旅の準備が終わりそう。

FJALL RAVEN(フェールラーベン) カンケン NO.2 23565 ワンサイズ DeepRed [並行輸入品]

旅の支度を終えたいし、睡眠時間も確保したいから、日記は手短に。

旅行の支度は、出発日やその前日よりも、すこし前の日のほうがばたばたする。これは人によって違うと思うが、僕の場合はまず間違い無く、出発日の前々日、それと直前の土日が忙しい。

荷物は少ないほうだ。
減らすように心がけているし、実際に見てびっくりする人もいるくらいだから、努力が実っているのだと思う。この荷を減らすことが、まず時間がかかる。
といっても化粧品やドレスが要る訳ではないため、やる事は単純である。気温の変化には薄手のものを重ね着する程度の工夫しかしない。Tシャツなどは旅先で捨てる前提で持っていく、といったありきたりの策も採り入れる。大仰なポーチや整理バッグよりも、ジップロックのほうが軽くて便利なのだけれど、これはやり過ぎると貧相になるので程々に留める。あとはデジタルなモノに頼る(紙の本の代わりに電子書籍端末とか、必要な情報はスマホで見られるようにしておく、とか)くらいか。
とにかくそんな試行錯誤をしていると、時間はどんどん過ぎていく。
元より小さな鞄を使う前提で始めるから、この切り詰める作業は手が抜けない。国内旅行で電車を使う一人旅がいちばん難しくて、大きなスーツケースを使うような旅はとても楽。

旅の支度をしていると、つい道具の手入れに気が向いてしまう。
靴を磨いて防水スプレーをかけるとか、鞄の汚れを落として防水スプレーをかけるとか、そんな手作業が楽しい。
オートキャンプ場でキャンプ道具の手入れをする人達がいるけれど、あれに似ていると思う。

それから爪を切るとか、部屋の掃除をする、といった細々したことが時間を奪っていく。

 

今回は季節の変わり目、雨天の可能性が高い、といった要因があり、かつ連泊ではない二泊三日なので、荷は増える傾向にある。
でも今のところ18Lのデイパック「KANKEN」に収まっている。必要に応じて、ここから肩掛けかばんやサコッシュを分離して使う予定。

ここまで書いていて、傘を忘れていることに気付いた。
ものすごく小さく畳める傘があったのだった。あれを使おう。でもその前に、寝よう。

 

 

 

 

お茶のお稽古

久しぶりに茶道部へ参加。すっかり手順を忘れていたが、それでも褒めてくれるので、「○○道」の師範というのは凄いと思う。
大人が大人相手に教養を伝える類の習い事では、威張ったり暴力を振るったりできない(もちろんそうする人もいるし、それを喜ぶ人もいるが、あまり一般的ではない)ので、上手に褒めるし、ミスの指摘もとても的確で、嫌な感じがしない。つまり、中学高校の運動部、あれは何だったのかと思えてくる。

「ああいうやり方でないと到達できない境地がある」というのは一理ある、とは思っている。でも一理しか無い、とも言える。とりあえず「部活はしんどいものだ。先輩は厳しく理不尽で、顧問は怖いものだ」と思い込んでいる子供達に、厳しさと理不尽と恐怖をもって指導に当たるというのは、ずいぶん卑怯な話だと僕は考える。例えば野球部に対しては「守備の間ずっと声を張り上げなくてもいいんじゃないか。プロ野球の選手はそんな事していないよね」とか「甲子園を目指す以外の楽しみ方もあるかもしれない」といった提案をするのが大人の役目だろう。あえて狭い世界だけを示すなんて、大人同士だったら詐欺師か宗教の勧誘か、社会性に欠けたワンマン社長である。あるいは、単なる手抜きだ。

芸能人が作った俳句を師範が添削したり評価するバラエティ番組を、母がよく観ている。あれは、芸能人のリアクションや、階級制度は特に面白くない。師範の褒め方、けなし方が実に面白い。さすがプロフェッショナル、と思わせる添削を、すらすらっと書き上げる。そして、素人目にもそれが良くなった修正だとわかる。

