紙もないし、“実家っぽい”ごみごみした生活用品もないし、観光地のお土産や飾り付けもない。

メニューは多い。
トーストしていないパン、トーストしたパン、そしてクラブハウスサンドイッチ、それぞれに適した具の組み合わせが並んでいる。でもパンと具材の組み合わせは、好きに相談できるみたいだ。

今日は「ローストビーフ・オニオン・サンドイッチ」を注文した。
これはトーストしたパンで作るタイプ。
レタスとキュウリとホワイトアスパラガスは標準装備。
僕はマヨネーズが苦手なので、「もし入っていたら抜いて欲しい」と注文をつけた。
すると店主は「アレルギー等では無いのならば、ぜひ当店の手作りマヨネーズを試して欲しい」と言う。面倒な人だな、とちょっと思ったのだけれど、しかしそこまで言うのならばと、チャレンジしてみることにした。

マヨネーズは「控えめ」にしてくれた。
そして供されたサンドイッチは、びっくりするくらいに美味しかった。
薄いマヨネーズは、確かに野菜に必要な味。
ローストビーフはたっぷりで、しかし「量で勝負の鬼盛り」ではなく、きちんと食べやすい量。
全体的に豪華で手が込んでいるのはわかる。手作りの良さ、が節度良く伝わってくる味と量。
以前、ホテルオークラだったか何処だったか、とにかく超高級なサンドイッチを食べる機会があって、あれも美味しかったけれど、この「ペアバルーン」のほうが、僕は好きだ。サンドイッチらしいカジュアルさで、でも抜群に美味しいのだから素晴らしい。

 

隣の席では「若い独身の叔父さんに連れられた、幼稚園児くらいの男の子」らしき2人連れがサンドイッチを食べていた。叔父はちょっと得意げに語り(どうだ旨いか叔父さんはたまーにここに来るんだペアバルーンで食べたらコンビニのはしばらく食べられないぞ…)、そして甥っ子はただ夢中で玉子サンドを食べて言葉も無い、という光景は、実に楽しいと思う。
独身の大人は、こういう自慢を親戚の子供達にしなければならない、と僕は思う。そして、この「ペアバルーン」は、その場所として最適なのだ。

 

 

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そんな素敵なサンドイッチ体験をした後に、幸せな気持ちで「コーヒーでも飲もうかな」と行った「Zeal」は、残念なことばかりだった。多くは語らないが、コーヒーは忘れられ、カトラリーは水滴が付いていて、天井のモビールは絡まり、「本日のケーキ」が書かれた看板は遠かった。
この店、数年に1回行くたびに、残念な気分になる。単に僕とは、合わないのだろう。
でもうっかり、島田駅前に行くと寄ってしまう。今日が人生最後の来店であればいいな、と思ったのだが、きっと忘れたころに(そう、忘れてしまうのだ)訪れ、そしてまた小規模な不幸に遭遇する気がしてならない。島田駅前、他に代替の「コーヒーを飲める店」があればいいのだけれど。

 

サンドイッチといえばこの小説。
それと「月と六ペンス」も記憶に残っている。 

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)

 

 

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)

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月と六ペンス (新潮文庫)

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図説イングランドのお屋敷 ~カントリー・ハウス~

図説イングランドのお屋敷 ~カントリー・ハウス~

 

 

逃避力は家事を捗らせる

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試験勉強などの、喫緊でありながら自己管理によってのみ実行される面倒な出来事に遭遇すると、つい自室の清掃や整理整頓や日曜大工、手芸へ没頭する人間が存在する。要は逃避であり、怠惰心の発露といえよう。逃避先のほうがエネルギーを使っていそうな気がするが、そういう効率は問題ではないのだ。やりたくないものは可能な限り先延ばしにするが、ではリラックスして過ごすほどの度胸はない、ということなのだと考えている。

まるで他人事のように書いてみたが、今日の僕が、まさにその状態だった。
いくつか頼まれている事があり、さらに持ち帰り仕事的な懸案事項も2つ抱えている。今日と明日が、それらを手がけるチャンスというか、明日以降はもう時間が無い。

 

