映画『マン・オブ・スティール』を観た。

 
唐突に休日となった。その代わりに、次の休みが出勤日となる。
昨晩はうまく寝付けなくて睡眠時間が短かったので、この連絡は嬉しい。
「今日が提出日のアンケートがあったでしょう。あれだけ出して下さい」と言われた。実に面倒。
そして職場に顔を出してみると「突然に休日が振り替わる、そんな制度は存在しない」と判明。僕の責任ではないから、ともかく今日は休日。






せっかくの月曜日の休日なので、映画館に行く。月曜日は男性デーで安い。
なかなか評判の良い『マン・オブ・スティール』を観た。

『マン・オブ・スティール』というのは鉄男ではなくて、スーパーマンのこと。
最近多い、アメリカンコミックをシリアス気味にリメイクした作品。恐らくはシリーズ化するのだろう。
この種の映画で評価が高い『ダークナイト』シリーズは気になっていて、そして自分は大好物だと思うのだけれど、色々なタイミングが合わずに一度も観たことがない。
観るとなったら最初から全部を楽しみたいし、それはなかなか大変で、未だに着手していない。
他にも『X-men』等があるが、観れば楽しめるけれど機会が無い、そういう作品群なのだ。
『マン・オブ・スティール』はシリーズの最初だから、これを見ておけば次からの『スーパーマン・サーガ』を楽しめるのではないか、そう目論んでいる。


そういう狙いとは別に、単純に「明るく楽しくリッチなハリウッド映画」を観たかった、というのもある。
そしてきちんと、狙い通りに楽しい映画だった。



アクションは派手で、笑ってしまうぎりぎり、あるいは笑ってしまうほどなのが良い。「ものすごく強くて頑丈な空飛ぶ超人」であるスーパーマンが、同じくらいの敵と戦うとこうなるのだなあ、と感心してしまう。
とにかくこのスーパーマン、目から怪光線を出すのと、自在に空を飛ぶ以外は(それだけでも大したものだが)、頑丈と怪力だけが取り柄なのだ。目も耳も良いけれど、それは後半の馬鹿騒ぎには役に立たない。
他のアメコミヒーローのように、少しひねった特殊能力などが無い。珍しいくらいに正統派なヒーロー。
スーパーマンといえば「人助け」のイメージがある。確かに今回も人助けの場面は多いが、でもやっぱり戦いのシーンが多い。わりと大惨事なのに死ぬ人が少ない気がするけれど、ディザスター映画ではないから気にしない。
そして今回のスーパーマン(というか、クラーク・ケント氏)は悩む。自分のルーツに悩み、力の使い方に悩む。周りの人達が基本的に善良で、しかも本人が死ぬような目に合わないこともあって、悩んでも悪い道には進まない。
この辺り、「悩むヒーロー」はアメリカンコミック・リメイク映画の定番。しかしバットマンのように、自分の暗黒面に向き合うような事は無い。敵も味方も、自分のやりたい事がはっきりしていて、わりとからっとしている。
日本の漫画作品だと、力を過信して手痛い目にあいそうだけれど、もちろんそういう事も無い。
漫画といえば、監督のインタビューで「日本の「鉄腕バーディー」を参考にしたよ」と読んだ。
確かに「怪力と瞬発力任せで暴れまわる」アクションは、バーディーっぽい。宇宙人のテクノロジーや文化も「鉄腕バーディー」に似ていた。
というか「鉄腕バーディーの実写版」に見えてしまう場面が多くて困ったのだが、元々の「鉄腕バーディー」自体が、「宇宙から来たスーパーマン」物のパロディの要素を含むから、これは仕方がないところだろう。



細かい部分を突けばきりがないけれど、頭を使わずに楽しめるという点で大満足の作品だった。
好みで言えば『パシフィック・リム』のほうが数段面白かったが、比較しても益は無い。
結局、リメイクでシリアスになったのはコスチュームの色だけな気もしている。シリーズとして厚みが出るのは、舞台やライバルが出揃う次回作からではないか。
今作品では、スーパーマンは過去に決着をつけて、自分の立ち位置を定めただけ。それともちろん、彼女もできていた。




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