今教わっている茶道の先生も同じで、何か不具合があった時に教えてくれる「こうしたらいいですよ」が、実にわかりやすく、具体的で、効果的。茶道の世界には1つの基本原則があって、そこから派生したいくつかのルールがあって、それに基づいて様々な所作が決まり、例外としてはこれとこれがあって、といった世界観が頭の中で形になっていく。具体的な言葉ではなくて、足の運びや手の置き方、道具の説明でいつの間にか「茶道世界の統一理論」がわかってくる、そんな面白さ。残念なのは、手と記憶がそれを覚えないこと。こればっかりは繰り返しなのだろうが、でも迷った時には「この場合、“茶道的には”どうするのが正解だろう」と考えると、どうしようもないミスは避けられる。

そんな楽しい茶道部、でも正座は辛い。
毎週お稽古をしているわけではないから、身体がまるで慣れない。畳の上で転びそうになってしまった。10万円以上する茶碗を持ちながら。それが今日の、いちばんひやっとした出来事。
それ以外は平穏無事だった。あとは寝るだけ。おやすみなさい。

 

 

 

旅の支度と、うどんの情報と。

今週末の旅行で丸亀市に泊まるので、夕食は「丸亀製麺」という讃岐うどんのチェーン店に行ってみた。
製麺所を名乗るだけあって、入り口に小麦粉の袋が積んであって、その横に製麺の機械や道具があったりと(ちょうど洗浄作業中だった)、わざとらしさ溢れる雰囲気作りが頼もしい。
働いているのが、年金だけでは暮らせないように見えるお年寄りばかり(失礼な想像だが、本当にそんな感じだった)。みんな頑張っているのに上手く立ち回れていない、だから疲労が溜まりさらに…といった状況だった。お客さんのほうが気を遣ってしまっていた。

うどんは普通に美味しかった。釜揚げのうどんに玉子の黄身と、すき焼き風に煮た牛肉を載せた品を注文。「ねぎを山盛りにすると良い」そう年老いた店員さんに教えてもらい、これでもかと盛り付ける。そうそうそれくらいが良い、身体にも良い、と褒めてもらえた。
全体に循環不良的な店だったが、こういう風にマニュアルに無いやりとりもあって、悪い気はしない。安くて手軽だが野菜不足は否めない夕食(葱のみ過剰)となった。

安いといえば、情報収集で知ったうどん店は、どの店も安い。「1玉○○円」という、見馴れない単位で価格が書かれている。静岡県の感覚でいうと、うどんとは別にスープが別料金でもおかしくない価格。テーブルチャージがあるのかもしれない。

そういえば、春に行った瀬戸内の島々、特に小豆島も食事は安かった。後半はうどんばかり食べたが、あの島のうどんも安価だった。通常メニューがあまりに安いため、思わず季節のスペシャルメニュー的なものを注文してしまうが(島の春野菜とエビ塩オリーブうどん限定5杯)、地元の人達はごく普通の「かけ」とか「釜揚げ」と、好みの揚げ物を選んで食べていた。僕は旅先で失敗ばかりする。

1泊目の丸亀も、2泊目の高松も、うどんならば不自由しない予感。ただしこの事前の情報収集では、Webサイトに「店主 漢の饂飩道 5ヶ条」みたいなスローガンを掲げている店も多い。他の土地におけるラーメン屋の立ち位置なのかもしれない。僕はポエムとスローガンを掲げた店は避ける方針であり、楽しい旅にするためにもこの方針は厳守したいと思っている。

 

 

 

しかしうどん以外のものも食べたい。
それらの情報が、まるで無い。カフェごはんも海鮮丼も好きだが、大昔のku:nelに載っていそうな食べ物が食べたいのだ。「天然生活」に載っているような店となると、市バスを乗り継いで2時間かかりそうで(しかも不定期営業)、さすがに行けない。困ったことだ。

 

 

はじめてのスパイス便利帖 (フォトブック)