でも今日は、家事が実に捗った。
夏の前から延々と続く部屋の最適化は9割方片付き、パソコンやスマートフォンの不具合対応と環境整備も進み(ATOK Passport導入)、探していた本は隣町の書店で見つけ出し、本棚の微調整は完了し、さらに自転車の整備も済ませた。それら全てが、今やらなければいけない事かというと大いに疑問だが、しかしこういう逃避行動は、「パチンコやゲームや深酒よりはマシ」という意味では、完全に否定できるものではない。ある種の達成感すら感じている。

こうして僕の暮らしは少しだけ快適になった。自分の弱さが日常生活を改善する、というのは素晴らしいことだと思う。
今日、本当にやらなければならなかった事は、明日に予定の2倍頑張ればいい。
今だって少し焦りがあるけれど、この焦りもまた燃料として、クローゼットの片付けと、自動車関連の書類整理、その他の家事雑事を推進しようと考えている。

 

 

そういえば今日は、ずいぶん読書が捗った。
8月から運用中のタブレットも、ほぼ全ての設定と環境整備が完了した。様々なアカウントのパスワード類の更新も済ませたし、手紙の返事も書いた。これらの多くが、「逃避力」を利用したものだとしたら、たいしたものだと思う。
昼過ぎには「デニーズ」に、上記の”持ち込み仕事”の書類を抱えて行った。「家では捗らない」という判断だったが、筆記用具を忘れたので即座に放棄し、パンケーキ(ピーナッツバター・パンケーキ)とコーヒーと読書の時間へと切り替えた。我ながら迷いの無い、実に鮮やかかつ素早いモード転換だった。

うっかり年賀状の下書きまで終わらせてしまった。
密度は濃い、だがしかし、という休日。有意義といってよいのではないか。

 

 

【ポケット版】すてきなあなたに07 ~ヤンソンの誘惑~

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【ポケット版】すてきなあなたに08 ~針差しのおもてなし~

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すてきなあなたに よりぬき集

すてきなあなたに よりぬき集

 

 

レインボウかき氷

 

お昼は駅ビルの卵料理の店でオムライスとスフレ・パンケーキのプレートを、その後に「Chipakoya」でドーナツやジャムやその他たくさんの美味しそうなものを買いつつアイスコーヒーとレインボウかき氷を食べ、書店でいくつか本を入手し、無印良品では収納を揃え、最後に「マリアサンク」で洋梨と塩キャラメルムースのケーキ(絶品だった。濃いクリーム感が好きな人、リッチなケーキが好みの人には強くおすすめできる)と紅茶を楽しんだ。

帰宅してからは、片付けや掃除といった、面白くはないけれど完了させると気分が良い諸々に没頭した。

そして今。あと半日くらいは休日があると“便利”なのだが。
しかし明日からしばらく快適に暮らせる下地作りは完了した。やり残した事は無い、とはとても言えないが、しかしまあ悪くない週末だったと思う。何より車の購入を済ませてしまったことで、滞っていた何かが動き始めた錯覚がある。

懸案といえば、スマートフォンの不調は、ソフトウェア的な荒療治を繰り返すことで、一応の解決となった。良かった。Androidというか、最近のデジタル機器はメンテナンスが楽で有り難い。情報は多いし、キーボードの操作で済むのならば、素人でも手を突っ込むことができてしまうから楽だ。

では寝ます。これはたしか先週、Twitterに書いたのだが、こういう休日の終わりに残された「まだ眠くないし少し余裕があるな」という時間帯は、あっという間に「夜更かし時間帯」へと到達するから危険だ。うっかり寝不足で月曜日を迎えることになる。
それはわかっているけれど、でも今から床を拭きます。ワックスを買ったから、試してみたいのです。

 

 

鹿煎餅まで半マイル

疲労が溜まっているのだろうか、なんだか朝から熱っぽい。体温を測ったわけではないが、頭がぼうっとして、身体がだるく、何をするにも緩慢になってしまう。
あらゆる動作について「よっこいしょ」とか言いたくなる。というか心の中では、SF映画の「エイリアン」の主人公、リプリーさんのようなうめき声を、常に発していた。歯も食いしばっていたかもしれない。

というわけで、夕方までは、ほぼ室内で、おとなしく過ごした。
ビタミン剤や葛根湯をたっぷり服用し、ついでに鎮痛剤なども飲んでみた。あとは、寝て、読書して、冬服の整理をして、鞄を洗っただけ。予定していた映画鑑賞は延期。動物園も後日行くことに変更した。

これではいけない、という根拠に欠ける衝動にかられ、夕方に近所のオーガニック・カフェまで行き、身体に良さそうなおやつを摂取した。
少し迷って「柑橘のパンケーキ」を選んだ。コーヒーは深煎りのロブスタ種(珍しい)。

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グレープフルーツと、豆乳で作ったチーズクリーム的な何かがたくさん乗っている、加えて卵と乳製品不使用という、かなりオーガニック・カフェ的な品だった。
なかなか美味しい。食べていると、遠くに鹿煎餅のような風味が感じられる。たぶん全粒粉の小麦粉なのだと推測。

ところでオーガニック・カフェの食べ物というのは、どうして焦げ目がきついのだろう。全部が全部、そうではないにしろ、がっちり炭化している部分が当たり前にある。
これは多くの店で、あらゆるメニューで(飲み物は除く)、あるいは雑誌や料理本で、頻繁に遭遇する特徴だと思う。
卵や乳製品を避けると、あるいは有機栽培の素材を使うと、綺麗に焼き色を付けるのが難しくなるのかもしれない。理屈がわからない。
しかしとにかく「善い素朴さ」の演出なのか、または流行なのか、この焦げ目こそオーガニック・カフェの“らしさ”だと僕は考えている。そういえばクウネルなどの料理記事も、一般の家庭料理の水準から大きく外れた焦げ付きが目立った。
削りとってから供してくれても全然かまわないし、焦げていてもそうでなくても美味しくいただいてしまうのだが、でも今日も「ああ、焦げているなあ」と思ったし、できればより良い焦げ目を追求して欲しいものだと、いつも思う。さらにいうと“らしさ”とか、どうでもいいです。
それと宿便や毒出しやEMについてのチラシは、レジ横のインフォメーションコーナーにだけまとめておいてもらいたい。否定はしないが、僕は純粋に、パンケーキを食べたいだけなので。

 

 

蟲師 外譚集 (アフタヌーンKC)

今日買った本。新作!と手にとったところ、アンソロジーというか、競作集だった。でも買う。ところでスナフキンの職業が「蟲師」だったら面白いと思うのだが、どうだろう。

 

ホットケーキ、桃のソテー、電動歯ブラシ

 

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特にこれといった大きな出来事や、成し遂げた案件などはないけれど、でもそれなりにばたばたと忙しい休日。まあ、充実はしていたと思う。

 

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そんな慌ただしい時間の合間に、おやつを食べに行った。

今日も「つきさむ」のホットケーキは美味しい。旬のイチゴも嬉しい。
コーヒーをがぶがぶと飲み、ホットケーキを食べ、そして読書を進める。これぞ土曜日の午後、という感じ。

 

来月末に旅行を予定している。今日は必要な品をいくつか購入した。
といっても国内旅行であり、暖かな土地(沖縄)への旅だから、荷物は少ない。大学生の頃から愛用しているデイバッグに全て収まって余裕があるくらい。しかしそろそろ新しいカバンが欲しい。靴だって履き古した革のスニーカーやコンフォートシューズ(オーロラシューズ)ではなくて、もう少し別の、頑丈で機能的なものが欲しくなった。
そういうわけで、物欲に取り憑かれて大型ショッピングモールをうろつき回っていたら夜になってしまったわけだが、特にカバンも靴も買わずじまいで、「よし、手持ちの道具を手入れして使おう」という決心と、そして疲労だけが残って、今は少しぼうっとしている。靴の手入れは、先ほど終了した。

 

 

昨日に引き続き、家族は旅行中。
せっかくだから普段は食べないものを、と夕食はピザを食べた。
冷凍のピザなんて子供の頃からあるが、大人になってから食べたのは初めてだと思う。
想像よりも立派なピザだった。昔はこんなに「本格的」ではなくて、冷凍のピザは冷凍のピザ味がして、本物とは別の食品として成立していたと思う。
今日の冷凍ピザは、デリバリーのでろんとした品よりも、よほど美味しかった。自分でした事といえば、オリーブオイルを垂らして、庭のバジル(越冬バジル)を散らして、オーブンに投入しただけ。これで300円と少しなのだから、凄いと思う。