まるで関係無いが、さきほど本を衝動買いした。コンビニにも売っているであろう安い本で、「スパイス便利帖」という。
1ページ1種類のスパイス事典みたいなもので、小さくて薄くて手軽だ。カラーページが多いのに、価格も安い。レシピやコラムも載っている。これくらいの手軽な本は貴重で、つい買ってしまった。
前作の「保存食便利帖」と同様、期待している。

 

はじめてのスパイス便利帖【改訂版】

はじめてのスパイス便利帖【改訂版】

 
世界のチーズ手帖

世界のチーズ手帖

 
はじめての保存食便利帖

はじめての保存食便利帖

 

 

サンマの塩焼き御膳など、4つの出来事。

誰も知らない世界のことわざ

今日は箇条書き。理由は特に無い。しいて言えば、書くべきことが思いつかないから。

  • 「サンマの塩焼き御膳」と書かれた幟を見かけた。
    高級でも庶民的でもない、チェーン店らしいが支店を見たことがない、そんな中途半端な和食処で売り出し中の秋メニュー。
    目黒のサンマみたいで面白いと思う。我が家でも導入したい。

 

  • 南蛮味噌を作る
    仙台の牛タンについてくる唐辛子の味噌漬けが好きで、でもあまり売っていないので、作ってみた。作り方は検索で。味の決め手は、市販の南蛮味噌を加えること。2割も足していないけれど、味が違ってくる。市販品を混ぜると味が決まる物も多いので、おすすめ。
    唐辛子が良かったのか、今まで買っていたものよりも美味しい。

 

  • 旅の支度
    下着類を買いにユニクロへ。クールテックなどの、ぺらっとして乾きやすいものをいくつか購入。でも旅先で洗濯をするかは未定。2泊なので。
    店内では、知らない老人に服についてアドバイスを求められた。といっても着こなしなどではなくて「これはルームウェアです」といった解説じみたもの。途中で店員さんが代わってくれた。


  • 本を買う
    新刊が売り場になくて、でも検索機では「在庫有り」なので、書店員に問い合わせる。何も聞かずに予約受付の操作を始めたので、探して欲しいとお願いする。
    すると、きちんと棚をチェックしたのか確認された後に「ではFの2番棚の下にある引き出しから調べてみますね!」とか言い始める。知らんがな、と思った。
    本は別の店員が見つけてくれました。

 

以上4件、つまり今日は平和だった、ということだ。
良かった。髪が乾いたら、寝ます。

 

翻訳できない世界のことば

翻訳できない世界のことば

 
誰も知らない世界のことわざ

誰も知らない世界のことわざ

 

 

マーマレードと睡眠薬

旅の支度は概ね終了。まだ服が決まっていないのは、天気や気温が不確かだから。少なくとも静岡は、暑い日も涼しい日もある。瀬戸内はどんな感じなのだろう。荷物が増えるのは嫌だが、上着が要るとなったらポケットが活用できるから、それはそれで便利。

サンクラフト 薬の錠剤カッター

今日は完全に寝過ごした。
昨晩、病院で処方された睡眠薬を飲んでみた。ある瞬間からぱたっと寝ることができた。朝まで、というか昼前まで寝てしまったのは、たぶん効き過ぎたのだろう。
目覚めは快調。いつもの「頭の重い感じ」が完全に消えていた。なるほど睡眠不足とは怖いものだ、ありがとう睡眠薬、とその時は思った。

午後になって、何かがおかしい。ぼんやりしているというのか、自分自身の行動を少し離れた位置から眺めているような、妙な客観性がある。全体に低調。普通に生活はできているが、こんな状態では危なっかしいということで、早々に帰宅した。

家ではマーマレードを作った。
八朔なのか夏ミカンなのか、近所の廃屋で採れたものをいただいたので、それを煮る。茹でこぼしは2回。レモンを加えて砂糖は多め。不味くは無いが特別美味しい感じもしない。
半分は八角クローブをごく少量加えてみた。こちらのほうが好きかもしれない。