食後には桃缶を食べた。これも家族がいるときは食べられない類の食べ物。
桃の缶詰は、ソテーするのが好き。油は使わずに、フライパンで焼く。全体が温まる頃には、少し焦げ目がついて食べ頃となる。
アレンジはいくらでも出来る。でも僕はただ焼いただけか、ごく少量のクミンを振ったものが好きだ。バターと黒胡椒を使っても美味しい、と聞いたことがあるけれど、まだ試していない。

 

 

ふと思い立って、というかAmazonのポイントが溜まっていたため(このブログ経由で商品を買う人が毎月少なからずいて、それに応じたポイントが貰える。有り難いことである)、先ほどいくつかの買い物を済ませた。

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充電池が弱ってきたので、思い切ってまとめ買い。なんとなくダンボー柄にしてみた。

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電動歯ブラシ、昔はずいぶん高価だったし、安いものは本当にそれなりだった。最近は乾電池式でも十分に実用に堪えると聞いたので、ブラウン製では最も安いこれを選んだ。もし使いづらいようだったら、掃除用ブラシに転用するつもり。そうならないことを祈っている。

 

 

 

 

ブラウン オーラルB 電動歯ブラシ プラックコントロール DB4510NE

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 そんな訳で、2月が終わろうとしている。
何か大切なことを忘れてしまったような心細さを感じながら、それが何かを掴めずに、今日が終わる。今月はずっと、そんな感じだったように思える。でもいいや、明日になれば気付くだろう。今日はもう寝る。

 

パイナポー・パンケーキ

ホットケーキとコーヒーと読書の時間を過ごすつもりで、いつもの「つきさむ」に行ったところ、今日は14時に閉店すると貼り紙があった。なのでコーヒーだけを楽しみ、14時前に店を出た。コーヒーはとても美味しく、店内は暖かく、ホットケーキは食べられなかったけれども、これはこれで満足。

 

さて、と駐車場で考える。何か食べたい。ホットケーキ的な何か。
しかし「つきさむ」の周辺は辺鄙というか、あまり心躍る店が無い。
こういう時にはスマートフォンに頼るのが正しい現代人だろう。具体的には「食べログ」のアプリで、「パンケーキ・ホットケーキ」をキーワードとする近隣の飲食店を検索した。

 

その「食べログ」にて提示され、2件の絶賛レビューが書かれた店に行ってきた。
「つきさむ」からは、車ならあっという間の距離。

見た目は、田舎の垢抜けないスナック兼喫茶店。いちおう「パンケーキ専門店」とは書かれているが、いわゆる世間一般の「パンケーキ・カフェ」からは程遠い外観をしている。

少し迷ったが、とにかく店に入ってみる。
店内は雑然としている。入った瞬間に「あっ駄目だ」と思ったけれど、普通は(少なくとも僕は)いったんドアを開けたら、「やっぱりいいです」と引き返せない。

雑然具合は、きれいな言葉で表現すると「実家みたい」。別に僕の祖父母や父母の家が雑然としている訳じゃなくて、年寄りの家に特有の「木彫りの熊から孫の絵そして相田みつをのカレンダーまで無頓着に飾り立てる」感じが、まるで誰かの家の実家のような感じなのだ。

散らかった店、というと「基地外じみた人が営む、自己表現が止まらない、ポエムと警句に溢れた店」が多いが、そういう感じではない。
ただ、コンビニやゲームセンターにありそうなガンダムエヴァンゲリオンのフィギュアやボトルキャップフィギュアなど、「冴えないおっさん系アイテム」も飾ってあって、単なる年寄りの店ではなさそう。「アナと雪の女王」の切り抜きが壁にピン止めされていたりと、少し前の流行も装飾には加えられている。
視線を動かすたびに「あっ駄目だ」という想いは止まらない。

メニューには10種類くらいのパンケーキが並ぶ。青白く暗い写真に手描きの説明。なぜか「クリスマス・スペシャルパンケーキ」が「オススメ」とされている。
コーヒーはブレンドアメリカン、それにハワイコナやブルーマウンテンなどの銘柄が5種類ほど。カウンターには豆の入った小さな瓶が飾られていて、後ろには挽いた豆が入ったビニール袋や器具が乱雑に置いてある(あっ駄目だ)。
メニューには、トクホの健康茶がある。どんな茶なのかは、カウンターの下にあるダンボール箱を見ればわかる(ペットボトル入りの健康茶を箱買いしたと推測)。