では寝る。
睡眠薬は、今日も飲む。明日は寝不足というわけにはいかないので。こういう時のピルカッター。4分の1に割錠した。

 

 

変わり種の丸い鯛焼き

今日も色々な出来事があった。しかしここに書ける、あるいは書きたいことは1つだけ。鯛焼きについて。

 

https://www.instagram.com/p/BLAHQTlhU1Y/

藤枝市にある「寿々」という鯛焼き専門店。

藤枝駅からは、頑張れば徒歩で行ける。北口から真っ直ぐ国道1号線の五叉路に向かい、ビジネスホテル・ルートインを過ぎたあたりで左折。開店していれば幟が立っていて、鯛焼きを染め抜いた布も張ってある。それが無ければ、たぶん気付かない。
表通りから引っ込んだ場所の民家の入り口にある小さな店舗、持ち帰り専門、かつ開店日が火水金土と変則的。臨時休業もあるから、なかなか知る機会が無い。地元の知人に説明したが、そんな店あるのかなあ、と言っていた。まあ、そんなわかりづらい店だ。

 

今日は開店直後、10時過ぎに行った。
上手い具合に焼きたてが買えた。
この店は白餡がメインメニュー、なのだと思う。白餡はしっかり甘く、濃いお茶が欲しくなる。甘みが強いが、豆の風味もあって、“上等”な印象がある餡だ。
小豆餡は甘さ控えめ、といっていいと思う。こちらも豆の味わいが強めで、こういう言い方は変だが、かなり「和菓子っぽい」。僕は小豆餡のほうが好きかもしれない。粒餡好きなら強くおすすめできる。
皮は薄くて、わずかに麩のような風味もある軽いもの。でも鯛焼きらしい味もする。


味より何より、この形は珍しい、と思う。他では見たことがない。
大判焼きよりは大きく、どら焼きよりは小さい。まとまりが良くて、愛らしい。薄さは一般的な鯛焼きと同じ。餡はとても多い。

皮が薄いせいか、冷めるとやや柔らかくなり過ぎる。しかしそのふにっとした感じも美味しい。ごく軽く焼き直すと幸せになれるから、僕は帰宅してからオーブントースターを使う。

 

不快では無いが愛想も無い店。かといって職人気質を気取るおっさんが作務衣を着て…なんて事もなくて、ただ鯛焼きは高品質。面白い店だと思う。
たぶん藤枝市鯛焼き好きには愛されているのではないか。この店でなくては!というこだわりよりも、素敵な選択肢として覚えていたい変わり種の鯛焼きと店ではある。

 

しかしどうしてこの形なのだろう。
手土産にしても楽しいし、もちろんおやつには最高。
そろそろ鯛焼きの季節が始まる。

 

 

 

10月1日では遅すぎる (1968年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)

10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194)
 

 

天麩羅の屋台

仕事帰りに立ち寄った小規模なショッピングモールで、珍しい屋台を見た。軽自動車の後ろ半分を改造した移動店舗と、そこに繋いだテントで天麩羅を売っている。野菜天の盛り合わせと、イカとエビと、鶏天。ちょっと変わったところでは、半熟玉子の天麩羅なんて品もある。

焼き鳥や鯛焼きの屋台ならスーパーマーケットの前にあるのをよく見る。自分ではまず買わないが、きっと儲かるのだろう。天麩羅というのは初めてかもしれない。野外イベントやお祭りでも見たことがない。

ちなみに、特に揚げたてというわけではない。
注文を受けたタイミングで品切れならば揚げたてが手に入るのだろうが、書店や靴屋、それに百円ショップの集まるエリアでは、天麩羅を買おうという人は少ない様子。同じ敷地内のスーパーマーケットに行けばもっと安く買えるのだから、せめて揚げたてを売ればいいのに。

幟の片隅に親会社というか上部組織のロゴが入っていた。車にもポスターが貼られていた。少し前に静岡の山奥で頑張っていた宗教団体の“商売”だった。ヤマギシ会の弱小版、といった雰囲気で、田舎暮らしブームとオーガニック・ブームに乗って栄えたが長続きしなかった、と聞いている。それがどうして天麩羅を売っているのかよくわからないけれど(特に自分達のコミュニティで採れた産品を売っている訳ではなさそうだった)、変な発酵液や薬草茶を売るよりも迷惑がかからないから歓迎する。

天麩羅の屋台、もう少し和風っぽくしたら観光地で人気が出そう。時代劇や落語の世界観に寄り添えばいい。隣で立ち食い蕎麦の店を出せばいいと思うのだが。

 

そんな天麩羅とは関係無く、今日の夕食はゴーヤーチャンプルーを主軸に、タマネギのスープ煮、蓮根とツナのマリネ、キノコのおろし和え、でした。ご飯は抜き。今になって天麩羅を食べたくなっている。もっと言うと、天丼が食べたい気分。

 

 

狭くても、料理が楽しい 台所のつくり方

狭くても、料理が楽しい 台所のつくり方

 

 

のーどうでいず(1) (アース・スターコミックス)

のーどうでいず(1) (アース・スターコミックス)

 

 

映画料金を無料にする方法

ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ

仕事の後に買物へ。ついでに映画でも観るかとシネコンに寄る。
結局、時間の関係で映画は諦めて帰宅することにしたのだが、その際に妙な家族連れを見かけた。

シネコンのあの、チケットを持っている人だけが入れるエリア(名前は何というのだろう)のところに立っているスタッフに文句を言っている大人が2人。金色の模様の入った黒いジャージの青年と、太った茶髪のおばさん。色違いのお揃いのジャージだったから、たぶん夫婦だろう。彼らの傍らには、ラベンダー色のディズニー的なランドセルを持った(やや太った)女の子。
彼らは「思っていたのと違うから、料金を返金しろ」と主張していた。
まあ、ガラの悪い家族ではある。
なんとなく「近年まれに見る極悪非道な一家とその周辺に巣食う悪い噂」とか、そんな感じで悲惨な事件の後にワイドショーで取り上げられる類のファミリー、そのマイルド版といった雰囲気。
声が大きく、主張はとてもよく聞き取れる。

  1. シン・ゴジラ』が話題というので、急遽来館した。
  2. 退屈なシーンばかりだったじゃないか。予告編やテレビ報道と違う。
  3. 子供だって連れてきたのに、まるで楽しめなかった。
  4. 通常料金は高すぎる。平日の夕方なのに!
  5. 話題性ばかりアピールして映画そのものがスカスカというのは視聴者(原文ママ)を馬鹿にしている。
  6. 思っていたのと違う。返金して欲しい。

概ね上記の通り。

僕は思うのだが、映画が「思っていたものと違う」という理由で返金可能ならば、どんなにか良いだろうか。僕の映画鑑賞コストは半減する。
だが、映画業界は壊滅するだろう。

書店にも同様の文句を言う人がいる、と聞いたことがあるが、僕は読書を終えたあとに「騙されたー(帯と表紙と書評に!)」と思うことは珍しくない。あれが返金されたら天国かもしれない。
ただし、出版業界は壊滅する。

美術館の企画展だって(略)壊滅する。

 

でも確実に存在する、こういう人達は。
普通の人が心の中で吐く悪態、例えば「金返せ!」を、行動にしてしまう人。しかも子供の前でも、皆が後ろで列を作っていても気にしない。夫婦なのだから片方が配慮したり別の方策を考えても良さそうなものなのに、たいてい協同するのだ。だからこその夫婦なのかもしれないが、その辺りは僕にはよくわからない。

生きづらくないのかな、とは思う。
だってこんな思考・行動原則に基づいて暮らしても、報われることなんて無いだろう。映画館が、「申し訳ありませんでした。『シン・ゴジラ』は小学校中学年の女児には向かないことを事前に告知していなかった当館の責任です。会議シーンの多さも謝ります。返金と、こちらは少ないですが誠意の証です」と言うことは、たぶん無い。