「かつては近所のパチンコ客などでそれなりに賑わっていた、こぢんまりとした喫茶店。息子が店主夫妻から店を継いで数年経つ。現店主には喫茶店への理想や目標が有るわけでもなく、ただテレビやネットの情報を元にメニューを追加し、今は『パンケーキ専門店』の看板を掲げ、客が増えるのを待っている。先日からコーヒー豆の種類を増やした。なにしろ特別な思い入れがあって継いだ店ではないから、例えば有名店に行って学ぶほどの手間暇はかけず、こんなものだろうと考えるのみ」

そんなストーリーが即座に想像できてしまう店は、日曜日の午後には相応しくないと僕は思う。
しかしせっかくだから、パンケーキを食べてみる。
もうどうにでもなれ、という気分で、壁に貼られた「パイナポー」なる新メニューを注文。
ブレンドコーヒーと、この『パイナポー・パンケーキ』をください」と伝えたところ、「はい、パイナップルですね」と言われてしまった。釈然としない。

 

http://instagram.com/p/x_BMoamMSB/

パンケーキは、格別に不味いというわけではない、そして「見た目だけ取り繕いました」という感じすらもない、なんとも残念な品だった。

説明が難しいが、料理を習慣としていない男友達(甘いもの全般に興味が無い)が作ったパンケーキが、町内会のバザーで売られているようなガラス皿に盛ってある状態、と言えば良いだろうか。
「これ、お金を取って食べさせたら怒るよなあ」と思わせるクオリティ。そういえば自分はお金を払って食べさせられているのだという事実には後で気付く、そして怒りよりも諦念が意識を覆う、そういう種類のパンケーキは、なかなか他では食べられないだろう。

コーヒーは普通。覚えていない。たぶんコーヒーに興味が無い男友達が淹れたコーヒーの味がしたのだと思う。

総括すると、垢抜けない店で、冴えないパンケーキと印象の薄いコーヒーを喫食した、ということで間違いない。

 

パンケーキを待っている時に、カップルらしき男女が来た。「あっ駄目だ」という顔をして、繋いだ手を握りなおして、力強く「あ、やっぱりいいです」と宣言し、去っていった。賢明だと思う。なんとなく、彼らが「勝ち組」で、自分は「負け組」に思えてくる。

 

隣の席にいた「カフェ巡りが趣味です。静岡県中部の有名店はほとんど行き尽くしたので、最近は郊外にある店を攻略中。パンケーキの食べ比べが主目的かな?」という感じの女子2名は、最初は不審げにひそひそと話し合っていたけれど、食べ終える頃には苦笑混じり、そして店を出てからは「静岡・カフェ文化の最果て」についての嘆きを隠さずに話していて、なんだか気の毒に思う。
「お嬢様方、このたびはご愁傷様でございました。小生も深く共感する次第であります。そして、このような嘆かわしい事態になったこと、甘党の先達を自認する私としては、恥じ入るばかり。いや、文化の礎を築けなかった我々世代の問題として、本当に申し訳なく思っておるのです。
お詫びには到底至りませんが、もしお時間があるようでしたら、この老人の“口直し”にお付き合いいただけませんか。甘党談義の弾む、良い店が近くにあります。スイーツの失敗はスイーツで挽回、それが甘党の挟持でございますゆえ。もちろんお代は当方で」といった風に声をかけたくなったけれど、でも残念ながら近くに良い店は皆無で(だから『食べログ』に頼ったのだ)、おまけに財布の中には600円くらいしか残っていないので(銀行に行きそびれたのだ)、そういう流れにはならない。

そんな訳で、もうあの店には二度と行かない。
支払いの際に「近日中にポイントカード制度を導入する。その時にこのレシートを持参すればポイントを付与する」と説明を受けた。ポイントカード以前の問題が山積みだと思う。

本日の教訓。

  • 食べログは信用しない。
  • 外観が駄目な店に「せっかくここまで来たんだし、他に店も無いし」なんて理由で入らない。デイリーポータルZ的なオモシロ展開は発生しない。
  • 直感と経験で「あっ駄目だな」と感じた場合は「でもまさかそんなに酷いことにはならないだろう。専門店を名乗っているし、意外といけるんじゃないか」などと妙な理屈で自分を説得しないで、コーヒー1杯で諦める。
  • 奇跡は稀だから奇跡であり、自分は世界の主人公ではない。
  • 田舎は怖い。
  • 神は死んだ。

 

さよならガールフレンド (Feelコミックス FC SWING)

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図書館奇譚

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ホットケーキとマンデリン

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おやつの為に、静岡市の「つきさむ」まで行った。

今日はホットケーキを食べた。甘く煮た干しいちじくと、生クリームが添えてある、でも基本的にはシンプルなホットケーキ。少し小さめで、ふかふかしていて、ホットケーキ自体はそれほど甘くない。
ホットケーキミックス的な甘い香りがしないのは、粉から配合しているからか、あるいは最近は香りが控えめなホットケーキミックスがあるのか。よくわからないけれど、とにかく美味しいホットケーキだった。

 

コーヒーは「11月のコーヒー」を「多め」で。
11月のコーヒーは、マンデリンだった。インドネシアの最上級品とのこと。
「オレンジやチェリーのような」と黒板に書かれている通り、かなり特徴的な酸味を感じた。

コーヒーに関しては、こういう特徴のはっきりした、スペシャリティコーヒーらしい品よりも、全てが中庸の、一般的なブレンドコーヒーのほうが好きかもしれない。ある程度は香ばしくて、少し苦くて、酸味はほどほど、そんな感じ。しいて言えば、すっきりしていて、後味が残らないのならば文句は無い。原則としてミルクも砂糖も入れない。

特徴のある品は、飲んでみると「なるほど解説の通りだ。産地や種類でこんなに違うものなのか。面白いなあ。奥深いなあ」とは思う。でもまあ、それだけだ。今のところ、「あの味をもう一度」と渇望するような1杯には出会えていない。ジャコウネコの排泄物から取り出したコーヒーも飲んだことがあるが、「そうか、こういうものか。美味しい。高い。珍しい」と思っただけだった。

その点、今日のマンデリンは、とても良かった。マンデリンの特徴が良いかたちで明確になっていたと思う。

でもたぶん、今後も基本的には、つきさむにおいては「アルプス・ブレンド」を注文する。僕がコーヒーに求める味と香りが、非常に高いレベルで、押し付けがましく無い形で、カップに収まっている。「アルプス・ブレンド」という名前も好ましい。

 

 

コーヒーといえば、ベトナムの安いカフェで飲んだ1杯が記憶に残っている。安いといっても、都会住まいの中流以上の人が行く店だったが。でも安かった。
ガイドさんが言うには「品種からして違う。安価なインスタントコーヒーの原料にするもので、はっきり言って下級品だ。濃く淹れて、コンデンスミルクで甘くして、ようやく飲める代物であり、要するに裕福な観光客の飲み物ではない」という事だったけれど、あれは不思議に美味しかった。コンデンスミルクは不要だったし、普段はそれほど好まない深煎りの苦味も、ちょっとスパイシーな癖も、なんだか妙に気に入ってしまった。
大袈裟に言えば、フランス植民地時代から続くカフェ文化や、原産国であることの、凄みのようなものを感じたのだ。「庶民の味でこのレベルか!」という驚きがあった。
地酒が郷土食に合う、みたいなものかもしれない。あるいは単なる、旅情によるバイアス。もちろん、「庶民の味」への期待感もあったはずだ。

でも、あのコーヒーこそは、僕にとってのスペシャリティコーヒーだと思う。
土産に買ったコーヒー豆もインスタントコーヒーも(さらに言うとホテルの喫茶室の高いコーヒーも)、残念ながら“あの味”ではなかった。帰国してから何度かベトナム産コーヒーを買ったが、やっぱり違う。

たぶんロブスタ種の、輸出には適さないくらいの低級品だったのだろう。日本に住んでいれば色々な店で高くて特徴のあるコーヒーが飲めるけれど、あの品には出会えない。他人に話すと大抵は「それはつまり、貧乏舌では」と笑われてしまうが、しかしなんと言われようと、あれこそがお気に入りであり、「コーヒーなら何でも美味しい」という自分にとっての、憧れの味なのだ。

 

 

 

 

 家で淹れる時は、これを愛用中。洗うのが楽で、見た目が良い。普通の紙フィルターを使えるところも便利。

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