今の日本では、どちらかといえば平和な雰囲気のほうが尊ばれるし、何かトラブルの種があったとしても、怒鳴ってみたり、凄んでみて、それが望ましい方向に向かうことなんて少ないと思う。でも“悪手”をつい選んでしまう人達は一定数存在する。
フィクションの世界では、暴力や恫喝による問題解決は日常茶飯事ではある。例えば『ONE PIECE』なんて、道徳と鉄拳制裁がセットであり、迷わないことを賞賛し、自分と仲間こそ規範である。ヤンキー漫画でなくても、ヤンキー魂は育まれる。
そんな少年漫画的な単純明快世界観を大人になっても抱いているのは、ひとつの茨の道かもしれない。殉教者っぽさも少しある。
だからといって尊敬はできないのだけれど。

 

 

ところで静岡県中部で最も、あるいは唯一の文化的事業である『大道芸ワールドカップ』が今年も開催される。文化の日周辺が開催日。そろそろガイドブックが書店に並ぶ。
おすすめのイベントです。何なら案内します。ガイドブックは電子版もあるらしいので、興味のある人は是非。

www.shinanobook.com

 

いに怪することなく、獣じつしたひび(1) (ヤンマガKCスペシャル)

いに怪することなく、獣じつしたひび(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 

体調不良でビッグデータのお試し診断

明け方に咳と吐き気で目覚める。そのまま眠れなくて、朝には頭痛も。
とりあえず半日だけ休暇をとる。そして、病院に行く。

吐き気には吐き気止め、咳には咳止め、といった対症療法で、身体のつらさは収まる。が、ここ1年ほど、こういう小さな体調不良が頻発している。
検査も色々と受けたが、これといった原因も対処法もわからずじまい。なんとなく、心と身体のバランスが崩れていたあの時期(婉曲な表現)を思い出させるのだが、とにかくわからない事が多すぎる。

医者の提案で、ビッグデータ解析の小規模なものを試すことになった。
電子カルテや会計のシステムと連動した新しい試み、とのこと。つまり、病院の診断記録を(できるだけ多くの人達のものと)比較することで、原因はわからぬまでも一般にどんな人達がどんな状況で陥る事態なのかは推測できる。上手くすれば治療方針も立てられる。

内科以外の体調不良や通院歴も簡単に申告する。例えば雨の日の頭痛とか、慢性的な肩こりがそれ。煙草や酒の量といった健康診断的な質問にも答えた。その匿名データを解析センターにどさっと送って、10分ほど待つ。なんだか「検査」を受けているみたいな気分。

結果は「仕事関係でストレスを強く感じている人、でも心療内科などに通うほどではない」人に“とても多い”と出た。
ちょうど不眠気味なところもあるし、なんとなく気になるので、心療内科を受けることに決めた。
整形外科の医師も、肩こりの酷さに「いちど心療内科を受けてみるのも良いかもしれません」と言っていたし。
午後からは働いたし、いつも薬を飲めば咳も頭痛もすぐに消える。でもそろそろ、対応すべき頃合いだろう。

 

この解析、まだ医療未満の段階ということで保険適用はされない。とはいえ料金は1000円もしない。お試し価格というか、データ収集の段階なのだろう。その観点からすると、貴重な診療データを渡したのだから、無料でもいいんじゃないかな、と今になって思う。
しかし技術の進歩は思いがけないところからやってくる。ビッグデータなんて、SF小説と「ニュートン」と日経サイエンス、それからNHKの「クローズアップ現代」や震災関係の番組のなかのもので、まだ自分の生活には直接関わってこないと思っていた。来るとしたら、Googleが持ってくると思っていた。

 

ビッグデータ・コネクト (文春文庫)
 

 

3月のライオン 12 (ヤングアニマルコミックス)

あ、体調不良とは関係無く、漫画を買ったのでした。寝る前に読む。

3月のライオン 12 (ヤングアニマルコミックス)
 

 

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。